範馬刃牙 第13話 好機(チャンス)



いよいよ範馬タイムが開始されるのか?
範馬タイムが開始されると、その他地球上の生物はただ蹂躙されるのみだ。
烈海王は首を折られるわ、柳とシコルスキーはボコボコにされるわ、春成は2秒で屠られるわ、Jr.は5ヶ月の前フリがなかったことになるわ。
範馬タイムが開始されるとロクなことがない。
だが、妄想のカマキリと戦うというろくでもないことがすでに起こっている。
マイナスにマイナスを乗算するとプラスになる。
今まで悪用しかできなかった範馬タイムを有効活用して状況を打破するんだ!!!
マイナスとマイナスを加算するとマイナスのままですが。


刃牙の構えが変わった。
両拳は握った形から二本指貫手へ、腰も大きく落としている。
ルミナによると「カマキリを真似ている」らしい。
いわゆる蟷螂拳の構えか。
刃牙は蟷螂拳を習ったこともなければ、使い手と戦ったこともない。
なのに、一発で見事な型になっているのはとんでもなくズルい気がする。
通常、こういった型をきちんとやるのには、何度も修練を重ねなきゃいけないのに。
この天才めッッッ。

ルミナの勘違い思考も加速していく。
格闘技が他の競技と違う点は、強さを競い合う点だと言う。
異種競技とも異種生物とも戦える点が特徴らしい。
言われてみればそうだ。
ルミナが言う通り、野球とバスケットボールが戦うなんてありえないし。
でも、何だか誤魔化されている気がしないでもない。
ルミナに、というよりも板垣先生に。

ついでに野球とバスケットボールが戦うのコマでバスケ選手と野球選手が対峙している。
ずっと異常事態が続いているからあまり気にならないかもしれないが、この構図はとんでもなくシュールだ。
こいつら一体何をするんだろう?
チャンピオンの新しいスポーツ漫画にどうだろう。
「野球とバスケットの異種球技対決!!」とか盛り上がりそうだ。
ネタ漫画として。

[そして とうとうバキさんは異種の世界から一周まわって――――――――――――――――――――――]
[同種格闘技の世界へ踏み込んだ]


決して妄想カマキリには妄想で勝負と、妄想勇次郎や妄想夜叉猿を召喚したわけではない。
カマキリと同じ構えを取ったからって、それが同種格闘技と呼べるかはすごく疑問だ。
そんな疑問を超越した世界が繰り広げられているのだが。
そして、そんな疑問に囚われて妄想と戦っていることを忘れてはいけない。

カマキリが刃牙に攻撃を仕掛ける。
が、刃牙はそれを待っていたかのようなタイミングでカウンターの二本指貫手を首筋に命中させる
さらに追い打ちとばかりにつま先蹴りでまたも首筋を狙う
弱点を攻められたのか、さすがのカマキリも大ダメージかッッッ。
苦し紛れに出した右鎌による攻撃も、刃牙は冷静に捌きまた首筋に貫手を当てる。
カマキリがひるんだところに大振りの、渾身の力を込めた貫手をダメ押しとばかりに加える!
相手の弱点を執拗に狙っている。
エゲツなく、そして合理的な攻撃だ。
とことん範馬らしい。
こんな感じにJr.に梢江との婚姻届(捺印済み)を送ったんだろうなぁ…

カマキリは刃牙ラッシュに壁まで吹っ飛ぶ。
その進路にはルミナがいる。
とはいえ、妄想なので当然のことながらルミナにぶつかることはありません。
ルミナとぶつかったりしたら相当ヤバい。
妄想が具現化している証拠だ。
アルクさんと戦えるぞ!妄想具現化!!
…2秒で殺されそうだ、妄想具現化。

「こいつらは同じ昆虫界に天敵がいない」
「こいつらは攻撃というものを受けたことがない」
「攻撃は強力でバツグンに巧いが防御になるとからっきし」


きた。
恒例の解説タイムだ。
グラップラーたるもの有利になり次第解説だ。
そんなわけでカマキリのディフェンスの脆さを指摘する。
あなた、カマキリは超一流の格闘家だと言っていましたよね?
なんかすげー都合のいい野郎だ。
さっきまで冷や汗ダラダラ流していたのに、今は得意げな表情になっているし。

こう、自分の都合に合わせて相手の評価を変えるのはズルい。
童貞の時は梢江を持ち上げて、非童貞後は梢江をシカトしたし。
範馬ってズルい。
なんというか人間として。

「どいてろルミナ」

刃牙は終わらせる気だ。
さすがに妄想カマキリで長々と引っ張るのはまずいと判断したか。
2週間前には判断してもらいたかったけど。

カマキリは刃牙に向かって素早く飛びかかる。
当然、絶賛範馬タイム中の刃牙には通用せず、あっさりとジャンプでかわされる。
この動きは蟷螂拳ではない
カマキリクラッシュのためにまた新しいスタイルを身に付けたのか!
次回へ続く。


長々と続いた妄想カマキリ戦がやっと終わりそうだ。
とどめとなるであろう構えを見る限り、また生き物を模写しているようだ。
技術よりも本能の時代なのか?
勇次郎戦もまたこんな感じに戦うのだろうか。
まぁ、勇次郎自体を模写するのが一番早いんだろうなぁ。
勇次郎は範馬星人だし、模写する対象としては最適だ。
多分、模写すればオーバーヒートするだろうけど。


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