範馬刃牙 第191話 そっとして…



刃牙が己の胸中を語った。
あの刃牙にあんな一面があったとは…
正直、私は見直した。
でも、今回は出番なしだ。
サブタイトルは刃牙の心境を語った言葉なのか?
思わず中二病だった頃を思い出した心境かもしれない。
なお、その刃牙は扉絵でトリケラトプス拳をやっていた。
それは止めろ。


場所は徳川光成邸、多くの格闘家が脚を踏み込んでは、不幸な運命に身を投じてしまった場所だ。
ドリアンが爆破したのはけっこう良かったと思っている。
テロが起きた方がこの屋敷の主人のためだ。

徳川光成は来客と逢っていた。
相手は格闘家ではなく、内閣総理大臣波斗山征夫だ。
第185話でアホっぷりを曝け出した男である。
このアホの子が徳川光成にどんな用なのであろうか。

波斗山征夫は徳川光成に恐縮している。
徳川光成は一国の政治を統べる男以上の権力を持っているのだ。
その割に徳川光成の頭の方は随分緩い。
冷酷な支配者を漂わせておいて、その実どぢっ娘という萌え要素を体現してみせているのか。
誰にもわかりはしない。

徳川光成は波斗山征夫を何のために呼んだのだろうか。
用件を述べる前にまずは現金を渡す。
銭は円ではなくキロ単位で数えるものというブルジョワならではの文句と共に、300キロ…30億円をキャッシュで差し出す。
さすが、徳川光成。金の使い方が豪快だ。
これほどの資金力があったからこそ、ピクルの保護にも尽力出来たということか。
不景気で路頭に迷っちまえばいいのに。

さて、徳川光成が波斗山征夫に30億円の対価として何を要求するのだろうか。
それは勇次郎と刃牙の対決を黙認することだ。
二人の対決は国に頼み込むほどのものらしい。
それほどのスケールなのか?

文部科学省内でそのことを波斗山征夫は話す。
口調はこんなことに30億円とか馬鹿?って感じだ。
私もうっかりそう思ってしまった。
しかし、内閣総理大臣なら勇次郎が関わる事項の重要性は知っておいた方がいいだろう。
よくわからないけど勇次郎が関わっているから30億円分の価値はあると思っておけ。
何だか波斗山征夫は相変わらずダメだ。

波斗山征夫は勇次郎の存在を知らなかった。
何かもう完膚無きまでにダメだ。
勇次郎の存在を知らない政治家なんて、そこら辺に転がっている神心会門下生以下だ。
板垣先生は某内閣総理大臣のことが嫌いなのか?

危機感ゼロの波斗山総理に対し、防衛大臣北澤俊男は冷や汗を流す。
その立場上、勇次郎の存在は嫌でも知っているのだろう。
前任者から申し送り事項として聞かされていたようだ。
重要事項である。当然、その脅威も把握しているに違いない。
危機感ゼロの首相とは違うんです。

北澤防衛大臣は勇次郎の脅威を腕力にあると語る。
一国の軍事力に匹敵する暴力が勇次郎を勇次郎たらしめている要素だ。
北澤防衛大臣は実際に勇次郎の脅威を見たわけではないのかもしれない。
しかし、それでも実際に見たかのように語っている。
それほどの事項だと伝えられたのだろう。
危機感ゼロの波斗山総理も少しくらい見習って欲しい。

波斗山総理は警察が動けば勇次郎もアウトと、自分の無知を惜しげもなく披露する
そんな波斗山総理に北澤防衛大臣は大臣官邸に勇次郎が襲撃を仕掛けた事件のことを話す。
幼年編終盤のエピソードだ。
波斗山総理はこの事件を知っていなかった。
いや、知っておけよ。
ダメじゃん、波斗山総理。

この事件は当時の総理大臣、勇次郎に襲撃を仕掛けられた仲曽根総理が箝口令を敷いたらしい。
なるほど、道理で波斗山総理が知らなかった…いや、それはおかしい。
箝口令を敷いた理由は治安維持が目的だった。
たった一人の男が腕力のみで国家の中枢を襲い、成功させた。
文部科学大臣川端達巳は青少年に及ぼす悪影響は語り知れないものがあると語る。

また、日本という国は素手で襲い制圧出来るという情報が流れてしまうのも問題がある。
日本の威信に関わる。
テロを誘発してしまうかもしれない。
箝口令が敷かれて当然であろう。
だが、波斗山総理が知らなくていいことの理由にはなりはしない。

一国の総理がたった一人の男に襲われる。
重大な事件だ。
総理としてこのことは知っていて当然だろう。
そして、勇次郎を最重要注意人物として留意しておくべきだ。
波斗山総理は何で知らないんだ?

ここでやっと波斗山総理も冷や汗を流し始める。
やっと勇次郎の脅威が理解し始めたようだ。
でも、武力があるじゃん。最強じゃん。
そう言い出す波斗山総理は相変わらずアホだった。

こんなアホ総理に北澤防衛大臣はアメリカが勇次郎個人に対し、友好条約を結んだ事実を伝えた第182話)。
波斗山総理、絶句する。
そう、勇次郎はアメリカですら屈服するほどの相手なのだ。
そんなことを知らないでこの人は総理になっていたの?
そりゃ支持率も下がるってもんですよ。

こうして、勇次郎と刃牙の戦いは国の干渉すら受けないものとなった。
下準備は着々と進んでいる。
二人の対決は間近か?
でも、ドタキャンの可能性がいくらでもあるのがバキという作品だ
油断してはならない。

いきなり、刃牙チームと勇次郎チームで団体戦が行われるかもしれない。
刃牙チームは末堂・刃牙・加藤・花田・ピクル、勇次郎チームはオリバ・郭海皇・独歩・サムワン海王・勇次郎で行う。
並び順はそのまま出場順だ。
うむ、盛り上がる気がする。
あ、刃牙は次鋒で郭海皇と戦って息子の仇を取られます。
その間実に2秒パンツズリ下ろし金的が見られるぞ!
次回へ続く。


そんなわけで波斗山総理のアホっぷりが余すところなく披露された。
板垣先生は個人的な恨みでもあるのだろうか。
よもやボッシュよりもアホな政治家が出てくるとは思えなかった。

徳川光成は勇次郎と刃牙の対決に30億円を出した。
それだけの価値があるということである。
なお、最大トーナメントの優勝賞品であるパンクラチオンのベルトは10億円だ。
最大トーナメントの3倍の価値があるのだ!
いや、その理屈はおかしい。

それにしても私は徳川光成が30億円を出した瞬間、波斗山総理にピクル関係の話をするのかと思っていた。
思っていたら、これだよ。
ピクルはどこへ行ってしまったのだろうか。
ピクル放置状態で話が進むのは精神衛生上よろしくない。
この調子だと幼年編のガイアみたいな使われ方をしそうで怖い

周りは二人の対決を期待しているようだ。
刃牙もけっこうその気っぽい。
だが、問題となるのは勇次郎だ。
勇次郎は刃牙とピクルの勝った方と戦うと言っている(第154話)。
また、ピクルが勝利したという判定を下している(第183話)。

ここまで伏線を張っているんだから、勇次郎の気持ちはピクルに向いていそうだ。
いや、勇次郎は自分の発言をなかったことにすることが多々あるけど
曰く世界中に種をばらまいた。曰くゲバルを喰ってみたい。
あれらの伏線は回収する気があるのか?
勇次郎の考えていることは誰にもわからない。

そんなわけで(前回も書いたけど)そろそろ勇次郎側の心境を語っていただきたいな。
梢江とかどうでもいいので。
勇次郎の考えていることはわからない。
でも、刃牙との決戦を前にしてその一端でも曝け出してみてはどうだろう。
「リアルシャドーキモい」くらいにしか思っていなかったりしたりして。

ここまで勇次郎のことが秘密にされていると、どんでん返しがありそうだ。
刃牙との決戦当日にピクルと戦うとか。
そして、はじめの一歩の一歩と宮田のように延々と勝負が先送りされる!
思わず勇次郎が拳を痛めてしまうのもいいかもしれない。
刃牙は思わずがっかりする。その瞬間にかかと落としで瞬殺される。

何にせよこの先に波乱はまだありそうだ。
すんなり最終決戦に臨むはずがない。
刃牙の心配をしてあげるとこのまま勇次郎と戦っても、5年前の敗北を繰り返すだけなんだよな。
鬼の貌を出せるようになったけど、刃牙の鬼の顔は勇次郎の鬼の貌に匹敵するものとも思えない。

刃牙にはパワーアップイベントが必要だ。
でも、勇次郎クラスの強者、ピクルは判決的には倒してしまった。
刃牙の対戦相手となる人間はいない。
そこで戦い以外でパワーアップするのだ。
例えば、SAGAとか!

梢江とSAGAして強くなれたのなら、夜叉猿(♀)とSAGAしても強くなれる(無茶です)。
夜叉猿の野生を受け継いで刃牙は未知の覚醒を果たすのだ。
でも、夜叉猿の野生って半端なんだよな。
ピクルは野生野生と騒がれたのに、夜叉猿なんてほとんど野生と騒がれていない。
野生の脅威がまったくない猿野郎ですよ。
夜叉SAGAは没かな。
やっぱり、梢江SAGAしかないのか…(SAGAから離れろ)



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