範馬刃牙 第277話 抜拳



居合いVS居合いの意識の引き金勝負が開始された。
今更だが何か勝つためというよりもお互いの風呂敷を見せ合う戦いになっている。
刃牙はともかくとして、勇次郎は心ゆくまで楽しんでいるんだろうなー。
この親馬鹿め。


意識する0.5秒前を掴み、それに反撃する。
そんなある種不毛な戦いが始まった。
堂々巡りにしかならないような……

しかし、勇次郎とて0.5秒の隙はあることは実証されている。
それはあの勇次郎がダウンするほどの威力を誇る。
その瞬間を捉えようと刃牙は意識する。
冷や汗流して緊張でガチガチだ。
……これじゃむしろ不発しちゃうんじゃ……

思うに0.5秒打撃の真髄は相手の意識した打撃に、無意識の反応で返すことじゃないだろうか。
無意識に動いたのなら後の先を意識レベルで取れても納得ができる。
そうだとするとガチガチの意識した今の状況はむしろマイナスのような。
適度なリラックスが速さを生み出すことを考えると、適度なリラックスも意識の速さを生み出すのではないだろうか。
いや、レベルが高すぎてよくわからんけど。

[今やその“今”は今の直後にまでッッ]

今を3回も繰り返してよくわからなくなっているぞ。
ともあれ、勇次郎が動く直前らしい。
もしかしたら迎撃の迎撃の迎撃を繰り返しているのかもしれない。
それを幾度も繰り返すうちにやっと動く瞬間が訪れたのか?
それだと時系列がおかしくなりそうだが、よくわからない駆け引きだからなー。
範馬一族だし何が起きてもおかしくはない。

コップ一杯に溜まった水が表面張力限界まで溜まって今にも零れ落ちる。
緊張はピークだ。
コップの下にチョコを置いておかないと零れる。
その時――

「あ……」
「そうだ…」


勇次郎がいきなり緊張を解いた!
刃牙はびっくりだ。普通にびっくり。
思わず動き損ねた。
虚を突く動きをされると意識の引き金を捉えられないらしい。
もしかしたら、フェイントが通じたりして。
けっこう穴がある技術なのかも。

「血の繋がった父と子が」
「胆の探り合い……」
「どうも違う……」


意識の引き金勝負はたしかに腹の探り合いではある。
でも、勇次郎さん。そういうのもけっこう好きなんじゃないか?
範馬一族の長としては肉体言語が一番だろうけど、心理戦めいたものもけっこう好きの気がする。
じゃないと刃牙を食事に誘ったりはしない。
ガンダム世界に出れば間違いなく主人公と生身で口喧嘩するタイプだよ、こいつ。

まぁ、勇次郎的には刃牙相手にやるにはちょっともったいないようだ。
これくらいならジャックくらいでいいよねと言うことか。
とりあえず、何か意味有りげなことを言っておくみたいな。
あと世界にばらまいた種とか。

「“決断発動”0.5秒前などという」
「慌ただしいものではない」
「5秒」
「攻撃を繰り出す5秒前から」
「俺が自ら」「カウントダウンしよう」


ここに来てルール変更だ!
これじゃ前回の話は何だったんだ?
こんなことをするから最近の展開は遅いんだと言われる。
腹の探り合いは嫌かもしれないけど、化かし合いは好きな勇次郎であった。

勇次郎は片手を上げる。
5本の指が全て折り曲げられたら攻撃が放たれる。
打撃を予告することにした。
刃牙はさらにビックリ。ピクルも釣られてビックリ。
独歩はルールが変わったことを実感する。

予告打撃と言えばかつて独歩が刃牙相手にやっている。
最初期の懐かしエピソードだ。
その時はえーと、刃牙は防げなかったな。
……あれ? もしかして、これって来週のネタバレになる?

突然のルール変更。
刃牙は不平不満を並べるが、構わずに勇次郎は実行する。
そりゃそうだ。
一応、戦っているのだから相手の都合など知ったことではない。
何だかいろいろな意味でセオリーに囚われない戦いだな……

というわけで、勇次郎は指を折り曲げカウントダウンを開始する。
声つきかつ動作つきでわかりやすい。
予告された打撃を前に観客だって歓声をあげる。
もしかして、勇次郎は観客を沸かせたかったのか?
よく考えれば意識の引き金勝負は始まってしまえばどちらかの状態が崩れ落ちるのみだ。
いまいち駆け引きとしてはあまり盛り上がらない。

そこで勇次郎は予告を行うことで、勝負が動くポイントを明確に定めた。
観客もその瞬間を訪れるのがハラハラドキドキしながら待ちわびることができるということだ。
サービス精神がいいなぁ、勇次郎。
何だかんだで勇次郎が一番観客を待ち望んでいたのかも。

5から始まったカウントダウンはやがて1に達する。
勇次郎の拳は握られた。
これが0になれば拳が振り下ろされる。
刃牙はそれに反応できるのか?

単純に考えれば勇次郎は確実に先手を取られる。
反応云々以前にカウントの少し前に動けばいい。
刃牙は行儀正しいところもあるからそれはしないかもしれない。
それでも0.5秒打撃と組み合わせれば、後れを取ることはないだろう。

無論、勇次郎も先手を取られて終わるだけではない。
先手を取られた上でさらに上回る勝算があるのだろう。
というか、それしか思い浮かばない。
刃牙の居合いが上回ったらそちらの方が驚きだ。

勇次郎のスピードが勝るのか、刃牙のスピードが勝るのか。
スピード勝負になってしまった。
闘争というよりも競技というか何というか。
闘争に必要な要素の一部分でしか競っていない。
勇次郎はかなり楽しそうにしているから、本人としては無問題なんだろうけど。

刃牙はゴキブリダッシュを使える。
スピードという一点においてはバキ世界最高峰なのは間違いない。
が、勇次郎は速いというレベルではない。
瞬間移動しているかのようなレベルで動くことがよくある。
打撃部門もおまけで鬼の貌を発動させている。
何かおまけ扱いしちゃったけど、勇次郎は一応鬼の貌を出しています。

このままだと刃牙には打つ手がなさそうだ。
ただでさえ精神的に追い詰められていたのに、ルール変更で心情的に追い詰められた感がする。
次回、刃牙はどうする?
ここで刃牙もルール変更を申し出てみるか?
それを続けていけばうまく時間を稼げるかもしれないぞ!
次回へ続く。


まさかの意識の引き金勝負不発だ!
不発かよ!?
何だかすごいことになりそうだったので、わりと期待していたんだけど……
同時によくわからんことにもなりそうだったが。

で、反応というかスピード勝負になった。
早撃ち勝負だとどちらが先に抜くかから、放り投げたコインが地面に着いた瞬間に撃つことに変えた感じだ。
まぁ、後者の方がわかりやすい。
単純なスピード勝負になると刃牙が不利だろう。
何だかんだで勇次郎のスピードは飛び抜けている。
ゴキブリダッシュの初動を潰せるほどだ。
刃牙は知らぬ間に不利なカードを背負っていないか?

それを含めて勇次郎の試合運びは上手いのかもしれない。
刃牙を次々に追い詰めている。
おかげで刃牙は反撃の糸口を一切見出せていない。
さすが勇次郎! 駆け引きも一流!
でも、駆け引きというよりも化かし合いだな。

とりあえず、観客が沸く展開になったのはいいかも。
何が起きているのか、把握できていない展開が多い。
ゴキブリコンビネーションも何が起きたのかわからなかったようだし。
刃牙が殴られて吹っ飛ぶ!
これならわかりやすいし、観客も望んでいるだろう。
ピクルも思わず笑顔になっちゃったらどうしよう。

意識戦というあまりにも高度な駆け引きの次は、ヨーイドンスタートの単純明快な駆け引きになった。
上から下まで網羅している、のか?
よくわからんなー。
そのうち、いかに梢江を口説けるかの勝負になったりして。
なお、梢江は雄度の高い口説き文句に心動かされます。
これなら刃牙にだって勝機十分!
で、チャンピオンREDに戦いの場を移すのだったとさ。



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