範馬刃牙 第305話 闘いが停止(とま)る時



謎の外人が勇次郎に祈りを捧げた!
筋力のみならず神通力さえ一流!
範馬勇次郎、恐るべし。
刃牙は祈られていますか?
最低、無事を祈る人がいるといいな。KOZUE MATSUMOTO以外で。


突然の土下座と祈りに観客は驚く。
勇次郎はその筋の人では神格化されているということだろうか。
もっとも不思議ではない。
力の純然たる結晶体なのだ。
崇拝する人間が出てきても何らおかしくはない。

(あれ…?)
(なんか…)
(いつの間にか)
(外国人増えてね?)


観客にいつの間にか外人が増えていた!
いかに勇次郎がワールドワイドとはいえここは日本。
刃牙と勇次郎の戦いが始まったからと海を越えて日本へ行く勇者はいないだろう。
だが、それでも外人が増えつつある。
不思議な出来事だ。

さらにもう一人女性が跪き勇次郎に祈りを捧げる。
範馬勇次郎の伝説は海外の方が伝わっているのだろうか。
祈りを捧げた二人はどちらも黒人だ。
で、勇次郎は(最近はそうでもないが)戦場を駆け巡っている。
そうなると世情が不安定な中南米を主戦場にしていると見るべきだろう。
彼らは故国の戦場を駆け巡った勇次郎の噂を聞いていたのかもしれない。

まぁ、日本は日本で勇次郎の噂は伝わっている。
それにけっこうな数の道場が勇次郎の被害に遭っている。
国内外問わず勇次郎の伝説は伝わっているに違いない。
だからこそ、観客が大挙して押し寄せているのか。

さて、これでこの話題は終わりである。
終わりかよ!? オチなしかよ!?
何かあるかと思ったら何もなかった。
決着を前にして微塵も油断できない。
あな恐ろしや。

ともあれ、刃牙と勇次郎の殴り合いは続く。
見開き4連続計8ページを用いたド迫力の殴り合いだ!
一歩も引かない。
そして、感想を書く側としては何も書けないので困ってしまう。
どないせえと。

今回の刃牙はオリバの時と違って技を使っていない。
正真正銘筋力のみのぶつかり合いだ。
まぁ、刃牙のことだからいきなり技を使い始める可能性も否定できない。
三戦立ちしているかもしれないぜ?

「おったのか……」

「オーガと正面からブン殴り合う」
「この世にそんな奴がいたのか…」


この壮絶な殴り合いを前に徳川光成とオリバは唸る。
力自慢のオリバにこう言わせるとは、二人の戦いの次元がどれほどのものかがわかる。
でも、案外ピクルもやり合えるんじゃないだろうか。
いや、ピクルは刃牙に殴り勝っていたしイケるに違いない。

徳川光成の隣には総理が座っている。
ドレスの時に逃げたはずなのに戻ってきていた。
変なところで律儀だな。
徳川光成の権力は総理を上回る。
逃げたままではよくないという考えなのだろうか。

遅れながら観戦に駆けつけた花山と千春は今では最前列で戦いを見ている。
やっぱり、満足できなかったらしい。
最近、花山はお茶目なキャラ付けが定着した感がするから、もう何回かは引っ張るかと思ったらあっさりと最前列へ来てしまった。
欲には勝てなかったということか。

「妬ける…」

花山はぽつりと呟く。
範馬勇次郎と真正面から殴り合えることに妬けるのか、それだけの実力を持っていることに妬けるのか。
いずれにせよ地上最強との真っ向勝負は格闘家の誰もが夢を見ることだろう。
本部だって夢見るよ。
で、公園に叩き付けられる。

範馬勇次郎との勝負は誰もが夢を見る。
その上で小細工なしの真っ向勝負となると本望そのものだろう。
だが、その領域で戦える人間は存在しなかった。
刃牙は前人未踏の領域に踏み込んでいる。
連載ついにその領域に辿り着いたのだった。

(この……)
(無呼吸連打が停止(とま)るとき……)
(そのときこそがこの親子喧嘩(たたかい)の決着!!!)

独歩は決着が間近に迫っていることを感じる。
二人とも両手を振り上げてラッシュしている。
もはやなりふり構わない連打だ。
先に尽きた方が一気に押し切られることは間違いない。

そして、バキが残り10回で決着、最終回を迎えると本誌でも告知された。
不退転の構えだ。
だが、残り10回も殴り合うのか?
さすがに全力疾走というレベルじゃないぞ。
オール見開きで殴り合った時には私なんて書くことまったくなくなってしまう。
次回へ続く。


策も技術も何も用いない殴り合いが行われている。
刃牙が不利と思われたが対等に渡り合っている。
こうなると決着は神のみぞ知る。作者のみぞ知る。

クライマックスもクライマックスなのに、残り10回も残されている。
何か次週にはネタが尽きてしまいそうだ。
あとは殴り合うだけだしこれ以上続けることは難しかろう。
回想とか失禁すれば間が持つかもしれないが。
失禁しますよ当然です。
……あと10回を持たせるためにも失禁は欠かせないな。

時を同じくして親子対決が描かれているタフでは、相手を攻撃すると何故か自分も同じダメージを受けてしまうという状況になっている。
(原理は不明。攻撃を受けている側はただ受けているだけで何もしていない)
お互いがダメージを受けるという状況は奇しくも一致している。
微妙なシンクロニシティですね。
うわあああああ! 勇次郎が廊下を練り歩いている!

壮絶な殴り合いは驚愕のみならず羨望を集めている。
二人は間違いなく最強の頂点に立っている。
それに妬けても誰が責められようか。
梢江には止められないわけである。
ある意味、一番の敗北は梢江なのかもしれない。
やはり、恋では刃牙を止められなかった。
ならば愛だと脱ぐのは止めてくださいね。SAGAられると10回どころか1回で終わらせたくなる。



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