範馬刃牙 第7話 意志力



[見えるシャドーボクシングを終えたバキさんは]
[オレといっしょに隠れ家へ向かった]

もうすっかり夜。
子供は帰ってご飯を食べる時間なのに、刃牙は落書きハウスへとルミナを案内する。
…お前、ナニをするつもりなんだ。
間違いなく、教育に悪い惨事が繰り広げられる。
PTAが駆けつけることだろう。止められるかはあやしいけど。
まぁ、小学生の尻を本気で叩いた時点でPTAが駆けつけるべきだったんだけど。

「よく見えたな」
「シャドーボクシング」


刃牙は自分のスタンドが一般人にも見えたのが不思議ならしい。
意図は違うだろうが、これで通すとする。
ルミナはさらにアイアン・マイケルと戦っていたという自分の推理を言う。
そして、それは見事に的中。
これにはさすがの刃牙も驚く。
自分の変態遊戯に追従できる解説役がいたのが嬉しいのだろう。
「はっきり言って俺は死刑囚通だ」
こういってオリバとの戦いも解説してくれそうな予感がする。
というか、オリバとの戦いがリアルシャドーで描かれたら泣ける。

「あれはウォームアップ」
「準備体操がわりだ」


刃牙はアイアン・マイケルとの戦いをこのように述懐した。
やっぱりハンパな相手だったじゃねえかッ!!
適当な相手と早く戦ってください。
狙いは寂海王だ。
…って、あの人もハンパ扱いされるんだろうなぁ。

でも、反則で勝利してウォームアップはないだろう。
ウォームアップと称するならボクシングで勝てッッッ
もしかしてアンタ、勇次郎との戦いも「一流のハンター…反則…」「そう。地下闘技場ではね」とかヤる気じゃないだろうな?

「強いんですよね」
「お父さん」

「全地球全生物」
「統一無差別級チャンピオン」
「ライオン トラ 象 シャチ」
「癌細胞だってかなわない」


刃牙、勇次郎を語る。
陸上生物どころか、水上生物をも越えているらしい。
とどめには細胞すら越えている
強さの新基準だ。
「シャチよりも強い男」「癌細胞よりも強い男」なんていう肩書きを持つ男はいないし。
ていうか、強いのか弱いのか、よくわからない肩書きだ。

何だか勇次郎は本当に地球人なのか疑問に感じてくる。
でも、あれはいくら何でも地球人違うだろうな。
そして、それは刃牙にも遺伝されていることだろう。
地球人にあんなセックスは不可能だし、物理法則をぶち壊したリアルシャドーも無理だし。

ルミナは勇次郎について語る刃牙を見て、誇らしげに見えたようだ。
いくら敵対していても、実の親。
心の奥底では尊敬しているのだろう。
でも、母を殺害した人間だということは忘れないでください。
自分がとても勝てるような人間でもないことも。

刃牙は地下室にルミナを案内する。
落書きハウスに地下室ってあったんだ。
ものすごい不審者向きの家だ。
ナニナニをアレコレできる。
しかも、この場にはルミナがいるから絶好の機会だ。
危ッッ
今、鮎川ルミナの貞操が危ない。

地下室はコンクリートに覆われた無機質な部屋だった。
ここで刃牙はリアルシャドー第2幕を始めようとする。
…頼むから人間と戦ってくれ
いつから空想と妄想の中だけで戦う人間になったんだ?
「バキ」最終回で勇次郎とリアルシャドーして大惨敗したから、空想と妄想の中だけで生きるようになったのか?
というか、勇次郎妄想体と戦えばいいような。

刃牙は早速リアルシャドーを開始する。
今度こそ適当な相手と戦うのだろうか。
アイアン・マイケルのようなハンパな位置にいる人はもうごめんだ。
デカい敵と戦ってもらいたい。
除海王のようにデカいだけの人を妄想されると困るけど。

刃牙が冷や汗を流した。
自分の妄想で冷や汗を流すなんて…なんだろう?幸せなのか不幸なのか可哀想なのか。
そして、次の瞬間、壁まで吹っ飛ぶ
これは人体の神秘というよりも、物理法則の神秘に達しているのは気のせいか?
むしろ、ギャグ漫画として使えそうなくらいだ。
まぁ、バキは昔からギャグ漫画だけど。

「ルミナ」
「象より強ぇ相手はもうそこにいる」
「さっきからその机の上に」


言われるがままにルミナは机を見る。
そこにいたのは第1話で捕獲したカマキリだった。

………

……



ごめん。
これ、何のギャグですか?


ついに刃牙の脳は狂ったらしいって、ずいぶん前から狂っているけど、とにかくどういうことだッ!
範馬の考えることは理解できない。
こういう部分だけ勇次郎に追いついてもしょうがないだろう。
刃牙には肉体面で追いついてもらいたい。
このまま、勇次郎戦までリアルシャドーを繰り返すのなら、見事なまでの妄想BOYだ。

これから先どうなるのだろう?
よもや、巨大カマキリと戦っているのではないだろうな。
それなら壁まで吹っ飛ぶのも納得できる。
理由として納得できるのであって、原理としては納得できないけど。

でも、巨大カマキリとなんか戦ったりしたら、「範馬刃牙」はファンタジー格闘漫画になってしまう。
どうよ?ハンマバキ。
まぁ、現時点でも十分ファンタジーだけど。
消力とか。


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