範馬刃牙 第91話 戯れ



(どうしちまったんだ………?)
(どうなっちまったんだ俺は)


今回のバキはちょっとだけ銀牙だ。
そんなわけでシベリアトラの心の声から始まる。
なかなかにダンディな喋り方をするシベリアトラだ。
賞味期限切れには変わりないけど、ちょっと好感度アップだ。
ピクルもこんな感じに心の声くらいは出せばいいんだけど、原人だしそもそも言葉がないから無理か。
ん?
それじゃ、言語に関してはシベリアトラ>ピクルになるじゃないか。

さて、シベリアトラのシベリアといえばガーレンが素手でウランを採掘していたところだ。
シベリアというかませ犬の聖地からやってきたこの伊達虎には仮名としてガーレンという名前を与えよう
うむ。頑張れガーレン。

(…………………………!!)
(なんだいこりゃ!? 何をさせる気だこの俺に…!!)
(どこなんだここは…?)
(こんなめに遭わせやがって………………)
(餌か!!?)
(餌があるのか向こうにッッ)
(何だって喰ってやる)
(俺にとっちゃ何だって餌………)


板垣先生お得意の錯乱風吹き出しを使いつつ、ガーレンは真っ暗な廊下を辿りながら闘技場へと向かう。
5日間の絶食をしたガーレンはものすごく血気盛んだ。さすが野生。
それに対して1ヶ月の絶食をしているのに、比較的精神が安定しているピクルはなにげにすごいかもしれない。
野生ではあるが戦士でもあるため、非常時においてこそ、落ち着くようにしているのだろうか?
勇次郎の技を受けても特に取り乱さなかったし、冷静な人物なのかもしれない。
あとこの台詞をアイアン・マイケルが言っていると思うとなんか嬉しくなってくる。

(餌!!!)

地下闘技場に入場するなり、ガーレンはピクルを発見、餌と認識する。
うまそうという感想を抱いていることから、野生動物にもホモたっぷりで魅了するピクルであった。
まぁ、ピクルは女性化すれば朝比奈みくるですよ。

そんな朝比奈みくるは裸にあぐらだ。
大胆なポーズで野生のセクシャルをばっちりアピール。
しかし、大事な部分はかろうじて見せない。見えそうで見えないのがみくるの魅力か。
パンツはいてない!と言われるのは想像に難くない。
そんなみくるは今日も萌え成分ばっちり。萌えない方がどうかしている。
ガーレンだってみくるに萌え萌えだ。

みくるはガーレンをじっと見つめる。
ガーレンはみくるが逃げないのを不思議がる。
故郷のシベリアでは狼も鹿も熊も逃げたのに、みくるは逃げない。
みくるにしてみたら、ガーレンが逃げないのが不思議なのだろうけど。

(お!?)
(なんだよ)
(やんのかよッッ)
(餌のくせに)
(どうしようってんだ…?)
(立ち上がって…?)


みくるが立ち上がる。
絶妙に見えなかった秘所が大露わだ。
パンツはいてない!と思っていたら本当にはいてない!
ワイルドセクシーなみくるであった。
これは18禁同人じゃない。少年チャンピオンだ。
みくる、ちょっと自重しろ。

(なんだよそれッッ 笑ってんじゃねェよッッ)
(ジャレようってのか!?この俺とッッ 人間(えさ)の分際でッッ)
(おいおいそんなに近付くんじゃねェよ人間(えさ)がッッ)


みくるは笑いながらガーレンに近づく。
みくるスマイル!
子供のように純粋というか無邪気な笑顔だ。
そんなせっかくのみくるの笑顔にガーレンは悪態をつく。
本当は嬉しいくせに悪態をつくなんて、ガーレンはツンデレだ。
晴海王もツンデレだし、ツンデレばっかりだなこの漫画。

(近付くなって言ってんだろ!!?)
(喰うぞてめえッッッッ)


近付かれて嬉しかったのにツンデレだから悪態ついてみたけど、それも限界なのでついにガーレンはみくるを襲う決意をした!
ガーレン×みくるの成立だ!
受け属性のみくるは存分にガーレンの責めを受けてくれることだろう。
だから、ここは18禁同人じゃなく少年チャンピオンだ。
今のチャンピオンに松山せいじはいない。
過激すぎる責めをやると浮いてしまうぞ!

(!!?)
(〜〜〜!!?)
(…………………おい………)
(…………おい…………)
(なんでひっくり返ってんだよ…………)
(なんだよ……)
(いたのかよあんなところに……餌…)
(楽そうなの……)
(………… …………)


と、その瞬間、ガーレンの視界が逆転する
そして、だんだんとガーレンの意識が消え去っていく。
一瞬で絶頂してしまったか?
みくる。テクニシャンである。

そんなことを思いながらページをめくってみると、みくるはガーレンの上あごを掴み、思い切り背中側へと反らせていた
猫背のガーレンには大ダメージだ。
大ダメージというか首の骨が折れている
地球最強の獣、ガーレン。一撃KOだ。
って、ガーレンよ。お前、イジメテ君と同じくらいのやられっぷりじゃないか。
せっかくかませ犬の聖地出身だと言うのに噛まれすらしていない
これでは勇次郎の前で生意気言ってみる刃牙クラスだ。

みくるの強さもあるが、やっぱりガーレンは賞味期限切れがまずかったか。
せめて初登場の猛獣だったらもうちょっと頑張れていたことだろう。
アナコンダとかどうだ。

「……す……」
「凄まじいのォ」


ガーレンを凌駕するみくるのパワーに見学者一同は冷や汗を隠せない。
物好きの極みの徳川のじっちゃんも驚いている。
独歩ですら多少は苦戦したシベリアトラよりもさらに巨大なガーレンを一撃で倒したのだ。
驚くに値する所行だろう。
でも、100キロのカマキリを倒した刃牙を見ても鼻で笑うというか、あんまり興味なさそうだよなぁ。

「驚くことではない………」

徳川のじっちゃんもストライダムも驚くが、ペイン博士だけは冷静だ。
イジメテ君が破壊される姿を見て、みくるならこれくらいやると踏んでいたのだろうか?

「彼(ピクル)から見れば……… シベリアトラも…………三毛猫も……」
「向かってくるなら――― 餌ですから」


それなんか突っ込みどころ違うよペイン博士。
徳川のじっちゃんとストライダムは虎も猫も餌ということではなく、みくるの力に驚いているのだ
painの名前通り、どこか痛い人だ
まぁ、好意的に解釈するのなら、虎も猫も同じように扱うほどの力を持っているということなのだろう。

ガーレンを倒したみくるは目を輝かせながらガーレンに噛みつこうと口を広げる。
ああ…文字通り、かませ犬になってしまった。
正確にはかませ虎。もっと正確にはかませロシア。
噛まれないロシアなんて存在しないけどな!

[スクープ!!許すまじ]

そんなみくる大暴れが新聞に書かれる。
ご丁寧に殺害現場の写真付きだ。
って、馬鹿がぁ!!
何で犯罪行為を堂々と晒していやがる!
秘中の秘である地下闘技場を晒すわ、ガーレン殺害現場を晒すわ、みくるが脱走している姿を晒すわ、誰だ内通者は!

ストライダムは口が堅いだろうから違うはずだ。
こういう部分にはしっかりしていそうだし。

ペイン博士は微妙なラインだ。
ガーレンを喰わせることに躊躇いを覚えていたし、良心の呵責を覚えて報告したのかもしれない。
でも、なんだかんだでノリノリだしなぁ。

徳川のじっちゃんは一番怪しい
何せ喜んで見せびらかしそうですよ。
「ほっほっほっみくるは強いのう」なんて言いながら写真を見せそうだ。
このじじいに対する信頼はもうとっくの昔に失っていますが何か。

そんないろいろな意味で衝撃で笑撃な新聞記事を刃牙は一瞥して、投げ捨てる。
本当に興味がない。
晴海王に嫌われても効果なしか。
じゃあ、次は誰に嫌われればいい。
やっぱり、勇次郎か。
うん、勇次郎に嫌われれば、刃牙も動くことだろうな。

そんな刃牙の後ろにはコンビニの袋がある。
中身は総菜やカップラーメンだ。
うわぁ…ダメだこいつ…
かつての刃牙は食生活に気を遣っていた。
無論、強くなるためだ。
しかし、今の刃牙にはそういった目的心がまったく感じられない
中国拳法を教えてもらえばお手軽に強くなれるとか思っていそうだしなぁ。
なんかもう、勇次郎への近道を歩こうとして遠回りどころか逆送している感じだ。


ピクルの底力が発揮される前に決着が着いたため、結局その力は謎のままだ。
勇次郎以上の力が具体的に発揮される姿を見てみたいものだ。
克己を力だけで圧倒するとか。
…いや、それを実現できるヤツは何人もいるか…

なお、来週の範馬刃牙は袋とじオールカラー外伝+本編2話連続掲載と非常に豪華な内容になっている。
板垣先生はボクシングの試合をしたらしいのに、元気がたくさんある。
さすが、板垣先生と言ったところか。実に不自然主義。
2話連続でどんな展開が行われるのだろうか?
そろそろ、ピクルと現代人に戦ってもらいたいところだ。
克己か鎬昂昇なんかどうだ?
でも、寂海王の活躍も見てみたいよなぁ。
刃牙?
カップラーメンでも食ってメタボってろ!


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