ピクル 第1話 新説人類史 



自分の書きたいもののためならメインの連載を休載する。
それが板垣恵介だ!

うん、褒めてるような、褒めていないような。
そんなわけで「範馬刃牙」を7週休載しての新連載「ピクル」だ!

舞台は現代だ。
アメリカ合衆国のコロラド州にある核廃棄物隔離施設から始まる。
地下701メートルにある熱さ1000メートルの岩塩層で、作業員たちはあるものを発見する。
作業員たちは冷や汗だらだらだ。
常識外れのものを見つけたのだろうか?
もしかして、KOZUE MATSUMOTOか?
ないないそれはない。

で、作業員たちが発見したものは、氷付けにされた恐竜と人間だった
恐竜と言ってもただの恐竜ではなく、恐竜の王様ティラノサウルスだ。
そして、その人間はティラノサウルスに殴りかかる体勢を取っていた
殴りかかる体勢のまま、氷付けになるのは無理があると思うが細かいことに突っ込んではいられない。
きっと、エターナルフォースブリザードだ。
相手は死ぬ。

…ところで恐竜と人間は同じ時代にいたっけ?
ここを見ると恐竜が絶滅する少し前にはいたらしい。
ただ、猿人であり現在の人間とは骨格が相当異なるようだ。
だが、氷付けにされている人間の骨格は現代人のそれと酷似している

発掘者と博士は人類の起源がジュラ紀であることに驚いているが、まずその骨格に驚いた方がいいと思う。
牙もあるし、明らかにこの人間は霊長類とは別の進化を歩んでいる
手足の爪はマスター国光の如く、猛禽族のような形をしているし人間らしさがあんまりない。
もしかして、範馬一族の始祖か?
別の惑星からやってきたとか。
とりあえず、この男を人類の一端と考えるのは止めておこう。

どうやったのかはわからないが、氷付けの男は氷から解放され台の上に載せられる。
非常に保存状態が良く、外傷がまったくない。
氷付けにされるような出来事に遭いながらも、そして2億に渡る年月を経ながらも、五体を完全に留めているのは奇跡としか言いようがない。
…まぁ、死んでるけど。

「蘇生させますよね」

研究員の一人、アレン君はさも当然のように氷付けの男の蘇生を提案する。
いや、無理無理。
この男を蘇生できるなら、凍傷で死んだ人を蘇らせられることになってしまう。
というか、この男、億単位の年数で凍り付けだ。
さすがに蘇生は無理だろう。

このアレン君、今まで失敗したことのない人間なんだろうなぁ。
そして、人生の大切なところで大失敗するタイプだ。
数ある死亡フラグの一つが立った気がする。

が、ドリアン似の博士はアレン君の論を後押しする
2億5000万年前の岩塩にいた当時の微生物を、理想的な環境に置くこと3ヶ月、微生物たちは蘇生したのだった。
微生物で可能なら人間にだってできる!
いや、無理無理無理。
単細胞生物と霊長類を同じ領域で考えるな、博士。

ともかく、そんな奇跡を実現するのは塩らしい。
塩分さえあれば、氷付けにされようが、何億の時間が過ぎようが関係ない!
塩万歳!
なんだこのツッコミどころ満載っぷりは。

さて、氷付けの男はピクル(塩漬け)と仮命名され、蘇生計画がスタートする。
ジュラ紀に合わせた温度(36度)、ピクルの体液に似せた溶液、そして、潮の満ち引きと脈拍のテンポの振動を起こす装置。
ピクルを目覚めさせるために理想的な環境を用意し、実に91日!
いや、無理無理無理無理。
91日もそんな熱帯状況に仮死?状態の人間を置けば腐るって!
なんかもう、塩のパワーはすごすぎる。
塩っていうか、ピクルは本当に人間か?
範馬一族の子孫という読みは当たっているのかもしれない。
範馬なら何ら不思議ではない。

テストは失敗したと思ったアレン君は、タバコの灰をピクルに落とす。
ああ…また、死亡フラグを立てやがった…
日に二度死亡フラグを立てる阿呆がいるか。

「肉(ステーキ)でも喰いたいな…………………」

そんなアレン君は唐突に肉を食べたいと思う。
というわけでティラノサウルスの保冷室に急ぐ!
人類初どころか生物史初のティラノサウルスを喰った男を目指したのだ!
アホだこいつ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ!!
なんかもう、アレン君は徹底的にアホだ。
普通、2億年も氷付けにされたティラノサウルスを喰おうとするか。
相手は恐竜だぞ。
いや、相手が松坂牛でも食べない。

例えば、吉野屋の牛丼の牛肉は冷凍保存されているのだけど、専門的に管理しても2〜3年くらいが賞味期限だった気がする。
記憶が曖昧なので何とも自信ないけど。
雑な管理で、しかも2億も経過した肉なんて食べられるのか?
ゴムみたいに硬そうだし腹壊しそうだ。
それとも、それを何とかするのが塩パワーか?
たしかに塩を入れれば長持ち率は大幅アップする。
塩+冷凍保存で2億もの間鮮度を保てる!
…無理か。

アレンくんが地上最阿呆を極めようとしている間にペイン博士はある驚愕の事実に3ヶ月目にして気付いていた。
ティラノサウルスの筋肉成分とピクルの胃の中の成分が一致していたのだった。
ピクルはティラノサウルスを捕食していたのだ!
ああ…アレン君が実に1ページで道化になってしまった
ただのアホになっただけだ。

ともあれ、ピクルはティラノサウルスを捕食するだけの力を持つらしい。
地上最強の生物もびっくりだ。
びっくりか?
むしろ、喜ぶな…

その頃、道化王アレン君はティラノサウルスのステーキを作っていた。
何ですか、この勇者は。
焼けば雑菌を殺せるとでも思ったのだろうか?
いや、それくらいの頭をもっと別のところで使え。
2億も月日が経っているし、臭そうだし硬そうだぞ。
ダメになったまんぼうのような味かもしれない。

そんなティラノサウルスの匂いが部屋に広がる。
異臭と呼ぶにふさわしそうなのだが、その匂いはピクルにも届く。
なんとその匂いをピクルが吸った!
主食(仮)の匂いを嗅いだことで、ピクルは目を覚ます
次回、さっそくアレン君の処刑タイムだろうか?
アレン君は死亡フラグを立てすぎた。絶対助からない。


なんか「ピクル」は予想の斜め上を行きすぎた展開になっている
氷付けになった古代人が蘇るとか予想も出来ねえよ!
勇次郎と恐竜が戦うと予想したのですが、見事に外れました。
なんかもっとすごい人が出てきました。
人というか、(宇宙)人だけど。

古代の怪物、ピクルと勇次郎は戦うのだろうか?
エピソードの異常性なら互角だ。
今回のエピソードは勇次郎誕生編と同等に狂ってる

純粋な強さにおいても、ティラノサウルスを捕食するという偉大な経歴がある。
ここまで勇次郎に肉薄していそうな生物は初めての気がする。
生物の域に収まっていない生物という点でも、勇次郎と五分れる気がする。
というか、こんな異常なエピソードをやっておいて、これで強くなければ嘘だ。

次回以降、勇次郎とピクルの対決までの道のりが描かれるのだろうか?
でも、「ピクル」は約2ヶ月の限定連載なのが怪しいところだ。
比較的勝負が長い時間を要するバキにおいては、「ピクル」連載中に勇次郎との対決が終わるのかは厳しい。
ピクルは異常すぎるほど異常なので、たった2ヶ月で出番を終わらせるのももったいないだろう。
もしかしたら、「ピクル」ではピクルの異常なエピソードを披露するのかもしれない。
そして、「範馬刃牙」連載再開と同時に勇次郎との地上最強対史上最強対決が描かれる!
異常すぎる者同士で非常に盛り上がりそうな予感がする。
ピクルは勇次郎に匹敵する超暴力を発揮するのだろうか?
次回以降の展開が楽しみである。
…あれ?
勇次郎とピクルで盛り上がるのはいいんだけど、刃牙はどこへ行くんだろう…


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