アニメ版バキ感想 第18話「アリガトウ」



今回のアニメ版バキは間違いなく神回だ!
やっぱり、烈が大活躍すると盛り上がる感じがありますね。
惜しい人を亡くした……
本部を生け贄に召喚できませんかね? コスト不足なら花田も捧げる!


烈は死刑囚のお株を奪う不意打ち&凶器攻撃でドイルの片目を奪う!
それで手を休めることはなく、さらにかつてドリアンに食らった火炎放射を行う。
これでドイルはかなりのダメージを負っている。
火吹きって見た目は派手だけどあまりダメージがなさそうなだけに意外だ。
炎属性が弱点なのかな?

火吹きの次は消火器で消火だ。
正直、火吹きよりもこっちの方がキツそうだ。
事実、ドイルはかなり苦しそうだ。
火吹きもそうだけどあらかじめ用意している武器だけでなく、その場に偶然置いていた物を武器に使うのに烈の実戦性の高さを窺える。

そして、トドメに金票(ヒョウ。正確には鏢)を投げまくる!
ドイルの身体のあちこちに刺さってそれはもう痛そうだ。
「ミギャアアアアア!」って叫ぶし。
とはいえ、突き刺さったのは腕と脚が中心で腹部への被弾は最小限に抑えているのは、劣勢なれどさすがは元軍人?の死刑囚か。

で、烈は叫ぶわけですよ。
貴様は中国武術を嘗めたッッ。
初めて読んだ時は何この八つ当たり……と思ったものだけど、直前にドイルは「武器を使うのは卑怯なのか」と問いかけている。
中国武術にとって武器を使うのは卑怯どころかかむしろ前提。拳法は一部を切り取ったに過ぎない。
そのことを知らずに先述の問いかけをすればそりゃ中国武術を嘗めたッッとなるわけだ。

烈はドイルを紐で拘束して青竜刀でぶった切ろうとする。
この時の紐のコントロールは原作から強化されていてアニメ化ならではという感じだ。
手負いにさえ油断しない実に念の入った戦法だ。

ドイルは何とか逃げるが逃げることしかできない。
それでもスモークグレネードで目眩ましした後に背後から金票を刺す。
圧倒的な武器攻撃に窮地に追い詰められたが、シンプルかつ見事な不意打ちはさすが本職か。
だが、本部と違って武器だけでなく素手も超一流なのが烈海王。
インファイトになれば得意の拳法が炸裂するのであった。
烈VSドイルはドイルの超劣勢に見えて、この辺のパワーバランスも絶妙に描いている勝負ですね。

そして、烈のリーサルウェポンは折りたたみ式の多節棍である。
ギミックは面白いけど強度的に不安がありそうな武器だ。
本部も折りたたみ式の手槍を使っていたし、この手の人にはけっこう需要があるのかも。
普通の棍を用意できればそれが一番だけど、現代日本だとそれは無理があるし。
……青竜刀もかなりのものだけど。

ともあれ、強度の不安から攻撃力には若干劣りそうだ。
だからこそ、トドメの武器に取っているのだろう。
大ダメージを与えるよりも安全な位置で体力を削るのが目的だ。
そして、トドメのトドメはやはり、素手!
烈にとって一番信頼できる武器が素手ということなのだ。

だが、ここでジャックの不意打ちの麻酔で烈は眠る。
背中からの攻撃に弱い烈であった。
なお、今後、ジャックはドイルに絡まない。
薬物で強化した男と機械で強化した男でけっこう面白い組み合わせだと思うんだけど。

ドイルは烈に致命傷を負わされ敗北直前まで追い詰められた。
そんな烈が睡眠状態に陥っているからこれがチャンスとトドメを刺す……どころか、目が覚めるまで警護するのだった。
ドイルは強くなるために肉体を遠慮なく改造した。
それに対して烈は肉体を改造せずに改造以上の強さを手にしている。
そこにドイルは敬意を払ったのだろうか。真相は謎である。

そんなドイルの恩に対して、烈は命を助けることで報いようとする。
というわけで、みんな大好きな15mまでなら問題ない!が炸裂だ!
熱いバトルからのドイルの友情を見せて爆笑シーンに一瞬で変わるから卑怯だ。

こうして烈とドイルの間に友情のようなものが芽生える。
烈なんて飯を作ってあげるくらいだよ。
中国武術を嘗めた次は警護した恩によって上書きされたのだ。

ドイルの治療は神心会の尽力によるものだった。
それを指揮したであろう克巳に対し、粉塵爆破という仇で返すのだった。
アニメだと粉塵爆破の仕組みをちゃんと説明してくれるのがありがたいですね。
所見だと粉塵爆破だけだと何が何だかさっぱりだったし。
それにしてもとんでもない威力だ。ドイルは前以て粉塵爆破に最適な量の小麦粉を準備したのかも。

克巳を瞬殺したドイルだがその顔は浮かないものだった。
戦った相手や救ってくれた相手に恩義や友情を感じる一方で、死刑囚である自分の生き方は通さないといけないと考えているのだろうか。
この時のドイルは一時期の狂気に似たものが薄れていてあまり強そうじゃない。
事実、ここからボコボコにされる。
この辺りからドイルを如何に敗北させるかではなく、如何に敗北を認めさせるかにドラマが切り替わった感だ。
敗北と一言で言ってもいろいろあるのだ。……シコルスキーと柳は何か放置プレイしちゃった気がするけど。