刃牙道感想 第100話「下水道」



武蔵がピクルと戦う気満々だ。
これには本部の胃も痛いな。
試しにストライダムとチームを組んでみるか?
もうストライダムが強者だと判明しても驚かないぞ。
驚かない……


[古代生物学者アルバート・ペイン博士]
[緊急来日]


ピクルのことなら絶対負けん!
ノーベル賞の解説見せたるペイン博士!

ピクルに続き予想外の人物の乱入である。
何だかんだで味のある人物だっただけに再登場は嬉しいな。
なお、終始ピクルの解説をしたペイン博士だが、刃牙VSピクル戦には顔を出していない。
古代生物は専門だが妖術は専門外ということか。

「大都市の下水道とは」「実は理想的なジャングルなのです」

と、ペイン博士、下水道を語る。
温水によって1年中気温と湿度が維持され、捨てられたペットが集まる理想の楽園!
……なのか?
衛生面が大変不安だし両生類は住めても類人猿が住めるのかは別問題だ。 だが、激動の白亜紀を生きたピクルにそれは野暮なツッコミか。

それにしてもいつの間にか自分に挑みかかる敵じゃなくても食べるようになったようだ。
延々と餌を待っていて食べれず、禁を破ったらあとはこだわらなくなったのだろうか。
だとしたら、ピクルとしては相当に大人しいというか退屈な生活をしていたことになる。
もっとも巨大ワニを容易く仕留めたことから、その戦闘力に翳りはないのは明らかであるが。

ピクルはアレでコレでも人類の遺産である。
本部とは比べものにならない価値を持っている。
だからこそ、ペイン博士が守護らねばならぬ! 本部とは比べものにならない使命を背負っている。

そのために捕獲作戦を決行だ。
5トンのククロフォルムを下水道に流し込む!
またかよ! それ、下手すれば死ぬって!
下水道に流せば周辺環境に多大な問題がありそうなのですが……
せっかく放流した鯉が死ぬぞ?

ともあれ、この非人道的で非環境的な作戦で無事にピクル捕獲!
相変わらず薬物にはあまり強くないピクルであった。
烈戦後の麻酔からすぐに回復したことから回復力は高いが耐性は高くないようだ。
そんなピクルが身体に悪い物が盛り沢山の下水道でよくぞ生きられたものである。
……実は普段は飛騨山とかにいたんじゃないか?
夜叉猿にインタビューしてみようや。

ピクルはスカイツリー地下研究所へと連れて行かれる。
そこにはペイン博士もいた。
ペイン博士は地下研究所に関してはあまり驚いていないようだ。
ペイン博士も研究のためなら倫理に背くことを躊躇わない種類の人間だ。 この施設を賞賛すれど非難することはないだろう。
厄介な類の人間だが、だからこそこうした超常に対して頼れるとも言えよう。

さて、ピクルだが残念ながら臭いらしい。
下水道生活をすればそうもなるか。
身体の至る所に汚れもあるし、髪も下水で粘ついているかもしれない。
逆に考えると今まではそんなに臭くなかったのだろうか。
扉絵で水浴びしている姿が描かれていたし、それなりに清潔だった可能性は十分にあるか。

そんな研究所にみっちゃんと武蔵が訪れる。
いきなりの激突……の前にみっちゃんとペイン博士は握手する。それも相当嬉しそうに。
ピクルが保護下にあった頃は格闘技関係者とペイン博士はけっこう反発し合っていた。
だが、ピクルが再凍結プロジェクトが進んだ時に一致団結してペインの守護に当たった。
それでなのか、ストライダムとペイン博士には友情が芽生えたようだし、同じようにみっちゃんとも友情に芽生えたのだろう。

みっちゃんは鼻を押さえながらピクルの狩猟生活に驚く。
何か臭いが先ほどから強調されていますな。
何かのフェチシズムかな?
一方、武蔵は臭いに構わずピクルをじっと見つめる。

そんな武蔵の興味はまずはピクルが有名かどうかであった。
武蔵は出世欲の塊ですからな。
ふと思えば武蔵が現代で戦った相手は全員が一定の地位や名声を得ている有名人だ。
自分より有名な人間は度し難いのかもしれない。
その点、本部はこれっぽっちも有名じゃないから興味を引かなそうだ。 本部、己の身は守護れているぞ……

「世界中に知られる有名人じゃよ」
「しかも…………」「地上最強という声もある」


失言ー! メッチャ失言だー!
ドヤ顔だがこの男の前でこういうことは厳禁だ。
闘争本能に火を点けて日本刀を振り回しかねんぞ。
ガソリンに火を投げ込みやがって……
巨悪徳川の血はこれだから困る。

ベチィッ

そんな武蔵の答えはピクルの顔面を平手で叩く!
当然、その場にいる全員が絶句する。
武蔵は爆弾のスイッチを入れたのであった。

これはまさかの武蔵VSピクルの直接開始か?
ここはスカイツリー地下。
明らかに本部の守護範囲外だ。
久し振りに本部分ゼロの戦いが繰り広げられるかもしれない。

昔は解説あるいは驚愕に本部が欲しいと思ったものだが、最近は家で大人しくしていろという感情が強い。
ある意味、この立地は最適かも。
でも、本部は忍者みたいなところがあるから、ここまで侵入してもおかしくはないのがムカつく。
爆弾に爆弾がぶつかり合いながら次回へ続く。


下水道は都会のジャングル!
何かB級映画みたいというか、B級映画そのものですな。
ピクルの存在自体がB級映画だしちょうどいいかもしれない。
武蔵が現代に蘇るのもけっこうなB級映画だしな!

そして、侍と原人が見えている。
何かもう何の漫画だったのか、わからなくなる取り合わせだ。
現代代表の本部が柔術とは名ばかりのバーリトゥードスタイルだし、格闘技が全然入り込まなくなっている。
現に刃牙道に入ってから格闘技が全敗している。
もうちょっと格闘技に見せ場が欲しいところなのだが……

となれば、やはり格闘技代表中の代表の刃牙がこの流れを変える! ……のか?
いや、一応にも主人公だしそこは張り切ってもらわないと困るのだが……
出番がない方が好まれるのが刃牙のいいところでもあり困ったところでもある。
同時に本部がヤバいこの状況をどうにかできるのも刃牙だけという希望もある。
いや、本部がヤバいことになった発端は刃牙が本部に負けたことから始まったから、刃牙のせいと言えなくもないのだが。

だが、刃牙はこれでも格闘技に対するプライドを持っている。
本部に、武蔵に勝つために人知れず格闘技を進化させているかもしれない。
これで格闘技を守護れば今までのムカつきポイントとか2割程帳消しできるかもしれん。
SAGAのことはしっかりと想い出に刻み込む。
そこを一番焼却したいのに。

ともあれ、こうして新たなに生まれた範馬刃牙流格闘術!
ドラゴン拳! デビル拳! ガーゴイル拳!
未知の生物を題材にした象形拳は戦国にも原始にも本部流道場にもないものであり、時代を越えた強者たちも対応不能!
……ダメだ。刃牙はもう完全に妖術キャラだから格闘技を守護れん……