Prologue ヴァージニア編 <冒頭イベント> 【ハンフリースピーク】 [画面中央テロップ] 運命《うんめい》の交差《こうさ》より、遡《さかのぼ》ること2週間《しゅうかん》―― [画面下部テロップ] ヴァージニア・マックスウェル。18歳《さい》。 彼女《かのじょ》と、彼女《かのじょ》の暮《く》らす村《むら》は、 これまで、平和《へいわ》という静寂《せいじゃく》に包《つつ》まれていた。 …だが、突然《とつぜん》の蹂躙《じゅうりん》。 近隣《きんりん》に生息《せいそく》する亜人種《デミヒューマン》の略奪《りゃくだつ》行為《こうい》によって今《いま》、 彼女《かのじょ》の日常《にちじょう》の均衡《きんこう》が崩《くず》れようとしていた。 ――そしてそれは… 彼女《かのじょ》自身《じしん》の旅立《たびだ》ちでもあった。 テスラ 「さあ、望《のぞ》みどおり我々《われわれ》の財産《ざいさん》は差《さ》し出《だ》したのだ。  住民《じゅうみん》には手《て》を出《だ》さず、  速《すみ》やかに立《た》ち去《さ》ってもらおうか! ヴァージニア 「――叔父《おじ》さん! ボスホブゴブ 「負《マ》ケ犬《イヌ》ノ分際《ブンザイ》デ、威勢《イセイ》ガイイゴブ。  教《オシ》エテヤルゴブ―― 「『強《ツヨ》イガ正《タダ》シイ』ッ!  ダカラ、オ前《マエ》ハ、間違《マチガ》ッテイルッ!  正《タダ》シイ俺様《オレサマ》ハ、カッコイイゴブッ!! ボスホブゴブ 「強《ツヨ》イ俺様《オレサマ》ハ、イツモ腹《ハラ》ペコゴブ。  ダカラ、オ前《マエ》タチニ世《セ》話《ワ》ニナル。  正《タダ》シイ掟《ルール》、守《マモ》ル俺様《オレサマ》カッコイイゴブッ! 「カッコ悪《ワル》イオ前《マエ》タチ、  俺様《オレサマ》ト、俺様《オレサマ》ノ仲間《ナカマ》、オ腹《ナカ》イッパイニスルゴブ。  俺様《オレサマ》ガ決《キ》メタ、今日《キョウ》カラノ掟《ルール》ッ! テスラ 「お前《まえ》たちを賄《まかな》うだけの食料《しょくりょう》を!?  ふざけるなッ!  そんなことをしたら我々《われわれ》が―― ボスホブゴブ 「ドウダ?  美味《ウマ》カッタカ?  弱《ヨワ》イ奴《ヤツ》ハ、スグニ満腹《マンプク》ニナルゴブ。 「食イ物無イナラ、  ソレデモ食ラッテナ。  マヌケゴブ。 テスラ 「…大丈夫《だいじょうぶ》だ。  案《あん》ずることはない… 「みんなにケガは無《な》いのだ。  これでいいのだ… テスラ 「…ヴァージニア?  ヴァージニアはどうしたんだ…? 【ゴブズアジト】(場面転換) ヴァージニア 「――ッ!? 「…蝶番《ちょうつがい》が錆《さ》びている…!?  どうしよう、気《き》づかれたかもしれない…  でも――… ヴァージニア 「…もう、後《あと》には退《ひ》けない。  前《まえ》に走《はし》って、走《はし》って…  そして、ぜったいに羽《は》ばたいてみせるから。 「わたしが、そう決《き》めたんだから… <フロア13の入り口を調べる> ヴァージニア 「振《ふ》り返《かえ》ってなんかいられない。  もう、走《はし》り出《だ》したんだ。  あとは、羽《は》ばたくだけ… <フロア13からフロア11への扉を調べる(スイッチ解除前)> [画面上部メッセージ] *仕掛(しか)けが作動(さどう)して、扉(とびら)を閉(と)ざしているッ! *行《ゆ》く先々《さきざき》を阻《はば》む仕掛《しか》けは、  周辺《しゅうへん》の装置《そうち》を作動《さどう》させたり、  グッズを使《つか》って除去《じょきょ》する必要《ひつよう》があります。 *行《ゆ》く手《て》が閉《と》ざされても、  周辺《しゅうへん》に気《き》を配《くば》って、  解法《かいほう》の手段《しゅだん》を探《さが》してみてください。 *また、先《さき》に進《すす》めない場合《ばあい》も、  あとから入手《にゅうしゅ》できるグッズによって、  道《みち》が開《ひら》ける事《こと》も覚《おぼ》えておいてください。 <フロア11に入った時のイベント> (ゴブに見つかる) {戦闘開始〜終了} ヴァージニア 「…これが、実戦《じっせん》…  強《つよ》きが弱《よわ》きを駆逐《くちく》する、荒野《こうや》の掟《おきて》… 「銃声《じゅうせい》を聞《き》きつけて、  まもなく奴《ヤツ》等《ら》も動《うご》き出《だ》してくる…  …こんな気持《きも》ちじゃ、こっちがやられてしまう… 「…この震《ふる》えを、…抑《おさ》え込《こ》まなくちゃ…  …乗《の》り越《こ》えなくちゃ…ッ ヴァージニア 「……… 「…わたしの力《ちから》で、羽《は》ばたかなくちゃ…ッ!! <初エンカウント時> [画面上部メッセージ] *移動中《いどうちゅう》、プレイヤーキャラクターの頭上《ずじょう》に、  「!」マークが  突然《とつぜん》、表示《ひょうじ》されることがあります。 *これは、敵《てき》の接近《せっきん》を示《しめ》しています。  一定《いってい》時間内《じかんない》に×を押《お》すことで、  エンカウントをキャンセルすることが可能《かのう》です。 *エンカウントキャンセルすると、  こちらと相手《あいて》のマイグラントレベルを比較《ひかく》して、  その差分《さぶん》がECNゲージから消費《しょうひ》されていきます。 *こちらのレベルが上回《うわまわ》っていた場合《ばあい》、  エンカウントキャンセルしても、  ECNゲージを消費《しょうひ》しません。 *なお、敵《てき》とエンカウントすると、  バトルの終了時《しゅうりょうじ》に、  消費《しょうひ》したゲージを1ポイント自動《じどう》回復《かいふく》します。 *通常《つうじょう》、×にてキャンセルを行《おこな》いますが、  素早《すばや》く、×をダブルクリックすることで、  任意《にんい》にバトルに入《はい》ることも可能《かのう》です。 <フロア12でティンダークレスト入手> [画面上部メッセージ] *グッズ【ティンダークレスト】は  □を押《お》すことで、発火性《はっかせい》の高《たか》い呪符《クレストグラフ》を  前方《ぜんぽう》に投射《とうしゃ》する効果《こうか》があります。 *呪符《クレストグラフ》の魔力《まりょく》は、  燻《くすぶ》った燭台《しょくだい》に再《ふたた》び火《ひ》を点《とも》す等《など》の行為《こうい》を  可能《かのう》とします。 <ティンダークレスト入手後にフロア11を訪れる> [画面上部メッセージ] *ふたつ並《なら》んだ燭台《しょくだい》のうち、  ひとつだけが火《ひ》を灯《とも》している。  アンバランスな光景《こうけい》がひどく違《い》和《わ》感《かん》を感《かん》じさせる。 <フロア9で落とし穴に落ちた後の復帰時> [画面上部メッセージ] *もろくなった足場《あしば》をやり過《す》ごすには、  衝撃《しょうげき》を与《あた》えないよう、  慎重《しんちょう》に歩《ある》く必要《ひつよう》があります。 *×を押《お》しつつ、  方向《ほうこう》キーを入力《にゅうりょく》すると、  【忍《しの》び歩《ある》き】を行《おこな》います。 <ジェム初入手時> [画面上部メッセージ] *淡《あわ》く輝《かがや》く命《いのち》の欠片《かけら》――  【ジェム】をゲットすることで、  消費《しょうひ》したゲージを回復《かいふく》させることができます。 *オレンジのジェムは、  耐久力《たいきゅうりょく》を示《しめ》すVITゲージを。 *ホワイトのジェムは、  エンカウントのキャンセル数《すう》を示《しめ》す、  ECNゲージをそれぞれ回復《かいふく》します。 *ジェムによる各《かく》ゲージの回復《かいふく》効果《こうか》は、  パーティー全員《ぜんいん》におよびます。 <フロア3下部を訪れる> ヴァージニア 「……… 「…うまく、言《い》えないけれど…  何《なに》かが気《き》になる…  大事《だいじ》なモノを見《み》落《お》とさないようにしなくちゃ… [画面上部メッセージ] *R2を押《お》しながら、○を押《お》すことで、  プレイヤーキャラクターは、  視界《しかい》内《ない》の気《き》になるポイントを注視《ちゅうし》します。 *R2を押《お》したまま、○を続《つづ》けて押《お》すたび、  プレイヤーキャラクターは、  注視《ちゅうし》するポイントを変更《へんこう》していきます。 <フロア3のハンドルを調べる> [画面上部メッセージ] *ハンドルの回転《かいてん》には、  ○と、アナログ入力《にゅうりょく》の左《ひだり》スティックを  併用《へいよう》した操作《そうさ》を行《おこな》います。 *ハンドルに向《む》かって○を押《お》すと、  プレイヤーキャラクターは  ハンドルを握《にぎ》った状態《じょうたい》となります。 *○を押《お》した(握《にぎ》った状態《じょうたい》の)まま、  左《ひだり》スティックを回《まわ》すことで、  ハンドルもスティックと同《おな》じ方向《ほうこう》に回《まわ》せます。 <フロア4を訪れる> ヴァージニア 「――これ…  わたしたちの村《むら》から奪《うば》われたモノ…?  ここに放《ほう》り込《こ》まれていたのね。 <1ギミルコイン初入手時> *1ギミルコインは、消費《しょうひ》することで、  どんな場所《ばしょ》でも  セーブすることを可能《かのう》とする効果《こうか》があります。 *その他《ほか》に、  たとえバトルに敗退《はいたい》しても、  初期《しょき》状態《じょうたい》からの再戦《さいせん》を可能《かのう》とします。 *1ギミルコインは、希《レ》少《ア》なアイテムですが、  その価《か》値《ち》は、セーブを怠《おこた》って、  プレイ時間《じかん》を無駄《むだ》にするほどではありません。 *宝箱《たからばこ》から入手《にゅうしゅ》した時《とき》を、【使《つか》い時《どき》】とし、  残《のこ》りの数《かず》が許《ゆる》す範囲《はんい》で、  こまめにセーブを行《おこ》なう事《こと》をオススメします。 <デュプリケイター入手時> [画面上部メッセージ] *アイテム【デュプリケイター】は、  施錠《せじょう》魔法《まほう》で閉《と》ざされた、  扉《とびら》や宝箱《たからばこ》を開《ひら》くことができます。 *ひとつの施錠《せじょう》魔法《まほう》を解除《かいじょ》するのに、  ひとつのデュプリケイターが必要《ひつよう》です。 ヴァージニア 「――あれ?  …これって――… [画面上部メッセージ] *宝箱《たからばこ》の奥底《おくそこ》、  デュプリケイターが置《お》かれていた下《した》に、  古《ふる》びた紙片《しへん》があった。 [画面下部メッセージ] *過《す》ぎ去《さ》りし日《ひ》を伝《つた》えし写真《しゃしん》の中央《ちゅうおう》には、  白衣《はくい》に身《み》を包《つつ》んだ父《ちち》が写《うつ》っている… *科学者《かがくしゃ》であったと、叔父《おじ》に聞《き》かされていたが、  それは、ヴァージニアの知《し》らぬ、  父《ちち》の姿《すがた》でもあった… (回想開始) ウェルナー 「ヴァージニアは、  銃《アーム》を撃《う》つのが好《す》きか? ヴァージニア 「うーん…  お父《とう》さんと一緒《いっしょ》に練習《れんしゅう》するのが好《す》き! 「いつか、お父《とう》さんみたいに、  ふたついっぺんに撃《う》てるようになれるかな? ウェルナー 「二挺《にちょう》撃《う》ちか…  じゃあ、たくさん練習《れんしゅう》しないとな。 ヴァージニア 「うん、たくさん練習《れんしゅう》するよ。 「だから、お父《とう》さんも、  たくさんわたしに教《おし》えてね。  約束《やくそく》だよ。 (回想終了) ヴァージニア 「――行方《ゆくえ》不明《ふめい》のお父《とう》さんの写真《しゃしん》… 「残《のこ》していてもつらいだけだから、  お母《かあ》さんが死《し》んだ時《とき》、  全部《ぜんぶ》処分《しょぶん》したと思《おも》っていたのに… 「…感傷《かんしょう》にひたっている場合《ばあい》じゃないわ。  現在《いま》を生《い》きている、村《むら》のみんなのために、  わたしががんばらないと! 「荒《こ》野《こ》では…  誰《だれ》かにすがる事《こと》なんてできないのだから――… <フロア1を訪れる> ヴァージニア 「…こいつが…  わたしたちの村《むら》から、  大切《たいせつ》なモノを奪《うば》い取《と》った… 「こいつが、みんなの心《こころ》に…  …悲《かな》しい想《おも》い出《で》を刻《きざ》んだ――ッ!! {戦闘開始} {ボスホブゴブのHPを減らす} ヴァージニア 「…まだ、立《た》ち上《あ》がってくる…  …でも、わたしだって、  後《あと》に退《ひ》けないんだ…ッ! [画面上部メッセージ] (…恐怖《きょうふ》を飛《と》び越《こ》えなきゃ…  すくんだ足《あし》では駆《か》け出《だ》せない…  脅《おび》えた翼《つばさ》では羽《は》ばたけないんだ…) (――飛《と》び出《だ》すんだッ!!) ヴァージニア 「うわああああああああああああッ!!! [画面上部メッセージ] *プレイヤーキャラクターは、  蓄積《ちくせき》したFPを消費《しょうひ》することによって、  ガトリングコマンドを発動《はつどう》することができます。 *ガトリングとは、FP量《りょう》に応じて、  ショット(アタック)コマンドを連続《れんぞく》実行《じっこう》する、  逆転《ぎゃくてん》の必殺《ひっさつ》コマンドです。 {ボスホブゴブ撃破} ヴァージニア 「…はァ、…はァ、…はァ、…はァ、…はァ… {戦闘終了} ヴァージニア 「…まだ、こんなに残《のこ》っているなんて…  やっぱり――  わたしひとりの力《ちから》じゃ… 「叔父《おじ》さん…  叔母《おば》さん…  …村《むら》の、みんな… 「――お父《とう》、さん――… (村人たちの乱入) アーメンガード 「みんなぁッ! 早《はや》く来《き》てぇッ!! 【ハンフリースピーク】(場面転換) ヴァージニア 「…どうぞ。 シャルテ 「もう、いいの?  身体《からだ》の調子《ちょうし》は平気《へいき》なのかしら? ヴァージニア 「ありがとう、叔母《おば》さん。  うん、いつもと変《か》わらないよ。 「心配《しんぱい》と迷惑《めいわく》を、  ふたついっぺんにかけちゃったね。 シャルテ 「いいのよ、そんなこと。  それよりも―― 「村《むら》のみんながね、お礼《れい》を言《い》いたいんだって。  あなたのおかげで、  奪《うば》われたモノを取《と》り戻《もど》せたからって―― ヴァージニア 「――叔父《おじ》さん、叔母《おば》さん…  話《はなし》があるんです。 ヴァージニア 「――わたし…  渡《わた》り鳥《どり》になりたい。 ヴァージニア 「荒野《こうや》に消《き》えたお父《とう》さんが、  たったひとつわたしに残《のこ》してくれた銃《アーム》の扱《あつか》いで、  誰《だれ》かの力《ちから》になれるのなら… 「もしも、この広《ひろ》い荒野《こうや》のどこかで、  誰《だれ》かが力《ちから》を求《もと》めているのなら…  わたしは、そこまで飛《と》んでいける翼《つばさ》がほしい。 「傲慢《ごうまん》かもしれない、  勘《かん》違《ちが》いかもしれないのもわかっている。 「実際《じっさい》…、今度《こんど》の事件《じけん》も、  村《むら》のみんなを助《たす》けるつもりが、  逆《ぎゃく》にみんなに助《たす》けてもらうカタチで終《お》わってしまった。 「…それでも、  誰《だれ》かの力《ちから》になりたいと思《おも》う気《き》持《も》ちに、  嘘《うそ》だけはつきたくない… 「悲《かな》しい出《で》来《き》事《ごと》は、  人《ひと》の心《こころ》に、  悲《かな》しい想《おも》い出《で》を刻《きざ》んでしまう… 「誰《だれ》だって、悲《かな》しい想《おも》い出《で》なんてほしくないもの…  わたしにだって、それくらいはわかる…  だから―― 「わたしの銃《アーム》が、  誰《だれ》かの心《こころ》に刻《きざ》まれるはずの悲《かな》しい想《おも》い出《で》を  ひとつでも少《すく》なくできるのなら… シャルテ 「あなた… テスラ 「ちゃんと考《かんが》えた上《うえ》で出《だ》した結論《けつろん》なんだな? テスラ 「……… 「大地《だいち》とは異《こと》なり、  空《そら》には目《め》に見《み》える道《みち》など存在《そんざい》しない。 「故《ゆえ》に、誰《だれ》が導《みちび》いてくれるわけではない。  己《おの》が意志《いし》で目的《もくてき》を定《さだ》め、  そこに向《む》かって、己《おの》が力《ちから》で飛《と》ばねばならぬ。 「渡《わた》り鳥《どり》になって、  荒野《こうや》を行《い》き交《か》うとは、そういう事《こと》なのだ。 「お前《まえ》が、誰《だれ》かの力《ちから》になりたいというのなら、  いつもそこを目《め》指《ざ》して、  力《ちから》の限《かぎ》り羽《は》ばたいて行《い》きなさい。 「もし、風《かぜ》に逆《さか》らう力《ちから》が無《な》くなった時《とき》は、  遠慮《えんりょ》なく、ここに帰《かえ》ってくればいい。 「お前《まえ》は、私《わたし》たちの…  いいや、この村《むら》の自慢《じまん》の子供《こども》だからな。 ヴァージニア 「…叔父《おじ》さん、叔母《おば》さん…  ありがとう… 「――そして… 「――ごめんなさい… シャルテ 「心《こころ》から『ごめんなさい』と言《い》えるのは、  本当《ほんとう》に強《つよ》い、勇気《ゆうき》ある人《ひと》だけだと思《おも》うわ。 「その胸《むね》に、その強《つよ》さがあるのなら、  わたしも、あなたの旅《たび》立《だ》ちを  許《ゆる》してあげなくちゃいけないわね… 「…でも、旅《たび》立《だ》ちの決意《けつい》は、  わたしたちだけに告《つ》げるものじゃないわ。  そうでしょ? 「さあ、天国《てんごく》にいる、あなたのお母《かあ》さんにも  告《つ》げていらっしゃい。 (墓地に移動) ヴァージニア 「――この花《はな》、お母《かあ》さんの好《す》きだった…  時々《ときどき》、誰《だれ》かが献花《けんか》してくれるけど、  …でも、いったい誰《だれ》が…? [画面下部テロップ] 少女《しょうじょ》は、少女《しょうじょ》の日々《ひび》に決別《けつべつ》を告《つ》げるため、 亡《な》き母《はは》の墓標《ぼひょう》に向《む》かう。 胸《むね》に秘《ひ》めた決意《けつい》を支《ささ》えるのは、 幼《おさな》い頃《ころ》、父《ちち》に教《おし》えられた銃《アーム》の扱《あつか》い。 ただ、それだけ―― それだけで充分《じゅうぶん》であった。 まだ見《み》ぬ世界《せかい》への憧《あこが》れが、 心《こころ》の強《つよ》さとなって、翼《つばさ》を大《おお》きくひろげる。 だが、未来《みらい》へ続《つづ》くレールは 決《け》して真《ま》っ直《す》ぐ伸《の》びておらず、複雑《ふくざつ》に交差《こうさ》していた。 それは行《い》く者《もの》を迷《まよ》わせ、疲《つか》れさせる。 逆境《ぎゃっきょう》を乗《の》り越《こ》えるのは、 手《て》にした銃《アーム》の力《ちから》ばかりではない。 少女《しょうじょ》がその力《ちから》に気《き》づいた時《とき》こそ 渡《わた》り鳥《どり》として、真《しん》に羽《は》ばたく時《とき》であった。 →全てのエピソードを終えている場合、プロローグ後編へ →セーブ画面へ →エピソードセレクトへ