Prologue クライヴ編 <冒頭イベント> 【瘴気の魔窟】 [画面中央テロップ] 運命《うんめい》の交差《こうさ》より、遡《さかのぼ》ること9日《か》―― [画面下部テロップ] クライヴ・ウィンスレット。30歳《さい》。 彼《かれ》は今《いま》、荒野《こうや》を征《ゆ》く渡《わた》り鳥《どり》稼業《かぎょう》の中《なか》でも、 最《もっと》も危険《きけん》とされる、魔獣《まじゅう》討伐《とうばつ》に赴《おもむ》かんとしていた。 己《おの》が生命《いのち》を、すすんで脅威《きょうい》の前《まえ》にさらす渡《わた》り鳥《どり》は多《おお》い。 その理由《りゆう》の多《おお》くが報酬《ほうしゅう》の獲得《かくとく》であり、精神《せいしん》の充足《じゅうそく》である。 貪欲《どんよく》に心《こころ》の渇《かわ》きを満《み》たそうとする渡《わた》り鳥《どり》に、 人々《ひとびと》が、無法《むほう》の徒《と》の姿《すがた》を重《かさ》ねて見《み》ていることは否《いな》めない。 果《は》たして、彼《かれ》もまた、多《おお》くの無頼漢《ぶらいかん》と同種《どうしゅ》であるのか? それとも――… クライヴ 「…ここから先《さき》は僕《ぼく》の受《う》けた仕事《しごと》です。  後《あと》は、僕《ぼく》ひとりに任《まか》せてください。 ボーグナイン 「そんな事《こと》を言《い》っても、クライヴさん… 「評判《ひょうばん》の渡《わた》り鳥《どり》であるあんたでも、  この洞窟《どうくつ》に潜《もぐ》るのは初《はじ》めてだ。  俺《おれ》の案内《あんない》は必要《ひつよう》になってくるに違《ちが》いない。 「それに、もしもの時《とき》は、  ひとりよりも、ふたりでいる方《ほう》が、  何《なん》とかなるってもんじゃないのか? クライヴ 「それはそうですが… 「ですが、僕《ぼく》の受《う》けた依頼《いらい》は、  『この洞窟《どうくつ》のヌシを退治《たいじ》して、   近隣《きんりん》の住民《じゅうみん》の安全《あんぜん》を取《と》り戻《もど》す』事《こと》。 「…たしか、そうだったはずですよね? ボーグナイン 「あ、ああ…  でも、それがいったい… クライヴ 「…つまり、依頼《いらい》内容《ないよう》には、  この洞窟《どうくつ》の近隣住民《きんりんじゅうみん》である、  あなたの安全《あんぜん》も含《ふく》まれているということですよ。 「おっしゃる通《とお》り、  僕《ぼく》はこの洞窟《どうくつ》に潜《もぐ》るのは初《はじ》めてです。 「だから、同道《どうどう》するあなたの安全《あんぜん》まで  保証《ほしょう》できかねます。 「…心配《しんぱい》しないでください。  依頼《いらい》内容《ないよう》をきっちりこなして、  報酬《ほうしゅう》を頂《いただ》きに帰《かえ》ってきますから。 ボーグナイン 「腕《うで》に覚《おぼ》えはあるようだが、  本当《ほんとう》にひとりで大丈夫《だいじょうぶ》なんだろうか…? 「…なんせ、ここは… <フロア1での会話イベント> ボーグナイン(1〜3回目) 「…やっぱり、  あんたひとりに全部《ぜんぶ》押《お》し付《つ》けるわけにはいかない。  俺《おれ》には、俺《おれ》のできることをさせてほしい。 「このヒールベリーには、  失《うしな》われたHPを  ある程度《ていど》回復《かいふく》させる薬効《やっこう》が備《そな》わっている。 「貴重《きちょう》なものだが、  今《いま》、あんたが役《やく》立《だ》てるべきだ。 ボーグナイン(4回目以降) 「残念《ざんねん》だが、用意《ようい》したヒールベリーは全部《ぜんぶ》で三《みっ》つ。  あんたに手渡《てわた》したモノで全《すべ》てだ。  どうか役《やく》立《だ》ててほしい。 <フロア1から外に出ようとする> クライヴ 「約束《やくそく》された報酬《ほうしゅう》は、  決《けっ》して破格《はかく》というわけではありません。  …けれど、依頼人《いらいにん》たちの悲痛《ひつう》な願《ねが》いそのものです。 「…依頼《いらい》は果《は》たさなければ…  それが僕《ぼく》の仕事《しごと》です。 <スライム?のトラップと接触する> (初ダメージとかぶった場合、初ダメージメッセージの後に表示される) クライヴ 「――くッ…、これは…  触れることなく除去しないと、  先には進めないようですね… <フロア3の壊せる壁を調べる> クライヴ 「この壁《かべ》は、  他《ほか》と比《くら》べてもろくなっているようですね… [画面上部メッセージ] *グッズ【セットボム】は、  □を押《お》すことで、クライヴの足下《あしもと》に置《お》かれ、  数秒後《すうびょうご》に爆発《ばくはつ》する効果《こうか》があります。 *これにより、風化《ふうか》してヒビ割《わ》れた壁《かべ》を、  爆発《ばくはつ》の衝撃《しょうげき》で吹《ふ》き飛《と》ばす等《など》の行為《こうい》が  可能《かのう》となります。 <フロア8を訪れる> クライヴ 「…この瘴気《しょうき》、そして獣気《じゅうき》… 「洞窟《どうくつ》の支配者《しはいしゃ》の玉座《ぎょくざ》まで、  そう遠《とお》くないみたいですね… <フロア8の途中まで進む> クライヴ 「――ッ!? クライヴ 「退路《たいろ》を断《た》たれてしまいましたか…  招《まね》かれざる客《きゃく》は、  やはり歓迎《かんげい》してもらえないようですね。 「これは何《なん》としてでも、  玉座《ぎょくざ》の主《あるじ》に面会《めんかい》して、  帰《かえ》り道《みち》を尋《たず》ねないといけませんね。 {戦闘開始} クライヴ 「…話《はなし》に聞《き》いていたよりも、  ずっと大《おお》きく、俊敏《しゅんびん》そうですね…  そして、注意《ちゅうい》を払《はら》うべきはその両翼《りょうよく》… 「遠《とお》く、高《たか》く、飛《と》び去《さ》られてしまったら、  こちらから手《て》が出《だ》せないばかりか、  逃《に》げられてしまうおそれがあります。 「僕《ぼく》も、仕事《しごと》で引《ひ》き受《う》けた以上《いじょう》、  無様《ぶざま》なところは見《み》せたくないのです… 「…一気《いっき》に、片《カタ》をつけさせてもらいますよ…ッ! {飛行形態に移行したターンの末} クライヴ 「…つまり、【高速《こうそく》飛行《ひこう》体勢《たいせい》】へのシフト、と… 「たしかに、その状態《じょうたい》ならば  こちらの射撃《しゃげき》を回避《かいひ》しやすいでしょう。 「――ですが、  こちらも黙《だま》って  ただ見《み》ているわけではありませんよッ! [画面上部メッセージ] *クライヴは、FPを25消費《しょうひ》することで、  フォースアビリティ【ロックオンスナイプ】を  発動《はつどう》させることができます。 *ロックオンスナイプとは、  射撃《しゃげき》の精度《せいど》を極限《きょくげん》まで高《たか》め、確実《かくじつ》に命中《めいちゅう》させると同時《どうじ》に、  その威力《いりょく》を通常時《つうじょうじ》の約《やく》2倍《ばい》まで引《ひ》き上《あ》げる能力《のうりょく》です。 *ロックオンスナイプの使用《しよう》には、  FPと同時《どうじ》に、  銃《アーム》に弾《たま》が装填《そうてん》されている事《こと》も条件《じょうけん》となってます。 *銃《アーム》の総弾《そうだん》数《すう》が0だと、  ロックオンスナイプは使用《しよう》できません。  ガードして、リロードする必要《ひつよう》があります。 {ゴルドレイク撃破} クライヴ 「…僕《ぼく》には行動《こうどう》の軌跡《きせき》が視《み》えるのです。  獲物《えもの》が向《む》かおうとする、  ほんの僅《わず》か未来《みらい》までもが… 「――ッッ!? (トキシックブレスを食らう) クライヴ 「…うかつ、でした、か…ッ!? 「…魔獣《まじゅう》を、この洞窟《どうくつ》の瘴気《しょうき》の源《みなもと》と考《かんが》えれば  予想《よそう》するのは容易《たやす》かったはず…  詰《つ》めが甘《あま》かった、か… クライヴ 「……ま、待て…… {戦闘終了} (暗転) [画面中央テロップ] 完全《かんぜん》に失策《しっさく》でした。 僕《ぼく》はいつも、肝心《かんじん》なところでの詰《つ》めを怠《おこた》ってしまう… ――いつも…? いつか、僕《ぼく》は今日《きょう》と同《おな》じように… (暗転が戻る) クライヴ 「……… 「…どれくらい落《お》ちていたのか…  そう、長《なが》い時間《じかん》では無《な》いと思《おも》うのですが… クライヴ 「…体内《たいない》に毒性《どくせい》物質《ぶっしつ》の混入《こんにゅう》…  即効性《そっこうせい》は薄《うす》いようですが、  動《うご》けば確実《かくじつ》に、身体《からだ》を蝕《むしば》んでいくタイプですね… 「――救助《きゅうじょ》は、あてにできませんね… 「…危険《きけん》な賭《か》けかもしれませんが、  ここでじっとしているよりも、  洞窟《どうくつ》の入《い》り口《ぐち》を目《め》指《ざ》した方《ほう》が得策《とくさく》でしょう… <フロア9の途中まで進む> クライヴ 「くっ、また……っ! クライヴ 「侵入者《しんにゅうしゃ》ならともかく、  わざわざ帰《かえ》ろうとする者《もの》を引《ひ》き止《と》めるとは…  これは、相当《そうとう》嫌《きら》われましたか? 「しかし、これ程《ほど》の岩塊《がんかい》となると、  セットボムの衝撃《しょうげき》、一発《いっぱつ》や二発《にはつ》では、  何《なん》て事《こと》無《な》いのでしょうね… 「――ですが…  連続《れんぞく》で衝撃《しょうげき》を与《あた》えれば、あるいは… <フロア1に戻る> ボーグナイン 「だ、だいじょうぶかッ!? ボーグナイン 「…すごい熱《ねつ》だ…  いったい、洞窟《どうくつ》の奧《おく》で何《なに》がッ!? クライヴ 「…毒《どく》に、…あてられて…、しまったようです…  もう少《すこ》し、…注意《ちゅうい》を、払《はら》う、べき、でした… ボーグナイン 「そ、それで、  魔獣《まじゅう》はいったい――… クライヴ 「…空《そら》に、…高《たか》く、飛《と》び…去《さ》って… ボーグナイン 「わかった!  あとは、俺《おれ》たちで何《なん》とかできる。  だから―― ボーグナイン 「おいッ!?  しっかりしろ、おいッ! (ベルリッツとの回想) (暗転) [画面中央テロップ] ――『いつか』なんかじゃない… 僕《ぼく》にとっては『まだ』そのものじゃないか… 【バラックライズ】(場面転換) フラム 「…気《き》がつきましたか? 「待《ま》っててくださいね、  今《いま》、何《なに》か用意《ようい》しますわ。 フラム 「はい、あったかいものどうぞ。 クライヴ 「はあ、あったかいものどうもです。 クライヴ 「――ちょっと、スゴイんですけど…  何《なん》なんですか…、これ? ボーグナイン 「腰《こし》が抜《ぬ》けそうだろ?  その味《あじ》のヒミツはこれさ。 クライヴ 「…アンチドーテ?  あの、毒《どく》消《け》しの効果《こうか》がある… ヒューイ 「そのとおりです。  大量《たいりょう》のアンチドーテを大鍋《おおなべ》で煮《に》込《こ》むことで、  従来《じゅうらい》の薬効《やっこう》よりも、ずっと強力《きょうりょく》にしてみたんです。 「いやあ、よかった、よかった。  ちゃんと期待《きたい》通《どお》りの結果《けっか》を出《だ》せました。  これはお店《みせ》で出《だ》しても通用《つうよう》しそうですね。 ボーグナイン 「洞窟《どうくつ》の魔獣《まじゅう》の毒気《どくけ》に  あてられちまったあなたを担《かつ》いでここまで来《く》るのは  正直《しょうじき》、骨《ほね》が折《お》れたけれど、まあ、よかった。 「これで、全《すべ》てが解決《かいけつ》だ。  今日《きょう》からは安心《あんしん》して暮《く》らせるぞ。 クライヴ 「…洞窟《どうくつ》の、…魔獣《まじゅう》? クライヴ 「――そうですッ!  魔獣《まじゅう》ですッ!!  魔獣《まじゅう》はどうなりましたかッ!? ボーグナイン 「『どうなりましたか』、って…  あなたが追《お》い払《はら》ってくれたじゃないですか。 「あなたが意識《いしき》を失《うしな》っている間《あいだ》、  村《むら》の男衆《おとこしゅう》で洞窟《どうくつ》に行《い》って、  どこかに逃《に》げてしまったのを確《たし》かめてきたんだ。 ヒューイ 「洞窟《どうくつ》の奥底《おくそこ》に巣《す》だけ残《のこ》して、  魔獣《まじゅう》の姿《すがた》は、  もう影《かげ》も形《かたち》も見《み》当《あ》たりませんでしたよ。 クライヴ 「巣《す》は?  残《のこ》されていた巣《す》をどうしましたかッ!? ボーグナイン 「どう、って…  火《ひ》を放《はな》ったのさ。  もう二《に》度《ど》とあの洞窟《どうくつ》に居《い》つかないようにね。 クライヴ 「――ッ! 「火《ひ》をッ!…ですかッ!? ボーグナイン 「…何《なに》か、マズかったかな? クライヴ 「…僕《ぼく》がやったのは、魔獣《まじゅう》を傷《きず》つけ、  洞窟《どうくつ》から追《お》い払《はら》っただけにすぎません。 「飛《と》び去《さ》った魔獣《まじゅう》は頃《ころ》合《あ》いを見《み》て、  やがて巣《す》に舞《ま》い戻《もど》り、傷《きず》を癒《いや》そうとするはず。  その時《とき》に、帰《かえ》るべき巣《す》が無《な》いことを知《し》った魔獣《まじゅう》は… クライヴ 「…巣《す》を焼《や》き払《はら》った人間《にんげん》に対《たい》して報復《ほうふく》を行《おこな》うため、  そして…、新《あら》たな巣《す》を作《つく》るために、  ここを襲《おそ》ってくることが充分《じゅうぶん》に予想《よそう》されます。 ボーグナイン 「――どこへッ!?  その身体《カラダ》じゃ、マダ―― クライヴ 「この依頼《いらい》は、僕《ぼく》が受《う》けたものです。  だから、僕《ぼく》には、  果《は》たさなければいけない義務《ぎむ》があるのです。 「仕事《しごと》で引《ひ》き受《う》けたものを  途中《とちゅう》で投《な》げ出《だ》すなんてカッコ悪《わる》いこと、  僕《ぼく》のプライドが許《ゆる》してくれないんですよ。 ボーグナイン 「…なら、こいつを持《も》っていくがいい! ボーグナイン 「魔獣《まじゅう》は毒《どく》を使《つか》うんだろう?  だったら、そいつを用《よう》立《だ》ててくれ! クライヴ 「――必《かなら》ずッ! (外に出る) [画面下部メッセージ] 「過去《かこ》に残《のこ》してきた後悔《こうかい》は、  やがて、鎖《くさり》となってこの身《み》を縛《しば》り、  重石《おもし》となって圧《の》し掛《か》かってくる―― 「それはもう、身《み》をもって知《し》っていること…  だから、これ以上《いじょう》の後悔《こうかい》を  積《つ》み重《かさ》ねるわけにはいかないのです…ッ! クライヴ 「…断《た》ち切《き》らせて、もらいますッ! {戦闘開始〜終了} [画面下部テロップ] あくまでも稼業《かぎょう》としての渡《わた》り鳥《どり》に徹《てっ》するクライヴ。 その勝利《しょうり》がもたらしたものは報酬《ほうしゅう》だけでは無《な》い。 彼《かれ》らに安息《あんそく》を、そして彼《かれ》らからは信頼《しんらい》を。 それでも、危険《きけん》に向《む》かうが本能《ほんのう》か。 翼《つばさ》を休《やす》める事《こと》はあっても、一所《ひとところ》に止《とど》まることはない。 渡《わた》り鳥《どり》は、いつか羽《は》ばたいていくものなのだ。 クライヴの次《つぎ》なる任務《にんむ》は、 大陸《たいりく》横断《おうだん》列車《れっしゃ》を使《つか》った秘宝《ひほう》の輸送《ゆそう》と、その護衛《ごえい》であった。 荒野《こうや》を行《い》き交《か》うのは渡《わた》り鳥《どり》ばかりではない。 同《おな》じ数《かず》だけの思惑《おもわく》がある。 疾駆《しっく》する列車《れっしゃ》に如《い》何《か》なる思惑《おもわく》がどれだけ乗《の》り込《こ》み、 どこへ向《む》かおうというのか? ――終着駅《しゅうちゃくえき》にて始《はじ》まる物語《ものがたり》だってある。 →全てのエピソードを終えている場合、プロローグ後編へ →セーブ画面へ →エピソードセレクトへ