刃牙道 第31話 察知(キャッチ)



刃牙の最速のジャブが破られた!
ジャブが破られるのはいつものことだ!
気にするな!
では本編!


刃牙のジャブは人間の反射神経を凌駕する。
かつて斗羽が猪狩戦で同様の言葉を言っていた。
ならば何故武蔵は刃牙のジャブを防ぐことができたのか。
その秘密はこれだ!

「兵(もののふ)は気付いていた」
「高速で拳が飛来するもっと以前(まえ)――――」
「後脚が大地を蹴るもっと以前
(まえ)――――」
「踏み込む「今」を決意したもっと以前
(まえ)―――――」
「兵
(もののふ)は気付いていた」「敵の脳が発する敵本人も気付かない…決断0.5秒前の信号(シグナル)に!!!」

出たぁー! 物議を醸した0.5秒理論だ!
史上3度目の0.5秒理論である。
板垣先生は0.5秒理論が好きやね。

というわけで、この0.5秒理論を改めて考えておきたい。
まず今回も引き合いに出されたユーザーイリュージョンでは「行動を意識する0.5秒前には既に身体は行動している」というものだ。
本当はもっとごっちゃりした内容なのですが、まぁ要点だけまとめるとそうなる。

で、バキ作中においてもこの解釈で正しいようだ。
この意識のシグナルではなく行動のシグナルに気付いた。
だから、相手の動きに素早く対応できる!
……という理屈のようだ。

だが、行動のシグナルが発せられた時点で行動は開始している。
読みとか関係なく視覚情報としてわかるじゃんとなってしまうのではないか。
当然、それはごく普通のことである。

あるいは行動のシグナルそのものを掴むことで行動の開始と同時に対処が可能となるのだろうか。
それなら意識云々のくだりはあまり関係ないんじゃ……
それともある程度の格闘家になれば意識のシグナルを読むことは当然。その先にある行動のシグナルを掴んでこそ一流なのか?

詰まるところ、相変わらずよくわからん。
戦いなんて無意識というか反射で動くものだし意識云々もあまり関係ない気がする。
まぁ、物凄く読みが鋭いということだろう。
そう考えると納得だ。

ともあれ、刃牙のジャブが止められた。
それも腕が伸びきる前に止められた。
完全に初動を押さえられた。
これは行動のシグナルそのものを察知したことでできた神業か。
でも、これってジャブ以上の速度で動かないと無理っすよね。
これだから0.5秒理論は難しい。読みの凄さなのか、速さの凄さなのか、どうもごっちゃになってしまう。
いっそのこと意識した0.5秒後に行動するのなら理屈は成り立つのですがね。

そして、武蔵はもう片方の手で手刀を放つ。
刃牙が袈裟斬りとなった。
イメージに加え実際に手刀を決めたのだろう。
刃牙は随分と苦しんでいる。
武蔵の手刀は刀並みのダメージを与えられるということか。
剣豪らしさが出てきましたな。

これには武蔵も勝負ありと見たか。
刃牙から目を逸らし構えを解く。
だが、ここでただで終わらないのが刃牙である。認めたくないがそういう奴なんだよ。
刃牙はダメージを受けながらも鬼の形相でアッパーを打ち込む。
尽きぬ闘争心である。鬼の血族だけのことはある。

だが、それを足で受け止める武蔵であった。
稲城文之進並みのすッげェ運動神経だ(稲城文之進を引き合いに出すと全然凄くない気がするが)。
こちらも鬼の形相である。
まさか、範馬一族の旧姓は宮本なのか……?

そういえば、柳の手を斬った時の本部もこんな顔をしていた。
まさか、本部一族の旧姓は宮本なのか……?
1人しかいないけど、本部一族。

武蔵のジャンプ力によるものか、刃牙のパンチ力によるものか、武蔵は塀の上まで飛ぶ。
そして、袈裟斬りを受けてなお反撃した刃牙を評価する。
でも、また少年(ぼん)呼ばわりだ。せっかく名乗ったのにな。
そして、「まだまだ遊べる」と未だに遊び相手止まりである。
ピクルの時といい敵と認められるには時間がかかりそうだ。
ムカつくことをすればわりとあっさり外敵だと認めてもらえる気もするが。

こうして武蔵は塀の外へと向かっていった。
みっちゃんに宣言した通りである。
でも、素足やな。草履くらいは欲しいところだ。というか、履いていたし。
一方、刃牙は力尽き倒れるのだった。
刃牙が日に2度負けた。連載史上初のことだ。
なお、刃牙が負けることはしょっちゅうです。

武蔵は刃牙を2回倒してその強者っぷりを見せつけた。
今まで刃牙と勇次郎しか見せていない0.5秒の領域も見せた。
あとは戦うだけだ。
武蔵と現代の格闘家はどのような化学反応を起こすのか。
本部は果たして生きて帰れるのか。
そもそも戦えるのか。解説さえ許してもらえるのか。
次回へ続く。


武蔵も0.5秒の使い手だった!
幾度かそれを匂わせる描写があったので、伏線を拾った形と言えるだろうか。
前述通り、範馬一族しか0.5秒を使っていなかったので武蔵の実力は範馬一族級ということか。
ジャック範馬は背を伸ばしている場合じゃないぞい。

新キャラはとりあえず刃牙を噛め。
これがある意味の伝統である。
というわけで刃牙を噛んだ武蔵であった。
今後に期待できるぞ。

この伝統を考えれば登場してすぐに刃牙を噛まなかったため、Jr.は災禍に飲み込まれることになったのだろうか。
あの時の刃牙は病気で弱って楽勝だったのに……もったいない。
刃牙は叩けるうちに叩いておけ。

しかし、刃牙は不甲斐ないと言わざるを得ない。
アンタ、勇次郎と互角にやり合ったやん。
極度のスロースターターだからエンジンがかかる前だとこんなものか。
エンジンをかけるためには昨今の例だと高所から落下しないとダメだから困る。
そういえば、オリバ、ピクル、勇次郎と高いところから落ちてばっかりだな、こいつ。

武蔵は街に出てどうするのだろうか。
普通に驚いていたからなー、この人。
カルチャーショックの連発だろうし、刀疵ありで素足で童貞を捨てた面構えで胴着だ。
職質確定である。

とりあえず、公園辺りに赴いて試合開始して欲しいところだ。
まだ試合らしい試合をしていないし、そろそろ戦ってもらいたい。
ここで公園の王者、本部の出番ですよ。
日本刀を持って挑め! 無刀取りされたら泣け!
ここで第2の公園の王者、船井零が出てきたら俺、失禁しちゃうぜ……




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