範馬刃牙 第1話 闘神の血族
ついに新連載開始ィッ!!
なお、前号が最終回だったのは忘れましょう。
最終回1週間後に新連載が始まる漫画なんて、わりと史上初かもしれない。
そんなわけで有名格闘家にバキインタビューなんかしていたりする。
その中にレイザーラモンHGが混ざっているあたりが何だかとてもバキっぽい。
だから、ネタ漫画だと(ry
なお、インタビューの内容は、以下の通り。
(1)どんな戦いを予想、また期待しますか?
(2)あなたにとってバキとは?
(3)あなたにとって父親とは?
(4)バキで一番思い出深いシーンは?
(3)の質問から、編集者サイドからは範馬刃牙では勇次郎のウェイトが大きいという意識が伝わってくる。
でも、板垣先生は気まぐれだからなぁ…
勇次郎との決戦に8年はかかるかもしれない。
そして、また新連載が始まる。
さて、本編。
新連載ということで、いきなり完膚なきまで破壊された車と軍人らしき人間が出てきた。
しかも、カラー。
しかも、チャンピオンの表紙を開いていきなりだ。
他の少年誌だと規制を受けそうだが、チャンピオンは一向に構わん。
有害図書扱いされる日も近い。
その前にニジ○○がアレコレ言われるか?
車と人間をここまで破壊できる暴力を持つ生物といえば、範馬勇次郎にほぼ限られる。
多分、というか絶対に刃牙じゃ無理。
この時点で大きな差があると思うけど、どーよハンマバキ。
冒頭で出てきた軍人の一人と思われる人間(Mr.サマン)が記者会見を受けていた。
あれだけの惨事から生き延びれば奇跡の生還者ともてはやされるだろうな。
だが、この場面では違っていた。
「Mr.サマン」
「あなたはこの事故の唯一の生存者ですが」
「そんなあなたに今世界中から非難が集まってます」
Mr.サマンは一体ナニをやらかしたのだろうか?
事故の生存者でありながら、非難の対象という一種の矛盾を背負っている。
こういった疑問点を出しておいて、読者の意識を集中させるという技法がどこか板垣先生らしい。
「たった一頭のアフリカ象のハンティングに軍隊を導入ッッ」
「この事実に全世界がショックを受けているのです」
そして、見開きで冒頭に出てきた破壊された車と超巨大象の死骸が出てきた。
あ、ありえねぇ。
アフリカ象が本当にありえない大きさだ。
足の裏のサイズが人間の身長を越えている。
明らかにギネス級の大きさだ。
っていうか、本当に地球上の生物か?
動物というよりも、すでに怪獣の類だぞ。
そんなわけで記者たちは動物に軍隊を出動させたことを責めていた。
まぁ、普通に考えればそうだろうな。
「アンタらあれがただのアフリカ象だと思っているのか」
〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ。
すごくナイスツッコミだ、Mr.サマン。
どうみても、ただのアフリカ象には見えません。
某犬漫画に出てきた巨大熊に匹敵するほどの異常性だ。
でも、記者たちは写真だけ見て、ただのアフリカ象と判断している。
見た目ではなく、サイズを確認しようよ。
「現地で死体のサイズを確認しろ」
「あの馬鹿げたサイズをッッ」
「古代から蘇ったかのようなあの超規格外!!!」
今度は1ページ丸々使って巨大象の暴れっぷりを見せられたッッ!!
ていうか、身長が一本の木を越えています。デカすぎです。
どうみても、地球上の生物ではありません。本当にありがとうございました。
そのあまりの大きさにライオンもサイも、ただ逃げ惑うだけだった。
というか、角にはさりげなくライオンが刺さっている。
…いや、本当に大きい。
範馬一族の決戦に呼応して、別惑星から怪獣がやってきたんだろうか。
「977頭41名」
「あのモンスターの犠牲となった動物」「及び人間の数だ」
Mr.サマンは今度は数値で現実(あのアフリカ象――別惑星の生物の可能性もあるが――の危険性を)を伝える。
というか、あれだけデカいと軍隊出動以前の部分で話題になっていると思う。
きっと、人工衛星からも確認できる唯一の生物だ。
977頭の動物を殺してきたと言ってるけど、象ってたしか草食動物でしたよね?
まぁ、これくらい大きくなれば、とても草だけでは生きていけそうにない。
栄養確保のために肉を喰うようになったのだろうか。
…でも、あの大きさに977頭じゃ少ないだろ。
「21.2t………これは」「モンスターが1日に喰らう食料の平均値」
「放っておけば2年後には公園の90%は砂漠化するだろう」
「草食獣の全ては死に絶え」「結果肉食獣も死滅は免れない」
何だか途方もない数値だ。
通常のアフリカ象の1日の食事量は150kgらしい。
この怪獣とその数値の実に140倍の食料を食べている。
…Mr.サマンよ。
数値を並べるよりも、このアフリカ象が地球上の生物ではないと説明した方が絶対に速く理解してもらえる。
この巨大象はある意味では食物連鎖の頂点に立っていそうだ。
草だけじゃなく、肉も食っていそうだし。
これだけのサイズの動物と対等に戦える動物は存在しないだろう。
成長した象はどんな肉食動物も仕留めることはできないのだ。
まして、それがこれだけ異常なサイズだと。
「空からミサイルを使用するべきだったッッ」
武装したジープだけではあの象に勝てなかったと述懐する。
そんなの誰の目から見ても明らかだ。
チマチマ弾撃っても絶対効きそうにないし。
そんなわけで武装ジーブは巨大象に遠慮なく踏みつけられて破壊されたようだ。
なら、どうしてあの象は死んでいたのだろうか?
そして、Mr.サマンは衝撃の告白をする。
「男が現れた」
「我々を壊滅させゆうゆうと立ち去ろうとするモンスターの眼前に」
「黒いコスチュームに身を包んだ男が!」
地上最強の生物範馬勇次郎だ。
3tの北極熊の次は怪獣象だ。
記録更新おめでとうございます。
地上最強どころか、生物最強に思えてくる。
海も空も制覇できそうだ。
郭海皇も生物最強と称していたし。
もしかしたら、前回(バキ最終回)の最後のコマで、勇次郎が後ろを振り向いたのはこのアフリカ象が出現したからかもしれない。
当初はライオンを倒すつもりだったが、よりデカい目標を見つけたので鞍替えした、と。
刃牙の殺意はなかったことにしてください。
地球規模の殺意と宇宙規模の生物の争い。
本当にスケールが大きさがわからなくなってくる。
話題の主である勇次郎はアフリカ?で野牛の肉を食べていた。
当然、現地調達だ。
何だか現代文明の人間とは思えない。
ついでに野牛の肉には一応火を通してある。
さすがの地上最強の生物も生は嫌らしい。
「武器も持たず……………」
「彼がモンスターを倒した」
Mr.サマンはそう言ってインタビューを終えた。終わらせた。
当然、記者たちは納得がいかない。いくわけがない。
(信じるものかッ)
(目の前で見ていた)(わたし本人ですらが信じられんのだ)
そりゃあ、宇宙怪獣と異星人の戦いを目にしたような心持ちなのだろう。
信じろという方に無理がある。
でも、あれだけのサイズの象を信じろという方も無理がある。
[東京郊外]
[武蔵野]
その頃、刃牙は何やら細長い棒を上段に構えていた。
…本部に剣術でも習っているのか?
勇次郎相手だと武器を使っても勝てるのは難しいけど。
日本刀を鉛筆をへし折るように壊されます。
Mr.サマンは家に帰り息子と会話をする。
息子は子供だからということもあるだろうが、父の証言を信じていた。
そして、息子は父に勇次郎の強さを問いかける。
父は象を屠った勇次郎の強さを語りかける。
「君にだけ聴かせてあげよう」
勇次郎さんは象の脚に思いっきりローキックしていました。
顔は白目で自信満々だ
効かないなんて、これっぽっちも考えていないんだろうな。
そして、ローキックを喰らった象の脚は浮いていた。
地上最強の自負から放たれる地上最強の威力を持つローキックだった。
「良識ある大人達が――――決して耳を貸さぬであろう夢物語」
勇次郎さんは思いっきりジャンプして象のこめかみを殴ろうとしていました。
なんというジャンプ力だ。
もちろん、象が完全に直立していたわけではないだろう。
直前のローキックでかがんでいた可能性もある。
しかし、それを考えても恐ろしいまでの跳躍力を持っている。
「現実であっても信じられぬお伽噺」
勇次郎さんは象の鼻を全身を使って思いっきり締め付けていました。
このまま、鼻を引きちぎりそうなくらい力んでいる。
象に対して有効な攻撃なのかは不明だが、かなり痛そうだ。
純粋な力だけで攻撃する辺り勇次郎らしさがある。
そして、象の角をへし折って勇次郎は勝利したのだった。
上着は敗れていない。
鬼の貌を開放したかは不明だ。
しかし、上着からはうっすらと鬼の貌が見えるように思える。
まぁ、さすがの勇次郎も鬼の貌を出さなきゃ、これだけの怪獣を倒すことはできないだろうな。
「ねェパパッ誰なら勝てるの?」
「勝てぬさ…誰も………」
「その人がもう1人いても?」
「ン〜〜……」
「その人の子供が大きくなっても!!?」
「ン〜〜…………………」
「よっしゃあ…」
さて、その子供さんは虫取り網を使ってカマキリを捕まえていました☆
………
おい、コラ。
挑むべき父親が強さのランキングを大幅に更新しているというのに、お前はカマキリを捕まえているだけかよ。
刃牙の強さは以前のステージにいないかもしれないが、勇次郎の強さも以前のステージにはいないように感じる。
差は開くばかりだ。
そんなわけで連載第1回目にして、何だか地球外規格を見せつつ、次号へ続く。
スケールが大きいというか何というか…
「範馬刃牙」らしいといえる内容だから、許容するのが礼儀なんだろうな。
そして、次号も巻頭カラーだ。
今回勇次郎にスポットが当てられたため、次回は刃牙の出番だろうか。
主人公なのに新連載開始の主役を奪われたのはどうよ?
この存在感のなさが「範馬刃牙」らしさだなぁ、と思いつつ、この漫画が全然変わっていないことに安堵を覚える。
ところでこの数年間タイトルを「バキ」と表記することに慣れてしまったので、「範馬刃牙」と打つのが大変だ。
慣れの問題なのかなぁ。