範馬刃牙 第175話 最終形態 



刃牙の金的がピクルの怒りを呼び起こした!
ついに刃牙は禁断の領域へと踏み込んだ。
アオリでも「待ってろよ!!今すぐ、行くからッッ!!」と猛っている。
金的でどこへ行く気だ、お前は。



そして、ここ1週間の検索ワードにおいても、相変わらず人気の金的であった。


ピクルは睾丸を潰さんばかりの金的を食らった。
普通人だったら即ギブアップだ。
意識があったら早急に救急車を頼んで、睾丸を何とかしようとするだろう。
もっとも刃牙はそれを許すことなく追い打ちをするのだが。
このド外道が〜〜〜〜〜!

だが、ピクルの闘争心は萎えない。
歯を剥き出しにして怒りを浮かべる。
よだれだって剥き出しだ。野生っぽい気がする。
明らかに危険信号が全開発令だ。
今の刃牙は逃げても許してもらえない。ミンチになるまでぐしゃぐしゃにされそうだ。

(近いな…)
(長かったこの闘い――)
(終了(フィナーレ)が近い………ッッ)


ピクルの本気を感じた刃牙は、決着の時が近いことを悟る。
見所はさぞかし激闘を繰り広げたような台詞である
いや、長かったけど。いろいろな意味で長かったけど。
でも、アンタ、60%くらいの力で引き延ばしていたよね。
特に妖術は自分ですら認めるほどの時間稼ぎだった。
…相変わらず詐欺師臭い男だ。

そう言いながらも刃牙は震えている。
あの傲慢不遜な刃牙が震えるということは異常事態だ。
ピクルを前にしても挑発行為を繰り返したあの刃牙が、だ。

そのピクルは鬼のような表情を浮かべている。
ブチ切れた勇次郎に匹敵する表情だ。
うん…ビビるな、これ。
それが外見だけのものではなく、裡から迫力を出しているように思える。

ピクルの構えは脚を大きく広げ、両腕を下げている。
勇次郎と酷似している両腕を大きく上げる構えとは別のものだ。
それを刃牙は最終形態と見ていた。
いくつか範馬一族との共通事項が見られたピクルであったが、
ここでついに範馬一族とは異なるピクルオリジナルの領域へと至るのだろうか。

その時、刃牙はあることに気付く。
ピクルの上半身に刺創が斜めに並んでいた。
血は出ていない。古傷なのだろう。
キズは規則正しく一直線に並んでいるが、傷ひとつひとつの形は不規則なものだ。
また、その傷は非常に大きい。ただの傷と言えるレベルではない。
常人なら致命傷に至るかもしれないほどの傷である。
かつてない怒りにピクルの筋肉が盛り上がり、古傷が浮かび上がった…というよりも再び裂けてしまったのだろうか。

この巨大な傷に刃牙も驚く。そして、機銃掃射を受けたようだと形容する。
機銃掃射って普通死んでいる傷だ。
烈も青竜刀を突き立てたようなものと形容した。それほどの傷なのであった。
当然、そのような傷は現代では受けていない。
白亜紀で負った傷に違いない。
ピクルも激動の白亜紀を無傷で生き残ってきたわけではないのだった。

刃牙は当然何によって作られた疵痕なのかを考える。
あわよくば恐竜象形拳で模倣、同じ傷を負わせてやる!とか思っていそうだ。
そして、その正体を知ったのは刃牙ではなく、観戦していた烈たちであった。
同じ疵痕が背中にもあったのだ。
烈の立ち位置的には前に傷があることは見えないのだが、細けェこたぁいいんだよ!

傷が身体の前後にある。
この傷の正体はご存じだとは思いますが…と烈は質問者を見つめる。
おい、自分から答えは言わないのかよ。
ちょっと嫌われる人の態度を取る烈であった。
刃牙から変なところを学ばんでも…
やや間を置いて烈は再び語り出す。

「身体の前後に亘る同じ疵 導かれる答えは自ずと限られる」
「疵の形状―― 大きさ――白亜紀(じだい)――」
「青竜刀の正体はティラノサウルスの牙!!!」
「ピクルとはTレックスの顎から生還した勇者(おとこ)だったのですッッ」


ピクルはティラノサウルスに食われていたのだった!
ピクルの巨体をを丸呑みするくらいティラノサウルスはデカい。
そんなティラノサウルスの牙から奇跡の生還を果たしたのがピクルなのだ。

当然、おめおめとピクルは食われるはずがない。
恐らくはティラノサウルスの突進や尻尾を食らうなりで気絶…
(ティラノサウルスの尻尾並みの重さを誇る真マッハ突きで悶えたのだから、気絶は十分ありうる)
その後、食われかけたのだろう。
そこから覚醒し命を繋ぎ止めた…まさに勇者だ。

今まではピクルがティラノサウルスよりも強い、と言われても今ひとつ現実味が沸かなかった。
だが、ここで初めてすごいと思えた。
あのピクルが命がけで勝つほどの相手がティラノサウルスなのだ。
ピクルは規格外を相手にしてきて、身体に傷を残しながらも勝ってきた。
それがピクルの強さを支えているのだった。

「この感動――この敬意――この昂り―― いったいどう表現したものか……………」
「結論に至った我々3名は――― 期せずして3名同時に拍手を送っていました」


この事実に対し観客3人は言葉が浮かばない。
その感動をただ拍手で表現するのみだった。
それだけでピクルの偉業が再認識出来る。
烈たちは深い感動に包まれた。
刃牙のことはけっこう忘れていると思われる。

しかし、ティラノサウルスは丸呑みするとなると、ティラノサウルス拳の立つ瀬がまるでない
精々ヴェロキラプトル拳じゃねえか、アレ。
やはり、詐欺は詐欺…本物にはかなわない。

ガコッ

だが、ピクルの変化は疵痕の露出だけに留まらなかった。
突如、肩の関節の位置がズレた。
これによって肩が大きく盛り上がった。
経験豊富な刃牙でさえこれには困惑するばかりである。
さらに股関節の位置もズレる。さらには肘、手首と関節の位置が変わった。

[関節を組み変え――――――
 完全なる戦闘体形に変容したピクルの最終形態……………]


そして、異形の最終形態へと移行した。
やっと許しが出たか!封印がとけられた!
人のフォームを捨て、より獣に近い骨格に生まれ変わった。
ピクルは今この時、人の形をした別生物になった。
ガンダムからEVAになったような急変化である。
…何か本気で最終形態になっちゃったよ。
ホモサピエンス同士とか刃牙が言ったのに…まぁ、刃牙の言うことなど無視!

いや、関節ズラして大丈夫なのかよ。
脱臼みたいなもんですよ、これ。
関節の可動範囲は訓練で広げることは出来るが、位置自体を変えることは出来ないだろう。
そもそも、意味自体あるんですか。

そう思ってしまうが、骨格が異常なのがピクルという生物種だ
範馬一族が筋肉が異常なら、ピクルは骨格が異常だ。
その異常な骨格を変化させることで異形の姿へと変化…
ピクルのオリジナリティを発揮した最終形態だ。
多分、この形態用に関節を組み変えられるように骨格が進化しているのだ。
他の人、というか人間には真似出来ない。

「やっぱ… 言わなきゃならねェんだよな…」
「勝負はここからだ…………?」


俺たちの戦いはこれからだ!と人生の打ち切りENDフラグを立てる刃牙であった
今のピクルは間違いなくヤバい。
思考では関節の位置を変えたからって何がヤバくなったのがサッパリわからないが、感覚的にはヤバい。

ピクルがついに最終形態になった。
だが、刃牙にもカードは残されている。範馬一族のリーサルウェポン、鬼の貌だ。
このモンスターピクルを前に刃牙の鬼の貌など消し飛んでしまいそうだが、刃牙にもカードは残されているのだ。
俺たちの戦いはこれからだ!

「え?」
「物語(はなし)が 闘いが進んでない?」
「決着は直後でした」


よっしゃあああッッTHE ENDォオ!!
最終形態になったと思ったらいきなり決着かよ!?
打ち切り漫画のような怒濤の急展開だ。
烈は後日談として語っている。そう語っている以上、本当に決着は直後なのだろう。
いや、アンタらそれでいいんですか。
あと話が進んでいないって何かの皮肉か?
正直、金的で丸々1話はやりすぎだったと思う。面白かったからいいけど。

しかし、決着と言っても早すぎる。
これからどうやって決着するのだろうか。

1.刃牙が普通に負ける
ピクルが最終形態になった。
なった以上、普通に考えればピクルが勝ってしまうだろう。
ここから負けたら何のための最終形態という話だよ。
なお、刃牙は敗北までに特に何もしなかったことになる。
あと金的で最終形態に持ち込めるというのも何か納得いかない。

2.ピクルが自爆する
古傷が露出するほどに力んでしまった!
というわけで、古傷から大量出血。ピクルは気絶してしまうのだった。
また、関節がズレてしまったのも力みすぎたせいだ。
全身脱臼で起き上がれなくなって勝負あり!
いや、何のための最終形態だ。

3.その間実に2秒
刃牙の才能が炸裂してピクル最終形態を2秒で片づける!
透り抜けて金的にカスリ鞭打を当てて勝つのだ。
刃牙の妖術の集大成だ!最低だ!

4.悪徒
あらすじで決着する。

…せっかく最終形態になったことだし、ピクルは逆転勝利を収めて欲しいところだ。
でも、ピクルが強さを発揮するとあっさりそれを潰す展開が続いている。
もしかして最終形態も潰してしまうのか?
次回へ続く。


刃牙が「待ってろよ!!今すぐ、逝くからッッ!!」というくらいに死亡直前だ。
さすがにこれは殺されるだろう。
ちょとsYレならんしょこれ…
戦いは人外レベルになってきた。

さて、問題はピクルの最終形態の中身だ。
関節の位置を変えることに一体何の意味があるのだろうか。
前述したがこれって脱臼じゃないのだろうか。言葉通りの意味での二重関節なのか?
逆に捉えると関節をズラしても平気ということは、それほど関節の可動範囲が広いということだ。
つまり、関節技が通用しにくい。
…それがメリットになられてもな。

あるいはピクルが本気になるとこの体形の方が何かと便利なのだろうか。
ピクルの強大な筋肉を自在に使うにはこの方が好都合とか。
これでより強く、より速く、さらに身体能力が跳ね上がる!かもしれない。
それとも、四足歩行をしていた時期はこの骨格をしていたとか。
今のピクルは真四足歩行拳を繰り出す!
人類未踏の領域だけにどうなることやら。

関節の構成が変わるのは、筋肉の構成が変わる鬼の貌と互角だ。
骨格が異常なピクルらしい最終形態である。
これと渡り合うにはやはり勇次郎の鬼の貌が相応しい。
刃牙の鬼の貌は無視する方向で。

ピクルは傷を見せて骨格を変えるという凄まじい変貌を遂げた。
刃牙に汚されたカリスマを取り戻す勢いだ。
下がった株を一気に取り戻した。ぬう、さすが史上最強である。
やはり、ピクルにはこんな底の知れなさが必要なのだ。

刃牙も似たようなことをすれば人気を取り戻せるか?
ジャックに噛まれた疵痕を浮かび上がらせて(上腕に咬み傷が浮かび出ます)、関節の位置を変える!
関節変更は常人には真似出来ないので、刃牙は死ぬ。

関節組み変えという隠し球をピクルは持っていた。
刃牙がリアルシャドー出来ないわけである。
関節を組み変えるなんて人間の発想にはない。
さすがの刃牙も対応出来なかった。
学習したからリアルシャドー可能になる!とかはちょっと勘弁願いたい。

このピクルの隠された能力に今回は観戦に来ていないペイン博士は大ショックだろうな。
金的の瞬間を見ると気絶してしまいそうだが。
ペイン博士はピクルに戦わずとも良いと言った。
だが、こうして戦いによってピクルの新しい生物としての能力も判明するというのは、ペイン博士への皮肉にも思える。
やはり、ピクルには戦いが必要なようだ。
刃牙と戦ったのは失敗だと思うが。

ピクルの人外レベルがここまで来るといよいよもって勇次郎に出場をお願いしたくなる。
刃牙なんてアンタじゃ無理だ、俺がかわる状態ですよ。
いや、何でこの人はピクルと戦っているんだろう。
ちゃんとトレーニングしていれば…

今回のピクルの文字通り変形により、刃牙クラッシュは間近になった。
刃牙はあっさりとやられてもおかしくはない。
…しかし、刃牙がやられたら話の方はどうするんだ?
この調子で勇次郎VSピクルの生物史最強決定戦を行うのだろうか。
刃牙は入り込む隙はない。

まぁ、刃牙の目標は勇次郎に勝つことだけだ。
ピクルとの戦いで弱った勇次郎を倒すだけでも問題なし!
来週、ヒドイ目に遭わされてしまえ。

それともまた金的で逆転か?
例え関節を組み変えても睾丸の位置は変わらない!と豪語される。
金的の後に金的は来ないと思っていた盲点を突く大胆な戦術である。
もちろん、1話丸ごと使って金的を描写する。



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