範馬刃牙 第184話 範馬脳
今回は脳の話だ。
今まで脳震盪など脳が揺れる描写はいくつかあったが、脳そのものが話題に上がることは今回が初めてだ。
ゲーム脳みたいにトンデモ脳の話題になるのだろうか。
勇次郎のターンは去り、今回は刃牙のターンだ。
何で刃牙の出番が来るんだ?
いや、そこはピクルが出てくるだろう、常識的に考えて…
ピクルの脳の話じゃないのかよ。
さて、愛され体質のモテキモボーイの刃牙は病院でCTスキャンを受けていた。
刃牙が病院の世話になるなんて珍しい。
毒に冒された時以来だ。
病気と病院はスイーツ系小説の必需品だ。
病に身体が蝕まれつつも、愛を残す。
そんな生き方を刃牙もするのかと思ったら、もうとっくの昔に愛を捨ててました。
刃牙が自ら進んでこんな検査を行うはずがない。
傍らにはスーパードクター鎬紅葉がいる。
どうやら鎬紅葉が検査を打診したようだ。
地下闘技場で雌雄を決して以来、二人に目立った交流はなかった。
しかし、一応は繋がりはあるらしい。
検査をした理由は当然ピクルと戦ったからだ。
刃牙はピクルと戦った戦士の中では唯一目立った外傷がない。
殴られたジャックなんて顎が砕け散ったというのに。
しかし、見えないところにもダメージはあるかもしれない。
そうした背景もあってCTスキャンと相成ったのだろう。
「もっとも君のような人生を歩むなら」
「この検査はむしろ遅すぎたくらいだ」
「たとえプロ格闘家でも君ほどのダメージを身体に刻んじゃいない」
グラップラーは基本的に戦いのダメージは残らない。
顔面を爆破されたり、脚を食われたり、普通の骨だったりと大きな外傷を負うとそれに関しては残るが、
見えないダメージは蓄積することなく回復する。
勇次郎の鼓膜破りによって、脳に甚大なダメージを負った可能性のある独歩や郭海皇が現役であることからもそれは伺える。
そんなバキ世界でこういった話題が出るのは予想外だ。
こんなことを言い出したら多くの格闘家がポンコツになってしまう。
やたらと殴られることが多い刃牙ならなおさらだ。
脳のダメージで困るのはマホメド・アライ(父)だけじゃなかったのかよ。
そんなマホメド・アライもどうみてもパンチドランカーを克服していたな。
むしろ、そんな設定をなかったことにしたくらいだ。
最初はJr.に壊されたはずが、いつの間にやら鍛錬不足ということになって、パンチドランカーであることが忘れられた。
すごいね人体とにこやかに言う男がパンチドランカーのはずがない。
しかし、プロ格闘家って概念がバキ世界にあったんだな。
「範馬刃牙」になってから職業格闘家の出番は少ない。
精々、烈と克巳くらいだ。
プロ格闘家は最大トーナメントでほとんどが駆逐されている。
代名詞のプロボクサーはアイアン・マイケルになりました。
刃牙はそうした格闘家を超越した位置にいるから、そんなことを言っても…
鎬紅葉も常識人ということか?
「こういうことも必要なことはワカっちゃいましたが」
「何か不都合があったからと云って 変えられる人生でもないので……」
刃牙の人生は勇次郎に勝つための人生だ。
おそらく、そこに自分の生死は含まれていない。
死が迫る中でも構わずに大擂台賽に臨んだことからそれが伺える。
でも、ピクルとの戦いは殺し合いじゃないと前置きをしたりと嫌に保守的だったな。
明日、強くなるために戦う。
それが最大トーナメントの決勝戦前に語った刃牙の心境だった。
だから、明日からやる。今日はやらん!
だが、その実、刃牙は明日を捨てているのかもしれない。
明日、勇次郎に勝って死ねるならそれでいい。
そんな覚悟を持っているに違いない。
だからこそ、肉体のダメージを鑑みず戦いに身を投じる。
いくら妖術師と言えど、それくらいのものは背負っていると思いたい。
ピクル戦では遺憾なく妖術師のモンスターっぷりを披露した刃牙だったが、その内面には黒い決意が渦巻いている。
実はダークヒーローなのかもしれない。
Jr.やピクルを圧倒した姿はダークヒーローそのものでした。
そもそもの話、正統派ヒーローの刃牙って想像出来ないな。
精々、鎬紅葉を叩きのめした時くらいかな。
さて、刃牙が去り、CTスキャンで撮った脳の画像を鎬紅葉は見ていた。
その表情は驚愕に包まれていた。
至急、携帯で知り合いに連絡を取る。
医学の雄、鎬紅葉が他人に頼るなんて並大抵のことではない。
もしや、刃牙の脳に重大な損傷があったのか?
思い返せば刃牙の性格は死刑囚編になってから急激に悪くなった。
そして、直前となる最大トーナメント準決勝で烈に耳に突きを受けている。
もしかして、あの影響で脳に傷が負ったのかもしれない。
脳の損傷で性格が変わる実例は多く見られる。
刃牙の性格が悪くなったのは…やっぱり…
ついでに刃牙の性格が最強に悪かったのは言うまでもなくJr.編だ。
あれも柳の毒が脳に回って性格が変わったのかもしれない。主に悪い方向に。
オリバ刑務所編の序盤の刃牙は性格がそれなりに良かったのは、監獄生活で更正した影響だろうか。
後半、またも悪くなったのは監獄生活の効き目が薄れてきたということで。
鎬紅葉の招聘に応じて、脳科学者藻木研一郎がやってくる。
鎬紅葉曰く国内最高の脳の専門家だ。
デート中のところを無理矢理連れてこられたようだ。
当然、藻木は不服だ。
皮肉のひとつや二つを言いたくなるし、言おうとする。
だが、それを鎬紅葉に静止され、刃牙の脳を見せられる。
藻木は絶句する。
脳の皺が悪魔のような形相を形取っていたのだ!
いやいや、おいおいおい。
刃牙の脳にダメージがあるとかそういう深刻な問題じゃないのかよ。
ちょっと心配しちゃった自分が馬鹿みたいじゃないか。
また、範馬一族=範馬星人説を高めてしまうのかよ!
これぞ鬼の貌ならぬ鬼の脳だ。
外見だけならず中身も鬼だった。
数百、あるいは数千の脳を見てきたであろう藻木も驚愕するより他ない。
すごいね人体(はぁと)
この鬼の脳が数多のリアルシャドーを生み出してきたのだ!
…やっぱり、すごくなくていいや、人体…
さて、鎬紅葉が藻木を連れてきた理由は何なのか。
このビックリ脳を見せるためだけか。
当然、違う。
脳の皺の形状と人間性は無関係なのが常識以前――と鎬紅葉は言うが、さすがにこの鬼の脳を見ると疑わざるを得ないようだった。
そして、自分以上の脳の専門家と認める藻木に、脳の皺と人間性の関連性を問うのだった。
「紅ちゃん これはね この持ち主の人間性は――」
「悪魔のような奴にキマってんだろーーッ」
藻木さん、ヒデェ!
というか、見たまんまの結論だ。
専門家の意味がないじゃん。
「藻木…」
「あってるよソレ」
アンタもヒデェ!
冗談だとしてもキツい。
鎬紅葉にとっては刃牙は悪魔のようだ。最悪の評価だな。
まぁ、刃牙は悪魔と言うよりも詐欺師だが。
とりあえず、知られざる範馬一族の中身がひとつ明らかになった。
やっぱり、範馬一族は異星人なのか?
もう異星人じゃないという方が無茶になってきた。
これじゃ勇次郎も鬼の脳を保有しているんだろうな。
ジャックは…その…まぁ、人間であることも勇気だよ。
さて、その頃、夜の公園では異常事態が発生していた。
家鼠が大量発生して公園の歩道を埋め尽くした。
そして、その原因は直後に同じ場所を通った刃牙が原因だったのだ。
野生は100キロのカマキリを生み出す範馬脳を持つ超危険人物が近づくのを察した。
故に大挙して逃げた。
野生を恐れさせる男、範馬刃牙が生まれた。
ピクルにはまったくもって警戒されてなかったけどな!
むしろ、ピクルに肉をおごってもらったほどだよ。
ともあれ、刃牙の新たな一面が明らかになった。
刃牙は鬼の脳、範馬脳の持ち主なのだ。
まさに鬼!
で、結局、範馬脳って何が凄いんだろうか。
いや、凄いですよ。凄いけど、どんな効能があるのかがわからない。
リアルシャドー出来るとかか?
凄いけど凄いと認めたくないな、それ。
阿鼻谷さんのように銃弾で撃たれても平気だとか。
第57話で頭部を撃たれても小脳が破壊されない限り、平気なようなことを言ったのは範馬脳があったからこそかもしれない。
範馬脳のことだから脳の本体は別の部分にあるかもしれない。
鬼の脳も氷山の一角なのかも。
やっぱり、範馬一族はクリーチャーなんだな。
次回へ続く。
刃牙の非人間度が勇次郎に近づきつつある、気がする。
勇次郎の強さは人間離れしているが、それ以外の部分もいろいろと人間離れしている。
そんなわけで刃牙も人間離れしてみた。
それが、範馬脳!
方法を間違えている。
チャンピオンを読みながら刃牙の脳に損傷があるのか?とちょっと心配したら斜め上の展開になった。
まさかの範馬脳かよ。誰も予想できねえよ。
まぁ、こんなものを頭の中に収めている以上、脳のダメージに困ることはないんだろうな。
これで脳にダメージがあるとか言われると困る。
この範馬脳、今後、出番がやってくるのだろうか。
ピクル編の後は範馬脳編か?
世界各地から範馬脳の持ち主を集めるのだ。
範馬脳だから、きっと強い!
ついでに範馬の種を世界中にバラまいたという勇次郎の台詞も回収出来る。
せっかくだから範海王も出てしまえ!
ただ、ピクルに範馬一族が2連敗したから、範馬一族のありがたみがちょっと薄れてきているんだよな…
しかし、この範馬脳。どうやって生まれたのだろうか。
遺伝か?
遺伝以外にはありえないな。
後天的要素が関与しているとしたら、もしかしてリアルシャドーのやりすぎで生まれたのか?
範馬脳にはSAGAも影響しているかもしれない。
パンツを破り捨てる獰猛さは範馬脳の影響だ。
でも、範馬棒はそれなりに普通らしい。
そっちも悪魔だったら梢江は仰天というレベルじゃない。
範馬脳以外にも範馬的な部分は身体に隠されているかもしれない。
範馬心臓。心臓に悪魔の顔がある。動脈を切っても数分間動けるくらいの血を生成する。
範馬胃。胃に悪魔の顔がある。14リットルの砂糖水を消化しきる。
範馬肺。肺に悪魔の顔がある。飛び降りてもわりと平気。
範馬睾丸。睾丸に悪魔の顔がある。金的されても砕けない。
夢は広がるな(否定)。
勇次郎のターンの次はピクルかと思ったら、予想外なことに刃牙が出てきた。
もしかして、刃牙VS勇次郎をやっちゃうのだろうか。
前回の内容はなんだよって話だな。
刃牙は勇次郎に決闘を取り付ける。
いざ、決戦場で待ってみるが誰も来ない。
その頃、勇次郎はピクルと戦っていた…となると道化になれて面白い。
勇次郎の強さを支えるのは自我の強さだとストライダムは語った。
いわば脳の強さだ。
範馬一族は強烈な自我を支えるために筋肉以上に脳が進化した一族なのかもしれない。
その進化の結果がこの範馬脳なのだ!
…なんか魔人探偵脳噛ネウロに出てきた新しい血族みたいだな。
心が折れたら負けなのがバキ世界だ。
負けないためには自我の強さ、心の強さが必要とされる。
範馬一族は脳を進化させることで、それに対応しているのかもしれない。
でも、刃牙でこれくらいなら勇次郎の範馬脳はもっと凄いんだろうな。
ピクルは肉体では最強だ。勇次郎をちょっとくらいなら越えられるかもしれない。
しかし、メンタルが脆かった。
それが最大の弱点となり、刃牙に付けいられることになった。
ピクルは刃牙に脳で負けていたのかもしれない。
そして、脳はなかなか鍛えようがない。特に範馬脳になると100%遺伝の問題だ。
ピクル最大の弱点はなかなか鍛えようがないようだ。
範馬脳があるなら他の脳もありそうだな。
例えば、烈脳。皺でツンデレと書かれている。
例えば、克巳脳。実は普通の脳でした。
例えば、加藤脳。なんだってーのAAが書かれている。
例えば、本部脳。皺で解説が書かれている。
例えば、梢江脳。何故か刃牙同様に悪魔の顔をしている。
脳ってやっぱりスゲェよ!脳はやっぱりサイコーだよッ!
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