範馬刃牙 第212話 虚飾
今回は烈の出番だ!
烈ボクシング編はまだ続いているぞ。
続ける気があったんだ。
烈ボクシング編は最近の展開の中でもダントツで異色だな。
烈は無事ラスベガスに到着していた。
だが、烈のご機嫌斜めなのか、ラスベガスに到着してから一言も喋っていないようだ。
自分から誘いに乗ったのに不機嫌になるのが烈の手強いところだ。
機嫌を取ることすら難しい。難攻不落のツンデレだ。
それだけに陥落した時の破壊力は半端ではない。
「この街にはホンモノがない」
「何一つ実物というものがないのだ」
そんなわけでラスベガスをDISる烈さんであった。
荒野の中に都市を作り上げた情熱と努力は評価する。
だが、育つはずのない植物、大都市風の建造物、その他世界の有名な建造物を模したものなど偽者だらけだと批判する。
おそらくは流行に乗ったツンデレ風ツンデレも許さないのだろう。
しかし、偽者でも一流だとカイザーは反論する。
カイザーは烈に調子を合わせつつも、突っ込むところは突っ込んでいる。
プロモーターだけあり口が上手い。
こうした口で様々な試合を成立させてきたのだろうか。
「この世にはカイオー・レツ ホンモノと云うだけの三流品がいくらでもあるのだよ」
「実物で伝統があるというだけの粗悪品 “見たこともない”とは言えまい」
カイザーの言う通り、ダメなホンモノというのはたくさん溢れている。
地域の特産物だとか、デスクリムゾンだとか。
お前の中国武術も実はそうなんじゃないか?
カイザーは間接的に烈をDISっているようにも思える。
「我が中国武術にも夥しい紛い物がある 徒に伝統を継承しただけの粗悪武術が」
そんなカイザーの挑発とも思える言動を烈は真っ向から受け止め認めてしまう。
三合拳とか竜王拳とか節拳道とか受柔拳とか金剛拳とか拳王道とかムエタイとかは粗悪武術もいいところだ。
あいつらはボクシング相手にやっと対等だ。拳王道は相手が悪かったとはいえボクシングに敗退している。
…あれ?中国武術って百林寺以外、ほとんど粗悪品になってしまうような…
カイザーは烈にシャンパンを差し出す。
呑んだらリングには上がらない。
そうは言うものの呑みながらもドイルを虐殺したのが烈だ。
アルコール耐性は非常に高いと見受けられる。
あれって酔っていたからあそこまで非道いことをしちゃったのだろうか。
ここでカイザーはその時は酔拳でもやれと煽る。
さりげなく貴様は中国武術を嘗めたッッッレベルの発言だ。
そこまで言われたら烈としても呑んでやるしかない。
まぁ、呑んでもボクシング程度には負けないだろうけど。
この間に深町コーチは後ろで冷や汗を流してビビっているだけだ。
驚くべき空気っぷりである。だが、たしかな存在感を醸し出している。
それこそが深町コーチがラスベガスに招聘された理由であろう。
観客席で冷や汗を流す驚き役の需要は高い。
深町コーチにはその資質がある。
さて、ボクシングの観戦へと出向く。
そこではデイヴによく似た男が試合をしていた。
ガードの上から当てたフックでKOを取るほどのパンチ力の持ち主だった。
だが、胸毛とすね毛を完備しているのが不吉だ。
毛の処理をしていない格闘家は弱いぞ。
ピクルだって原始人なのに毛の処理は万全だった。
原始人以下の身だしなみだってわかっているのか、お前。
この男のサイズは身長237cm体重151kg…
あまりにも危険度の高いスペックを誇っていた。
どれくらい危険かと言われると金的一発で悶絶して倒れてしまうくらいに危険だ。
胸毛すね毛といい、巨漢っぷりといい、勝てない要素を探す方が難しい。
典型的にもほどがあるかませ犬だ。お前それでいいのか?
ここまでダメな雰囲気のする男も珍しい。
深町コーチ曰く、デイヴ似の彼は元チャンピオンらしい。
現チャンピオンではないのか?
ますますダメな経歴がついてきたな…
ゴールデングローブにも出場しているよりは少しだけマシな経歴だ。
マシなだけで決して良くはない。
元チャンピオンということは現チャンピオンは偽デイヴを倒すだけの実力の持ち主なのだろうか。
その人物が烈と雌雄を決する相手かもしれない。
正直、噛ませ臭丸出しの偽デイヴを倒したところで自慢にもならないが、とりあえず噛む側の人間であることはたしかか。
もしや、アイアン・マイケルか?
アイアン・マイケルでもこの偽デイヴには負ける気がしない。
けっこう負けちゃいそうだけど。
ここでカイザーがリンクに上がり、アナウンスを開始する。
飛び入りのようだがちゃんと場が与えられる。
カイザーの影響力の大きさが伺える。
「中国武術4001年ッ遂にドラゴンが名乗りを上げたッ」
「カイオオオォオォオォッッ」「レツ!!」
早速、烈を売り込んだ!
烈もいつの間にかリングに上がってノリノリだ。
…内心ドキドキワクワクしているのか?
烈は偽デイヴと戦うのだろうか。
間違いなく2週間あれば決着がついてしまうカードである。
早ければ来週には終わる。二人の間にはそれほどの戦力差がある。
偽デイヴに烈がやられるようなら末期もいいところだ。
でも、今の烈は片脚を失っているんだよな。
もしかしたら、身長と体重のハンデを補えないかもしれない。
そう考えていた時期が俺にもありました。
結局、片脚を失ったハンデが烈にはまったく感じられていない。
マッハ突きだって出来るよ(第116話)。
偽デイヴは噛まれて終わるのだろうか。
彼には噛まれる未来しか見えない。
健闘することさえも許されない。
ワンパンで負けちゃうよ。
ボクシング界の未知の強者は現チャンピオンに賭けるしかないのだろうか。
でも、ヘヴィ級チャンピオンの信頼性は失われているからなぁ…
よほどの人物じゃないと輝けない。
でも、板垣先生なら師匠といい落雷といい、意表を突くというか予想外のことをしてくれるに違いない。
あ、ゴキブリボクシングをやるボクサーとかどうよ!
中国四千年ですら追いつかぬスピード!その秘密はゴキブリ!
次回へ続く。
とりあえず、偽デイヴは負ける気しかしない。
本当にこの人は勝つ気があるのだろうか。
既に負けに来たって感じに諦めている気がする。
まずはむだ毛の処理をしよう。身長も縮めておけ。
烈も負ける準備が出来ている男を差し出されても嬉しくあるまい。
偽デイヴの身長は237cm。過去最大級だ。
でも、体重は151kg。190cmの花山よりも軽い。
偽デイヴは実はガリガリか?
ダメだ、強い要素がまったく見当たらない。
正直、偽デイヴよりも烈に破壊された黒人ボクサーの方が強そうだ。
さらに言うと麻仁アキオの方が黒人ボクサーより強そうだ。
ボクサーはどんどん弱くなっているように思える。
うーん、どうしたものやら。
いや、バキの歴史を思い起こすと弱そうだったが、実は強かったという格闘家だっていたはず!
落ち目の克巳とか貧弱にもほどがあるが、見事に化けてくれた。
同じように偽デイヴだって…!
でも、露骨に弱そうな人は本当に弱かったな。
そして、偽デイヴは露骨に弱そうな人だ。
いやいや、実は偽デイヴは強者かも。
幼少の頃、ゴキブリを師匠にしながら10億ボルトの落雷を浴びた。
それにより胸毛すね毛が生い茂り、雷の速度でゴキブリ歩行を可能としたスーパーボクサーなのだ!
ゴキブリいらねえか。
何にせよ偽デイヴにはまるで期待を持てない。
まだストライダムの方が期待感を持てた。
胸毛から漂う使い捨て臭は…って、ストライダムも胸毛があったじゃん!
それなら偽デイヴも…結局、ダメってことか。
それよりもカイザーですよ。
言葉で烈を責めていく姿はカイザー×烈は鉄板と呼ばれる理由がわかるというものだ。
烈が負けた時のペナルティはカイザーの慰み者になることか?
何てことだ…夏コミがヤバいぜ…
もういっそのことカイザーも戦ってしまうか?
郭海皇が戦えているんだから、カイザーも問題ないだろう。
フィジカル面では無理でもテクニックで勝負だ。
老獪さを備えたねちっこい責めには烈も唸らざるを得ない。
今回わかったことは偽デイヴには何も期待出来ないということだ。
そもそも、ボクシング自体に何も期待出来ないから当然のことである。
まぁ、カイザーも偽デイヴで烈を倒せるとは思っていまい。そこまで小物でもあるまい。
問題は隠し球ボクサーだ。一体どうなることやら…
ゴキブリや落雷をやった以上、もうあらゆる予想が意味を為さないだろう。
どんなトンデモボクサーが出ることやら。
同時にゴキブリと落雷のおかげでハードルが高くなってしまった感が否めない。
板垣先生のトンデモボクサーが試されるな。
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