範馬刃牙 第265話 戯れ合い
刃牙が本気を出す決意を固めた!
何かラスボスに対してMPを温存するべくベホイミを使うような無駄な節制である。
おとなしくベホマを使えい。
大佐、どうしてファンネルを使わないんです!
勇次郎の顔面張り手を3発喰らった刃牙であった。
涙のみならず滝のような鼻血が流れる。
そりゃそうだ。あれだけ叩かれれば鼻血が出る。
涙に騙されていたが鼻血も出るよね。
出血はダメージ表現の基本だ。
血が流れれば相応のダメージがあると見ていい。
ピクルだって目立ったダメージが見えるまでは出血していなかった。
つまり、刃牙はけっこうなダメージを受けており、勇次郎は出血がないからダメージがないと見ていい。
ベホイミ使っている場合じゃないぞ、本当に。
血と涙だらけながら刃牙は不敵な笑みを絶やさない。
詰まった鼻血を吐き出したら瞬く間に鼻血が止まった。
かつては「血ガ止マッテイル」「アドレナリンガ分泌シテイルノサ
闘志満々ダ」で済ますやり取りなのだが、
大一番ということで2ページほどかけて止血についての解説が行われる。
何か丹下団平みたいな人が出ていますね。
ボクサーの方はつるっ禿なので他人のそら似かもしれませんが。
「フン」
「まだ萎えちゃいねェようだな」
勇次郎としては心を折る攻撃を心がけていたようだ。
なかなかに嫌らしい。
本当は衆人環視の中で失禁くらいはさせたかったのだろう。
脱糞までいけば完璧です。
いや、刃牙はやって盛り上がりそうだが。
勇次郎は刃牙を倒すというよりも、心を折ろうとしているように見える。
本気を出すには相手が小さすぎるということか。
それとも刃牙を煽って本気を出させるためか。
勇次郎も勇次郎で考えていることがよくわからんな。
刃牙は勇次郎に向かって軽く飛ぶ。
緩やかな動きだ。
ゴキブリダッシュを捨てたか?
発動前の一瞬の集中がゴキブリダッシュの弱点なのかもしれない。
それを見切られて初動を潰されれば時速270kmを活かせない。
それができるだけの能力が勇次郎にはある。
そのため、あえて普通に踏み出したのだろうか。
うーむ、戦いのレベルが高くなりすぎて駆け引きがどうなっているのかよくわからなくなってきた。
だが、ゴキブリダッシュを捨てても刃牙の牙が折れたわけではない。
着地と同時に金的だ!
しかも、捻りに捻った後蹴り!
種なしどころか睾丸粉砕する気だ。
金的はバキの王道にして覇道。弱ペダで言うところの変顔です。
まぁ、あっさりと拳で迎撃される。
金的対策は完璧でした。
ピクルと違って股が緩いわけじゃないぞ。
数々の双玉を破壊してきただけあり、その防御技術は折り紙付きだ。
だが、へこたれる刃牙ではない。
すぐさま顔面に廻し蹴りを放つ。
止められる。
すぐさま顔面にフックを放つ。
止められる。
すぐさま脚にローキックを放つ。
止められる。
すぐさま顎にアッパーを放つ。
止められる。
刃牙の打撃の全てが勇次郎に止められていく。
ダ、ダメじゃん!
刃牙の打撃に押されているわけでもない。
全て最小限の動きで抑えている。
恐ろしいまでの技術だ。
そして、恐ろしいまでに絶望的な実力の差だ。
結局、本気を出してもまったく差は埋まりませんでした。
観客には手足が消えて見えるほどの連打であった。
彼らには音だけしか認識できていない。
全て防がれているものの、そのラッシュのスピードは常人の理解を超えていた。
でも、地下闘技場の玄人な客なら見えていたぜ?
あいつら、死刑囚を嬲る試合も喜んで見るから困る。
(よかったなァ…………………)
(よかったなァ…………………バキ)
(遊んでもらえ…)
(存分に遊んでもらえバキ…………)
(こんなに遊んでくれる親父……他にゃいねェんだぞ!!!)
今回もポエミィに締める独歩であった。
刃牙としてみては本気が全然届いていないわけだから遊びどころではない。
全ての攻撃が見切られているんだ。
心が折られかねないぞ。
トーナメントならこれだけで勝負ありになる試合が出てきてもおかしくはない。
でも、本人は何か恍惚とした表情になっている。
というか、アヘっている。つくづくアヘる主人公だ。
力が届かないことでさえ今の刃牙にとっては快楽なのかもしれない。
薄い本のヒロインか、アンタは。
独歩のイメージ画像では勇次郎が赤子の刃牙と遊んでいるハートフルな光景が映し出される。
阿呆が!
捏造するんじゃない!
勇次郎にとって赤子はコンクリートに叩きつけるものです。
刃牙本人が仰っていました。立派な幼児虐待です。
そのことを覚えているということはよっぽど根に持っているんだろうな。
本気になったのはいいのだが、まったく相手になっていない刃牙であった。
ちょっとくらいは実力差を埋めて欲しいのだが……
でも、刃牙の本領は理不尽なタフネスだ。
打たれてからが本番です。
もう打たれているけど。
刃牙はゴキブリダッシュ以外に妖術の類を用いていない。
ピクルとの差を埋めた決定的な要因となったのが妖術だ。
妖術こそが勝利の鍵なのかもしれない。
でも、勇次郎なら妖術についても詳しそうだ。破魔できるやも。
独歩も少しくらい応援して上げたらいいのに。
ポエム言っている場合じゃないよ。
加藤と末堂を呼んであげたらどうだろうか。
正拳突きで応援してくれます。
強くなれ……ないか、普通に。
次回へ続く。
あまりに刃牙に暗い話が続いていく。
終始優勢だったピクル戦とは異なり終始劣勢だ。
そういえば、ここ数年の刃牙はインチキなしで実力者と正面からの対決をしていない。
ちょっとふやけちゃったのかもしれない。
案外、最大トーナメント終了直後の方がいい勝負をでき……ないか、さすがに。
刃牙はパワーで負けて(言うまでもない)、スピードで負けて(ゴキブリダッシュ破られました)、テクニックで負けている(今回の防御技術)。
どうやって勝てと言うんだ。
戦闘を制するために必要な要素のほぼ全てで負けているじゃないか。
数なら……と思ったが前回使ったネタなので止めておきます。
しかし、刃牙は意外性の男ですよ。
意外性なら勇次郎に負けぬ。
刃牙はいきなり放尿するほどの意外性を孕んでいる!
放尿したからなんだって話ですが。
意外性なら勇次郎も負けていないし、結局差にはならないか。
……親子揃って連れションは絵的にいいかも。
全ての要素で負けているとなれば刃牙に勝ち目はない。
でも、勝ち負けとは別の部分で気持ち良くなり始めたし、これはこれでいいのか?
刃牙も同じように勇次郎をアヘらせればいいのかも。
勇次郎のアヘ顔……見たいような見たくないような。
正攻法でダメで変化球もダメなら大暴投しかない。
そのためにも新技を編み出すべきじゃないだろうか。
鞭打が絶大な苦痛を与える技なら、アヘ打(仮)は絶頂の快楽を与える技!
これには勇次郎もアヘるしかないな。
でも、アヘ打(仮)をコピーされたらどうするんだろう。
刃牙もアヘっちゃう?
それとも勇次郎はそんなことしない!
とキレちゃう?
何だか別の意味で予想できないバトルである。
いっそ最終形態になってしまってもいいんじゃないだろうか。
ピクルみたいに(意味があるのかはわからないが)骨格の構成を変える!
これが刃牙がピクルとの戦いを経て目覚めた新たな境地である。
骨が変なことになって親父動けねェよ……
仕方ねェなと刃牙の骨を直してあげるハートフル親子劇場が見られるかも。
で、油断したところに金的!
ハートフル親子劇場。
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