範馬刃牙 第288話 地上最強の孫
勇一郎の必殺技、その名はドレスだ!
闘争に用いるには似合わぬ名前である。
何でこうOSRを意識してるのだろう。
鬼ノ一閃とか鬼ノ逆鱗とか鬼縫いとかじゃダメなのだろうか。
そっちになると中二病か。
「俺と………」「父
勇一郎はまったくの別人」
「互いが対極に位置する」
「人生観」「生きかた」
「そして使用(つか)う技術(わざ)も」
勇次郎が勇一郎を語る。
勇次郎の父親なのだからさぞかし勇次郎だと思ったし、事実勇次郎だったのだが曰く対極で別物らしい。
だが、大国相手に腕力のみで戦うという最大の共通点がある。
その時点で別物も何もない気がするのだが。
同属嫌悪か?
語られていないところで別物なのだろうか。
勇次郎は黒い胴着めいたものを着込んでいるが、勇一郎は常にパンツ一丁で過ごすとか。
勇次郎は英語を喋れるけど、勇一郎は誰が相手でも日本語で通すとか。
勇次郎は雄度の高い女性を好むが、勇一郎は普通に萌えキャラが好きとか(バキ世界の萌えキャラは男ばかりなので諦めた)。
勇一郎の幻影が現れて戦いが止まった。
観客たちは終わりなのかと囁き合う。
そういえば、観客には勇一郎が見えていないんだった。
なら、突然勇次郎が勇一郎と叫んで何のこっちゃ状態なわけだ。
(範馬勇次郎はそんなタマじゃない)
(もっと我が儘で もっと徹底的で)
(そして――)
(教育熱心なんだ)
それに対して刃牙のこの反応だ。
勇次郎をわかっているというか、どこか期待しているようにさえ見える。
そう、刃牙はマゾなのだ。
致し方あるまい。
そして、教育熱心というのもピッタリだ。
最大トーナメント編までは放任主義だったが、死刑囚編からは一転して教育パパである。
何せ息子が恋人と同じ布団に潜っている時に現れて性教育を行うほどだ。
引いてしまうほどに教育熱心だ!
その辺はやっぱり刃牙の実力を認めた証拠なのだろうか。
「渋々ながらも俺が」
「誇りたくなる技術(わざ)がある」
「米国(アメリカ)が誇る巨大戦艦「アイオワ」を」
「たった一人で“シージャック”した技術(わざ)」
「乗員達が一目見て」
「迷うことなく“脱出”を決断した」
「あの技術(わざ)」
「言うなれば米国(アメリカ)に勝った技術(わざ)だ」
やたらと事情に詳しい勇次郎だ!
勇一郎から聞いたのだろうか。
勇次郎は親馬鹿だ。なら、勇一郎だって親馬鹿の可能性もある。
毎日のように自慢されたのかもしれない。
それにうんざりして勇次郎は自分の子供にはそうしないように心がけた。
が、ダメ!
結局、自慢してしまっている!
鞭打とか!
あの勇次郎が誇りたくなるというのはちょっとした珍事だ。
天上天下唯我独尊を地で行く男なだけにだ。
ドレスはそれほどの技術なのだろうか。
まぁ、勇次郎も使えるみたいだから、発想がすごさを評価しただけだったりして。
その発想はなかった的な。
とりあえず、勇次郎は足払いで刃牙の体勢を崩す……というよりも浮かせる。
横に払っただけなのに宙に浮くのも不思議だが、まぁよくあることです。
こうして宙に浮いた刃牙の片脚を勇次郎は掴む。
刃牙、またも大ピンチだ。
鬼哭拳を逃れただけでは許してもらえないらしい。
そういえば、続けるかどうかを勇次郎は聞いていた。その返答はまだなのに、ドレスの刑だよ。
結局、勇次郎はやる気満々だったということか。
「この技術(わざ)を海兵隊(マリーン)どもはこう呼んだと云う」
「ドレス」
逆さまになった刃牙にちゃんと技の名前を教える勇次郎だ。
勇一郎のエピソードといい、こりゃあ教育熱心である。
徳川光成が語る裏で勇次郎も刃牙に教えていたのかも。
その辺の偉業が不足していることを責められたりして。
さすがにカマキリじゃあ……
「アキャッ」
とりあえず、刃牙はピンチだ。
逆さまの状態から奇声を上げながらの蹴りを放つ。
「キャオラッ」に対抗するべく生み出されたようなナイス奇声だ。
必死さだけは伝わってくる。
しかし、何か同じ光景を見たことがあるような……
だが、刃牙の蹴りは届かない。
勇次郎は刃牙をヌンチャクのように振り回す!
あまりの勢いに刃牙のTシャツははじけるほどだ。
きっちりとポーズを決めることで美しさも演出している。
「ふしゅる…………」
今回は奇声デーなのだろうか。
刃牙に続き勇次郎も奇声をあげる。
ふしゅるはシコルスキーが使った奇声である。
そんな奇声をあげるなんて勇次郎といえどちょっと厄い。
そういえば、シコルスキーのふしゅるって結局何だったんだろう。
むしろ、彼は結局どうなったのだろう。
死刑囚だから死刑になったのかと思うとやるせなくなるので忘れておく。
人を力回せに振り回す!
その光景を前に独歩と言えどただ呆けるばかりだ。
ヌンチャクという単語しか浮かんでこない。
格闘技のセオリーどころか生物のセオリーにさえない技だ。
というか、技じゃないような……
技至上主義の郭海皇に怒られるぞ?
「直訳するならさしずめ――」
「“装い”」「――とでもしておこうか」
ドレスはドレスでも衣服ではなく装いのドレスのようだ。
そのドレスを受けて刃牙からは鼻血が飛び出る。
鼻血は鼻血でも深刻な鼻血だ。
人体を振り回す。当たり前のことだが相当なダメージである。
さらに勇次郎は刃牙を振り回し、出血が周囲に舞い広がる。
人間をヌンチャクか何かのように振り回す!
それを見れば海兵隊と言えどビビるに違いない。
ジェームズ少将を甲板に埋めたのもドレスなのかもしれない。
でも、ドレスと同じようなことはオリバがやっていた。
刃牙やドイルを振り回したものと非常に似ている。
人体を振り回すという点では同一と言ってもいい。
オリバならば勇一郎とそのエピソードは知っていることだろう。
アメリカ最強としてかつてアメリカに勝った技をあやかったのか?
それはそれでどこか皮肉というか何というか。
「皆の衆…………」
「俺の教育は………」
「やり過ぎかい…‥!?」
勇一郎の必殺技、ドレスが刃牙に完全に入った。
やり過ぎ……と言いたいところだが、前述通りオリバに同じ感じの技を食らっている。
案外、平気なんじゃないだろうか。
そもそも鬼哭拳を食らってわりと平気なのはおかしい。
刃牙はタフネスだけなら勇次郎と肩を並べるかもしれない。
足りないのは攻撃力と偉業。
ドレスが刃牙に炸裂した。
でも、どこがドレスで装いなんだ?
振り回す姿は装いと呼ぶには程遠い。
エピソードまでハッタリを含めるのはやっぱり似た者同士なのかも。
次回へ続く。
勇一郎の技、ドレスが炸裂した。
どうみても技じゃありません。本当にありがとうございました。
あるいはオリバクラスの力があって初めてできる技なのか。
範馬一族の考えていることはよくわからん。
振り回した後はどうするのだろうか。
地面に叩きつけるとオリバそのものだ。
どんなオチをつけるにしても刃牙は瀕死になりそうだ。
まぁ、刃牙は死ぬ死ぬ詐欺を延々と続けているけど。
刃牙は勇次郎の必殺技鬼哭拳に加え、勇一郎の必殺技ドレスを受けた。
どっちも必殺というか必滅というか鏖殺な感じだ。
必殺技のオンパレードすぎるよ。
コイツ、何でピクルの連打で失神したんだ?
刃牙の防御力は勇次郎をして手こずらせるほどのものだ。
タフネスのレベルがまた一段上がっている。
勝てはしないけど負けもしない状態だ。
主人公なのに実にネガティブな状態に陥っている。
勇一郎は刃牙に勝てると言った。
が、現実はそうも行かず、むしろドレスを食らって刃牙ピンチだ。
刃牙にも使える範馬一族の必殺技はないのでしょうか。
ここで勇一郎の父、勇太郎の幻影が現れる。
勇太郎は勇一郎よりも先にアメリカに勝った男!
で、刃牙は勇太郎の必殺技を食らう。
その後、勇太郎の父、勇零郎の幻影が現れる。
勇零郎は勇太郎よりも先にアメリカに勝った男!
で、刃牙は勇零郎の必殺技を食らう。
その後、勇零郎の父、勇無郎の幻影が現れる。
勇無郎は勇零郎よりも先にアメリカに勝った男!
で、刃牙は勇無郎の必殺技を食らう。
その後、勇無郎の父、勇郎の幻影が現れる。
勇郎は勇無郎よりも先にアメリカに勝った男!
で、刃牙は勇郎の必殺技を食らう。
……ご先祖様、出てこない方がいいか。
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