範馬刃牙 第291話 力の形状(かたち)
刃牙ヌンチャクが完成だ!
人間を鬼の筋力を以て叩きつける。
シンプルにして致命傷間違いなしだ。
そんな致命の一撃を何度受けたことやら。
刃牙は会心の一撃が通用しないはぐれメタルだな。
相違点はHPが馬鹿高いことと、やけつく息のような嫌らしい技を連発してくること。
刃牙はワゴン車に叩きつけられ壮絶な衝突音が鳴り響く。
本当にやられてしまったようだ。
刃牙もあそこからは逃れられないか。
これには一度は避難した観客たちも戻ってくる。
結局は好奇心が上回るのだった。
[父に叩かれし車輌(くるま)―――――]
[半回転す]
刃牙を叩きつけられた大型ワゴン車は半回転する。
もちろん、ぐしゃぐしゃになって元の姿はどこへやらだ。
しかし、半回転は威力の単位としては今ひとつ伝わりにくい。
車を壊すだけなら斗羽にだってできる。
戦車だってガイアにも壊せる。
とはいえ、大変な事態には間違いない。
ピクルでさえ呆然とする。
ピクルも白亜紀においても恐竜を叩きつけるようなことはしなかったのだろう。
いや、できるんだろうし刃牙だってぶんぶんやれるよ。
センスはいいし勇次郎の真似をすればドレスをすぐに習得できるに違いない。
再び駆けつけた観客たちはワゴン車の向きが変わっていることに気付く。
意外とめざといな。
普通なら思わず忘れそうなのだが。
そして、刃牙を叩きつけたのだと推理する。
普通ならワゴン車の向きが変わった原因を人が叩きつけられたからだとは思わない。
観客たちはなかなかの上級車だ。
当然というべきか、勇次郎の所業には非道いと声があがる。
いや、今更のような。
叩きつけるのと殴りつけるのにどれほどの差があるのか。
上級車ではあれど一般人ではある観客だった。
(皆の衆……)
(嘗めてはいけない)
(我が子を……)
(この子を)
(範馬刃牙を嘗めてはいけない)
(範馬刃牙という“力”の形状(かたち)を)
しかし、勇次郎は親馬鹿だ。息子大好きだ。
大好きだからこそ、叩きつける。
そんなドSが成り立つのが範馬一族であり、それを受け止めるドMの刃牙がいる。
何というか相性ぴったしすぎる。
そんな愛情があるからこそ、刃牙に対して必殺であるはずのドレスを叩き込む。
あな恐ろしや。
かつて刃牙と花山の戦いに乱入した時も同じようなことを言われた。
その時の勇次郎は怒りを見せた。
が、今の勇次郎は諭しているようで怒りがあまり見えない。
やっぱり、刃牙を相手にできて上機嫌なのだろうか。
勇次郎は再び刃牙を振り回しワゴン車に叩きつける。
もうヌンチャクじゃなくただの鈍器だ。
これによってワゴン車はひっくり返る。
えーと、誰のワゴン車だっけ?
政府関係者のものならいいんだけど。
ひっくり返ったワゴン車の横っ腹にさらに叩きつける。
これで合計3発の刃牙ヌンチャクだ。
鬼哭拳といい出し惜しみのない連発である。
これを受けた刃牙は……相変わらずの血涙だ。
もう生気を感じ取れない。
ここまでやられると死んでも責められないな。
「美しい(ビューティフル)」
「うらやましいや…」
[なんという信頼関係だ……]
そんな刃牙ヌンチャク(実践編)は一般受けは悪いがグラップラー受けはよろしい。
オリバは美しいと讃え、独歩もうらやましいと呟くほどだ。
それは信頼関係の表れだからだ。
……信頼なのか、これ?
ここに本部がいたら「あれを受けたら刃牙と言えど二度と立ち上がれんわい」と言っていたかな。
場を冷めさせていたのかもしれないのでいなくて良かったかもしれない。
勇次郎VS独歩の時が顕著だけど、本部は信頼がまったくない。
刃牙は致命傷を幾度も受けた。
鬼哭拳にドレスと必殺技のオンパレードである。
もう止めてやれよ。
その時、範馬脳が目覚める。
刃牙、さらなる覚醒の時だろうか。
刃牙の覚醒は最大トーナメント決勝で達した鬼の貌で止まっている。
その後、SAGAや砂糖水で強くなったとはいえ、それは基本性能の強化に留まっているだろう。
鬼の貌の先にある進化を果たすのか?
勇次郎に対抗できるとしたらそれくらいだ。
前も使ったネタだけど鬼のアヘ貌とか。
観客からはキモいとか言われそうだけど。
次回へ続く。
って、短ェ!
こうなると感想を書く身としては寂しい。
勇次郎がどんな風に刃牙を振り回しているのか書いてもアレだし……
最近はシンフォギア感想を頑張ってるので、ある意味ではちょうどいいかも。
ともあれ、なかなか話が進まない最近のバキだ。
これは親子喧嘩1周年を迎えそうだ。
この1年間、ほとんど刃牙がやられていました。
1年近くやられ続けた主人公というのも凄まじい。
勇次郎の技の引き出しもさることながら、刃牙のやられ方の引き出しも秀逸だ。
失禁に血涙ですよ。
次は脱糞か?
しかし、放置プレイされるとばかり思っていた鬼の脳が回収されてびっくりだ。
鬼の脳に範馬の秘密が隠されているのか?
筋肉に脳と来てさらなる鬼の変化を見せるのかも。
例えば、鬼の骨。
人知を逸脱した骨を見せつけるのだ。
骨格なら範馬一族をも凌駕するピクルに近付く。
例えば、鬼の皮膚。
筋肉の形だけではなく、皮膚の形も鬼に変えることで更なる鬼を見せつける。
手の平に鬼がいるぞ。隠し芸とかそんなレベルだ。
例えば、鬼の陰嚢。
陰嚢の皺は冷却のためだと烈が語ったが、範馬一族ならその皺さえも鬼の形を取っているのだ。
それを愛しいと言った梢江はなかなかの強者だ。
例えば、鬼の嫁。というか嫁が鬼。
そのまま、梢江を連れてくる。
刃牙の小便趣味に習って梢江も失禁……ごめん。忘れて……
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