範馬刃牙 第3話 世界最強の高校生
いじめられっ子の小学生VS地下闘技場チャンピオンの高校生の異次元バトルが始まろうとしている。
住んでる世界がそもそも異なる。
そして、今の刃牙は遠慮なく叩いて砕きそうだ。
金的を50回くらいやる。
睾丸が粉になるまで蹴る。
[小学生のオレを相手に]
[ウソだろう……………]
[この人本気じゃん!]
鮎川ルミナ(だッらァァッッッ)から見た刃牙は身長10m以上にまで達していた。
何だか大豪院邪鬼並みの迫力だ。
後で気迫で大きく見えていたと説明していたのに、遠慮なく巨大刀を振り回していたのは忘れておこう。
何だかこれくらい大きいとあの巨大象も倒せそうだ。
勇次郎も巨大化して戦ったのかも。
勇次郎ならやれそうだ。
というか人間サイズであの象はとても倒せそうにない。
[ムリヤリやらされてるイジメだったけど……]
[オレは期待していた]
[高校生が小学生に本気になるワケがない]
[しかもこの人は世界一]
[本気を演技するオレに――――]
[さわやかに笑って――――]
[優しく闘ってくれる]
[甘かった!!!]
鮎川ルミナにとって刃牙が本気を出すことは完全に想定外だったのだろう。
うん、予想できるはずがない。
読者としても主人公が小学生相手に本気になるなんて想像できなかった。
つくづく遠慮のない人だ。
この遠慮のなさをもっと別の方向に活かしてもらいたい。
刃牙はさわやかさの欠片もない鬼のような表情でルミナを睨みつける。
鬼だ、この人。
こんな顔をして梢江を振ったんだろうな。
あれ?梢江ってどうなったんだっけ?
「泳げるか………?」
構えたままの刃牙がやっと口に出した言葉がこれだった。
戦闘中に言うような言葉ではない。
鮎川ルミナも混乱する。
危険だ。
「範馬刃牙」の世界においてわけのわからないことを言い出したら最後。
次の瞬間、惨劇が起こる。
バケツかぶって金的食らったり、トイレのスプリンクラーにぶら下がったり、電話ボックスに一緒に入ったり、ダヴァイ(来い)と叫んだりする。
どれも同じ人の行為ですが、あまり気にするな。
とにもかくにも鮎川ルミナ、尿漏らさんばかりにピンチだ。
連載3回目にして失禁達成か?
はは、ジャンヌじゃあるまいし。
[……………ッッ]
[オレの前から――――]
[世界一が消えた!!!]
刃牙は僅か一瞬でルミナの背後に回り込んだ。
しかも、拳を握っている。
遠慮なく殴る気だ。
立派な児童虐待だ。ありがとうございます。
虐待どころか殺害にまで及びそうなのが怖いけど。
[尻(けつ)!!?]
尻を平手で叩かれたッッ。
しりじゃないぞ。ケツだ。
尾てい骨が遠慮なく粉砕しそうだ。
「尻」という字面だけだとエロ本に出てきてもおかしくないが、これはチャンピオンであり、「範馬刃牙」だ。
こういう表現が行われた時にはとんでもないことが起きる。
SAGAとか、SAGAとか、SAGAとか、SAGAとか、SAGAとか。
ところで直前の握り拳は何だったんだろう?
平手ならボックスを作る必要がないじゃないか。
ああ、あれか。
先生お得意の作画ミスか?
[きっと……………]
[80年間は生きる僕の人生で――――]
[最大の衝撃(ショック)!!!]
ルミナは顔の形が変形するほどの勢いで飛んでいった。
しかも、飛ばされた勢いで川を水きりする。
…えーと…刃牙さん?
どうみても殺す気ですよ?
しかも、フルスウィングの平手だし。
ルミナは運がいいのか、とんでもない一撃を食らいつつもどうにか意識を保っていた。
おかげで溺れずに済む。
でも、顔は絶賛驚愕中だ。
お約束の「〜〜〜〜ッッ」付きだし。
トボトボとルミナは刃牙の元へと歩いていく。
あんなことが起こった直後なのに、刃牙に近づくなんてけっこうな胆力の持ち主だ。
普通、泣いて逃げる。
自分の元へやってきたルミナに刃牙は手を差し出す。
握手だ。
刃牙世界にとって握手ほど危険な意志の疎通はない。
とっても、危険だ。
しかし、断るわけにはいかなく、ルミナもまた手を差し出す。
[今まで生きてきて………]
[12年間生きてきて―――――]
[僕は生まれて初めて――――]
[自分が男であることを意識した]
「今から…」
「親友(だち)だ」
刃牙とルミナの間に芽生えた。のかなぁ…
なんだか驚愕の展開だったが、いい感じにまとまった。のかなぁ…
とにもかくにも今回の「範馬刃牙」はこれにて終了だ。
連載3回目にして方向性がまったく読めない展開が続いているがこれからどうなるのだろう?
本当にどうなるのかわからない。
でも、勇次郎とはすぐに戦わないだろうな。
今戦っても殺されるだけだし。
そして、次号もカラーらしい。
板垣先生は無闇にテンションを高い。いつものことだけど。
このテンションがどう作品に反映されるのか。
楽しみだ。ちょっと怖いけど。
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