範馬刃牙 第47話 破壊
ルーザールーズをやっている間に、マリアさんが刃牙に寝取られてしまった。
冷静に考えれば胸とか触っているんだろうけど、さすがにこれだけの肉では判別がつかない。
というか、胸とかの概念はマリアさんにあるのだろうか?
全身これ脂肪だから、判断できそうにない。
ともあれ、刃牙は勝負に水を差す。
ついでにあっちの趣味にも目覚めたっぽい。
梢江という壁を越えたのだから、マリアさんも大丈夫なんだろうな。
「なにやっとんじゃアアァァァアアアッ」
オリバがキレた!
マリアさんから男の人の匂いがするんですよ。
そりゃあ、キレる!
読者も同じ叫びをした!
「なにやってるはアンタでしょうが」
「大の男がハンカチ1枚を巡って
握った掴んだつまんだ乗せた」
「より危うい方が男らしい……?」
「バカバカしい……
この子が眠ってしまうのもムリないわよ」
だが、マリアさんはオリバに辛辣な評価を下す。
刃牙同様、ルーザールーズが退屈だったようだ。
刃牙の頭をなでて、すっかり刃牙を支持してしまっている。
オリバは冷や汗流して驚愕だ。
金的顔と言っても過言ではない。
「男勝負はシンプルな倒し合い」
「他に方法なんてあるの?」
と言い刃牙に頬を擦り付ける。
おまけに額に口付けして、ゲッチュー!ラブラブモードじゃん!
刃牙は嫌そうな汗を流してるけど。
あ、やっぱり、マリアさんは趣味じゃないんだ。
肉ベッドの寝心地もあまり良くないんだろうなぁ。
密かに身体を張っている主人公だ。
ところで男勝負ってなんだろう?
猛き龍星だろうか。参考
猛き龍星の漢勝負はどちらかと言えばルーザールーズ系に近いけど、あれは言葉が曖昧だからなぁ。
マリアさんの行動にオリバは完全に放心する。
隙だらけだなぁ、この人。
そんな無防備な人にゲバルは全力のハイキックを当てる。
オリバから鼻血が大量の吹き出る。
この隙に決着をつける気なのか、ゲバルは手を休めず、続けざまに鼓膜を破る。
オリバピンチだ。
(その通りだマリア…………)
(わたしは間違っていた………………)
でも、考えるのはマリアさんのことだ。
ピンチでも恋人の顔を浮かべれば立ち直せるんですよ。
その恋人はオリバを見放しかけているけど。
しかも、あまり顔を浮かべたくない。
(男勝負はシンプルが旨……)
(どこで間違えてしまったかな…)
オリバが怯んでいる隙にゲバルは田仁志君を倒した必殺技三半規管壊しの準備をする。
これならオリバの筋肉の壁に関係なく大ダメージを与えられる。
それともさっきまでの殴り合いでオリバを正攻法で倒すのは無理と判断したのだろうか?
真相はわからないが、相も変わらず器用に髪を棒状に整え、オリバの耳に突き入れる。
三半規管に髪を絡ませ、あとは一気に引くだけ――
ガクン
ゲバルの勝利があと一歩というところで、オリバが立ち直した。
超握力でゲバルの手首を握り、三半規管壊しを止める。
それでも手さえ引けばゲバルの勝ちは確定する。
のだが、あまりの握力に髪から手を離してしまう。
(今一度 自身に問い直したい)
(今一度 君に見直されたいッッッ)
マリアさん大好き!
そんな想いを込めたかどうかまではわからないが、渾身の平手をゲバルの胸に向かって放つ。
腕の動きがまったく見えない。
オリバ版マッハ突きだろうか。
オリバの一撃によって刑務所の中央で「パン」という破裂音が鳴った。
同時にゲバルが壁まで吹っ飛んだ。
受刑者たちはゲバルが壁に衝突したことで、初めてゲバルが吹っ飛んだことに気付く。
ゲバルは壁にめり込んで、クレーターを作る。
普通なら勝負ありだ。
受刑者たちも一パツで決着だッッと騒ぐ。
「やればやれるくせに……
タヌキ親父…………」
ここで刃牙が偉そうなコメントをする。
アンタ、なんでそんなに偉そうなんですか。
マリアさんの上で寝ていただけじゃないですか。
ともあれ、オリバが決定的な一撃を与えた。
アオリでも[衝撃決着!!][衝撃決着!!][衝撃決着!!]と、大盛り上がりだ。
………
ハァ!?決着ゥ!?
いくら何でも速すぎる。
ルーザールーズ切り上げたら平手一発で決着は速すぎるだろう。
刃牙とそのライバルの戦いじゃないんですよ。
せめて、カマキリよりは長く戦ってもらいたい。
また、ゲバルはまだ化粧していない。
全ての力を出し切っていないのだ。
勝負が揺らぐ可能性はいくつかあるのだ。
ちょうどド派手にダウンしたことだし、今のうちに放尿して化粧しよう。
そうだ、ゲバルはまだ放尿していない。
放尿すればゲバルに有利な流れになるだろう。
黒色のパンツを黄色に染め上げるんだ!
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