範馬刃牙 第54話 完全決着
「この俺が仮に…」
「この筋肉を閉じ込めている扉を開いたなら……………」
「その大きさ(サイズ)はおそらく―――」
「たちどころに皮膚を突き破り」
「君達を押し潰し――」
「建物を破壊し――――――」
「外柵にすら納まらず――――――」
「天にまで達するだろう」
オリバが自分の正体が宇宙怪獣だと語る。
結局、地球アタックをどうやって破ったのかは謎のまま話が進んでいく。
何をやれば勝てる、何をやれば負けないとかそういう領域じゃなく、ただ強い方が勝つ理論なんだろうなぁ。
バキらしいシンプルさだ。
「ないないそれはない」
刃牙が突っ込んだッッッ。
SAGAったり、マリアさんをベッドにしたりと空気を読まないことで有名な範馬刃牙(主人公)だが、今この瞬間だけは実に的確なツッコミをした。
そりゃあ、宇宙怪獣なんているわけがない。
地球人の範疇を凌駕している父親はいるけど、それはそれ。
最近は時間停止を身に付けたようなので、その人非ずっぷりには拍車がかかっていることを、刃牙は知らないんだろうなぁ。
オリバは1日の食事で10万カロリーを摂取しているらしい。
どれくらいの量か調べてみたところ、マクドナルドのハンバーガー400個分だ(参考)。
いくら何でも多すぎるだろ、それは。
さすが、宇宙怪獣だ。
100キロ単位で物を食べないと生きていけないのだろう。
食糧危機を加速させる男だ。
オリバはそんな邪道食いすることなく優勝できそうな食生活をしながらも、体脂肪率は5%以内をキープしていた。
無駄のない筋肉だ。
って、無駄がなさすぎる。
この食生活でこの数値を保っていることも異常だが、何よりこの体脂肪率では格闘に不向きだ。
一般的なスポーツマンや格闘家の体脂肪率は大体10%前後らしい。
筋肉を有効活用するためには、これくらいの方が効率良く動かせるのだろう。
対して、5%というのはボディビルダーの見せるための筋肉の領域だ。
格闘するためにはいかんせん不向きだろう。
体脂肪は攻撃のショックを吸収する作用もあるし。
が、オリバの前に道理は引っ込む。
何せ宇宙怪獣キンニクーだ。
攻撃のショックなんて強靭な筋肉で跳ね返すし、その筋力で強烈なパワーを生み出せる。
体脂肪率5%という数値は非効率的に見えて、オリバにとっては実に適したものなのだろう。
少し脱線するけど、ゾクセイのバスト135cmもチャンピオンには実に適した奇形巨乳に違いあるまい。
ジャンでも無駄な乳が披露されているから、乳をでかくするのがチャンピオンの流儀だ。
…でも、みつどもえとかは貧乳全開なのはどうしてなのだろう。
「燃焼(もや)しているのさ こうしている間にも」
「巨大化しようとする奥底(うち)なるものを 抑え 封じ 押し込め 圧し
締め付ける」
その異常なカロリーを摂取しながらも、体脂肪率5%をキープできる秘密は常時燃やしているかららしい。
宇宙怪獣だけあり、やってることが人間離れしている。
しかし、この設定を聞くとあれを思い出すなぁ。
中学の頃カッコいいと思って、怪我もして無いのにステーキにたくさん食べて、突然筋肉を押さえて
「っぐわ!・・・くそ!・・・また暴れだしやがった・・・」とか言いながら息をを荒げて
「奴等がまた近づいて来たみたいだな・・・」なんて言ってた
クラスメイトに「何してんの?」と聞かれると
「っふ・・・・オリバ筋肉(刃牙で作られた設定で俺の持ってる超筋肉)を持たぬ物にはわからんだろう・・・」
と言いながら人気の無いところに消えていく
テスト中、静まり返った教室の中で「うっ・・・こんな時にまで・・・しつこい奴等だ」
と言って教室飛び出した時のこと思い返すと死にたくなる
柔道の授業で試合してて筋肉を痛そうに押さえ相手に
「が・・・あ・・・離れろ・・・死にたくなかったら早く俺から離れろ!!」
とかもやった体育の先生も俺がどういう生徒が知ってたらしくその試合はノーコンテストで終了
毎日こんな感じだった
でもやっぱりそんな痛いキャラだとシコルスキーに
「オリバ筋肉見せろよ!オリバ筋肉!」とか言われても
「・・・ふん・・・小うるさい奴等だ・・・失せな」とか言ってシコルスキー逆上させて
スリーパーホールドくらったりしてた、そういう時は何時も筋肉を痛がる動作で
「貴様ら・・・許さん・・・」って一瞬何かが取り付いたふりして
「っは・・・し、静まれ・・・俺の筋肉よ・・・怒りを静めろ!!」と言って筋肉を思いっきり押さえてた
そうやって時間稼ぎして休み時間が終わるのを待った
授業と授業の間の短い休み時間ならともかく、昼休みに絡まれると悪夢だった
ごめん、邪気眼なんか思い出しちゃって(邪気眼)。
「こうして俺達が生きていられるのも
アンタが油断なく縮こまってくれてるからだなんて」
「ありがてェや…………」
こんな驚愕の事実に、刃牙は皮肉をこめ、オリバに敵意を向ける。
お前は小物か。
さっきまでは解説役的な小物だったが、今は勇次郎に5秒でジャガられる小物になっている。
しかし、寛大なオリバは刃牙の肩を掴み、笑顔で応対する。
オリバスマイルだ。多分、0円。
でも、外見はオリバスマイルでも中身はオリバアンガーだったみたいだ。
肩を掴んだ状態で刃牙を持ち上げていた。
なんという筋力。
そして、なんという刃牙の直立だ。
空中に浮いているというのに、まったく曲がっていない。
「降ろせよ」と言っているが、半分わざとやっているだろ、お前。
本当なら、そのまま投げ飛ばしたり地面に叩きつけたりしたいのだろうが、オリバは普通に刃牙を降ろす。
「そんなに俺とヤリてェのかい」
オリバの衝撃発言に刃牙は固まる。
アンタとやりたいから、わざわざ大統領をさらったんだろうが!というのは無視だ。
もしくは刃牙もそう言おうとしたのかもしれない。
しかし、その瞬間、オリバの張り手が刃牙の背中に決まった。
腕の力だけによる張り手だ。
力なんてほとんど入らないだろう。
ピンチのチームメイトに渇を入れるための張り手とかそんなレベルだ。
だが、そのレベルの張り手で刃牙が飛んだ。
(この力…ッッ
まるでッッ)
刑務所の壁へと一直線に飛んでいく刃牙の脳裏に浮かんだのは勇次郎だった。
オリバの張り手の破壊力は勇次郎クラスらしい。
最大トーナメント当時の刃牙だったら、ただ吹っ飛ぶだけじゃなく芸術的に縦回転しながら吹っ飛んでいたのは間違いない。
だが、今の刃牙は一味違うのか、そんな不安定な飛び方はせず真っ直ぐ飛んでいき、壁の直前で回転、壁に足をついて態勢を立て直す。
こういうアクションはかっこいいのが刃牙だ。
ついでに普段はかっこよくないし、むしろ、読者の不評ばかりを買う。
向き直るとオリバは刃牙に頭を下げていた。
実は建物より大きいのは嘘だったらしい。
イッツアアメリカンジョークHAHAHAー!!
刃牙も「知ってるよそれは」と突っ込む。
なんか今回の刃牙はツッコミが冴えていて困る。
ボクシングに蹴りがありますとかペテン師的な部分だけが先行する男じゃなかったらしい。
「この筋肉も実は―――― 闘う為に鍛えたものじゃない」
「この女性(ひと)をこうするためにこしらえたんだ」
と言って、体重500キロはありそうなマリアさんをお姫様だっこする。
力んでいる雰囲気はまったくない。軽々と持ち上げている。
スマートなラブのためのマッスルだ。
うん、俺も何を言っているのかわからない。
オリバ筋肉はマリアさんへの愛が詰まっているゆえに強いらしい。
これじゃ筋肉への愛じゃなくて、マリアさんへの愛だな。
筋肉に嫉妬されるぞ。
刃牙も真似して、梢江への愛で…
ごめん、お前さっさとインドに帰れ。
「ヤイサホーッ」
俺はマリアのキンニクー
昨日は梢江犯したぜ
明日はシコルスほってやる
殺せ殺せ殺せ 刃牙など殺せ
YAISAHOせよ YAISAHOせよ
範馬刃牙を血に染めてやれー
バキには主人公いねぇ
それはオレが殺したから
バキには松本梢江いねぇ
それはオレが殺したから
YAISAHOせよ
YAISAHOせよ
オリバの勝利のヤイサホーが刑務所に響く。
マリアさんを抱えているんだから、もうちょっと乙女チックな歌にしてみた方がいいのでは?
ハートをチェキとか歌ってみてはどうか。
多分、チャンピオンが裂かれると思うが。
冒頭で述べたけど、結局オリバがどう勝ったのかは謎のままだった。
やっぱり、チャンピオン1週間分見忘れたか?
「うおおおおおおッッッ」
アイアン・マイケルがゲバルに飛び掛った!
「俺ごと貫けオリバ!」
「サンキューオリバ」
「グギャー!×3」
こんなオチだったりして。
グギャー!が×3なのは、ゲバルとアイアン・マイケルと刃牙が同時にやられたからです。
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