範馬刃牙 第60話 追う者



オリバがマリアさんに逢いに行きました。

じゃんけんしました。

一緒に寝ました。

今回の刃牙はこれで終わり。


…いや、マジです。
なんか原稿が落ちてしまったような内容だが、ちゃんと今回のチャンピオンに掲載されている話です。
正直、板垣先生は何を表現したかったのか、自分にはまったくわからない
多分、この話を除いて読んでも、話の流れに矛盾は起きないだろう。

普通の漫画好きなら怒るところだろう。
でも、これはバキだ
この程度でいちいち文句言っていたら、バキなんて読まなきゃいいんですよ。
板垣先生のワガママに付き合うのがバキ読者の必須資質です。
SAGAられても、2秒で決着着いても泣いちゃいけない。
チャンピオンくらいは裂いてもいいかもしれないが。


で、オリバさんはマリアさんに逢いに行くのです。
何度も逢ってるくせに、初めての出会いのように感じているようだ。
ウブすぎませんか。
はは、ギャルゲーじゃあるまいし。

オリバは扉を開ける。
そこにはタバコを吹かしながら、すげー嫌な面をしているマリアさんがいた。
…うん…さすがにこういう人とは付き合いたくない。
肉とかそれ以前にこういう表情をできる人とはさすが…

マリアさんの提案でじゃんけんが開始される。
えー、じゃんけんってアメリカにも存在した文化じゃなかったような…
漫画知識で大変申し訳ありませんが、美味しんぼではアメリカ人がじゃんけんについて理解できないと言い、論争になっていました。
美味しんぼの知識を鵜呑みにするのもアレだけど。

マリアさんはチョキを出す。
パーに勝つための唯一無二の手段だ。
対するオリバはパーともグーともチョキとも取れない何とも半端な握りだった。
パーグーチョキというどの手にも勝てる最強の技だろうか。
これがシグルイなら、奇妙な握り扱いされるだろう。

この半端な握りを出したオリバはマリアさんに負けたと主張する。
ゑー。
何とも高度なやり取りで凡人には理解しがたい。
パーともグーともチョキとも取れないこの握りは、マリアさんに絶対負けるための握りらしい。

オリバは何度もマリアさんに負ける。
マリアさんはなんか嫌なことがあったような表情をしながら、黙々と手を出す。
た、楽しいのか、それ…
PS2に出た刃牙の格ゲー並みに面白くなさそうなんですけど。

マリアさんが絶対勝つじゃんけんをしているうちに飽きたのか、マリアさんは爆睡してしまう。
そんなマリアさんを見て、オリバは微笑む。
そして、脱ぐ。
夜は始まったばかりだと言わんばかりに脱ぐ。電気も消す。
脱いだらマリアさんに乗っかりますよ。
アメリカ一の筋肉がアメリカ一の脂肪に包まれる。
肉よく筋を制すってヤツだ。
どんなヤツだ。

これで相手が普通の女性――なお、作画は板垣先生以外――だったら、濡れ場です。
とっても興奮します。
でも、板垣先生ですし、マリアさんでした。
なんか何も感じません。

「今夜は… わたし一度も勝てなかったけど」
「今度は一つも譲らない」


密かに起きていたマリアさんは呟く。
マリアさんにとって、あのじゃんけんはマリアさんの全敗だったらしい。
ゑー。

[勝つも負けるも言った者勝ち]
[世界で一番優しいゲーム]


ゑー。
なんかすごくダマされた。
詐欺にかかったけど、被害にあったお金は日本経済のために流通する!ゆえに問題なし!って感じに誤魔化された気がする。
オリバとマリアさんの付き合いは非常に特殊だ。
凡人にはどこまでも怠惰に見えるが、当の本人たちにとっては純愛の結晶なのかもしれない。
グラップラーの愛は難しすぎる。
そりゃあ、セックスは闘争と似ていますよ。


まぁ、一番難しいのはどうしていきなりオリバとマリアさんの話になったのかだけど。
板垣漫画は難しすぎる。
ただ、その普通じゃない部分がどうしようもない魅力なのは事実なので、私は容認していきたいなぁと思う所存。


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