範馬刃牙 第84話 同窓
Q.オーガに殺されたくありません。どうすればいいですか?
A.隣にいる人と殴り合いましょう。いない場合は自分で自分を殴りましょう。
Q.いい潜入方法を教えてください。
A.相手の後ろについて呼吸を合わせれば弁髪が跳ね上がらない限り大丈夫です。
画期的な突破方法と潜入方法を披露してくれた勇次郎と烈先生だ。
また、今週も漫才をやるのだろうか。
ピクル保護施設に入り込んでも後ろにつくのだ。
大丈夫。呼吸さえ合わせればバレない。
そんな烈先生は鉄塔に登る。
ここからどうするんだ、烈先生。
今の烈先生ならレツゥゥゥゥゥゥ!と言いながら飛び降りても不思議ではない。
いや、むしろ、これくらいやってくれるはず!
と思っていたら、ズボンの中から(おそらくはパンツの中)縄を取り出した。
先端には重りとなるであろう木の球体が取り付けられている。
ズボンからそんなもん出すなよ、と言いたいところだが、
ドイルと戦った時には背中から青龍刀を取り出したりズボンから多節棍を取り出したくらいだ。
これくらいの縄をしまうことくらい楽勝なのである。
烈先生のパンツは4次元パンツだ!
烈先生は両脚を鉄塔にしっとりと絡みつかせたまま、上半身の力のみで3kmは離れていそうなピクル保護施設まで縄を飛ばす。
大リーガーをはるかに超える絶妙なコントロールで縄は施設まで到達、さらには縄が施設にきっちりと結びつく。
すごい技術だが、限りなく中国拳法とは関係のない。
しかし、これだけ縄の使い方がうまいと夜の縄の使い方もうまそうだ。
主に自分を縛る。烈総受け。
烈先生は先ほど繋げた縄を辿って施設へと向かう。
あれ?普通に侵入している?
てっきりトンデモ侵入をやってくれると思ったのに。
縄を繋げてレツゥゥゥゥゥゥ!と飛び降りる。
烈先生は普通に通風孔?から入ろうとする。
だが、通風孔の扉は開いていた。
先着がいるのだろうか。
そう思いながらピクル特設収容所(なんちゃって原始時代)まで辿り着いたら、そこには鎬昂昇がいた。
監視の軍人はさっくり倒している。しかも、胴着姿だ。
隠密行動する気がまったくない。
まだ、烈先生の方が目立っていない。
というか、そんな鎬昂昇に先着を取られるなんてよほど回り道していたんだな烈先生。
…うん。あれはどこからどう見ても回り道だ。
さっさとレツゥゥゥゥゥゥゥ!と言いながら飛び降りれば良かったんだ。
いきなり鉢合わせて二人は戸惑う。
ちょっと間が悪い。
鎬昂昇は過去「烈海王にだって勝てる」と断言したし、その本人が目の前にいればさすがに困る。
でも、寂海王程度にだったら勝てそうだ。
「一目で強さが伝わる外見 人目をはばかることなく交尾に及ぶ底知れぬ野生」
「熱に当てられて 思い焦がれ 気付いたときには基地に…」
「逢いたい…… 姿を見たい」
「そしてできることなら戦ってみたい」
鎬昂昇が現状を簡潔にまとめてくれた。
強そうな相手とは戦ってみたいのがグラップラーの本能だ。
例外的に主人公は相手が強そうでも弱そうでも戦わない。
それにしても交尾ってやっぱり重要な要素なんですね。
公開レイプする=野生に満ちているということらしい。
野性味が足りないと言われる御仁は衆人環視の中、セックスをしてみたらいかがでしょうか?
「先客は俺だ」
小物は俺だと言わんばかりに一方的に話しかける鎬昂昇だったが、ここで自殺宣言をしてみる。
この人、烈先生と戦って勝つ気だ。
ここ10年近くは白星に恵まれていないのに妙にデカい態度だ。
軍人を倒したことで調子に乗っているのだろうか?
後ろに人がべったりくっついていても気付かないほど、ここの軍人はザルだぞ、鎬昂昇。
一瞬即発と言わんばかりににらみ合う二人だったが、その緊張の中で突如恐竜の置物が震え出す。
稼働機能付きか!?
これならピクルも大満足!…するわけないか。
もっと、造形を細かくしよう。
「ドッポッ」
やがて、恐竜の置物は壊れ、そこから現れたのは超一流空手家愚地独歩だ!
恐竜の置物の中にどうやって隠れていたんだ?
というか、これじゃ置物に入った状態で運ばれたことになる。
気付けよ、アメリカ軍。
いや、ピクルも気付け。
烈先生の侵入方法も無茶だったが、これはこれで無茶だ。
「ジャック」
さらに今度は水辺の中から範馬一族のジャック・範馬が現れた!
この水辺がどこかに繋がっているということはないだろう。
繋がっていたらそこからピクルに脱出される可能性がある。
つまり、ピクルがここに来る前に忍び込んでずっと水の中に…
気付けよ、アメリカ軍。
いや、ピクルも気付け。
「剛気さんッッ」
連鎖的にベッドの下から技術においては世界最強格の渋川先生が来た!
気付けよ、アメリカ軍。
いや、ピクルも気付け。
これも合気なのだろうか。
「愚地克己ィ!?」
今度は壁を蹴破って近大空手の雄愚地克己が登場した!
結局、楽に正面突破できている。
烈先生は本当に回り道をしたようだ。
あとバンダナをかぶっているから、一瞬ゲバルと勘違いしてしまった。
いや、実は範海王の可能性があるかも知れない。
「なるほど」
「そういうことですかみなさん」
一流のグラップラーたちが集まる中(斬撃拳は除く)、最後の一人が現れる。
しかも、天井の通風口から現れる。
これだけのタレントの集合を締めくくるのだ。
よほどの格闘家に違いない!
[寂海王]
3万人の門下生を抱える空拳道の長、寂海王だ!
…
……
………
寂海王?
寂海王?
寂海王?
なんでお前がここにいるんだ?
というか、一人だけみんなに名前を呼ばれていない。
上のもナレーションによるものだ。
まぁ、たしかに寂海王を知っているのは烈先生くらいだし、他のみんなとしては誰だこの胡散臭いヒゲは?なんだろうな。
門下生も3万人だし、全国100万人の神心会と比べると大分マイナーだ。1/33。
唯一顔見知りの烈先生も寂海王に複雑な感情がある。
名前、呼んでもらえません。
だが、ヒゲは元に戻っているッッッ。
逆モヒカンヒゲの時代は終わったのだ。
生えようが、生えていまいが、あんまり差はないけど。
「とんだ…………………同窓会だぜ…」
約一名同窓じゃないけどな!
本当、何で現れたんだ寂海王。
野生相手に究極の護身を試すつもりなのだろうか?
寂海王の人間力が野生にどこまで通用するのかは非常に怪しい。
いや、寂海王なら敵意を持たぬ純粋な瞳をやってのけるのも楽勝か?
そして、後ろから襲いかかる。
現代の交尾を教えるのだ。
それ、何か違う。
それにしても寂海王はやたら高いところから現れた。
4〜5m近くはある。
頑張って飛び降りよう。
レツゥゥゥゥゥゥゥ!と言いながら飛び降りる。
烈先生や勇次郎以外にも多くの格闘家が集まった。
かなり、集まる過程が無視されているが。
矢継ぎ早に侵入できるならここ数週間の烈先生の侵入劇は何だったんだろう?
笑えたからいいけど。
いずれにせよ大人数が結集したので、これはピクル争奪トーナメントの開催だろうか。
今、集まっている格闘家は7人、ピクルを合わせれば8人になり、トーナメントをやるには格好の数だ。
刃牙を省いたのは意図的です。
それとも、死刑囚編のようにランダムに戦っていくのだろうか。
終点を決めない展開になるので適当な流れでも話が続いていくのが長所だ。
それ、長所か?
ピクルにはトーナメントなんて概念はないし、こういったノールール対決が向いているのかも知れない。
もし、混戦になるのならば愚地独歩vs.寂海王の見た目が似ている者対決や、
鎬昂昇vs.寂海王の斬撃拳を空拳道に教えないか?対決や、渋川先生vs.寂海王の人間力対決や、
ジャックvs.寂海王の範馬の破壊力対護身完成対決や、愚地克己vs.寂海王の烈海王争奪戦など、
というか、寂海王関係の組み合わせしか思いつかない。
寂海王はピクル編におけるアイアン・マイケルのポジションになってしまうのだろうか。
何で出てきたのかよくわからないけど、よく出てきてくれた。寂海王よ。
大擂台賽編で生まれた屈指のネタキャラが寂海王だ。
とは言っても、除海王や範海王や毛海王や烈海王や楊海王や郭春成やサムワン海王など、大擂台賽編はネタキャラの宝庫だけど。
復活の寂海王はピクル相手にも「やったああ!勝ったぞおお!」をやることを期待したい。
言葉を知らないピクルは遠慮なく後ろから殴る。
しかし、肝心要のピクルはどこへ行ったのだろうか。
もう脱走済みか?
みんな楽に侵入できたのもピクル脱走の余波だったからかもしれない。
兵士の後ろについて逃げ出しているのかもしれない。
呼吸を合わせれば気付かないことを野生が知っているのだ!
でも、2m超のピクルは兵士と身長が全然合わないのであっさりバレる。
あと刃牙も何をやっているのだろう。
きっと、何もやっていない。
ピクル級の野生を身につけるために梢江を見つけて襲っているのかもしれないが。
次回、範馬刃牙SAGA連載開始!お楽しみに!
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