第5章 ”バキ”ベスト・ファイト5
範馬刃牙VS伝統派寸止め空手ッッッ。
範馬刃牙VS猪狩完至ッッッ。
範馬刃牙VSマウント斗羽ッッッ。
アイアン・マイケルVS李猛虎ッッッ。
渋川剛気VS鎬昂昇ッッッ。
(
゚д゚)ハァ!?
全国数万の刃牙読者(現実的な数値を意識)がいる中で、この5つをベスト5に選ぶのは間違いなく大沼氏だけだ。
刃牙VS猪狩はわかる。刃牙VS斗羽も理解できる範疇だ。渋川先生VS鎬昂昇も何とか納得しよう。
でも、刃牙VS伝統派空手とアイアン・マイケルVS李猛虎は意味不明すぎる。
とにかくも、細かいツッコミは以下で行うとしよう。
・範馬刃牙VS伝統派空手
この勝負はそもそも試合のレベルじゃねえよ。
誰もがそう突っ込みそうだ。
さて、当然のように大沼氏得意の伝統派空手の解説が始まる。
この本が発売された頃は知識を書き殴るだけで売れてた時代なのだろうか。
で、ベストファイトということで、なぜベストファイトなのか説明する必要がある。
バキの話題に嫌でも着陸しなければいけない。
というわけで、大沼氏の解説が入る。
要約するに、
「伝統派空手の初撃を刃牙は受けるが、寸止めルール故の打撃力の低さから失神しなかった。
もし、寸止めルールで行われていたら刃牙が負けていた」
――とのこと。
…あの…相手のルールで戦っていたら負けていたという理由だけでベストファイトになれるんですか?
・範馬刃牙VS猪狩完至
この対戦は普通に読んでも、卑怯に攻め立てた猪狩が刃牙の真っ当なプロレスに押され、
同時に全てを失った猪狩が真っ当で綺麗なプロレスを見せるといい戦いだったと思う。
「もう何もいらんッッッ」と「嗚呼…いい気持ちだ…」は名台詞だろう。
嗚呼…いい気持ちだ…はゲーム版でも大活躍ですよ。いや、後味悪くしてる。
で、大沼氏の話だ。
刃牙が猪狩に仕掛けたフロントネックロックの解説だけが行われる。
いや、待てよお前。
試合の序盤じゃん。決め技でも何でもないじゃん。その後、すぐに金玉蹴られたじゃん。
そして、猪木だったらフロントネックロックくらい楽に抜けられる。猪木ほど首の太い人間を見たことはないと猪木賛辞をする。
この猪木信者がッッッ。
で、ベストファイトにした理由は?
・範馬刃牙VSマウント斗羽
プロレスとプロレスラーの解説をして終わる。
え?バキの話題は?斗羽の話題は?せめて馬場の話題くらいは?
いや、馬場の話題はやらなくていい。
・アイアン・マイケルVS李猛虎
ボクシングとテコンドーの違いを述べて終わり。
一応、この試合はうまく描けているなど、珍しくバキを褒めている大沼氏であった。
ついでにスライディングで蹴り込んだ李猛虎に対し、現実だったら馬乗りになるであろうと大沼氏は推測していた。
これはちょっと同感だ。
わざわざ柵をキャンパス代わりにする必要はないよな。
アイアン・マイケルはあくまでボクシングルールで戦ったとなれば納得できなくもないが。
しかし、ベストファイトにした理由は当たり前のごとく謎だった。
うまく描けているという理由だけじゃないだろうな。
・渋川剛気VS鎬昂昇
柔術の解説が行われる。
だから、渋川先生は合気の使い手だと言っているだろうが!
思い出したように合気の話もされるが「渋川老人が使う投げ技は、この合気道によく似ている」と壮絶にバキを読んでいないことを自白した。
いや、似ている似ていない以前に、渋川先生は合気の使い手だから。
挙げ句の果てにコマンドサンボの話も展開され、もう突っ込む気力も起きない。
ジャックのことを「打撃の間合いを知っている捕獲系の格闘技者」と勘違い甚だしいことも言っているが突っ込む気力が起きない。
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