第7章 ”バキ”のルーツと分析
相も変わらずどうでもいい話が繰り広げられる。
が、大沼氏はとんでもないミスをいくつかする。
「格闘技系のマンガ「バキ」を読んでいるのだから、諸君らは格闘技が好きな若者たちだ」
まず、こうは言っているがバキファン=格闘技好きの方程式には疑問を持たざるを得ない。
もし、これを読んでいる中に格闘技好きの人がいたらちょっと申し訳ないのですが、
自分は毎週バキの感想を書いている身分ながら実際の格闘技はあまり好きじゃなかったりする。
こういった人は自分以外にもけっこういると思う。
別の例に当てはめれば、実際のスポーツ観戦は好きじゃないけどスポーツ漫画は好きみたいな人など。
大沼氏はこの時点で視点を間違えている。
まぁ、視点の間違え方はもっと根本的な部分にあるのだが。
そして、この本の中で一番やばいのは以下の発言である。
「私は、ここで皆に「格闘技をやりなさい」と勧めているというわけだ」
お前は読者の洗脳でもしたいのか?
こういうことは間違えてでも言ってはいけない。
自分の思想を語るのは自由だが、思想に染まるように訴えるのは大問題だ。
第一、これはバキ解析本だ。
大沼氏がどう考えていようが限りなくどうでもいい。
結局、大沼氏はバキを解析したかったんじゃなく、自分の言いたいことを言いたいだけなんだとわかった気がする。
そして、自分の思想をぶちまけてこの本の全てが終わる。
まぁ、後書きみたいなものだから好き勝手に言わせるのもありか。
全編に渡って思想をぶちまけていたけど。
格闘技やれ発言はやってはいけないけど。
全編通して読んだ感想はとにかく無駄が多い本だった。
性格分析をメインのセンテンスにしておきながら、性格はみんな同じだと何をやりたかったのかがさっぱりわからない。
格闘技解説もやるだけやってバキの話題に着陸しないなど、読む気が失せるひどいものだった。
そして、勘違いも非常に多い。原作を読んでいないのかと勘ぐってしまう。
多分、読んでいないのだろうけど。
解析本としてのクオリティは下の下です。
なら、ネタとしてはどうかとなると…これもどうも伸び悩む感じだった。
もっと壮絶な勘違いをしていれば…
バキというネタ度の高い漫画を題材にしておきながら、何という体たらく。
そんなわけで普通につまらない本でした。
でも、1円で買ったので値段相応の価値はあったかなぁと。
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