ピクル 最終話 雄として
ピクルの原子パンチとイジメテ君のドリルパンチが激突だ!
最古のパワーと最新のパワーが激突する。
勝敗はどちらだ!
「まるでミサイルですよッッッ」
だが、イジメテ君のドリルパンチが振り下ろされる前にピクルの原始パンチが決まった。
操縦者の顔面を守る防弾プレートが一撃で破壊される。
って、いきなり敗北かよイジメテ君!
前回の話はなんだったんだ!
かませ犬にすらなっていねえぞ!
イジメテ君は生命の危機を感じる。
そりゃあ、金竜山が勇次郎に挑むほどの無謀だ。
感じるのが遅すぎるくらいだ。
というわけで、首を掴んでいたアームを回す。
首の骨を折りかねない技だ。
が、アームをピクルに掴まれて固定される。
回転アームを完全に固定されたとなると、アームの手の部分は回らない。
では、どこが回るか。本体の部分だ!
というわけでイジメテ君大回転だ!
扇風機の羽根を掴むと本体が回る理論である。
かなり重そうなイジメテ君を自ら回せるイジメテ君アームの回転力は恐ろしい。
ていうか、回るかよ。
このイジメテ君一世一代の大回転にはピクルもビックリだ。
普通に唖然とする。
何やってんだこいつという目だ。
登場した時点で何やってんだだけど。
「ここまでしかないんです…… 記憶が…………」
というわけで見せ場も何もなしでイジメテ君は自滅した。
ぜ、前回の話は本当に何だったんだ!
1話を丸々使ってイジメテ君の紹介をした意味がねえ!
あれだ。
編み物で戦えば良かったんじゃないか?
そして、夜は明ける。
軍隊の装甲車は壊滅していた。
結局、イジメテ君自滅後、ある程度頑張ったらしいけど無駄だったらしい。
なら、さらなる戦力をつぎ込むしかないと、今度は戦車と武装ヘリがやってくる。
もう完全包囲網だ。
ピクルは一個の軍隊と同等の力を持っているらしい。
しかし、指揮官はこの現状に不服だ。
ピクル大暴れ地点に着くと同時に、指揮官はピクルの元へ武器を持たず歩いていく。
しかも、服を脱ぎながら、だッ!
[惨劇の中
歩を進めながら]
[兵士は恥じていた]
[強力な個の前に―――― 近代兵器の何と脆いことか]
[兵器を熟知する兵士故]
[一人の男としてそれは――――]
[一頭の雄として尊敬以上の感情が芽生えていた]
と解説終了と同時に全裸になる。
裸ッッッ。(ら、と読む)
何ですか、この勇者は。
裸には裸理論か?
「どう思う俺の裸」「ハル…ハルラルル…(すごく…たくましいです…)」みたいに。
座っていたピクルは裸の来訪者を迎え撃とうと立ち上がろうとする。
が、結局は立ち上がらず座ったままであった。
[ピクルが目覚めて以来]
[おそらくは初めて目にする敵意を含まぬ 澄んだ瞳……]
アレン君は敵意バリバリだったのか?
と思いつつも、純粋にピクルと同じ位置に立とうとするその男にピクルは初めて敵意を示さない。
そして、
その男はストライダムだ!
これでピクル世界とバキ世界が繋がっていることが判明した。
というか、ストライダムって脱ぎたがり屋なんだな。
むしろ、軍隊の指揮官を任せられるだけの権力があったんだな。
やたら海外にいるくせに。
「君をもっと知りたい」
ピクルを同じ高さに腰を下ろしたストライダムは握手を差し出す。
かつて勇次郎に握手を求めた男がストライダムだ。
あの頃は兵隊を周りに付けて敵意満タンだったけど、今回は全裸だ。
武力をちらつかせないのが握手成功条件だと気付いたらしい。
勇次郎なら顔の皮を剥ぎ取っていただろうけど。
ところで君をもっと知りたいと裸で言われても「この場でお前を犯る」
くらいのものにしか感じない。
ともあれ、強い雄に共感を覚えるストライダムは、ピクルを敵とは思わないのだろう。
だから、説得作戦に出た。
言葉、通じないけど。
「君に似つかわしい仲間達のいる所へ」
「日本へ……」
だが、通じるものがあったらしく、ピクルは笑顔と共に握手を返す。
雄同士のシンパシーだ。
でも、ストライダムって雄か?
そして、ピクル来日!
するところで「ピクル」は連載終了する。
来週から範馬刃牙の再開だ。
ピクルと現代人の戦いであったが、両者が和解したのはストライダムの真摯な態度と裸だった。
思えば何があってもピクルは裸だ。
禁断の果実を食べたアダムとイブが真っ先に隠したのも局部だ。
でも、ピクルはずっと裸。
そんなピクルと最後は裸で理解(わか)り合い、裸で笑い合った。
ええと…これって何かを思い出すなぁ…
交わり…交わりも戦い
幾度も………幾度も………
やがて………
幾度めか幾晩目か見失う頃…
欲望の濁りは跡形もなく消え去り
透明な…与え合うものが…
バキSAGAじゃねえか!
ああ、無理矢理さわやかにしたピクルの最後が台無しだ。
このあとストピクテクニックが始まってもおかしくない。
ピクルにセックスのテクニックはないけど、本能でストライダムを責めるんですよ!
待て、本能でホモセックスができるものなのか?
日本ということはピクルとバキキャラたちの絡みが繰り広げられそうだ。
ここでジャック兄さんあたりはけっこう噛まれそうだと思う。
デカいし、範馬だし。
ピクルの存在感をたしかにするには範馬越えが必要だろう。
刃牙を倒すのもありだ。
ありなのか?
結局、「ピクル」は新キャラお披露目のための連載だった。
ピクルというキャラは生い立ちもあり魅力的だが、いかんせん敵が弱かった。
むしろ、話の大半がアレン君の道化っぷりを見るというギャグ漫画だった。
いや、ギャグ漫画はいつものことだが。
そして、今回もギャグだった。
バキ世界最強格の人物が追加されたことで、一体どういう展開になるのだろうか?
とりあえず、ピクルVS格闘家が繰り広げられるのか。
それとも、いきなり範馬一族と決戦か。
いずれにせよゲバルのようなフェードアウトはしないでもらいたい。
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