範馬刃牙 Extra Round 烈海王 



何故か烈海王特集だ!
バキ屈指の人気キャラ、烈の特集が組まれなかったのがおかしかったのだ。
ガイア外伝なんて新参にデカい顔をさせている場合じゃないぜ。
烈の方が新参者なのは忘れておこう。


夜の町で少年、潤一が教師に嫉妬激励されていた。
どうやら潤一はいじめに遭っているようだ。
いじめから逃げ出した潤一を追って、教師は夜の街まで出向いたのだろう。
けっこう生徒想いな教師なのかもしれない。

「ペンは剣より強しッッ」

いじめに屈せず勉強しろ。
これが教師からのメッセージであった。
でも、これじゃいじめが実質放置されるのだから、本質的な解決になっていない
戦えないのなら逃げて別の場所で戦え、というようなものだ。
それで済めばいいが、残念ながらそう簡単にいじめからは逃げられるものでもないだろう。
追ってきたのまではいいけど、いじめに関してはあんまり考えていない教師であった。

その時、匕首を取り出したヤクザが現れた。
対峙するのは…烈海王だ!
義足を装着している。どうやらピクル戦後の話のようだ。

「花山の大将に言われたんだ………… アンタの命を取ったら“杯をやる”って」
「恨みはねェよ…………カンベンな」


烈海王の命を取ることが花山組の入団テストらしい。
それは無理すぎるだろ、花山さん。
烈海王と戦って勝てる人間は地球上を巡っても見つかるかどうかと刃牙ですら太鼓判を押している。
こんなヤクザに烈を超えることなど…

だが、このヤクザ(希望者)は匕首を持つ手が震えている。
恨みはないけど勘弁してくださいと言っていることも小物臭い。
ヤクザとしての度胸や根性が不足しているのかもしれない。
花山という立派な大将が組を引っ張っているからこそ、半端者は足を引っ張る気がする。
それを見切った花山はあえて無理なテストを与え花山組入りを諦めさせるために、烈海王の命を取ることを命じたのだろうか。
もしくは不景気は花山組にも影響しているのだろうか。
派遣組員は切るます!

真偽はいずれにせよ烈に刃物を持った人間を寄越すのは無茶だ。
当の烈にとってはあずかり知らぬことのようだしなおさらだ。
片脚を失っているしこんな人間を危険な目に遭わせるなど…花山にとってはそれほど烈は信用に足る人物なのだろうか。
烈も花山のことを評価していることは大擂台賽で描写されていた。
見えないところで繋がりのある二人なのか?

「わたしはかまわん」
「花山氏がそういうのならッッ」


私は一向に構わんッッッ。
挑まれたのなら買う。それが今も昔も変わらぬ烈クオリティであった。頼りになるぜ。
でも、相手は得物持ちですよ。片脚を失っているし分が…

と思ったら、烈は片脚でもマッハ突きを使える男だった。
さらには背中には青竜刀、ズボンには多節棍を隠し持っている
匕首が可愛く見える重武装だ。
ヤクザが急に可哀想に見えてきた。

「すまぬ少年」

でも、こんな場所で堂々と武器を使うわけにはいかない。
かといって素手もちょっと…
というわけで潤一から万年筆を借りた!
いや、これでどうしろと…

まず、烈は壱の太刀を封じるように匕首の握り手をわざわざ万年筆で突く。
ヤクザの攻めを封じたら今度は烈の番だ。
矢継ぎ早に眉間をわざわざ万年筆で突く。
さらにヤクザの脚をわざわざ万年筆で払う。
ヤクザは倒れ、体勢を崩す。
その隙を狙いすまし喉仏をわざわざ万年筆で突く。
アスファルトの地面が割れるほどの一撃であった。これで決着である。
いや、アスファルトを割るのはやりすぎだ。
この烈海王、容赦せん。

万年筆という文房具を使って匕首を凌駕するという神技であった。
わざわざ万年筆を使った意図がわからないが。
万年筆を使う必要が見受けられない。別に素手でいいじゃないか。
というか、アスファルトを割るほどの勢いで叩きつけて壊れないのもすごい。
もしかして、烈はこの強度に期待して潤一から借りたのか?

ペンは剣より強し…ペンを使って匕首を倒してのけるという意味でないことは潤一も知っていた。
だが、烈の神技を見て潤一は強く感じるものがあった。

(人間て凄いッッ)

潤一は人間の可能性を知った。
烈級の技術はまだ人間の範疇に入るかもしれない。
克巳はマッハのために想像上だけでも人間を止めてしまったから…

ともあれ、片脚を失えど烈の輝きはいささかも衰えていない。
わざわざ万年筆で戦うような天然っぷりも健在だ。
いや、天然っぷりは片脚を失った以後も散々見せつけられたけど。

(そのペンは今――― 僕の机の正面を独占している……)

そんなわけで人間の可能性を示してくれた万年筆は潤一の宝物になった。
烈特集完!
どうして万年筆で戦ったんだと突っ込まざるを得ない烈っぷりだった。
これぞ烈!まさしく烈!

しかし、ここで見方を変えてみよう。
烈は潤一と教師の話を耳にしていた。密かに1ページ目に出ている。
さて、道に外れないのが烈の名の意味だ。
ソースが刃牙なのであまり参考になりませんが。

名の意味はいずれにせよ、烈自身も道に外れない人間だ。
ドイル戦の暴虐は積極的に目をつぶる。
そんな烈が潤一と教師の話を耳にしていた。…潤一の力になってあげたいと思うだろう。
だが、イジメっ子を更生させてもあまり意味がない。
潤一本人が変わってこそ、意味があるというものだ。

そこで教師はペンは剣より強しと言った。
ならば、それを実践してのけることが潤一を一番勇気づけることになるのではないか!
烈はきっとそんな決意の元に万年筆を手に取ったのだろう。
意味を思いっきり間違えているけどな!
烈なりのやり方だと妄想しておこう。
烈…お馬鹿な子…!天然…!超天然…!
そこに萌える。ええ、萌える。


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