EPISODE7 撃ちてし止まぬ運命のもとに
今回も新曲があるぞ!
シンフォギアにおいてキャラソンの比重は非常に大きい。
本編の添え物ではなく、シンフォギアの核のひとつなのだ。
新曲ラッシュに剣としてのテンションも高まれ!
少女の咆哮は慟哭となり、錯綜する迷図に谺する。
戦うことでしか変えられない現実と、戦い続けてなお、何も変わらない現実。
そして誰かを傷つけるたび、君の心も傷ついていく。
偽りの姿と力では、この向かい風に抗えない。
全部脱ぎ捨て、本当の自分でこそ踏み込める。
相変わらず、公式の次回予告は意味がわからん。
金子彰史全開である。
た、たまんねえ……
ついでに錯綜する迷図はWA3に出てきたダンジョン名だ。
WA未経験者からしたらそのダンジョン名はねえよってな具合だが、これが金子彰史だ!
おまけで今回のサブタイもWAネタで、WA4のサントラに「撃ちて止まぬ運命に吠えろ」と酷似した曲名がある。
(なお、WAシリーズは作曲の前に金子彰史が曲名を決めているのが特徴)
どんな場面からもWAネタが拾われてくる。
こりゃ恒例の不安から焦燥へも来るな……いや、もう来ているかも。
きっちり残心を行うガチ武闘派立花響であった。
ワイルドバンチ(仮称)は相当な破壊力のようで、クリス諸共に地形を破壊している。
弦十郎に武術を教わっただけのことはある。
でも、被害規模だけならメガトンパンチの方が上だ。
改めてメガトンパンチの凄さを知ることになろうとは……
(なんて無理筋な力の使い方をしやがる……ッ!)
(この力……あの女の絶唱に匹敵しかねないッ!)
ワイルドバンチ(仮称)の破壊力は翼の絶唱に匹敵していた!
なら、メガトンパンチも……いや、メガトンパンチはどうでもいい。
すげえ威力だ、ワイルドバンチ(仮称)。
バニシングレイとアークスマッシャーに挟まれて微妙な扱いだったけど(あとバグ)、恐るべき威力であった。
なお、翼の絶唱は効率的な用法ではないことが公式で言及されている。(絶唱その2)
響を救うために周囲のノイズを吹き飛ばすために、天羽々斬を使わずに絶唱している。
天羽々斬はエネルギーに指向性を用いて放つ。
ならば、天羽々斬を使って絶唱していれば、その破壊力は高まっていたはずだ。
翼はクリスを倒し響を救うという二つを同時に満たそうとしたため、零距離かつ天羽々斬を使わずに拡散させる形で絶唱をしたのだ。
(食い破られるまでにカタを付けなければ……ッ!)
またもネフシュタンの鎧に侵食されるような演出が入る。
クリスの台詞からもそれが伺える。
完全聖遺物はノーリスクというわけではなく何らかの副作用があるようだ。
平時は問題ないようだが、ダメージを追うとヤバいらしい。
装者の命を犠牲に動いているとかか?
クリスを追い詰めた響は、構えを解いて歌う!
これにはクリスも「戦場で何を莫迦なことをッ!」状態だ。
いや、「私ト云ウ
音響キ ソノ先ニ」はいい歌だけど。
そんな響のキャラソンは月末に発売!
「お前……馬鹿にしてんのかよッ!」
「あたしを……雪音クリスをッ!!」
予想外の響の行動にうっかり自分の名前を言っちゃってる。
響の自己紹介に何らかのレスポンスを返したかったのかも。
未来を巻き込んだ時は素で焦っていたし、ひねくれているだけで案外悪い子ではないのだろうか。
見た目はシンフォギア屈指の美少女だし。
見た目は。
見た目は……
「そっか……クリスちゃんって言うんだ」
「ねえクリスちゃん、こんな戦いもう止めようよ」
「ノイズと違ってわたしたちは言葉を交わすことができる」
「ちゃんと話をすればきっとわかり合えるはず」
「だって、わたしたち同じ人間だよッ!」
対して対話路線を崩さない響だ。
殴ったけど基本は話し合い。
殴るだけ殴ったから話し合いということか?
未来のことを恨んではいないようだ。
響の守りたいものは怒りや恨みに溺れては守れないものということか。
響は心身共に成長しているし、だからこそ翼も認めたのだろう。
「……臭ェんだよ」
「嘘臭ェッ!」
「青臭ェッ!!」
だが、クリスは前回の回想から伺えるように話し合いも何もない地獄で生きてきた。
響の言葉を受け入れられるわけもなく猛ラッシュだ。
響に戦意がないこともあるが肉弾戦になれば押している。
だが、ネフシュタンの侵食は止まらない。
かつては侵食を見て撤退したほどだ。
このままこの状況を維持するのはヤバい。
「吹っ飛べよッ!」
「アーマーパージだッ!!」
ここでネフシュタンの鎧をパージだ!
侵食されると困るのはわかるが大丈夫なのか?
パージしたネフシュタンは響に当たることはなかった。
パージアタック不発……
そう思いきや適合者が変身する時に響く歌が聞こえた。
「この歌って……」
「見せてやるッ!
イチイバルの力だッ!!」
ここでクリスが変身だ!
聖遺物の欠片を持っていたから変身するとは思っていたが、まさかの即変身!
本当に視聴者を休ませないアニメだ。
通常の2倍の速度で進むアニメだけはある。
全然展開を引っ張らずに次々に新しい流れを盛り込んでくる。
「失われた第2号聖遺物までもが渡っていたというのか……ッ!」
同時にイチイバルは第2号聖遺物であることが判明する。
これで第1号から第5号まで全ての聖遺物が揃った。
そうなるとクリスはネフシュタン・ソロモンの杖・イチイバルと重武装だった。
しかし、聖遺物はいろいろと失われている。
もうちょっと管理をしっかりしても……
「歌わせたな……」
「あたしに歌を歌わせたなッ!」
「教えてやる」
「あたしは歌が大ッ嫌いだッ!!」
そして、クリスのギア装着時の姿がお披露目だ!
ネフシュタンが下乳ならイチイバルは上乳……
はどうでもいいとして、大分イロモノらしさというか聖闘士らしさが消えた。
そんなクリスは歌が嫌いのようだ。
歌が嫌いだからイチイバルを使わなかったのか?
フィーネはクリスを荒く使っていたし、その影響で歌が嫌いになったのだろうか。
クリスが絶唱について知っていたこと、響のアームドギア生成未遂に驚いたのは、自分もシンフォギアシステムの使い手だったからか。
同時に二課だけのものと思われたシンフォギアの使い手が他にもいることがわかった。
やはり、フィーネと了子は……
何にせよイチイバルを出した以上は歌わざるを得ない。
新曲『魔弓・イチイバル』だ!
そのアームドギアはボウガン!
イチイバルの逸話通り弓状のシンフォギアだ。
遠距離主体の射撃戦で響を追い詰めていく。
響は格闘戦の鍛錬は積んでいたかもしれないが、対飛び道具はからっきしだろう。
経験不足がここで祟ってきた。
さらにアームドギアをガトリングに変形させて乱射する『BILLION
MAIDEN』と、
ガトリングに内蔵されていたミサイルを一斉発射する『MEGA DETH
PARTY』を放つ。
聖闘士を止めたと思ったらものすごい火力特化になった。
これは強いし格好良いぞ。
殲滅力もとんでもなさそうだし対ノイズ主体の二課に欲しい人材だ。
「盾……?」
仕留めたかに思えたその時、何かがクリスの射撃を阻んでいた。
盾とクリスが訝しむ。
だが、盾などではなかった。
「――剣だッ!」
この身を剣と鍛えた戦士、風鳴翼が駆けつけた!
そう、風鳴翼は盾ではない。
剣だッ!
そんな剣である翼が響を守るための盾となった。
爆笑シーンであると同時に、翼の変化を象徴する名シーンだ。
「フンッ、死に体でおねんねと聞いていたが足手まといをかばいに現れたか?」
「もう何も失うものかと決めたのだ」
クリスを倒し過去を払拭するためではなく、何かを失わないために戦場に立った。
おお、風鳴翼が真っ当に格好良いぞ。
ダメ先輩やら惰弱メンタルやら面倒臭いやらと馬鹿にしてすみませんでした。
これらも風鳴翼を支える重要なファクターだと思うので、決して失わないでください。
「気付いたか立花」
「だが、私も十全ではない」
「力を貸して欲しい」
風鳴翼は変わった。
響に助力を求めている。響を無視して一人で戦っていた頃とはまったくの別物だ。
変わったが音の部分は変わらず、いつだって風鳴翼だ!
十全ですよ、十全。
翼語、全開です。
(この女……以前とは動きがまるでッ!?)
手負いと思しき翼だったが、クリスの射撃をものともせず接近。
あっという間に弱点である近距離に、背後に回り込む。
今の翼は十全ではないが万全だ!
さすがはこの身を剣と鍛えただけはあり、飛び道具相手にも怯まない。
以前のクリス戦では私怨や私情が混ざりすぎて動きに陰りがあったのだろう。
だが、今の翼は違う。
心に重石がない。
ならば、この強さは妥当!
「翼さんッ!
その子はッ!」
「わかっているッ!」
(刃を交える敵じゃないと信じたい)
(それに10年前に失われた第2号聖遺物のことも正さなければ)
今の翼は響の言葉を「戦場で何を莫迦なことをッ!」と切り捨てることもない。
ただ戦う敵を屠るだけの剣ではない。
おお、完全にいい先輩になってしまっている……
でも、「剣だッ!」とか「十全」とか、風鳴翼は健在なので安心。
が、その時、ノイズが突如クリスのアームドギアを破壊した。
危険度の高い突進型ノイズだ。
あとあんまり可愛くないノイズでもある。
そんな突進型ノイズから響は身を挺してクリスを守る。
イチイバルの射撃のダメージは残っていよう。
向かい合う者でも守る。
人助けをしたいという響の意志は本物だ。
そして、その響をすかさずフォローをする翼だ。
先輩です。実に先輩です。
十全ではないというのに……
もう十全って言いたかっただけじゃないか?
「お前何やってんだよッ!?」
「ごめん、クリスちゃんに当たりそうだったからつい……」
「馬鹿にしてッ!」
「余計なお節介だッ!!」
相変わらず中身はいい子な部分が見え隠れするクリスだ。
回想を見る限り、綺麗な服を着ていたしけっこうなお嬢様に見えた。
元は大人しい子だったのかもしれない。
だが、戦いに身を置くことでヤンキー口調に変わっていったのか。
そう、翼が剣になったように……
「命じたこともできないなんて、あなたはどこまで私を失望させるのかしら」
「フィーネッ!?」
そして、ついにフィーネがその姿をクリスのみならず響と翼にも見せた。
ソロモンの杖を持っているということは、クリスを襲ったノイズはフィーネの手によるものだ。
何か散々な目に遭ってばかりのクリスだな……
(フィーネ?
終わりの名を持つ者……?)
フィーネに対する翼の反応はコレだよ!
何かものすごい発想の飛躍だ。
人の名前を聞いて「誰だ?」ではなくいきなり「終わりの名を持つ者」だ。
風鳴翼は今日も元気です。
「こんな奴がいなくたって戦争の火種くらいあたし一人で消してやるッ!」
「そうすればあんたの言うように人は呪いから解放されて
バラバラになった世界は元に戻るんだろッ!?」
クリスの目的は戦争根絶のようだ。
苛烈な幼少期を過ごしただけに、その原因となった戦争を人一倍憎んでるのか。
未来に対する反応も無関係な人間を巻き込みたくないからか。
根はいい子なんです。
人が争うのは呪われているから。
これは了子が第3話で言ったのと同一のものだ。
フィーネと了子の共通点がどんどん浮かんでくる。
そんなクリスはフィーネに用済みと言われてこの反応だ。
翼が矯正されたから今度はクリスがダメになる番のようだ。
まぁ、マゾだし……今更か。
フィーネはネフシュタンを回収後、クリスを捨ててどこぞへと立ち去る。
クリスもフィーネを追って立ち去った。
危機は去ったがクリスの変身に黒幕の登場と大きな動きがもたらされたのだった。
さて、クリスの出自はあっさりと明らかになる。
16歳で2年前に行方不明になったシンフォギア装者の候補らしい。
シンフォギア装者の候補というのは新しい情報だ。
候補となった経緯は何なのか、新しい謎が投げかけられた。
(奏が何のために戦ってきたのか、今なら少しわかるような気がする)
(だけど、それを理解するのは正直怖い)
(人の身ならざる私に受け入れられるのだろうか)
生死の境目を彷徨い翼はさっぱりした。
いい先輩に生まれ変わった。
それでも相変わらず剣なので、人の身ならざるとか流れるように言ってしまう。
肝心な部分はまったくブレていない。
心強いまでに剣だ。
(好きなこと、もうずっとそんなこと考えていない気がする)
(遠い昔、私にも夢中になったものがあったはずなのだが)
好きなことをやればいいと翼の中の奏は問いかける。
すっかり饒舌になった奏だ。
アンタの妄想の中での生き物だと忘れないでください。
まぁ、プラスに作用しているからいいかもしれない。
きっと、今の翼になら奏も笑ってくれるさ。
翼の好きなことはわからない。
が、好きにやっているのはたしかだ。
天ノ逆鱗とか。
もっとも、好きなことをやるのと好きにやるのは別物ではあるけど。
「独断については謝ります」
「ですが、仲間の危機に伏せっているなどできませんでした」
「立花は未熟な戦士です」
「半人前ではありますが戦士に相違ないと確信しています」
「完璧には遠いが、立花の援護くらいなら戦場(いくさば)に立てるかもな」
翼が響を仲間と認め、援護は任せろと言う。
あまりにも綺麗になりすぎて、反動が怖い。
うっかり常在戦場とか口走ってしまいそうだ。
響のピンチに駆けつけたのは独断によるもののようだ。
2年前のライブの事件では、独断による変身を躊躇っていた。
だが、今は命令や任務以上に大切なモノがあると判断したのか、独断による変身を実行した。
ちょっとしたことだがかつての奏の境地に近付きつつあることがわかる。
「響ちゃんの心臓にあるガングニールの破片は体組織と融合しているみたいなの」
「驚異的なエネルギーと回復力はそのせいかもね」
ここで了子が大事なことを言った。
ガングニールが体組織と融合……響の強さはそこから生まれているようだ。
同時に融合と言われて翼が思い当たったのはネフシュタンの件だ。
クリスを取り込もうとしている描写が幾度もあった。
(でも、1度目は絶唱後で見られず、2度目は翼が駆けつける前のことだ。もしかして、出待ちしていたトカ?)
翼は訝しむ。
了子とフィーネの声も同じだし……
何だか響の身体は大変なことになっていた。
第1話の冒頭に繋がるのも、これが原因だったりするのか?
見えないところでも事態は静かに動いている。
「嘘つきッ!」
「隠し事をしないって言ったくせにッ!」
響はシンフォギア装者として翼に認められた。
だが、その一方で秘密を隠し続けてきたため、未来には拒絶されてしまう。
弁解の余地一切なし。
緒川さん、アンタちゃんと説明したのか?
未来のためにやったことのはずなのに、結果として未来に嫌われてしまった。
WA2のマリナ関係のイベントが思い出される。
いや、マリナはもうちょっと面倒臭い女だけど。
響は完全に地雷を踏んでしまった。
だが、どうしようもなかったことも事実ではある。
もはや一緒に眠ることもかなわない。
未来は2段ベッドの下の方で寝ちゃったよ。
蜜月は長くは続かなかった。
このことを翼に相談してもあまり意味はないんだろうなー。
剣に感情など備わっていませんと強がれと教えられたりして。
嘘つきと言われたら剣と返せとか。
……ダメだ、仕事はともかくこの辺は何も期待できん。
(あたしの目的は戦いの意志と力を持つ人間を叩き潰し戦争の火種をなくすことだ)
独りぼっちのクリスは物思いに耽る。
方法は何にせよ目的は紛争根絶!
やっぱり根っからの悪人ではない。
しかし、何だかガンダム00みたいな目的を持っていた。
あたしがシンフォギアだ。
苛烈な幼少期を過ごしたことは既にわかっている。
だからこそ、そうした第二の自分を生み出さないために、紛争根絶を目指したのか。
守りたいものを守るために戦う響、戦いの先にあるものを見据えるために戦うことを決意した奏、戦いをなくすために戦おうとするクリス。
三者ともに戦う理由を持っており、戦場に立つ胸の覚悟を持っている。
「おい、コラッ!
弱い者をいじめるなッ!」
「いじめるなって言ってんだろうがッ!」
そんな折に少女を泣かせている少年を見つける。
叱りつけようとしたら、実は二人は兄妹で迷子になっていたのだった。
仲裁しようとする辺り、何だかんだでいい子だ。
フィーネのSMプレイを受けていたのにこの辺は歪んでいない。
どうやったらこう育てるんだ、この子は。
そして、どうやったら戦場で何を莫迦なことをとか持ってけダブルだとか言っちゃう子に……
青臭いと響を糾弾したクリスだが、その本人が青臭い。
自己矛盾を抱えている。
だからこそ、響の言葉で揺らいだのか。
「お姉ちゃん、歌好きなの」
「歌なんて、大嫌いだ」
「特に……壊すことしかできないあたしの歌は……」
成り行きでクリスは兄妹の父親を探すことになる。
根の部分は響と似ているのかもしれない。
出逢い方が違えば、フラワーでお好み焼きを食べ合える仲になれたのだろうか。
クリスはハミングしてしまう。
う、歌が嫌いと言っていたのに……
でも、歌そのものが嫌いなのではなく、戦いにしか使えない自分の歌が嫌いのようだ。
イチイバルの起動、ソロモンの杖の起動とどれも戦いのための武器としてクリスの歌が用いられたのだろう。
クリスはバイオリニストの親を持つ。音楽及び歌との付き合いは普通人よりもずっと深いに違いない。
だからこそ、戦いにしか用いられない自分の歌を嫌いになったのか?
「そんな風に仲良くするにはどうすればいいのか教えてくれよ」
無事、父親を見つけて迷子解決だ。
仲良しな兄妹にこんなことを聞く。
そうか、響と仲良くしたいのか……
当の響は友情にヒビが入って涙目なのだが。
いや、だから寝取るなら今のうちか?
雪音クリスはブラに脇の肉を入れる必要さえないぞ。
その頃、了子は一人思索に耽る。
カストディアンの呪縛やルル・アメルなど珍妙な単語がいくつか出てくるが重要な内容としては
「ノイズは別世界にまたがった存在」「シンフォギアは装者に多大な負担をかける」
「響は聖遺物との融合体であり、シンフォギアの欠点を克服しうる例外的存在」の3点だ。
ノイズは別世界にまたがった存在故に、こちらの世界の物理法則が当てはまらないらしい。
それを無理矢理物理法則を当てはめてしまうのがシンフォギアシステムのようだ。
クリスのことやら何やらで忘れられていたがノイズの存在もシンフォギアの大きな謎のひとつである。
そのノイズに干渉できることから、聖遺物とノイズには深い関係があることが伺える。
シンフォギアは装者に負担をかけることもわかった。
絶唱や奏の件を見るにそれは明らかなのだが。
ネフシュタンも何らかの副作用があるようだし、聖遺物は一筋縄ではいかない。
そして、響は聖遺物との融合体であることだ。
それが何を意味するのか。
欠点の解消と完全聖遺物の起動以上の何があるのか。
致命的な欠点があって、命が危うくなりそうで怖い。
こんなことを語る了子の声色はフィーネのそれになっている。
カップには二人が共通している蝶の紋様がある。
同一人物か、それとも別人か、別人でも志は同じなのか違うのか……
しかし、とんでもない量の響の写真だ。
どれだけぞっこんなのだろう。
特にお好み焼きを食べている写真なんてどうやって撮ったんだ?
二課の諜報が悪用されている気がしてならない。
了子とフィーネの興味は響に向いているし、共通している。
だが、フィーネが響の誘拐を企むのはわかるが、了子にとっては響は既に保護下だ。
同一人物にせよ誘拐を企む必要は薄いような……
それとももっとすごいことをやりたいのか?
SMプレイとか。
未来の件が尾を引いているのか、響は学業にまったく身が入らず担任の先生に怒られてばかりだ。
レポートの締め切りも今日だよ。
その辺、二課は手を回してくれないんだ。
リディアン内部に二課の本部がある以上、学院との繋がりもあるはずなのだが……
響は未来と昼ご飯を相伴しようとするが、頑なな未来の態度は変わらない。
こじれた二人の関係を友人3人が茶々を入れる。
バイトでもやっているんじゃないか。
それでシンフォギアの件に思い至ったのか、未来は屋上まで走り出す。
「未来はわたしに対して隠し事しないって言ってくれたのに、
わたしは未来にずっと隠し事してた」
「わたしは……」
「言わないで」
「これ以上、私は響の友達でいられない」
「ごめん――……」
未来は落涙し、走り去る。
響は重大な秘密を隠してきた。
同時にその原因と理由をわかっていても整理できない気持ちが未来の中にはあるのだろうか。
だから、「友達でいたくない」ではなく「友達でいられない」と言ったのかもしれない。
友達を受け入れられない自分を責めているように思える。
「どうして……こんな……嫌だ……嫌だよぉ……」
二課の一員として戦えるようになるために努力を重ねた。
その結果、憧れだった翼に認められた。
なのに、結果として守りたい日常だった未来との関係が壊れた。
響も落涙する。
翼さん、何とかフォローしてやってください。
「あたしが用済みって何だよッ!」
「もういらないってことかよッ!」
「あんたもあたしを物のように扱うのかよッ!」
「頭ン中ぐちゃぐちゃだ……何が正しくて何が間違っているのかわかんねえんだよッ!」
1日ぶらついてフィーネの屋敷に戻ったクリスだ。
時間を置いてぶり返したのか、感情をぶつけている。
フィーネへの依存度の高さが伺える。
でも、翼曰く終わりを意味する名ですよ。
翼曰くだから別にいいか。
「あなたのやり方じゃ争いをなくすことなんてできやしないわ」
「せいぜいひとつ潰して新たな火種を二つにばらまくことくらいかしら」
フィーネはソロモンの杖でノイズを呼び出す。
実力行使でクビ宣言だ。
フィーネはクリスの望みを叶えるつもりは毛頭ないことがわかる。
利用されるだけ利用されていた。
そう感じさせないためにSMプレイしていたのかもしれない。
やり方間違えています。あと騙されるな。
そして、フィーネはネフシュタンを纏う。
誰でも使えるのがウリなのが完全聖遺物だ。
ならば、フィーネだって……
モロに黄金聖闘士じゃねえか!
どうみても黄金聖闘士だ!
本気でそれ以外の何でもねえ!
もう黄金聖闘士すぎてそれ以外の感想が浮かんでこない。
クリスのシンフォギアで格好良いとか可愛いとか思わせて、オチにこれかよ!?
「カ・ディンギルは完成しているも同然」
「もうあなたの力に固執する必要はないわ」
「チクショウ……」
フィーネはノイズを解き放つ。
どうやら本格的に動き始めるらしい。
あとカ・ディンギルでWAネタが炸裂だ。
カ・ディンギルはシュメール語でバベルの塔という意味である。
である以上、聖遺物などではなく何らかの施設だろうか。
シンフォギアの決戦の地はマルドゥークになっちゃうか?
もちろん、最終決戦はエレベーター移動中の不安定な状況で戦う。金子彰史作品では恒例のシチュエーションです。
次回へ続く。
復ッ活ッ。
風鳴翼復活ッッ。
風鳴翼復活ッッ。
風鳴翼復活ッッ。
風鳴翼復活ッッ。
風鳴翼復活ッッ。
風鳴翼復活ッッ。
そして、変わらぬ翼語に安堵だ。
実に歪みない。
響と翼の距離は大きく縮まり、響と未来の距離は大きく広がった。
二律背反というか上手くいかないものである。
未来も未来で自分のことを責めているので許してあげてください。
また、了子とフィーネの陰謀が蠢く。
同一人物なのか、違うのか、敵なのか、味方なのか。
翼さんが何か風通しをよくできないものか。
剣で。
これでシンフォギア装者3人が集まった。
パワー+タイマン型の響&ガングニール、スピード+バランス型の翼&天羽々斬、射撃+面制圧型のクリス&イチイバルとバランスが取れている。
この3人が共闘する時は来るのか。
まぁ、4人目がぽこんと現れても何もおかしくはないので油断できない。
まだまだ先の読めない展開が続きそうというか、最後まで先が読めない展開が続くか。
ハイスピードソンギングアニメシンフォギア。
遅いヤツにドラマは追えない。
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