範馬刃牙 第195話 拳闘(ボクシング)入門
あの烈海王がボクシングへの入門を試みた!
お前は一体何を考えているんだ。
今更、ボクシングに学ぶことがあるのか?
アイアン・マイケルのような汚れ役の極意を身に付けるつもりなのだろうか。
それは…ちょっと…
今よりもさらに汚れ役になるのはなぁ…
完全に烈海王がギャグの子になっちゃうよ。
烈はボクシングジムに本当に来ていた。
前回のラストは夢オチではなかった。
失われた右脚が強調される。
やっぱり、そこが問題だ。
ボクシングをやるのに右脚がないんじゃ…
マッハ突きが出来るんだから、まったく問題ないんだろうけど。
烈はジム内を見渡す。
サンドバッグを叩く者、シャドーを行う者、様々だ。
その瞳にはレベル低いなこいつらという意味が宿っていそうでちょっと怖い。
実際にレベルが低いんだろうけど。
コーチに見学かと問われる。
そりゃあ、右脚を失っているからな。
そんな人間がボクシングをやるなど…
一般人の見識なら致し方あるまい。
だが、東京には15mまでなら川を走れる中華妖怪がいるのだ。
余計なお世話だ。
「無論 選手としての御指導を願いたい」
強情なのもツンデレの特徴であり、烈の性格だ。
コーチに脚のことを問われても自分の意見を曲げない。
でも、貧弱一般人にとってはその脚でボクシングをやるのは無理だ。
コーチはボクシングをやるのは無理だと直接言う。
「わたしが片足であることによって いったいどなたに迷惑が及ぶと云うのか」
一度張った意地を張り続けるのがツンデレである。
素直になれないMY
HEARTだ。
これは烈だけの問題ではないのだが、そんなことは知らぬ!通じぬ!
さすがにここまで言われると口では勝てる気がしない。
コーチはサンドバッグを叩けと言う。
お前にボクシングをやるのは無理。
現実を見せつけることで諦めさせる気だ。
この貧弱一般人め。
しかし、コーチの考えは浅はかさは愚かしい。
片足を失ったといえど、烈の実力はそれほど衰えてはいない。
少なくともアイアン・マイケルよりもずっと強い。
実力行使になるとなおさら実力を認めざるを得なくなる。
口でもダメ、実力でもダメ。烈という天災を抱え込まざるを得ないのだ。
(こんな脆弱なものを 全力で叩けと………)
心中はひどい烈だった。
その脆弱なものを叩いているのがボクサーなんです。
いや、加藤がサンドバッグに埋まっていた時は、あなたもそれを叩こうとしたじゃないですか。
もはやサンドバッグは試し割りとしての価値もないのか?
貴様はボクシングを嘗めたッッとアイアン・マイケルに殴られるぞ!
そして、こんな戦いがあるかッッと逆ギレされる。
「買い換えのご用意は」
烈ならサンドバッグを易々と破壊することが出来るだろう。
殴っても蹴っても、何をやっても破壊出来る。
こうなるとサンドバッグを破壊して欲しくないから烈の入門を拒んだように見えてくる。
弁髪の中国人を見たら気をつけろ。
そんな警報が都内にはあるのかもしれない。
壊せたら烈の専属コーチになる。
コーチはそう約束してしまう。
連帯保証人になるくらい愚かしい行為だ。
味方にすると心強いが敵に回すと恐ろしいのが烈海王という男だ。
ミット打ちを要求したくらいで貴様は中国拳法を嘗めたッッと怒られかねない。
(壊さずとも入門の許される自信はあるが)
(ここはひとつ………………)
(ド派手にッッ)
普通にやればいいのに、力を入れて無駄に被害を増やすのが烈海王である。
加藤の時だってそうだ。
怪しいと思ったのなら普通にサンドバッグを解けばいいのに、わざわざ真っ二つにして使い物にならなくした。
ドイルの時も神心会に電話しておけばいいのに、わざわざ走ってバイク1台を破壊してしまった。
お前は頑張らないでいい。
天然ボケが暴れるとひどいことになるのだ。
烈は腰を落とし、崩拳をサンドバッグに突き刺す。
ボクシングには存在しない形だ。
お前、本当にボクシングをやる気あるのかよ。
烈の崩拳によって決まり切った運命のように、サンドバッグは破壊された。
殴った反対側が破れ、サンドバッグの中身が飛び出る。
衝撃が後ろに突き抜けた。筋力以上に技を使った打撃だ。
こうして烈が本気を出せば大きな被害が出る。様式美だな。
コーチは開いた口が塞がらない。
そりゃそうだ。
ボクシングをやれるような身体じゃないと思ったら、サンドバッグを破壊し尽くしやがった。
だから、追い払いたかったのに…
心の悲鳴が聞こえてくる。
実力で証明されたからには入門を認めざるを得ないだろう。
烈のボクシング道が始まろうとしている。
これが誰得というものだろうか。
数日で学ぶことがないとか言って抜け出してしまいそうで怖い。
実際、ボクシングに学ぶことはないんだろうけど。
その頃、徳川光成は病院のベッドで寝ていた。
あの後、ちゃんと病院に運ばれたようである。
御老公に布団はかけられていないけど。
いや、暖めておこうよ。
パンツ一丁で寝かせていた烈といい、バキ世界の病院は厳しいな(第102話)。
徳川光成の見舞いには波斗山征夫が来ていた。
だが、すぐに退室させられる。
一体何のために出てきたんだ?
入れ替わってスーパードクター鎬紅葉が入室した。
徳川光成の主治医のようだ。
いっそのこと改造してやればいいのに。主に頭を。
目覚めたとはいえ、徳川光成の表情は明るくない。
アホの子的な生気を感じないのだ。
勇次郎が注意しただけあり、徳川光成の抱えた病を大きいようだ。
朦朧としたまま、徳川光成は鎬紅葉にあることを頼む。
「夢を叶えてくれんか…」
「事切れる前に――――― 是非………」
死ぬか!?
いや、死ぬのかよ。死ぬのか、徳川光成。
末期の望みは何なのだろうか。
ムエタイを身に付けたロシア人を見たいだったらワガママにもほどがある。
見てみたいが豪華すぎる夢だ。
徳川光成の夢…
格闘家の戦う姿を悪趣味までに楽しみにしていた。
やっぱり、夢もそんなところだろうか。
巨漢とムエタイの戦いを見てみたいとか。
巨漢は巨漢でも身長だけを自慢にしている巨漢を選択する。
これならば勝敗の予想は不可!
鎬紅葉に頼むくらいだから、鎬紅葉に出来ることなのだろうか。
事切れる前に――不老不死にしてくれ。
そんな殴られそうな夢を持っていても、事切れるならば良し!
しかし、徳川光成ってまだ夢を持っていたんだ。
富を持って、自分を楽しませる格闘家に恵まれたというのに…
ここまで来ると夢というよりも欲だな。
夢…真面目に考えると真の地上最強が見たいとか。
徳川光成の死と共に刃牙と勇次郎の決着が着くと話的に区切りがいい。
ここで第2回最大トーナメント開催か?
烈がボクシングを学んだのも、そのためだったのだ!
…ボクシングじゃ2回戦負け確定だな。
次回へ続く。
烈は相変わらず天然ボケで周囲に迷惑を振り撒き、徳川光成は事切れようとしている。
ピクル編以降、主要キャラがヒドイ目に遭っているな。
非戦闘員の徳川光成が末期ということは、バキの物語も終盤ということだろうか。
そろそろ、本格的に話が進もうとしているのかもしれない。
烈は一体ボクシングから何を学ぼうとしているのだろうか。
何のために学ぶのだろうか。
まだ、わからない。
次回以降、烈の真意が明らかになるのか?
ボクシングをやる烈はあまり見たくないな…
そして、徳川光成の安否や如何に。
正直、徳川光成が死んで困る人はいない。
問題は徳川光成の夢だ。
後に残された人に大きな迷惑をかけそうで怖い。
バキSAGA2を見たいのなら、最大級の迷惑だ。
ともあれ、メインキャラが死ぬ。
これは大きな事件だ。
バキ世界のメインキャラは基本的に死なないだけになおさらだ。
やはり、最終章への下準備か?
やっぱり、刃牙VS勇次郎が行われるのか。
ここで真の史上最強を見てみたい…
というわけで勇次郎VSピクルを望んだら大物だな。
刃牙は悔しさで地下に閉じこもってリアルシャドー勇次郎にボコられるようになる。
育ちの良さと激しさを同居させ
た自宅警備員になってしまえ。
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