刃牙道 第8話 鼓動
時は11ヶ月前に遡る。
武蔵のクローンを作るために卵子に武蔵の核を注入する作業が行われた。
100マイクロメートル(0.001mm)のガラス管を用いて卵子から核を吸い込み、
次にそれよりもより細いニードルピペットと言われる機具を用いて武蔵の核を打ち込む。
実に手作業である。
実際のクローニングも手作業らしく、おかげで成功率が低いとか。
科学の世界であると同時に職人の世界ですね。
だが、ジョン・ホナーの核移植技術は世界一ィィィィイイイイイ!
というわけで1発で成功し武蔵の誕生を待つこととなるのだった。
28日で胎児を見られる超高速育成である。
なお、クローンの成長速度を速める技術はまだないらしい。
虚実を交えているからソースを探すのが大変ですね(舞台裏)。
「違うんだよなァ…」
「こいつじゃない」
「こんなありきたりな鼓動じゃない…」
さて、刃牙は今日も今日とて地下闘技場で戦っていた。
今日の挑戦者は黒人である。
ちょっとだけアイアン・マイケルに似ていますね。
クローンマイケルとか需要ないですかね。ないですね。
相変わらず刃牙は退屈なのか、よそ見というか物思いに更けながら挑戦者を倒す。
意識は対戦者ではなく謎の鼓動へ向いている。
刃牙が挑戦を気安く受けているのは退屈なだけじゃなく、鼓動が誰のものなのか確かめようとしているのだろうか。
だとしたら実に受け身ですね。
ううむ、範馬刃牙とはそういう男である。
刃牙は挑戦者の平拳を頬で受けながらケリでカウンター、一発でKOしていた。
挑戦者の表情は金的を喰らった男のそれだが、刃牙は腹を蹴っているように見える。
腹を蹴っても金的並みの破壊力なのか?
全身どこを攻めても金的になる打撃を身に付ければ恐ろしいな。
勇次郎だって泣きかねん。
「ヒデェよ!!!」
「今…ッ」
「今たしかに…ッ」
「アクビ噛み殺しやがったッッ」
そんなやる気ナッシングな刃牙の態度に挑戦者は負けながら憤慨する。
普通そうだよね。ナイスガイとか変わった評価だよね。
こうして刃牙は各方面から恨みを買っていそうだなー。
まぁ、範馬刃牙だから仕方あるまいか。
ヒール道まっしぐらな刃牙である。
だが、不幸にもその刃牙を止められる人材はもはや数えるほどだ。
勇次郎とピクルがかろうじてお仕置きできるか。
ちょっと弾数が足りませんね。
ううむ、そりゃあ武蔵も待ち望まれるわけだ。
「もう暫くじゃ刃牙…」
「あと…………十月もすれば」
「お前の欠伸は止まる」
刃牙の退屈は徳川光成も感じていた。
だが、あと10ヶ月――武蔵のクローンが完成すれば止まる!
って、時系列はどうなっているんだ?
てっきりアトラス挑戦の時点で武蔵はほぼ完成していたと思ったが違うのか?
今回の内容は回想多めで時系列がゴチャゴチャになっているので、ちょっとよくわからなくなっている。
というわけで感想の途中ながら時系列を整理したい。
まず、「範馬刃牙」終了時の刃牙の年齢は18歳、年齢だけで考えると高校3年生だ。
次に「刃牙道」第1〜2話の情報からわかるのは、親子喧嘩後に刃牙は退屈していたこと、挑戦を片っ端から受けていること、学生であることだ。
さて、今回わかったことは刃牙が武蔵の鼓動を聞き始めたこととそれから10ヶ月後に武蔵のクローンが完成することである。
で、その時点で退屈していた。親子喧嘩を終えていることは間違いない。
つまり、武蔵の復活は親子喧嘩から1年後ということか?
バキ世界の時間の密度はやたら濃いだけに1年ごとなるとけっこうな時間が経過したことになる。
タイトルに道とつくだけあって話が気長に進むのか。
だとしたら刃牙は既に高校を卒業していることになる。
刃牙は高校生なのがアイデンティティと思っていたんだけどなー。予想外である。
まぁ、大統領誘拐で刑務所送りになっているので、一留くらいしてもおかしくありませんが。(範馬刃牙第16話)
なお、こうした年齢周りは意外と細かいというかちゃんと意識されている。
克巳だって21歳になっているのだ。(範馬刃牙第127話)
「武蔵11か月と10日…」
さて、そんな間にクローン武蔵が完成を迎えようとしていた。
第4話のラストを飾ったぐにょんぐにょんに伸びた爪である。
動き出した武蔵はどうなるのかどうするのか。
クローンと言っても一卵性双生児みたいなもので記憶までは複製できない。
できないが、まぁ、思い出してもおかしくはないべ。遺伝子が覚えている。
刃牙は未知なる何かを求め、本部も自他ともに登場が保証された。
武蔵復活の準備は整いつつある。
本部は解説せいな。
次回へ続く。
怒濤のバキ連打!
でも、まだ武蔵は動き出していない。
ううむ、焦らすものである。
武蔵の戦いはここからか?
武蔵は骨格が並みではないことがわかった。
骨の重要性はピクル戦で確認されている。
武蔵も打たれ強かったりするのか?
それとも新しい骨の世界を見せてくれるのか?
いずれにせよただの武道家で終わることはなさそうだ。
そして、今回も本部である。近年稀に見る本部フィーバーだ。
何で刃牙は烈やオリバ、ピクルを差し置いて本部を思い出したんですかね。
あいつ、そんなに重要度の高いキャラだっけ?
思わず本部が実力者だと騙されそうになってしまう。
いや、それはないか。誇張しすぎました。
しかし、本部は他の格闘家にはない強みがある。
それが武器の使用だ。
日本刀に加え分銅を使いこなしていた。
それは武器を巧みに操るだけではなく、武器を投げつけて機先を制すると応用もしている。
本部は実戦的な武器の運用をできる貴重な人材なのだ。
その練度の高さは柳を圧倒したことからもわかる。
本部の強さというのは試合や素手では表れにくい。
武器を交えた実戦を越えた合戦レベルでの立ち合いにこそ真価を発揮する。
殺し合いでこそ強いのだ。
実は地下闘技場戦士ではトップクラスに危険な本性を隠している。
勝つためなら武器でも何でも使う。
真の意味での実戦派武道家が本部なのである。
うむ、ここまでベタ褒めしておけば、刃牙道から読み始めた新規読者を騙せるのではないだろうか。
まぁ、こうした実力の裏付けはあるのは事実なのですが、やっぱりいまいちな期間が長すぎたんですよね。
ヤムチャが突然スーパーサイヤ人以上の活躍をしたって納得いかないのだ。
そして、仮にも格闘漫画なのに武器を使わなければ弱いというのもいかんな。
……やっぱ本部ってダメかも。
本部と武蔵は完全に無縁なわけではない。
武蔵と言えば侍であり剣術の使い手だ。
そして、本部は柔術の使い手であり、柔術とは合戦の技術であり剣術から変化したものである。
2人が生息する海域は極めて近いと言える。
まぁ、海域は同じでも武蔵が深海魚とすると本部は浅瀬に住んでいる気もしますが。
武蔵のところへ行こうとすると水圧で潰れてしまうよ。戦いにさえならん。
ともあれ、そんな事情から武蔵が蘇るのならば本部が蘇るのも必然! 疑るな!
いや、まぁ、本部VS柳はあまりの違和感から笑ったものですが、あの戦いで見せた本部の立ち回りというのは格好良かったと思う。
あんな本部ならまた見てみたい気もする。
そして、50歳を迎えたナイスミドルっぷりにファンも急増ですよ。
本部のバスケって感じにBL本が跋扈するのだ。
まぁ、それ以上に解説をして観客に褒められて赤面する本部を見てみたいのですがね。
あとボロ雑巾にされる情けない本部も。
しかし、本部ってだけでどんどんネタを出せるものですね。
何か目玉は武蔵よりも本部って感じだ。
ううむ、恐ろしいな、本部。出てくるだけで笑いを取れるというのはズルい。
武蔵は現代に蘇ったら、いの一番に本部を潰しておかないとせっかくの機会なのに目立てないぞ!
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