範馬刃牙 第156話 超雄同士… 



3週間の沈黙を経て刃牙が蘇った!
これでバキSAGA感想でお茶を濁す必要はなくなった(前編後編)。
でも、戦うのか?
…まぁ、戦わないんだろうな。
だって…刃牙だから。
明日からやる!今日は、食って寝る!

アオリも惑星史上最強決定戦迫る!とノリノリだ。
いつまでかかってんだ!とセルフツッコミするほどノリノリだ。
本当にそうだよ!

あらすじでは刃牙とピクルは同居生活をしているとまで書かれている。
同居生活は何か違わないか?
ピクルは面倒見のいいナイスバディな姉御、刃牙は小生意気なヒモだろうか。
ヒモキャラ以外に刃牙の生きる道はにい。


満腹になり満足したピクルは仰向けになり眠る。
ピクルが得意とする大の字で寝る。
刃牙はまったく警戒されていないのだ。
…まぁ、肉を与えて扶養しちゃうほどだからな。
警戒するに値しないのだろう。
だろうけど、何というか、もうちょっとこう、…頑張れ。
入場するだけで警戒させた烈や克巳をちょっとくらいは見習ってもらいたい。

ティラノサウルスの肉は二人がかりで食ったわりには残っている。
やっぱり、40kgは多すぎたらしい。
だから、10kgにしておけと…

Wikipediaによるとティラノサウルスの体重は5〜6tのようだ。
一食40kgだと多く見積もってもたったの150食分だ
もちろん、体重には肉だけじゃなく血や骨など食するのに適しない部分も多い。
これらを含めればもっと下回ることだろう。
…40kgはどうみても大盤振る舞いすぎる。

満足していたのはピクルだけじゃなく刃牙もだった。
幸せそうな笑みを浮かべている。
…お前それで良いのか?
命を賭けて戦うであろう相手に飯をおごってもらうのは屈辱以外の何でもないだろう。
肉を払いのけて襲い掛かるくらいはしようよ。
ニート生活が刃牙から牙を失ってしまったのかもしれない。
今のお前は刃牙じゃなくただの刃(ば)だ!

(満腹になったピクルってさ………………)
(闘争(たたか)うの!!?)


そして、この期に及んで戦わない可能性を考え始めた
いや、襲い掛かれよ…襲い掛かれば戦ってくれるぞ。
腹がいっぱいならビルの屋上に吊して保存してくれるし、問題ないと思うぞ。
無駄にピクルの事情を考慮する刃牙であった(謙虚)

ピクルは食べるために戦う。ピクルにとっての闘争は食事に等しい。
が、満腹かどうかは闘争するかどうかの条件にはならない
現にトラックの肉を食べて満腹状態になっても、ピクルは花山と戦おうとした。
1ヶ月の断食と相成っても襲い掛かってこない限り、戦うことがなかった。
ピクルのトリガーは獲物が襲い掛かるかどうかであることに気付いてください。
これじゃ遊び相手止まりだよ…!


「闘わんよ―――― もう2度と」

と、ここでペイン博士のライブ解説だ
ピクルは戦わない。それは食糧問題が解決することを意味する。
衝撃的告白に徳川光成はただただ言葉を失う。
ティラノサウルス肉ならほぼ無条件にピクルは食う。
ティラノサウルス肉がある限り、ピクルは戦わずとも済む。
だが、ティラノサウルス肉は有限だ。無限ではない。
第一40kgとか大盤振る舞いしすぎているからすぐに尽きてしまう。
そこのところは考えているのだろうか。

ここでペイン博士が掲げた答えはティラノサウルス肉の増殖であった。
バイオ増殖に成功しつつあるようだ。
そうした培養肉は実際に研究段階にあるらしい(参考)。
そのため、ティラノサウルス肉の量産もやろうと思えば十分にやれる範囲なのだろう。

ピクルがティラノサウルスを完食するのに2年…
一食40kgのペースだと2年どころか数ヶ月で十分そうだが、そこは与える期間を延ばしたり量を減らしたりで対応するのだろう。
その2年間の間に培養肉の実用化が可能らしい。
あくまで予測ではあるのでちょっと頼りないが。

そもそも、培養肉をピクルが食うのか?という問題もある。
造られた肉の違和感にピクルの野生が勘付かないはずはないと思うが…
与えられるばかりの生活に白亜紀最強の誇りが満足するとも考えにくい。
ペイン博士は結局ピクルを実験動物として扱っているのであった。

「無論闘う必要はない こうして食後のデザートを楽しむ我々と同じようにね」

戦いをデザートとして行うという発想はこの人にはないのだろうか。
食事と戦いが別物になった時、ピクルは己の戦いの意味を改めて見直すかもしれない。
その果てにまた戦いを選択することだってあるだろう。

ピクルはもう飢えない。満たされるのならば、戦う必要はない。
何かガンダムSEED DESTINYデスティニー・プランのような論調だ。
ピクルは戦うことで自分の生を掴み取ってきた。
そのことに誇りを持っている。
その誇りが満たされるばかりに…満足するとは思いにくい。

食料危機が救われそうなのは何だかピクルの死亡フラグに思えてしまう
戦わなくなったグラップラーの価値なんて低いってレベルじゃないぞ。
本部とか加藤とか…もう驚くことしか許されていない。
…ピクルも驚き役に徹する時が迫っているのか?


さて、場面は花山組の事務所に変わる。
少年期の花山組よりも随分と豪華でしっかりとした建物を構えている。
何だかんだで儲けているようだ。
花山は意外と金儲けのセンスに長けているのだろうか。

さて、花山組ということで当然出てくるのは花山だ。
外伝が連載が中止する度に花山は本編に出ている。
ピクルに腕を砕かれた木崎は…傍らにはいない。
壮大な放置プレイを食らった以来、出てこない。
バキ世界ではよくあることです。

花山は徳川光成と共に愛飲しているワイルドターキーを飲んでいた。
グラスで。
グラスでかよッッ。
…花山もグラスを使うことがあるのか。ちょっと意外だ。
いつもへし折って飲んでいるとばかり…それ以外の飲み方を知らないとばかり…

徳川光成はペイン博士の話をする。
満たされるからピクルは戦わない。
それが学者としての視点であった。
ならば、喧嘩師としてはどうなのか…それを徳川光成は問おうとしている。

新しいボトルをグラスに注ぎながら、花山はピクルと力比べをしたことを語る。
見たかったと本気で残念がる徳川光成であった。
ピクルとの激突は戦士としての死と隣り合わせということに、未だまるで自覚のない。
だから、刃牙を投げ出しているのか…?

どちらが勝ったのか…
それを問われたが花山は答えない。
決着が着いたわけではないから、答えられるものでもないのだが。
だが、力比べをしたがその結果は大事はないと花山は考えているようだった。

「心配せんでも――――――御老公 ピクルはこっち側ですよ」

「喰っても喰わんでも――――― 比べっこが大好きってことです」


花山はピクルの本質は戦うのが大好きな闘士だと言う
ピクルもグラップラーなのだ。…なのか?
ピクルはグラップラーというよりも超生物だけど。

だが、根っこの部分はグラップラーと共通する部分があるようだ。
ピクルは克巳に敬意を示したりグラップラー一同と戦士として通じ合う部分もある。
ならば…戦う…はず。
目の前にいるのが刃牙だから…いつまでも寝ていそうだけど。

「サイコーの漢(おとこ)とサイコーの女が 同じ部屋にいるようなもの」
「他人ではいられない」
「惚れた同士が向い合い」
「視線を結び合う――」
「場所は闘技場だ…」
「無事に済むワケがない」


要約するには バキSAGAのようなものだと花山は言う。
サイテーの漢とサイテーの雌がバキハウスにいたら、他人ではいられないし無事に済むわけがないのと同じように――
そんなわけで刃牙とピクルも共にいる以上、ただで済むわけがない。
お互いに戦いの世界に生きる男なのだ。
ならば、食う食わないに関係なく惹かれ合うのが筋というものだろう。
…刃牙の方はやる気が微妙だけど。


刃牙とピクルは見つめ合う。
お互いに意識しているのだろうか。
ピクルとしては何こいつ的な視線かもしれないけど。
自分の部屋(仮)に勝手に上がり込んで、何をするわけでもなく座っていると何だこいつ以外に言いようがない。
刃牙としては熱愛を向けられていると思っているのかもしれないが。

ふと刃牙は立ち上がり、ピクルの元へと歩き出す。
やっと、やる気を出したか?
と思ったら違うようだ。
刃牙はピクルの元に手を差し出した。

[言葉を解さぬピクルまでもが――――――― ひとたまりもなく発火する挑発]
[まるで暴力的ではなく――]
[むしろ優し気でさえあるのに]
[その柔らかなアプローチは深く――――]
[前例がないほどピクルを深く傷付けた]


と、その瞬間、ピクルがキレた!
耳を噛みちぎってやっと激怒するピクルが、刃牙のふとした一挙動でキレた。
普段は温厚なピクルが突然怒るのはただ事ではない。
刃牙はとんでもないことをやらかしたようだ。
刃牙が一級原人のおれに対してナメタ挑発を使うことでおれの怒りが有頂天になった。

だが、刃牙ならピクルをキレさせることは造作もないことなのだろう。
刃牙はかつてオリバの神経を極限まで逆撫でした男なのだ。
挑発ということに関しては達人級なのである。
主人公としてそれでいいのかは甚だ疑問であるが。

刃牙が一体何をしたのか。
それは次回へと続く。



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