EPISODE4 あたしの帰る場所



第4話と言えば血涙だ。
風鳴翼もといシンフォギアを象徴するような事件であった。
シンフォギアは対比が表現として多用されている。
ならば、血涙再来なるか?
あ、第1話で再来してましたね。もういっぺん血涙してみましょうや。




「またしても先史文明期の亡霊が今に生きる俺たちの前に立ちはだかるのか」
「俺たちはまた戦わなければいけないのか」
「了子君……ッ!!」


先史文明のテクノロジーを使うからではなく、フィーネさんそのものが組織を率いている。
この事実に二課も驚く。
フィーネさんと二課の因縁はただの敵以上のものである。
道を違えたがかつての仲間であった。
まぁ、心臓に銃弾ぶち込んで雷を握り潰すように殴りましたがね!
弦十郎は躊躇いから刺されたので勘弁してやってください。

それにしても疑わない。
誰一人としてマリア=フィーネさん説を信じていないというのに。
これで本当にフィーネさんだったらむしろ驚きだ。
ボケの芸風が増えましたね。

しかし、弦十郎もフィーネさんを亡霊扱いだ。
いや、まぁ、亡霊だけど。
フィーネさんは翼といい弦十郎といい風鳴家の扱いが悪い。



さて、海に落ちて安否を気遣われた翼の勇姿がこれである。
マリアに対してボケられるのは貴様だけではないと強い眼差しを向けている。
敵味方共に意図していないところで笑いを取る人たちだ。
さすがと言わざるを得ない。

ともあれ、沈んだりとかカナヅチだとか、そういうことがなくて良かった。
体脂肪率が低いと人は沈む。
胸部の脂肪が足りていない翼はどうなるかちょっとわりと真面目に不安でした。



「嘘ですよ……」
「だって、あの時、了子さんは……」


響の頭をよぎるのは了子の最期だった。
あの時、了子は響に想いを託して去って行った。
最期の言葉は了子のものなのか、あるいはフィーネのものなのかはわからない。
だが、間違いなく嘘ではないだろう。
あれから僅か3ヶ月。あっさりと蘇られるとそりゃあ困る。



「リインカネーション――」

「遺伝子にフィーネの刻印を持つ者を魂の器とし
 永遠の刹那に存在し続ける輪廻転生システム……ッ!」


さすがに元部下だけあってクリスはフィーネさんのことについて詳しい。
そりゃあ自慢げに聞かされてきたんだろうな。
むしろ、ウェル博士が知っている方が意外とも言える。
櫻井理論にこれらの情報があったとは思いにくい。
クリスの証言が米国にも渡っていたのか、あるいは米国と通じていたフィーネさんのデータから知ったものなのか。



「じゃあ、アーティストだったマリアさんはッ!?」

「さて……それは自分も知りたいところですね」


マリアがフィーネさんだとしたらあまりにもマリアの地の部分が出過ぎている。
そのもっともたる部分がアーティスト活動だ。
ネフィリムを起動させるための舞台を整えるための知名度稼ぎにしては不安定すぎる。
歌で人気を稼げるかどうかなどフィーネさんにもわかりはしないだろう。
それならさっさとノイズ騒動を起こして響たちを陽動すればいい。

そんなごくごく当たり前の響の疑問をウェル博士は疑問で返す。
って、そこ、アンタもわからんのかい。
しかし、その目は何らかの確証を得ているようにも思える。
ウェル博士は策という点ではフィーネさんさえ上回っている。
第3話で用いた適合係数を下げるガス、ALi_model_K0068_Gのようなものはフィーネさんは用いなかったような策である。
もっとも、これはフィーネさんに油断癖があるとかじゃなく、力で圧倒的に上回るから策など弄する必要はないという考えからだろう。
その結果、弦十郎にやられかけたけど。
超油断してましたね。



(ネフィリムを死守できたのは僥倖)
(だけど、この盤面――次の一手を決めあぐねるわね)


格好付けたマリアだったがどうしたものか悩んでいた。
格好付けてこれだからやっぱりフィーネさんじゃないんじゃ……
しかし、僥倖なんだ。僥倖なんだ。
ここで計算通りとハッタリを効かせられないのがマリア・カデンツァヴナ・イヴである。
翼からネフィリムを弾いた後、回収できたのも運が良かっただけなのか?
ヘタすれば海面に落として行方不明になったとか?



ここで翼が復活だ!
仕組みはわからんが大ジャンプ! そして、水中を滑走!
さすが機動力自慢の天羽々斬である。
シンフォギアGになって脚部ブレードがブースターにもなっているので、これはG仕様のシンフォギアで加わった新機能なのだろうか。



「はぁああああッ!!」

そして、斬撃ッ!
だが、マリアにかわされてしまう。
しかし、マリアさん、足場がないようなものだから、踏み外して落っこちちゃうんじゃ……
ここで落っこちたら萌えキャラになれましたね。
いや、マリアさんは毎回毎回怒濤の勢いで萌えを稼いでいると私は思いますが。
ズッコケて萌えを稼いでいる。




「甘く見ないでもらおうかッ!!」

十八番の蒼ノ一閃! だが、マント防御で弾かれる!
使用頻度は高いのだが強敵に対する効力はあまりない蒼ノ一閃であった。
ネフシュタンクリスにも弾かれている(第1期第4話)。
蒼ノ一閃が弾かれるという点でシンクロしている。

しかし、物凄いマントの膨張率だ。
どうなってんだろう、このマント。
もちろん、カッコイイから許す。
足場の悪さをものともせずに蒼ノ一閃を弾いていることから、マリアの実力が伺える。
あるいは適合係数が下がった結果、蒼ノ一閃は必殺の威力を保てていないのだろうか。



「甘くなど見ていないッ!!」

この言葉を実証するようにマントで大剣モードの天羽々斬をガード、さらに仮設本部まで吹き飛ばす。
パワーに溢れた一撃だ。
力のガングニール、技の天羽々斬だろうか。
正面からやり合うには分の悪い相手かもしれない。

マリアは足場の不利を背負っているものの、翼も海上のため自由に動けない。
結果、正面からしか挑むことができず、自慢の速度と技術を活かせない形となっている。
前述の適合係数の影響もあるだろうが、状況の不利も背負っていそうだ。



「だからこうしてッ! 私は全力で戦っているッ!!」

アームドギアを携えてマリアも地に降り立った。
ついにアームドギア同士の真っ正面から激突だ。
やはり、パワーに勝っているのか、マリアは翼を吹き飛ばす。
そして、第1話のラストを飾った前奏である。

それにしても全力で戦うという下りはフィーネさんの言葉とはとても思えない。
あの人は物凄い力のうちの何割かで戦うことを旨としていそうだし。
全力とか一生懸命という言葉が似合わない。
口を開く度にフィーネさんらしさが失われていくのはさすがである。



あ、ガングニールをぶんぶん振り回すマリアさん凄く可愛い。



「このッ! 胸に宿ったッ! 信念の火はッ!」

そして、ついに戦場に冴える無双の一振り「烈槍・ガングニール」だ!
第1話の最後を飾ったインパクトのある一曲である。
これが戦場で冴えたのだから果てしなく格好いい。
テンション急上昇熱量急上昇である。
まさにマリアの全力に相応しい戦歌(いくさうた)である。
全力の言葉に偽りなし。
今までひたすら弄ってごめんなさい。アンタ、凄くカッコイイです。

まずは得意のマント攻撃だ。
物凄い勢いで伸びていく。
そして、自分の戦いと全力を誇るかのように諸手を挙げている。
繰り返すけどひたすらカッコイイ。

シンフォギアの第4話と言えば本格的なバトルの幕開けでもあった。
血涙だけではなかった。
激闘の幕開けを飾るのに防人翼と防人マリアの激闘は相応しい。
これぞ新世代の防人バトルだ!



だが、翼もまた防人にして己の全力を賭ける戦士。
マントをかわしながら突っ込み、全身を叩き付ける一撃だ。
パワーの不利など無視して全力に全力をぶつけている。
実に翼らしい。こういうところで通じ合える2人だ。

だが、パワー負けは大きく片手で防がれて、片手で応戦され、挙げ句吹き飛ばされる。
それでも引かない防人が翼である。



そして、第2話で用いたマントハリケーンアタックである。
だが、今度は全力! 故にデカい!
よし、逆羅刹で対抗しろ!



「はぁぁあああああァッ!!」

竜巻の弱点は中心部!
ならば、上空からの強襲だ!
破り方、古ッ!
でも、こういう技には中心部を抑えるか、回転を外からの衝撃で弾くかの二択ですよね。
なお、キャプテン翼はそのどちらでも防いだ。どちらか1つに統一したまえ。



が、マリアは対空技を完備だ!
迎撃される防人であった。
どういう構図なのかよくわからんが何か凄い迫力ですね。



戦局の流れを反映しているのか、憔悴する翼に対して気力溢れるマリアだ。
この人はこういう自信満々な顔がよく似合う。
やせ我慢してでもこういう顔をする。
だから、憎めない。



「船体に損傷ッ! このままでは潜行に支障がありますッ!」

マントの攻撃で仮設本部の船体にダメージが及んでいく。
(一応、翼は傷付けないように攻撃している。マリアのせい)
何のことのない描写に見えてかなり重要な描写だ。
これは弦十郎が助っ人にいけないことを証明している。

弦十郎の震脚は道路を砕く。そして、弦十郎の立ち回りにおいて震脚の重要性は極めて高い。
震脚によってノイズの攻撃を防ぎフィーネの手を潰している。
そんな震脚を潜水艦の上でやるわけにはいかない。
そして、踏み込みの強さは弦十郎の武術の強さを支えていることは明らかだ。
敵に潜水艦を破壊されるならまだしも、自分で破壊するのは良くない。
だからこそ、弦十郎はブリッジから出ることができないのだ。



「翼ッ! マリアを振り払うんだッ!」

そんなわけでこんな指示しか出せない弦十郎だった。
逆に水面にさえ出てしまえば弦十郎でも何とかなるであろう。
WA4において葉っぱを足場に水面をダッシュするイベントが存在する。
間違いなく弦十郎も同じことをできるだろう。
水面にさえなれば弦十郎も戦場に立つことができるのだ。
うむ、我ながら理路整然として論理を展開したものである。



この強敵相手にそれができるのかと言わんばかりの翼とそれを悠々と待ち受けるマリアだ。
力の差が表情にも表れている。
大きな態度と余裕の表情に匹敵するだけの全力をマリアは見せている。
間抜けなだけじゃないのだ。
強敵としてのスケールも兼ね備えている。



腕の力で力負けするのならば、脚の力で対抗か。
脚力は実に腕力の3倍! さらに4倍の回転で12倍! お前の1000万防人を上回る1200万防人だ!!
裏十八番の逆羅刹だ!
この逆羅刹、中割りなこともあってスクショではあまり格好良くないが、動画では恐ろしくぬるぬる動いている。
ゆっくりと、それでいて力強く回る逆羅刹は普段の斬るための逆羅刹ではなく弾き飛ばすための逆羅刹であることがわかる。
事実、パワーで負けていたマリアとの打ち合いを対等に行えている。
これは動きの枚数を減らしてスピード感を出した作画では描けない表現だ。
作画チームも全力だ!



「――勝機ッ!!」

「ふざけるなッ!!」


マリア相手にもパワー負けしていない。
そこに勝機を見出した翼とだからとてと対抗するマリアだ。
この生き生きとした表情、いいですね。
豪快な殺陣といい「烈槍・ガングニール」といいマリアさんの魅力が爆発している。



だが、態勢を立て直した瞬間に激痛が走る。
膝に矢を受けてしまってな……
勝機を逃すばかりか戦場で隙を晒してしまう。




「マイターンッ!!」

金子節を放ちながらの一閃だ!
ガングニールのパワーをモロに受けて翼は吹っ飛ばされる。
天羽々斬を抜刀していたため、致命傷こそ免れるものの大ダメージだ。
適合係数が下がっていることもあり、翼はパワーの差を補いきれず現状はマリアの優勢だ。



そして、伝統と実績の生き恥アングルである。
エロさでも感じておいてあげてください。



こんな感じに第1期第4話でも生き恥アングルを晒していたので、これもシンフォギアお得意の対比ですね!



「最初にもらったのが効いているんだッ!」

ここで響は翼の劣勢の原因を見切る。
翼の実力そのものは旧シンフォギアチームどころか作中屈指だ。
だから、マリアがそれ以上の実力者と見ているのではなく、何らかの原因があると見ていた。
可哀想だなぁ、マリアさん。
劣勢だけど相手はそんなに強くないから何か原因があると見られている。
せっかく凄いカッコイイところを見せたのに……いや、奇襲とはいえ不意打ちも実力のうちのような。



「だったら白騎士のおでましだッ!」

白くないし飛び道具というのが騎士らしくないがここでクリスは援護しようとする。
元より遠距離型だから援護でこそ真価を発揮するというものである。
クリスの射撃精度ならフレンドリーファイアの心配もあるまい。
ここまで援護しなかったのはやはり自爆のダメージが大きかったからだろうか。



(では、こちらもそろそろ)

だが、その時、調のノコギリだ!
(調のアームドギアは金子彰史の愛すべき斬撃武器、ノコギリが元となっている。ノコギリは武器じゃない
2人とも回避に専念せざるを得ず、ウェル博士を離してしまう。



「なんとぉッ! イガリマァッ!!」

新曲「獄鎌・イガリマ」で切歌も参戦だ!
この振りかぶり、あからさまにフルスウィングである。
こいつも全力だ! ウェル博士以外皆全力だ!
(台詞はなんとぉじゃなくて鸞刀(らんとう)? ちゃんと聞き取れた方は情報をくださいませ)

「獄鎌・イガリマ」は「切り刻んであげましょう」など「鏖鋸・シュルシャガナ」と同じ歌詞やリズムが存在する歌だ。
これはデュエットで歌えそうだ。
切歌と調のコンビが強調された歌であると言えよう。
そして、その激しいリズムは切歌がクリスのライバル扱いされるのもわかるというものである。



切歌はまたもクリスを狙う。
スピードによる接近戦でクリスの得意レンジである射撃戦を潰すのが切歌の役目だろうか。
事実、第2話では上手く潰している。



調はローラーダッシュ(ローラーないけど)で地面を滑走しながら響にノコギリ連射だ。
軌道を見切った響にノコギリは弾かれるものの、機動力と射程で勝ることから攻勢に転じにくそうだ。
翼のスピードはマリアのパワーで潰し、クリスの射撃は切歌のスピードで潰し、響のパワーは調のスピードと射程(と口プレイ)で潰す。
新シンフォギアチームは旧シンフォギアチームへの対策が出来ている。
因縁だけではなくちゃんと対策を考えて各人の担当を割り当てていることが伺える。
でも、一歩間違えればマリアはスピードで翻弄され、切歌は近付くことができず、調は腹パンで吐瀉る。
メタられなくて良かったですね。



ノコギリに乗って突っ込む「非常Σ式・禁月輪」だ!
パワーでノコギリが撃墜されたのなら、こっちもパワーだ!
真っ向勝負! 撃墜されることなど知らん!
あとVガンダムのタイヤことゲドラフが思い出される必殺技だ。
金子彰史はVガンネタをけっこう使っているため、Vガンが好きなのだろうか。
近付かれたらステサブで頑張って回避してください。

迫力が凄いからか響は真っ向から迎撃せず回避する。
ワイルドバンチ(仮称)をぶつければ相打ち以上にはなれそうだが……
相手が人間(で貧乳)だからか、なかなか攻勢に転じられない響であった。




いい表情で柄でボディを打ちさらにアゴを跳ね上げる。
吐瀉れるし脳震盪も起こせる地味ながらも恐ろしいコンビネーションだ。
響のワイルドバンチ(仮称)よりはダメージが少ないと思えば……
手負いとはいえダウンしてしまうクリスであった。
やっぱり、前回可愛くしすぎた副作用が出ているのか?



「時間ぴったりの帰還です」
「おかげで助かりました」
「むしろ、こちらが少し遊び足りないくらいです」


ウェル博士は援軍が来ることを予見していた。
台詞からも余裕が垣間見える。
事実、本当に余裕があったのだろう。
底知れない人だ。底が割れている気がするマリアとは対称的である。

なお、調は脚を一切動かさずスイーっと動く。
エアホッケーみたいな原理で動いているのだろうか。
殴ればポコポコ跳ねて面白いことになりそうですね。



「くそったれ……適合係数の低下で身体がまともに動きゃしねえ……」

「でも、一体どこから……?」


クリスのフォローをしながら響が考えるのは向こうがやってきた位置だった。
思考が防人になってきている。
殴る時に目を閉じていたあの素人っぽさが抜けているのには頼もしくもあり寂しくもある。



「装者出現の瞬間までアウフヴァッヘン波形
 その他シグナルの全てがジャミングされている模様ッ!」

「俺たちが持ち得ぬ異端技術……ッ!」


専門がいなくなったからか、異端技術で後れを取っている二課だった。
さすがのOTONAも人力でやれないことはやれないのだ。
できるのは衝撃を発勁でかき消すくらいですよ。
それは人力でやれることではあるかもしれないが人間のやれることではない。



膝に矢を受けてしまってな……(その2)
旧シンフォギアチームは新シンフォギアチームに追い詰められて劣勢だ。
そのもっともたるのが翼である。
だが、マリアの表情は押しているはずなのに険しい。



(こちらの一撃に合わせるなんて……)
(この剣――可愛くないッ!)


マリアの一閃で吹っ飛ばされたかに見えた翼だったが柄を僅かに合わせていた。
そのダメージがマリアに響いているようだ。
受けた攻撃の回数は翼の方が多い。力負けしているのも翼だ。
だが、結果としてはマリアもダメージを受けていた。
それも柄を合わせるという苦し紛れの行動でダメージを受けている。
翼のタイミングが見事だったのか、あるいはマリアが打たれ弱いのか。

しかし、敵からも剣呼ばわりされる翼さんでした。
そして、可愛くない呼ばわりされた。
い、いや、翼も可愛いと思いマスヨ?
玄人向けの可愛さだとは思いますがね。



(少しずつだがギアの出力が戻っている……)
(行けるか――)

(ギアが重い……)


劣勢なれど余裕を見せる翼と優勢なれど余裕を失いつつあるマリアだ。
2人の立たされている状況はまるで正反対である。
マリアさん、物凄く格好良かったんだけどあっという間にボロを見せつつある。
結局、この人は弄られたりいじめられたりする立場なのか?
なら、小生もいじめざるを得まい。そんなマリアさんが大好きデス。



「適合係数が低下しています」
「ネフィリムはもう回収済みです」
「戻りなさい」


マリアの不調を知ったのか、ナスターシャ教授は撤退命令を出す。
引き際のいい人だ。
計画の途中だからか、全力は尽くせど死力を尽くす必要はないと見ているのか。



「時限式ではここまでなのッ!」

うわ、あっさりバラしちゃった!
LiNKER使用者ってバラしたらダメだから! それがバレたら不味いから!
時間制限があるとわかればそれこそ時間稼ぎをすれば脅威を大分減らせる。
そんなわかりやすくて狙いやすい対策をさせてはいかんだろう。
そんな事情を知らず力負けしている上に正面から挑んだ翼を仕留めきれなかったというのも困りものである。
この人、全然ダメ! ポンコツすぎる!
あっという間に化けの皮が剥がれましたね。
この人の化けの皮はオブラートで出来ているのだろうか。
それが†マリアさん†の魅力でもあるのだが。



「まさか奏と同じLiNKERをッ!?」

うわ、あっさりバレちゃった!
LiNKER使用者ってバレたらダメだから! それがバレたら不味いから!
言わないでいいことをぺらぺらと喋って自爆している人だ。
言わないでいいことをぺらぺら喋りながらも尻尾を掴ませなかったフィーネさんとは大違いだ。
この人、絶対フィーネさんじゃない(確信)

ともあれ、謎を引っ張らないことに定評のあるシンフォギアだ。
マリアのLiNKER使用疑惑も引っ張らずあっさりとバラした。
逆に謎に包んだままの響の過去はどれほどのものか……



マリアの母艦はステルス機能搭載だった。
WAシリーズ恒例のウィザードリィステルスか?
こんな危険な代物、正規の団体には持てないものだ。
これを使えるのも立場悪だからか。
職業悪なのかは怪しい。ウェル博士は確実に職業悪。



「正義では守れないモノを守るために」

一方、響の何のために戦うのかという疑問に対して調は答える。
今度は感情を荒げていない。
壁パンで発散できたのだろうか。

正義では守れないモノを守るために戦う。
そこに武装組織フィーネの一筋縄ではいかない事情があるのだろう。
ウェル博士はもう欲望丸出しですね。
こんな人を味方にしないといけないのだから、武装組織フィーネは余裕のある立場じゃないということか。




「ソロモンの杖を返しやがれ……ッ!」

逃げる武装組織フィーネにクリスは新技「RED HOT BLAZE」で狙う。
アームドギアのみならず纏ったギアの形状も変化する大がかりな技だ。
クリスの必殺技は大がかりなものが多い。
降りたバイザーがネフシュタンの鎧を彷彿とさせるのがファンサービスだ。
ロックオンスナイプが似合っていそうだ。

クリスはソロモンの杖にこだわっている。
やはり、ソロモンの杖で悪行を働いたのが影響か。
そのためなら無防備の相手を狙い撃つことも躊躇わない。
適合係数が下がった状態なのにバックファイアが身を蝕むことさえ恐れていない。
クリスの日常に安息は得られつつあるが、戦場では怒りが漂っている。



「何……だと……」

が、消えてしまった。
そのまま、トリガーを引けば当てられそうだが、そうもいかないのか。
そして、防人驚愕である。
翼が防人扱いしただけのことはある。



(神獣鏡(シェンショウジン)の機能解析の過程で手に入れたステルステクノロジー……)
(私たちのアドバンテージは大きくとも同時に儚く脆い……)


ステルス機能は聖遺物の力によるものだった。
どんどん新聖遺物が出てくる。さすがの第2期である。
シンフォギアを纏わずとも聖遺物の力だけを引き出すテクノロジーだろうか。
聖遺物の使い方は武装組織フィーネの方が勝っている。

モニターに表示されている「Mt.MINAKAMI」の表記が見逃せない。
皆神山は奏の家族が命を落とした場所だ。
滅多に出ないノイズがよりにもよってあそこに出たということはあの事件にはフィーネさんが関わっていたのだろう。
そのフィーネさんを通して米国に渡されたのか。
(さすがに二課で研究すれば怪しまれる)
LiNKERといい奏のエピソードが絡んできている。
響の過去といい、第1期ではあまりスポットライトが浴びせられなかった過去がシンフォギアGの注目点になりそうだ。

余談ながら皆神山はピラミッド疑惑のあるちょっとオカルトな山だ。
そして、金子彰史はオカルト大好きである。
ムー大陸が出てきも文句言いませんよミヨイ・タミアラ。



「急がねば……」
「儚く脆いモノは他にもあるのだから……」


ナスターシャ教授は吐血した。
神獣鏡はナスターシャ教授が起動させたのだろうか。
その負荷で肉体が傷付いたのか?
この人もLiNKERを使っているのかもしれない。
翻弄されているのは二課だが、消耗しているのは武装組織フィーネであった。
異端技術で勝れど使いこなせているわけではないのだった。



「ヘタ打ちやがってッ!」
「連中にアジトを押さえられれば計画実行までどこに身を潜めればいいんデスかッ!」


自分勝手な行動をしてアジトを潰してしまったウェル博士に鉄拳が入ったようだ。
戦闘中に見せた攻撃的な一面が現れている。
口調が、その、ヤクザっぽいです。良くて暴走族。
この人の常識人はもう完全な笑いの種である。

しかし、寝床で悩む悪の組織というのも世知辛い。
いや、ホント世知辛い。
実際問題、身を潜められる場所がないというのは大問題だ。
ましてネフィリムのこともあるし相応の設備も必要となる。
そのための資金も時間も有限だろう。
それを丸ごと潰したんだから「胸くそ悪いデス」と言いたくなるわけである。
悪の組織に過酷な運命を課す金子彰史であったとさ。



「アジトを押さえられた今、ネフィリムに与える餌がないのが大きな痛手です」

「持ち出した餌こそ失えど全ての策を失ったわけではありません」


寝床は置いておいて、問題はネフィリムの餌であった。
先の話になるし詳しくはそこで触れるががネフィリムの餌は聖遺物だ。
そんな貴重なものを失ったのが困りものだ。
その上で策を失ったわけではないと自分で言い出すウェル博士である。
マジ外道。



胸をいやらしい目で見つめる……のではなく、聖遺物をいやらしい目で見つめるウェル博士だ。
欲望のためなら余裕で同胞に手を出すだけに怖い。
あとけっこうあるデス。



「了子さんと例え全部わかり合えなくとも……せめて少しは通じ合えたと思ってました……」
「なのに……」


戦い終わってしょぼくれる3人であった。
武装組織フィーネとの交戦では全て後れを取っている。
その上でマリア=フィーネさん疑惑である。
この人たち、本当にマリアがフィーネさんだと思ったのだろうか。
小生、これっぽっちも思いませんでした。

ともあれ、あれだけやってたった3ヶ月で蘇って全世界に宣戦布告されれば凹む。
そりゃ凹む。



「通じないなら通じ合うまでぶつけてみろッ!」
「言葉より強いモノ――知らぬお前たちではあるまいッ!」


それに対してこれである。
つまり、殴れということだろうか。
事実、殴ってからクリスの態度は軟化したように思える。
まぁ、それはクリスが喧嘩すれば仲直り理論の持ち主だったからかもしれないけど。
ともあれ、殴れ! OTONAの処世術がこれである。



「言ってること、全然わかりませんッ!」
「でも、やってみますッ!!」


それを伝統の一説で返す響であった。
なお、クリスは呆れています。
あ、やっぱり、響専用なんだ。
翼は考え込んでいることから、案外弦十郎の言葉に納得しているのかも。
言葉にできないもやもやを天ノ逆鱗で響にぶつけようとした人だ。
ありだな、とか思っているトカ。
すみません、あの時は防人語をぶつけまくった挙げ句、天ノ逆鱗をぶっ放したので単なるストレス解消でしたね。



斯波田事務次官から武装組織フィーネの状況が提供される。
って、またそばかよぉ!?
今度もそば! 今度はかけそば! もりもかけもいけるそばップラー!
すっかりそばの人になりましたね。
ついでにそばは金子彰史の差し金ではない社長ブログ)。
このアニメのスタッフはみんな狂っている(褒めワード)。

米国の聖遺物研究機関「F.I.S.」の一部職員が武装組織フィーネの構成員らしい。
ウェル博士もF.I.S.の一員のようだ。
そして、F.I.S.は櫻井理論の開示以前より存在しているらしい。
米国と結託していたフィーネさんが渡したデータによって誕生した研究機関なのだろう。

武装組織フィーネに本当にフィーネさんがいるのかはわからない。
だが、フィーネさんの行動の結果の産物であることは疑いようもない。
テクノロジーを見るにフィーネさんはけっこうなデータを渡したらしい。
櫻井理論もどこまでの情報が含まれていることやら。



さて、リディアンでは学園祭が開かれていた。
学園祭! リア充イベント!
クッソシンフォギアには似合わない響きである。

売店ではうどんが売られている。
冷凍うどんってなんぞや?
いや、冷凍うどんの存在くらいは知っているけど、わざわざ冷凍って付けるものなのか?



せっかくの学園祭なのに響の表情は暗い。
偽善と言われたこと、フィーネさんの再臨(疑惑)。
頭を悩ませることだらけだ。



こういう時こそプロデューサー大好きな未来さんである。
最近、出番がありませんでしたからね。
アニメさん……いや、板場さんのステージがもうすぐだと響を誘うのだった。
(クラスメイトをさん付けすることが初めてわかった未来である。呼び捨てにする響とクリスは特別なのか)



だが、謎の尾行者がいた!
片や手段を選ばない。片や常識人。
マリアさんもこんなアピールをしていれば普通に可愛い人になれたのに……
それができないから何か超越した可愛さを持つ羽目に……



クラスメイト3人娘は喉自慢?に出場していた。
コスプレである。
アニメさんと詩織はヒーロー役だとわかるが、創世だけカマキリである。あからさまに怪人である。
カマキリのくせに鎌を持っている辺り、絶妙にわかっている。



「モチロンッ! アニソン同好会の設立ですッ!」
「わたしの野望も伝説も全てそこから始まりますッ!!」


優勝者は1つだけ生徒会にお願いができる。
迷わずアニソン同好会の設立だった。
つまり、今までは蹴られ続けてきたのか……
ともあれ、第1期で劇的な成長を遂げたキャラだけどブレのないアニメさんだった。
(アニメさんの成長の解説はこちらを参考に)



そして、絶唱!
アニメ電光刑事バンのテーマ、「現着ッ! 電光刑事バン」!

って、社長ォオオオ!?
作詞かねこあきふみ、作曲上松範康。
シンフォギアのボス2人が悪ノリである。
悪ノリの塊の結果のこれである。
やはり、このアニメはおかしい。金子彰史の頭はおかしい。以前、私が予告した通りですね。

「金子彰史」名義ではなく「かねこあきふみ」名義だ。
ブログなどで軽めの執筆を行う時の名義である。
芸が細かいな。

なお、意外にも金子彰史が作詞をしたことはない。
WAシリーズの曲も作曲のなるけみちこに任せている。
だが、ついに作詞を手がけた。第1話の声優デビューといい、シンフォギアGは金子彰史にとっても初めてが満ちている。
初めてやった作詞がこれだからたまらない。




「君から届いた110番ッ!」

そんなわけでかねこあきふみ作詞の熱唱である。
ノリノリの2人に躊躇いの1人である。
あ、創世さん、可愛い。カマキリ可愛い。
これに響は感極まる表情を見せていることから、案外このアニメが好きなのだろうか。
特訓として映画と合わせて見ていてもおかしくはない。



「威嚇にとどまらないッ!」

「チャカブラスターッ!」


威嚇にとどまらないってこれかよ!?
以前、社長ブログのタイトルに「威嚇にとどまらない」があった。
それがこんな使われ方がされるとは誰が予想しただろうか。
こんなバカをやることも誰も予想できていないだろう。
いや、バカをやるとは思っていたけどここまでバカだったとは思わなかった。
恐ろしや……あな恐ろしや……



「本星逃がさないッ!」

「シェリフワッパーッ!」


さらにS級WAネタ「シェリフワッパー」だと!?
シェリフスターはWAファンならよく知っているアイテムだが、シェリフワッパーを知る人はあまりいないのかもしれない。
何せシェリフワッパーはWA1における没アイテムだ。
以下、WA1攻略本のシェリフワッパーのやりとりである。

―― 開発中にいただいた資料に『シェリフワッパー』っていうアイテムがあったんですが、製品版には入ってなかったみたいですね。あれは何に使うものだったんですか?
金子 実は闘技場から逃げ出したモンスターを捕獲するみたいなイベントがあったんですよ。ワッパって手錠のことなんですけど、それでモンスター捕まえるのがいいかなあ、と。いやあ、『シェリフワッパー』なんてすっかり忘れていたな(笑)。


その後、シェリフワッパーが世に出ることはなかった。
忘れられたネタだったはずだ。
インタビューで軽く触れられただけのはずだった。
なのに、この土壇場で使った。(まだ第4話だけど)
あえて言おう。
金子彰史は今でもWAシリーズを愛しているッ!



なお、シェリフワッパーはデータ上には存在しているため、チートで全アイテムを解放すれば確認することができる。
豆知識。



が、ダメ!
シェリフワッパーなんて古くて、それもマニアックなネタじゃダメだった。
でも、響は楽しんでいるし未来の表情も満足げだ。
良かったですね。
私もWAネタを披露できて満足です。



「楽しいデスなぁ」
「何を食べても美味しいデスよッ!」


こちらの人も学園祭を楽しんでいた。
いや、アンタらは楽しむだけじゃいかんだろう。
そして、メガネだけで変装している気になっている。
聖遺物のペンダントも出し放題である。
プロ意識が足りない。
いや、中身は年相応ということなのかもしれないが。
バックストーリーを見るに研究される毎日だったと推測できるし、一時的とはいえ日常を謳歌できるのはこれ以上の幸せはあるまい。



「じー」

「な、何デスか、調」


手段を選ばない(笑)に睨まれる常識人(笑)であった。
こんなところで可愛さをアピールするなんて金子彰史らしくない。
ゴーストライターですか?
それとも吐血ですか?
あるいは血涙ですか?



「人間誰しも美味しいモノに引き寄せられるものデスッ!」
「学院内のうまいもんマップを完成させることが捜査対象の絞り込みには有効なのデスッ!」


と、ここで切歌から自分の行動の理屈を述べられる。
うまいもんマップを完成させることで絞り込める!
たしかに響はこういうのに目がない。
狙いとしては正しい。
だが、直後に触れられるのだが切歌たちの狙いは聖遺物だ。
特に美味しいモノに引き寄せられる響は融合症例なので聖遺物を持っていない。
あっ(察し)



「んー」

あ、可愛い。
シンフォギアGになって妙に可愛いキャラが増えた。
金子彰史が死なないか真面目に不安ですが、薄い本に期待できますね。
まぁ、翼さんのはまたないんだろうけどな!



「この身に課せられた使命は1秒だって忘れていないデス」

ここで真面目な眼差しに戻り回想によって任務の説明がされる。
ネフィリムの餌は聖遺物であり、また、それは成長させるためにも必要だった。
だが、アジトを失ったことで餌として確保していた聖遺物を失ってしまうのだった。
そんな重要なものだと知っていてウェル博士はアジトを餌として二課をおびき寄せた。
武装組織フィーネにとって最大級の不利益である。
それをやってのけた……ウェル博士の底と狙いが見えない。



「マリアが力を使う度にフィーネの魂がより強く覚醒(めざ)めてしまう」
「それはマリアの魂を塗り潰してしまうということ」
「そんなのは絶対にダメ」


というわけで響たちから聖遺物の欠片を奪うことを考えるマリアであったが調に制止される。
マリアが力を使うことでフィーネさんの魂が目覚める……
つまり、アンタはフィーネさんじゃない!
いやぁ、やっぱりそうでした。そりゃ芸風違いますから。
そもそも、力を使うことで魂が目覚めるという設定も疑わしい。
フィーネさんが目覚めたら了子の魂は塗り潰されたように、マリアも問答無用に塗り潰されてもおかしくはない。
LiNKERを使っているインチキ適合者だとバレないようにブラフかましているんじゃないんだろうな?



「あたしたちがやるデスッ!」
「マリアを守るのがあたしたちの戦いデスッ!」


調に心配され、切歌はマリアのための戦いを決意する。
ぼっちかと思われたマリアだったがちゃんと切歌と調に想われていた。
良かったですね、仲間に愛されていて。
いや、本当に良かった。
マリアはアーティストとして世界中に愛されたのはマリア自身に魅力があるからだろう。
どんな時でもひとりじゃないのは翼だけじゃなくマリアもなのだ。



「とは言ったもののどうしたものかデス……」

なのにノープラン!
自分を想ってくれる仲間がいたのは良かったけど、手段を選ばない(笑)に常識人(笑)なのが不味かった。
仲間に恵まれているのか、恵まれていないのか。
ウェル博士なんて外道がいるから恵まれていないのかもしれない。
と、友達には恵まれていますね。
翼とも戦場でなければ友達になれただろうに。



「きりちゃん、カモネギ」

そして、聖遺物の持ち主、翼を目の前にしてもこのノープラン。
この人たちは無理に可愛さアピールをして大事な何かを失ったかもしれない。
無論、可愛さをアピールしなくとも大事な何かを失うのだが(防人とか)。
結論、逃げ場なし。



一方、翼はまたクリスとぶつかる。
どうやら、またクラスメイトから逃げていたようだった。
そして、今度こそ捕まるのだった。
前回のクリスを追っている話は終わっていないのだった。



クラスメイトがクリスにやらせようとしていたことは喉自慢への出場だった。
これには響も未来も驚く。
クリスのイメージと反することだ。
何より金子彰史のイメージと反する。
加えて作画が突然可愛い方向にシフトして驚いている。



頬を染めながら戦場へ投げ出したクラスメイトを見る。
応援されていました。逃げ場なし。
止めろ! 無理に可愛くするとバックファイアで大怪我するって第3話で証明されただろ!
アンタが大丈夫でも社長が死ぬ!



そして、リディアンの生徒としてのクリスの心境を表現した「教室モノクローム」だ。
ヒャッハーとか言い出す攻撃的な「ByeBye-Lullaby」とは正反対の柔らかなメロディだ。
クリスの根の性格である優しさや歌への愛が表に出た曲である。




思い出されるのは転校してきた日のことである。
可愛さ(とおっぱい)に目を付けられてクラスメイトから声をかけられるが、用事があるからと逃げ出してしまうのだった。
第1期の時点で描写されてきたが孤独に生きてきただけに人の好意に馴染めないのだ。



あんパンゥ!



牛乳ゥ!



一人飯ィ!
なお、クリスの好物はあんパンです(公式設定)。



同一人物です。
上のあんパン牛乳小僧と同一人物です。
信じられません。
あとこんなに可愛いキャラがシンフォギアにいるというのが信じられません。
ともあれ、振りを付けてノリノリだ。本当に歌を歌うことが楽しそうだ。




これは授業中も同じようで思わずノリノリで歌う姿を見られて恥ずかしがってしまう。
本当に歌が好きなことがわかる。
だが、そんな好きな歌をフィーネさんの元にいた時は戦いのための道具に使わざるを得なかった。
一番好きなものを嫌いだと言わなければ自分を保つことができなかったのだろう。
「あたしは歌が大ッ嫌いなんだッ!」の言葉の重みはクリスの内面を知るごとに深くなっていく。




「だから何であたしがッ!」

「だって雪音さん、すごく楽しそうに歌ってたからッ!」


たしかに振りを付けて歌う人なんて見れば楽しそうにしか見えない。
そのことを指摘されて赤面する。
でも、自分の本心を理解してもらえて嬉しそうでもある。



歌への愛に満ちたクリスの歌で切歌と調の感情も動いていた。
頬を染めている。
調は感じているようにさえ見える。エロい。
乳の大きさはエロさとは無関係のようなので翼さんとマリアさんは頑張れ。
あ、マリアさんはエロくないと思います。



「雪音は歌、嫌いなのか?」

「あたしは……」


歌を愛する人間から問われる。
クリスの歌に対する本当の感情は暗に表現しつつも直接語られることはなかった。
それが今問いかけられた。
ここまでクリスと他のキャラの距離の変化が表現されてきた。
そして、今表現されようとしているのはクリスの本心として歌への感情だ。



教えてやるッ!



あたしは歌がッ!



大ッ好きなんだッ!



また、戦場ではない場所で芽生えた絆、クラスメイトたちの手を取るイメージが差し込まれる。
両親の夢、平和の中で得られるものだ。
第1期のクリスは倒すべきモノのために戦っていたが、シンフォギアGのクリスは守るべきモノのために戦うことになりそうだ。
それは両親の夢への大きな一歩であろう。
いいエピソードなのだが、「現着ッ! 電光刑事バン」で笑わせないでください。
しかも、ちゃんと「ッ!」だし。



あたしの帰る場所――
サブタイトルとなった言葉が歌詞として使われる。
帰る場所のなかったクリスが帰る場所を手にした。
クリスもひだまりゲットだ。



(楽しいな――)
(あたし、こんなに楽しく歌を歌えるんだ)


歌を嫌いと言ったクリスが歌を楽しく歌えるようになった。
これこそがシンフォギアGにおけるクリスの最大の変化だろう。
戦うために歌うのではないのだ。
第1期では消化できていなかったクリスと歌というテーマをシンフォギアGでは第4話にして消化してのけた。
続きものだからこそできることであろう。



見事な歌に拍手喝采である。
手段を選ばない(笑)と常識人(笑)も拍手である。
これを見るに切歌と調も歌が好きであることがわかる。
ただの阿呆ではないのだ。歌を愛する人間なのだ。



で、直後に正気に戻る。
あら可愛い。



(ここはきっと――わたしが、いてもいいところなんだ)

イイハナシダナー……
第4話にして濃密なエピソードであった。
第1話から第4話に至るまで余すところなく全力投球。
全話神回のノリはシンフォギアGでも変わっていない。



「やるデスッ!」

「あいつらッ!?」


クリスは見事にチャンピオンになった。
ナレーションが挑戦者を募ると、どこぞのデスデス言う常識人(笑)が挙手した。
挑戦者にクリスも驚く。
やっぱり、マッハでバレている。
プリキュアみたいにはいかんようで。5つの誓いなんてないのだ。



「チャンピオンに――」

「挑戦デぇスッ!」


まさかの挑戦! それも歌で挑戦!
台本にはない予測不能の展開だ。
これから起きるのは激闘か死闘か、誰にも予想できない。
日常とはいえ波乱を用意するシンフォギアらしさが爆発だ。
これで「現着ッ! 電光刑事バン」を歌ったら笑いの何たるかをわかりすぎている。
次回へ続く。



さて、今回のエンドカードは特別製。
傷付き迷い続けたクリスがやっと安息を手にした。
第4話とは思えないエピソードであった。
ならば、特別製も致し方あるまい。



笑顔の古今東西。
どうしてこうなった。
同じ第4話ではあるが光と闇だ。
いや、熱いバトルと抱えていた迷いが取り払われるというのは共通しているけど。
でも、この笑顔の差だけでまったくの別物と思えるから血涙恐ろしい。


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