範馬刃牙 第174話 激痛(いた) み
刃牙の金的アッパーがピクルに決まった!
金的は刃牙がもっとも好むと言っても過言ではない攻撃だ。
シコルスキーのようなアンダーグラウンドのファイターから、Jr.のような正統派ファイターまで。
挙げ句の果ては夜叉猿のような野生生物にまで刃牙は金的を敢行している。
金的の伝道師が刃牙なのだ。
伝統の一撃、金的であるが、今回はアッパーを用いるという先進的な発想も織り交ぜている。
古今の金的の融合系が今、ピクルに襲い掛かる!
ここ1週間のバキ感想の検索結果からも読者一同の金的に対する期待が伺える。
お前ら、そんなに金的が好きなのかよ。
やはり妖術よりやはり金的だな・・
今回のでそれが良くわかったよ>>刃牙感謝
そんなわけで刃牙の拳が睾丸にめり込んだ。
殺人すら辞さないのが刃牙という男だ。
金的だけじゃ足りません。チョークスリーパーでトドメを刺します。
100%の殺意が込められた金的アッパーである。
文化の戦いはどこ行ったんだよ。
がちょッ
だが、意外。
インパクトの音は意外にも激しくない。
いや、がちょッなんて他の部位を殴っても起こりえない音だ。
この独特の音がある意味金的らしさを醸し出していると言えなくもない。
しかし、がちょッて何だろう。金的をかませばがちょッなんて音がなるのか?
シャリといい人体の股間には秘密がいっぱいだ。(バキSAGA)
せっかくの金的なのにいまいち迫力不足だった。
打撃のエフェクトがない。ピクルの表情も唖然としたものである。
もしかして、効いていないのか?
だが、よく見ると恐るべきことにこの金的アッパーでピクルの身体が浮き上がっている。
ピクルの体重、実に200kg。
それを浮き上がらせるということは、単純計算で刃牙のアッパーには200kg以上の破壊力が秘められているということになる。
金的に200kgの衝撃だ。
金的にやる打撃じゃない。スライム相手にまじんぎりを狙うようなマジレベルの高さだ。
どんだけマジで睾丸潰しにかかっているんですか。
さすが、悪魔の子にして呪われた範馬の血を持っているだけある。
ピクルの子種、数億匹の精子すらも一匹残らず根絶やしにする気なのか?
今のピクルは睾丸と刃牙の拳を支点に浮き上がっている。
全体重が睾丸にかかっている状態だ。
ピクルの体重200kgに刃牙のアッパー200kg…
単純計算で最低400kgの負荷がピクルの双玉にのし掛かっているのだ。
思わず腹筋貫通して胃の中まで潜行しそうな予感がする。
この金的は一見静かに見えて、極限の破壊描写であることが伺える。
金的を食らった刹那、ピクルは予感した。
そう、訪れるであろう激痛(いた)みの大きさを。
机の角に小指を強打した時、みぞおちを強打された時…
その時に類似した感覚がピクルに襲い掛かっていたのだ。
[ホンモノの痛みが訪れるまでに与えられた 数瞬の間]
[脳は既に――]
[衝撃の大きさからその激痛(いた)みの予測を終えている]
[直後
その期待を裏切ることなく襲いくる―― 予想通りの――予想以上の――激痛!!!]
[神が与え給うた―――― 覚悟の時間……………]
そんなわけでものすごい激痛はその痛みに反して、瞬間的に痛みを感じるわけではないようだ。
正確にはあまりの激痛のために、激痛を確認するまでの時間を僅かとはいえ脳が用意するということだろうか。
それを踏まえれば激痛は痛みを認識するのに若干の時間がかかるということになるかもしれない。
たしかに小指はぶつけた直後はあまり痛くないけど、時間を経るにつれ痛みが沸き上がってくる…気がする。
400kg以上の破壊力を誇る金的が小指の痛みに例えられるのも情けないが、つまりはそういうことである。
ピクルは記憶を反芻する。
そう、過去2回に渡って受けた金的の痛みを(第98話・第125話)。
金的はピクルの心に疵痕を残していたのだ。
まぁ、金的の痛みはトラウマものだ。白亜紀には受けなかった痛みだからなおさらだ。
もしも、癖になっていたら困っていたところだが、その心配はないようだ。ちょっと安心。
[くるッッ 過去最大の痛波! 衝撃の感触が―――震動の大きさが―――それを教える]
そして、改めて金的アッパーの瞬間が描写される。
今度は拳が袋に突き刺さっている。袋が歪んでいる。
ピクルを浮き上がらせるだけの威力を持っていることを物語るような派手なエフェクトがある。
デストロイな迫力のある金的だ。
何かもう、精子滅んだんじゃね?
過去最大の痛波…つまりはファイナルマッハ突きやマックシングジャックの打撃以上のダメージだ。
いや、それ以上でいいのかよ!?
右腕や身体を犠牲にした打撃が金的に上回られた…それでいいのかよ。
もしかして、金的マイスター刃牙らしく、技術を用いていたのかもしれない。
本気でサーベルのリアルシャドーを手にして突いたとか。
やがて、ピクルが予感した痛みは訪れる。
予想通りにして予想以上の激痛だ。
痛みを実感した瞬間にピクルは股間を押さえる。
そして、コマのように猛烈な勢いで地面をのたうち回り始めた。
回転する四肢に当たればあっさりと骨折してしまいそうなほどの回転力だ。秒間5回転はしていそうな気がする。
金的もすごかったのなら、ダメージ描写もすごい。
ピクルの激痛がありありと伝わってくる。ここまでわかりやすく金的の激痛を伝えたキャラもいない。
苦しむピクルを刃牙は静かな瞳で見つめる。
「かわいそうだけど明日の朝にはムエタイ屋さんの店先に並ぶ運命なのね」って目だ。
静かな殺意で処金執行しやがった。
極悪だ。シックスさん並みの悪意があるかもしれない。
正直、勝つことなんてどうでもいいんです。ただ単純にピクルが金的で悶えるのを見たいだけなんです。
だが、金的に苦しめど、そこは史上最強。
シコルスキーやJr.、そしてサムワンのように、金的と同時に勝負ありと思わせるような情けない表情はしていない。
睾丸は潰れたのかもしれない。腹筋の中に潜り込んだのかもしれない。
だが、キャラクターとしては死せず。
ピクルは金的の激痛に屈していないのだ。
屈すればネタキャラになる。問答無用にネタキャラになる。
しかし、あれだ。
金的描写長ェな。
これで8ページ目だよ。
何で金的のインパクトをここまでして伝えるのだろうか。
いや、金的痛いですけど。金的ヤバいですけど。
さて、観客席に移る。
徳川光成は刃牙の金的に戦慄していた。
まぁ、股間に玉を2つぶらさげた男なら、戦慄するなという方が無理がある。
みっちゃんは地下闘技場の試合を通して多くの金的を見てきた。
そのみっちゃんが戦慄するほどなのだ。
自分の睾丸が砕けたかと思わせるほどの迫力があったのだろう。
「いつの時もどんな時も 金的は絶対です」
さて、金的の有用性を知る男、烈は金的は絶対の存在だと語る。
烈も金的は愛用している。
近い出来事だとピクルに金的した。遠い出来事ならば刃牙に金的している。
烈は睾丸の重みを知る男なのだ。
…嫌な響きだな。
「しかしのォ……たったこんくらいの………… 小さな玉があれほどとはのォ〜〜…」
ここでみっちゃんは金玉って小さいのにあれほど痛いのは不思議だね!と言い始める。
何言ってるんだ、この人は。
お前は女の子ですかよ。
相変わらず錯乱した物言いだ。
最近、みっちゃんのボケがなりを潜めたかと思ったら、また再発した。
あと金的の話題がまだ続くんですか?
「断言しますッ 睾丸とは内臓なのですッッ」
みっちゃん、世紀の(両方の意味での)ボケに対し、烈は至極真面目に切り返す。
心臓は内臓なのですと言うほどにズレた切り返しだ。
いや、わかりきってますって。
みっちゃんはそれを聞いて言葉を失う。
いや、失うなよ。
金的の話題でどこまで行く気なんだ、こいつらは。
…バカでしょ?
烈は睾丸の歴史を語る。
胎児の頃は体内に位置していたのが、冷却するために体外へ…
内臓なのに、脆いというのに体外へと出てくる。
睾丸を体外に出したのは神の設計ミスとか言いかねない迫力だ。
んなこと言われたら神も困る。
心臓などの内臓も睾丸と同じように脆い。
が、筋肉や骨にこれらの内臓は守られている。
しかし、睾丸は精子の製造に当たって冷却する必要がある。
そのために皮一枚で体外へと出てくることとなった。
なお、睾丸は効率良く冷却するために袋に皺を作ることで表面積を増やしているらしい。
あれ?PCのヒートシンクとか睾丸が母?
そんなわけで睾丸は脆いながらも無防備なのである。
烈曰く「皮膚一枚に包まれた心臓が股間にぶら下がっている」状態なのだ!
いや、その例えは間違っている。
心臓潰されたら死ぬけど、睾丸潰されても死なない。宦官がいたくらいだし。
まぁ、心臓と同じくらいの急所ということだろうか。
心臓を損傷してもネタキャラにはならないが、睾丸を損傷するとネタキャラになってしまうのがバキ世界だ。
ある意味、心臓以上に急所だよ。
そんなわけで烈の丁寧な睾丸説明により、みっちゃんは納得するのだった。
もう何が何だか。
殴り、痛み、そして睾丸の説明と懇切丁寧に金的描写が行われた。
何であなたたちはそんなに金的にこだわるんですか?
金的はバキ世界にとってはやはりそれほどまでに重いものらしい。
「勝負――」
「有りじゃのう………………」
みっちゃんは股間を押さえながら倒れ伏せるピクルを見て、こう口にした。
何を言っているんだ、この人は。
烈の、克巳の、ジャックの死闘を見ていなかったのだろうか。
ファイナルマッハ突きにすら屈しないのがピクルだということを、さっぱりと忘れている。
「いや………」
「それはない」
そんな老人の戯言は花山と烈が協力して打ち砕く。
そりゃそうだ。
これで勝負ありだったらピクルはJr.やシコルスキーレベルだ。
お前何のために日本に来たの?と言われてしまう。
そういえば、何のために日本に来たんだろう。
花山はいい貌で倒れたと言う。
いい貌だったのだろうか。
まぁ、Jr.やシコルスキーと比べるとダンチだ。
あの思わず爆笑を誘ってしまうような悶絶っぷりはピクルにはない。
うむ、ネタキャラにならなければ再起の可能性がある。
ネタキャラになったが最後。自暴自棄気味に刀を振り回しても、音信不通になるだけである。
立ち上がるのか、そのまま沈むのか…
烈が言うには撃たれた瞬間の心の裡で決まると烈は語る。
そして、その心は表情に表れるようだ。
金的された時の闘争心が表情に表れる…シンプルながらもわかりやすい論だ。
とりあえず、シコルスキーやJr.は間違いなく闘争心は残っていなかった。
サムワンもですね。
あいつら、睾丸と共に闘争心も砕けたよ。
ピクルが見せた表情は金的に屈したものではなかった。
険しさを保ったまま倒れ伏せた。
ピクルの心はまだ折れてはいない。
でも、大ダメージを受けてしまえば寝ちゃうかもしれないのがピクルだ。
闘争心があってもけっこう安らかな表情をしちゃうかも。
「立ち上がるどころか―― 刃牙のヤロウ……」
「どうやら」
「ピクルの芯を噛んじまった」
ピクルは震えながらも立ち上がる。
その顔は怒りに染まっている。
ピクルの怒りは危険だ。白亜紀闘法のスイッチだからだ。
これは刃牙も年貢の納め時か?
[共に震えていた]
[緊張で]
[憤怒(いかり)で]
極大ダメージを与え優勢に立ったはずの刃牙だったが、緊張で震えていた。
ピクルの怒りの恐ろしさを刃牙はよく知っている。
自分が死力を尽くしてやっと勝った兄、ジャックを一瞬で屠ったのだ。
さすがの刃牙も恐れざるを得ない。
もしも、鬼の貌勇次郎を想定していたから平気とか言われると困るが。
次回へ続く。
というわけで、頭から尻尾まで延々と金的尽くしだった。
殴った描写、苦しむ描写、睾丸の説明、金的を受けた後の心境の説明…
いや、アンタら、どれだけ金的に愛着があるんですか。
金的をあっさりと流すこともせず、仔細を描写しやがった。
エロ本を読んでいたらいきなり睾丸責めのページが現れたような感覚だ。
普通なら対処に困る。
だが、これはバキだ。板垣作品だ。
少年誌にいきなり金的の話題が出てきても普通に受け入れられてもらえる。
でも、前後にみつどもえやイカ娘があったらちょっとヤバかったかもしれない。
まぁ、それほどバキにおいて金的は重要な存在なのだ。
そして、1話丸ごと使う価値のある金的だった。
アッパーで浮き上がったピクルと静寂のマッチングの破壊力は凄まじい。
思わず笑っ…何でもありません。
バキにおける金的はフィニッシュブローになりかねない破壊力を持つと同時に、ジャブのように放たれる基本技でもある。
独歩がコツカケをやるように一流でさえ金的されることを前提に置いているのだ。
刃牙なんて何が楽しいのか、けっこうな確率で蹴られている。
まぁ、「バキ」になってからは金的被弾率は0%だけど。…そもそも、「バキ」になってからは戦っていないとも言える。
ともあれ、そんな金的の深さと恐ろしさを改めて教えられた。
ヤバいよ、金的。
まして今回は刃牙は100%の殺意を込めて金的した。
正直、金的にどうしてここまでの気合いを込められるのかがわからない。
そこのところを説明して欲しかった気もする。
明らかにフルパワーですよ。だって、200kgのピクルを浮き上がらせているもん。
でも、いくらフルパワーだからってかめはめ波を股間に打ち込む悟空はいない。
パワーの使い所を間違えている気がしないでもない。
やっぱり、刃牙って悪役なのだろうか。
最近の心中描写はピクル中心で進んでいる。
言葉を解さないピクルの方が、考えていることがわかりやすいくらいだ。
刃牙はいつも何を考えているのかわかりませんが。
その辺りのミステリアスさが悪役らしさを加速させているのか?
よくわかりません。
ピクルは重大なダメージを負った。睾丸に重大な損傷があるかもしれない。
だが、怒りを呼び起こした。
ブチキレたピクルの恐怖は言う待てでもない。
対峙した格闘家の象徴とも言えるモノを破壊しているのがピクルの恐るべきところだ。
烈の脚を、克巳の腕を、ジャックの歯と闘志を…同じように刃牙も破壊してやるか?
でも、何が刃牙の象徴なんだろう。
SAGAか?チンポか?
金的のお返しと言わんばかりにチンポ噛みちぎってしまえ。
あと刃牙の象徴といえば、その存在感の薄さだ。
それを破壊してしまうか?
ムエタイ戦士のように5年に1度くらいの割合でしか登場しなくなるかもしれない。
まぁ、一番壊すべきは主人公補正だろうな。
最近の刃牙は主人公補正に頼りすぎですよ。
金的のお返しをしてやるのもいいかもしれない。
ワッショーイと担ぐように金的ピクルアッパー!
30m飛んで刃牙は死ぬ。
憎しみは憎しみを呼ぶのだ。
これもまた文化の戦いなり。
それとも瀕死のピクルに刃牙がさらなる追い打ちを仕掛けるのか?
この刃牙、容赦せん。
瀕死の相手こそ、叩き潰す価値がある。
格闘って楽しいよね!一緒に楽しもうよ!
そんなわけで金的。もいっこ金的!もいっこ金的!金的カイホー32000です!
これで敗衄することがあればピクルは性別的な意味で生まれ変われるかもしれない。
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