バトルスタイル考察-暁切歌編-



暁切歌というキャラクターはある意味ではシンフォギアGの象徴である。
様々な面から伝わる残念さはもはや確固たる個性として確立されている。
残念な美少女が多いシンフォギアにおいて、残念さを売りにしている点で異質と言える。
そんな切歌はことバトルにおいてはどうなのか。
その残念さから目を逸らし活躍を見ていきたい。


・切歌の能力
相方の調のシュルシャガナは汎用性に富んでおり高い対応力を見せた。
それに対する切歌のイガリマも汎用性に富んでいる。



第2話では飛び道具による牽制を行い、射撃を防ぎながら接近し斬撃を行っている。
調の援護があったとはいえあの翼から一本取っており、接近戦にこの時点でのクリスは上手く対応できなかった。
連携をしっかり取っているしクリスの弱点を的確に突いている。
緒戦は見事に働いていると言えよう。



第4話では相手がAnti_LiNKERの影響で弱体化しているとはいえ完勝を達成している。
ここでのポイントはイガリマの能力に頼ることなく純粋な技量でクリスを圧倒していることか。
切歌の基礎はしっかりと出来上がっているのだ。



第10話では一瞬で制圧された。
致し方ないことだがさすがに純粋な技量では翼に敵わないらしい。
とはいえ、カタパルトに匹敵する推進力を持つブースターで追撃、翼を捕縛することに成功している。
隙だらけかもしれないがそのパワーには光るものを見せている。



第12話の調戦では芸達者な調と互角に渡り合う。
多彩な技を見せる調に同じく多彩な技で対抗している。
やはり、日頃の訓練の成果だろうか。
技の多彩さなら翼にだって負けないのだ。



さらに第13話ではネフィリムの腕を切断している。
二課の装者はネフィリムにこれといったダメージを与えられなかったのだから快挙とも言える。
先述したが切歌はパワーにおいてはなかなか光るものがある。

振り返ってみると切歌は意外にも活躍している。
特にクリスを圧倒していることから十分な仕事はこなしていると言えよう。
特筆すべきはそのパワーだろうか。
その上で飛び道具もあると対応力も十分高い。
調同様、隙のないスペックを見せている。

とはいえ、切歌が担当したクリスは二課では隙が大きく弱点も多い。
だからこそ、切歌の弱点、隙だらけな一面が目立たなかったのかもしれない。
事実、翼との戦いでは一瞬で制圧された。本人の残念っぷりに劣らない残念さである。
ただ十分な訓練を重ねているのか基礎はできており、一時期の響やクリスのような訓練不足故の失態は犯していない。
やることはやっているのだ。
その上で翼に一瞬で敗北したのなら、如何に隙だらけと言えどそれは恥ではないだろう。


・クリスとの戦いを担当した理由
二課の装者のうち、響は極めて高い潜在能力を、翼は極めて高い技量を持っており、どちらも油断ならない相手である。
そのため、響を機動力に優れた調が押さえ、翼は比肩しうる技量を持つマリアが押さえることとなった。
そうなると半ば消去法的にクリスは切歌が押さえることになってしまう。

では、切歌がクリスと積極的に戦う理由はなかったのか。
だが、切歌はクリスとの戦いで明確なアドバンテージを得ている。
F.I.S.側ではもっとも二課の装者を圧倒している。
弱点の多いクリスが相手とはいえこれは金星だ。

マリアは待ちを主体とした落ち着いた戦いを得意とするため、射撃で制圧されると厳しい展開になりそうだ。
調は対応力こそ高いもののこれといった得意とする距離が存在しないため、
クリスが相手ではそれなりに対応しながらも決め手に欠ける泥試合になりやすいだろう。
武器である機動力も圧倒的な弾幕を前には無力化されそうだ。

その点、切歌は近距離を得意としつつも中距離戦にも対応できる。
F.I.S.側ではクリスの得意とする射撃戦をいなしながら苦手とする接近戦へ移行できる唯一の装者と言えよう。
相性が噛み合った結果、切歌はクリスを圧倒することができた。


・F.I.S.の訓練
第8話でF.I.S.は訓練をしている様子が映されていた。
おもしろおかしな訓練ばかりな二課とは異なり、至極真っ当な普通の訓練である。
個性的ではないが故に共通する訓練が多いのか、F.I.S.の連携はしっかりと取れている。
第1期ではあまり連携が取れなかった二課とは大きな違いである。

また、私生活を投げ捨て訓練に専念できる(させられた)環境だろうから、練度だけで言えば二課を圧倒しているかもしれない。
実戦経験に勝る二課と対等に渡り合えたのはこのような背景があるからだろう。
そして、シンフォギアにおいて訓練の重要性は幾度も語られている。
訓練しない天才より訓練する凡人の方が勝るのがシンフォギアの世界観なのだ。



なお、同門だからなのか、マリアと切歌はまったく同じ態勢から攻撃を出している。
こうした部分からもキャラクターの繋がりが見えてくる。


・ 切歌の必殺技の紹介


切・呪リeッTぉ
「キル・ジュリエット」。
二対の大鎌の刃を飛ばす飛び道具系必殺技。
γ式・卍火車と相打ちになったことから破壊力は同程度か。
調の援護があるとはいえあの翼に命中させていることから、なかなかの性能の必殺技である。
切歌の象徴とも言える必殺技だが、以後、新技が出るまでしばらく間が開くことになる。



断殺・邪刃ウォttKKK
「だんさつ・ジャバウォック」。
相手をワイヤーで捕縛した後にギロチンで両断するという相当に物騒な技。
その破壊力はネフィリムの腕を両断するほどである。
直撃していたら胴体分離は免れなかった。



封伐・PィNo奇ぉ
「ふうばつ・ピノキオ」。
肩部のパーツを鎌に変化させて突っつく。
隠し腕的な使い方ができるため、応用の範囲が広いと思われる。
作中での用途は突っつくだけに終わったのが惜しい。



双斬・死nデRぇラ
「そうざん・シンデレラ」。
鎌を合体させて巨大なハサミにする。
その威力は非常Σ式・禁月輪に匹敵するため、けっこうな大技である。



終虐・Ne破aァ乱怒
「しゅうぎゃく・ネバーランド」。
巨大化させた鎌を回転させて切り刻む。
大技なのだが直前にグレート調ロボが出たため、どうも印象が薄い。


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