バキ道感想 第25話「なおざり」



大相撲に鉄槌を下す! 何故か小池が表明!
お前は一体誰なんだよ、小池。
黒幕はお前かよ、小池。

さて、場面は宿禰の杜から大きく変わってみっちゃんと小池は長い階段を登っていた。
みっちゃん、アンタもかよ!
階段はその長さは無論として、傾斜があってかなり歪で老体には堪えるであろう。
妙な根性を見せるみっちゃんであった。
この巨悪はたまにはこういう目にあってもいいのではないでしょうか。

明治36年に建造されて、それ以来放置されているようだ。
明治36年は1903年なので100年以上が経過していることになる。
そんな階段の先にあったのは初代野見宿禰の墓だった。
この野見宿禰の墓、実在するもので兵庫県たつの市にある。
そうなると二代目宿禰は兵庫県出身なのだろうか。

「随分とまァ…「なおざり」な印象じゃのォ」

宿禰の墓はみっちゃんの言う通りになおざり、杜撰に放置されていて荒れていた。
おざなりとなおざりで後者の方を使ったのは、似たような意味ながら後者には放置されているという意味合いがあるからですね。
地味に言葉の使い方が正しいみっちゃんであった。

宿禰の墓には一応供え物がされている。
ワンカップ横綱だ。
偉大なる相撲の始祖に対してちょっと安っぽい供え物ですな。
一升瓶くらい置いておけばいいのに。

小池曰く、豪壮な国技館と比べると大きな差がある。
子孫は繁栄したが原点は蔑ろにされている。
まさに不条理。
だからこそ、神が二代目宿禰として降り立ったのだ!
まずはお前らが宿禰の墓を掃除しろ!

そんなわけで宿禰一族の大相撲への敵愾心は初代宿禰を蔑ろにしていることからだった。
何かわりと私怨ですな。ちょっと女々しい。
でも、その大相撲の横綱を務めていた金竜山を宿禰は認めていた。
金竜山個人は宿禰一族を蔑ろにしていなかったのか、あるいは宿禰本人としては宿禰一族の怨讐はどうでもよく自分の強さを試したいだけなのか。
ともあれ、宿禰の行動には宿禰の意志以上に周りの思惑が絡んでいそうだ。

そんなわけでこれが宿禰の話であった。
そういえば、宿禰について加納秀明が聞いたのがこの話の発端でしたな。
何か途中で鍛錬を挟んだりしたけど、とりあえず動機がわかったのは大きい。

「相手は天下の大相撲」
「世界最大の「力」の集団ですよ」


加納秀明の大相撲の評価が高い!
読者からすれば大相撲=猪狩に負けたいまいち格闘技だが、相変わらず格闘家たちの評価は高いのであった。
もしかして、近年の本部の評価の上昇から本部に勝った相撲は凄いということになっているのかも。
それなら多少は納得か。
特異点はやはり本部だ! 宿禰は本部と戦え!

場面は変わって国技館の理事長室。
そこで金竜山と理事長の嵐川将平が向かい合っていた。
金竜山は葉巻を吸っていた。
最大トーナメントの時の相撲にこだわり、相撲で負けたのなら試合で勝つ意味はないと猪狩に勝ちを譲った堂々とした姿からは想像しがたい。
もしかして引退後は猪狩に弟子入りでもしたか?
それにしても謎の葉巻アピールだよ。
理事長に対してあえて挑発的な態度を取るために吸っているのか?
でも、素でこんなことをしているような……
とりあえず、金竜山は力ではなく策略で売っていくことにしたらしい。
金竜山の頭脳と宿禰の力が合わされば無敵!
……金竜山って頭脳キャラのイメージゼロですけどね。

金竜山は大関が宿禰に負けたことで理事長を煽る。
ここで理事長は宿禰が金竜山の手の者だと気付くのであった。
当然、理事長は宿禰が何者かを問う。
そこで金竜山が指定した場所は八角形の土俵、つまりは地下闘技場であった。

金竜山としては大相撲を貶めたいために喧嘩をしたい。
大相撲としては名誉のためにもこの喧嘩は受けて勝たなければならない。
お互いの利害が一致していると言えよう。
でも、何で地下闘技場だ? 大相撲の土俵で戦った方がいいと思うのだが……
決まり事の多い世界だから表ではすんなり事が進まないと見て非合法な地下闘技場を指定したのか?

そんなわけで宿禰VS大相撲は地下闘技場で行われることになった。
宿禰は試合に先駆けて地下闘技場に立つ。
砂を手に取ると爪や歯が見える。
これを見て絶叫やうめき声が聞こえるようだと感想を漏らす。
地下闘技場にはつい最近にはモツがぶち撒かれている。 怨念も宿っているぞ、多分。

その砂を宿禰は100トンの握力で握る。
爪と歯は粉々になるのであった。
……石にはならんのか。
これだとただ握力が凄い人ですな。

宿禰VS大相撲が始まる。
宿禰編はここからが本番だろうか。
本番だが刃牙は完全に気配を消している。
ステルスゲームみたいにここからステルスキルを狙っているのかも。
次回へ続く。

ここで次回予想!
大相撲は宿禰相手に誰をぶつけるのか!
当然、人材がいない。
横綱でさえ四股が甘いとか言われていたし。
無理。大相撲は猪狩にだって勝てないんですよ。本部には勝ったけど。

ここで秘密兵器、猪狩!
大相撲は多額の報酬を渡して猪狩を味方に付けたのだ。

「ヘッ、あんなロートルが宿禰に勝てるかよ」
「わかっとらんのう、お主は」

観客席で意気がる加藤を本部は窘める。
闘技場に目を移すと猪狩が宿禰に卍固めを決めているのであった。

「あんな見せかけだけの技、実戦で通用するかよッッ」
「わかっとらんのう。プロレスの技はたしかに見せかけだけの技が多い。だが、卍固めだけは別物じゃわい」

本部は卍固めがどんな技なのか、柔術の観点で見ても実戦的だと語る。
また、こことは別の場所で困惑する梢江に独歩は説明するのであった。

「プロレスラーって奴は素人離れした柔軟性を持っている……そんなプロレスラーでさえ決して逃れられない技が卍ッッ。あの技をかけられたらヨガの修行者でもギブアップしようってもんだ」

独歩の過去を忘れたかのような発言を物語るように宿禰は微動だにできない。
それは沈黙ではなく窮地であることは流れる大量の冷や汗が物語っていた。

「宿禰君、大相撲対策はしてきたようだがプロレス対策はまだだったようだね」
「~~~~~~~~~~ッッッ」

宿禰は金竜山に続いて猪狩に壊されてしまうのか!
次回へ続く!
あ、次回はスペックのエピソードですね。休載が多めなバキ道だけど間に挟むものがあると心象的にはそんなに休んでいる気がしないかも。