地下闘技場戦士を相手に大相撲がどこまで通じるのか。
大相撲は少なくとも本格実戦派の本部を倒すという快挙を挙げている。
その実力はわりと白眼視されているとはいえ油断はできないことはたしかだ。
さて、地下闘技場戦士と大相撲が向き合い微笑み合う。
この辺は近年のバキお得意のリプレイですな。
ともあれ、お互いに闘志が滾っているようだ。
ここで気になる観客だが地下闘技場関係者はみっちゃんと加納秀明だけだ。
最近は存在をアピールすることの多い加納秀明である。
一体、こいつに何があったのだろうか……
「確認願います」
さて、控え室。
金竜山が試合の順番と組み合わせを発表する。
先鋒が渋川先生VS巨鯨!
二陣が独歩VS猛剣!
三陣が花山VS鯱鉾!
四陣が克巳VS獅子丸!
副将が刃牙VS炎!
大将が宿禰VS零鵬!
前回の並びと全然違う!!
何というフェイントだよ。
メチャクチャ騙された。
胴着に着替えた地下闘技場戦士たちはどよめく。
渋川先生が先鋒なのがよほどの驚きのようだ。
いや、試合順を全然決めてなかったのかよ。 試合順は戦略を揺るがす大きな要素だと思うのですが……
まぁ、そこは行き当たりばったりの地下闘技場戦士らしいと言えるか。
だが、渋川先生が先鋒なのは本人の希望だった。
渋川先生VS巨鯨は技VS力の極地で大相撲の何たるかがもっとも如実に表れる試合だろう。 合気が通じるか否か、技術が介入できるか否かは地下闘技場戦士たち全員の立ち回りに大きく影響する。
そう考えると渋川先生が先鋒を買って出るのは妥当だろうか。
地下闘技場チームのゲスト、宿禰もこの試合には興味津々のようだ。
角界におけるもっとも大きな巨鯨に通じるのか、通じないのか。
宿禰自身、合気には翻弄された。 大相撲の誇る相撲はどう合気と向かい合うのか、見逃せないのだろう。
「
渋川先生と巨鯨、両雄が並び立つ。
渋川先生が155cm47kgに対し巨鯨は231cm290kg。
バキ史上最大の身長差でありサイズ差である。
あまりのサイズ差に巨鯨自身が冷や汗を流すほどであった。
君、ダメ! 何かいろいろダメ!!
何かこの時点で巨鯨に未来が見えない。あっさりと捕鯨されてしまいそうだ。
渋川先生のサイズに困惑する対戦相手は初めてではない。
最大トーナメント第1試合の相手となったロジャー・ハーロンもそうだ。
だが、ロジャー・ハーロンはセコンドの激によって闘志を高めた。
渋川先生に驚きはすれど侮っていなかったのだ。
1回戦負けの噛ませ犬なロジャー・ハーロンだが、セコンドとの試合前のやり取りは味のある地味な名シーンだと思っている。 巨鯨もロジャー・ハーロンみたいになってくれるか?
ロジャー・ハーロンになると負けるんだけど。
先鋒戦は最大級の格差を誇る試合となった。
地下闘技場戦士と大相撲、お互いに真価が試されることになるであろう。
そして、巨鯨が噛まれる未来しか見えない。 渋川先生は大物相手はむしろ得意なくらいだ。
サイズ差は絶対的なアドバンテージとはならないであろう。
いや、やたらと持ち上げられている大相撲ならばあるいは……
なお、試合順で意外なのは刃牙が副将だったことだ。
刃牙と言えば次鋒で郭春成相手にやった塩試合が伝説である。
バキ感想の大御所、とらさんがチャンピオンを破いたことでも伝説ですね。
サイト移転の際に画像は消失したみたいですが、密かにAAなんかがあったりするほどには伝説。
そんな伝説的な塩試合をした刃牙だから、また次鋒でやらかすかと思ったら意外にも副将だ。
刃牙は地下闘技場チャンピオンなので副将を務めること自体はそこまで不思議でもない。
だが、相手となる炎が副将なのは意外だ。
小結ではあるが角界の中では実力が高く評価されているのか?
副将となれば刃牙は盛り上げてくれるのだろうか。
最近は影の薄さが歴代一なので何とか主人公らしいところを見せてみてはいかがでしょうか。
なお、大擂台賽で副将を務めたJr.は見事に塩試合をやってのけた。
……刃牙よ、またやらかすんじゃないだろうな。
次回へ続く。