刃牙道感想 第186話「近間」



0.5秒の先読み勝負だ!
ただこの0.5秒の先読み、毎度のことながらよくわからん。
結局、先読みがあやふやな感じになるし……
解説しろ、本部!
今こそ解説する最大のチャンスなんだ!


「読み合いになりました」
「スゴいレベルです」「「踏み込む決意」その心の動き以前・・を読み合っている」

ここで解説するのは当然この男!
ガイア!
ガイアかよ!?
もうリアクション芸人になったから解説とか無理にせんでも。
加藤と末堂と並んで正拳突きしていればいいのに。

先読みの概念を一番最初に持ち出したのがこのガイアである。
同時にラッシュを仕掛けられれば先読みしても攻撃を食らうということを証明した男でもある。
これを鑑みると先読みって意味があるような、ないような……
戦場のように武器による即死が相次ぐ環境なら意味はありそうだけど、一撃食らうことが必殺にはなかなか繋がらない徒手戦では価値がやや落ちるのかも。

刃牙と武蔵は深い読み合いを行っているようだ。
だが、本部曰く展開はさほど変わらないらしい。
その予告通りに刃牙がやったのは普通に歩いてからの連撃だった。
もっとも、先読みによるものか、武蔵には全て受け止められてしまう。
このラッシュを受け止められたことで刃牙は先読みされていることを悟る。

「一部始終を見ていたって」「捌けねぇものは捌けねぇ」

先読みしても速さに追いつかなければ被弾することはガイアが自身で証明している。
ここであの時のことを思い出さないガイアはやはりノムラなのではなかろうか。
それとも花田。

相手の攻撃に対応するには相応の速さや技術が必要であり、先読みはあくまで補助的な技術ということだろう。 本部だって経験による読みで渡り合えたのだ。
0.5秒の先読みは絶対的な技術ではないことがわかる。
……あれ? それなら無理に読み合う必要はあるのか?

ここで武蔵は腕を改めて振る。
するとエア刀がさらにハッキリと見えるようになり、観客たちもそれを察する。
どうやらエア刀は時間によってその存在感が増すバフ効果があるらしい。
今まで見てきたエア刀はぽっと出のエア刀だが、今のエア刀は時間を置いたことで存在感の増したエア刀!
今、刃牙は最強のエア刀と対峙している! ……妖術師刃牙にはピッタリか?

「”斬り結……”」
「誰の言葉だっけ…」
「”斬り結ぶ……」
「太刀の下こそ地獄なれ…」
「一足進めば…………」
「後は極楽也……”」


もはや本物同然となった(かもしれない気がしなくもない)エア刀を前に刃牙はただただ突っ込む。
現代格闘技が生み出したウィービングで上体を激しく動かし、さらに複雑なステップを踏んだ後に殴りかかる!
待て、読まれているならそれはあまり意味がないんじゃないか? 結局はフェイントの類だし、読まれているなら思い切ってゴキブリダッシュを仕掛けた方がスピード勝負に持ち込めるような……

ズン

というわけで、学ばない男、刃牙。
早速エア刀で袈裟斬りを食らう。
本日、2度目のエア刀が炸裂した。
せっかく身に付けた自動回避もあまり効果を発揮せずに斬られまくりである。
あれは本物相手じゃないとダメなのか?
いや、初めて見せた時は勝手に妄想して回避していたし……

「「近間」は俺も好きだ」

刃牙は迂闊と言うべきか、武蔵の眼前で動きを止めてしまう。
この間合いは武蔵も得意らしい。
素手の持ち味が生きる零距離で何という体たらく……
ま、まぁ、刃牙さんは1本目は遊ぶから……
次回へ続く。


刃牙が斬られた!
何回斬られるんだ、お前は。
武蔵がリアル日本刀を持っていたらもう2回は死んでいる。
何の準備もなければこうなるのも仕方ないか……

刃牙の身体能力は勇次郎に匹敵するくらいには高い。
でも、油断癖とかそういうのがあって実力がどうにも安定しない。
そして、今は安定しない状態らしい。多分。
勇次郎戦でもドレスを食らって死にかけて範馬脳が目覚めるまで劣勢だった。
よし、一度死にかけろ! 刀を食らえば即死かもだけどな!

ここまでの刃牙はいいところがない。
というか、やられる時がイマイチ極まりない。
リアル刀ならもう死んでいるわけだし。
いや、ピクルや花山を思い起こすと斬られても多少は平気か?
でも、今の刃牙はトランクスだけでサラシを巻いていないしなぁ……

とりあえず、本部は解説役に専念する気らしいのでそこは安心だ。
うむ、君は解説に専念するくらいがちょうどいい。
武蔵に勝ったのに何故か下がった人気を解説で取り戻せ!