バキ道感想 第110話「首吊(ハンギング)」



ジャックと宿禰の試合が決定した。
いや、戦うんですよね?
そうですよね?
顔合わせくらいはすればいいのに。
二人共、計画性があまりないからなぁ……


みっちゃんは庭で飼っている鯉に餌を与えていた。
この鯉は宿禰の四股のおかげでデカくなった、らしい。
宿禰は石炭を握ってダイヤモンドを作ったり、鯉を大きくしたり、どこか神秘性のあるキャラだった。
……最近はすっかり世俗に染まったというか、そんな神秘性が錯覚だった感はあるけど。

鯉の池の近くにある木々の中でみっちゃんは異常な光景を目にする。
ジャックが首を吊っていた!
ど、どうしたんだ、ジャック!
せっかく嚙道とか言い出したり敬語を使ったりして盛大にイメチェンしたのに、読者の反応があまり良くないことに心を痛めたのか!

ジャックは首吊りではなく枝からぶら下げたタオルに噛み付いていた。
ジャックの全体重、200kgを支えるなんという咬合力!
何というタオル! 何という枝!
いや、200kgの負荷を受けてよく千切れず折れないよ。

「ア……ドーモ…」

この首吊りドッキリに成功したもののジャックの返しはちょっといまいちだ。
やっぱり慣れていないことを無理してやっちゃってる感は否めない。
変わった自分を演出することに精一杯なのか?
何か大学デビューした人みたいでちょっと痛々しい。

どうやらジャックはこれで休んでいたつもりらしい。
布団は慣れていないとか何とか。
でも、君、メチャクチャ汗を流しながら噛んでいましたよね?
何かサプライズのために無理していませんか?
というか、さっさと宿禰と戦え! またデモンストレーション回かよ!

ジャックは咬合力でバーベルを支えるトレーニングをする。
全身を使っても持ち上げるのが大変なバーベルを、口の力だけで持ち上げるというビックリ人間トレーニングだ。
このトレーニングは初出ではなく、ジャックの人生を変えたジョン博士の回想で1コマだけ描かれている。
ジャックの異常なトレーニングを象徴する一場面である。

かつてはたった1コマだけのシーンを今回は9ページを使って描く!
だから、宿禰との試合が始まらないんですね。
あと感想を書く側としても突っ込みにくいので困る。

今回、バーベルに付けているプレートは片側で4つである。
みっちゃんは400kgなのかと驚愕する。
でも、ジョン博士の回想では片側5つ……
あれ? 減ってません?
プレート一つ一つが大きくなっているから……

こんなことをやれば歯茎がガタガタになりそうだ。
咬合力を鍛えるためなら肉体のダメージなど度外視!
刹那主義のジャックらしいトレーニングではある。
でも、ジャックの象徴のドーピングをやっているコマがない。
もしかして、ドーピングは止めた?

ともあれ、ジャックは宿禰との戦いへと向けてトレーニングに余念がない。
サボっている間に戦いが始まる刃牙よりはまともな姿勢だろう。
逆に宿禰は何をやっているのか。
徳川邸の厄介になっているはずなのに影も形も見えない。
失望されたみっちゃんに追い出されてしまったか?

方向性はともあれ勤勉なジャック。
モチベーションが行方不明の宿禰。
足踏み気味ながらも戦いの時が迫っている……のか?
前回の引きから試合が始まらなかったのだからもう数話引っ張りそうな気はする。
とりあえず、本部はジャックの激励に来てやれ。
せっかく刃牙道で評価を上げた?のだから、普通に出てきて欲しいんですけどね。
次回へ続く。