刃牙らへん感想 第56話「到達」



1ヶ月ぶりの刃牙らへんだ!
さすがに1ヶ月もすれば次の展開へ移ってくれるでしょ。
次にジャックと戦うのは独歩か、克巳か、末堂か、加藤か。
いや、これで神心会が出張らなければ笑うけど。

独歩は三島の背後を取る。
一応の実力者の背後をあっさりと取る独歩の凄まじい技量……
と言いたいところだけど、いつの間にか背後を取ることは独歩の得意技の気さえする。
勇次郎には空中から不意打ちを仕掛けたし、不意打ちそのものは失敗したものの天内悠に気付かれず背後に回っていた。
独歩の手品のような動きは今に始まったことではない。
なので、そこまで掘り下げんでも……

独歩は三島に超強打を当ててみろと煽る。
おそらくは多くの選手を叩き潰してきた打撃を恐れるどころか、当ててみろと煽られて三島は怒る。
不気味な独歩への恐れよりも闘志が上回ったのであった。
親兄弟でも手加減するなが神心会のモットー。
敬愛する(元)館長も叩きのめすのだ!

そうしていきり立つ三島の打撃だが当然独歩には当たらない。
いや、これで当たったらもうギャグですよ。
末堂未満の門下生など相手になりませんよ。

三島の打撃はことごとく外れ、同時に背後に回り込まれる。
二度の打撃をかわしたところで、背後から独歩は三島の頭を軽く叩く。
これで決着だった。

「史上最強希代の空手家愚地独歩は――」「大好きな闘争たたかいへ身を投じた」

ここで克巳が急に語り始める。
それも独歩が得意とする構え、天地上下の構え付きだ。
独歩は愛用しているけど克巳がこの構えを取ったことがない。
珍しい光景である。

ここで克巳が語るのは独歩の空手の立ち回りだった。
どんな巨漢、どんな武器、何人であろうと前に進み続けた。
実際、独歩は勇次郎相手にも引くことはなかった。
名台詞、後退のネジを外しているである。
あれはあの場での強がりではなく、独歩の空手観そのものでもあった。

でも、ドリアンに手を切られた時はさすがに逃げている。
まぁ、空手家であると同時に武道家だから不利すぎる状況で戦いはしませんよ。

「相手を透り抜けちまうんだヨ」

前に進み続けた結果、相手を通り抜けるようになった!
……いや、そうなのか!?
騙されんぞ。前に出るだけで通り抜けられるのなら千春だって通り抜けられますよ。

神技なのはわかるが神技だからこそ、積み重ねた経験と技術と研鑽の賜物だろう。
前に出るだけだと殴られるから、前に出つつ相手の攻撃を捌く技術を磨き上げた結果、通り抜けられるようになったと見るのだが妥当だ。
克巳さん、ちょっとはしょりすぎです。



なお、バキ世界の強さランキングを破壊した因縁深い力士を通り抜けている。
その力士との戦い、猛剣相手には通り抜けることはなかったけど。
残念ながら実力差がある相手にしか通り抜けられないのだろうか。
あるいは刃牙のようにピクルみたいな強者相手にも通り抜けられるのか。
真に肝要なのはそこだろう。

だからこそ、独歩の真価を試すためには強者との戦いが求められる。
神心会の門下生相手にイキっている場合ではない。
戦え、独歩! さらなる強者を相手にも前に進み続けろ!

「じゃ長谷川」「次ヨロシク」

まだ続くの、このエピソード!?
う、嘘やろ! こんなことが、こんなことが許されていいのか!
どうせお前も通り抜けられるだろ!
ここで我が真の名は長谷川海王みたいなことを言っても無駄だ。
普通に通り抜けられる。

1ヶ月待たせてまさか通り抜け編が終わらなかった。
末堂は1話でやられたのに……
もうちょっと末堂を愛してやってほしい。
あいつ、ドリアン戦ではけっこう普通に格好良かったと思うんですよ。

長谷川はどうなるのだろうか。
まぁ、通り抜けられるでしょうね。
あまりにもエピソードを膨らませようがない。
逆に次の話が楽しみになるレベルだ。
せめて笑える通り抜けられ方をしてほしい。

それにしても三島は何も面白くないやられ方をした。
あまりにも無難にやられて何もコメントできない。
その点、何だかんだで加藤は刃牙の強さを疑ったところから始まって、いざ戦い始めたら面白いかけ声や金的と全体を通してけっこう楽しませてくれた。
加藤と通り抜け三人衆ではやられ役としての厚みと重みの次元が違う。
彼らは偉大なる加藤を見習ってほしいところだ。

こうして2025年の刃牙らへんは終わるのだった。
2026年はどうなるのだろうか。
どうなるも何も通り抜けるのが先ですが。
次回へ続く。
なお、合併号+次号休載でたっぷり待つぞ、長谷川ぁ!