刃牙らへん感想 第28話「白亜紀の耐久力(タフネス)」



現代の超不自然と古代の超自然が再度激突する!
なんだけど、最近のピクルさん、不自然に目覚めていて先行きが不安だ。
ジャックが強くなったというよりもピクルが弱くなった感のある今回の試合、一体どうなる、どうする。

ピクルは奇襲を仕掛け、ジャックはタオルを武器に迎え撃った。
反則で今回の試合は始まったのである。
お互いに巨漢だけありルールには収まらない!……ということかも。

ここで先に構えるのはジャックだった。
両手を腰から胸付近に置く構えである。
偶然か必然か、刃牙の構えによく似ている。
嚙道に目覚めたジャックは構えるようになった。
構えとは攻め以上に守りのためのものだし、守備を意識していることの表れであろうか。

ベチィッ

棒立ちのピクルにジャックは左ストレートを顔面に打ち込む。
顔面への強烈な一撃を受け、ピクルは思い切り後方へとのけぞる。鼻血だって流す。
やっぱピクルさん、弱くなってない?
全盛期のピクルはこういった打撃を受けてものけぞらないし鼻血も流さなかったんだが……

「傲然と立ちつくしているッッ」
「おおおっと」「あまつさえッッ」
「白亜紀スマイルのオマケつきだァ~~ッッ」


タフみたいな表現をしつつ、ピクルは白亜紀スマイルを見せる!
いや、白亜紀スマイルってなんだよ。
ともあれ、ピクルは余裕、ノーダメージだ!
でも、のけぞって鼻血も流しちゃったんだよな。大丈夫か?

ピクルには笑う余裕があるというよりも笑うほどの好感を抱いた方が正しそうだ。
何せピクルが直近に戦った相手が武蔵に範馬刃牙だ。どっちも卑怯者だ。
どちらも恐怖を抱いたし、武蔵相手には逃走を選択してしまっている。
それと比べればジャックは真っ向勝負。嬉しいくらいにまともな相手と言えるだろう。

そんなピクル相手にジャックは左ジャブを真正面から何発も顔面に打ち込む。
積極的に仕掛けるのはいいけど正面から殴るとカウンターで噛み付かれそうで怖い。
宿禰は迂闊な張り手をした結果、小指を噛み切られている。
噛み付かれないほどのハンドスピードを持っている自信があるのか、カウンター噛み付きは嚙道の特権だし事実としてピクルはカウンター噛み付きの実績がないからか、あるいはいつものノープランか。

現代人ならこれだけで脳が揺れそうだが、四足獣と同じレベルの強靱な頸椎を持つピクルにはさしたるダメージではなかった。
すかさず噛み付きによる反撃を敢行しようとするのだが、ジャックは渾身の右ストレートを合わせる。
ここはしっかりと噛み付き対策をしており、正面からではなく横っ面を殴る形だ。
打撃格闘技で歯を食いしばるのは基本中の基本! 噛み付こうと口を開ける瞬間、これ即ちもっとも打撃に脆い瞬間!
ジャックはかつての失敗を踏まえたカウンターを放ち、ピクルは大きくのけぞるのだった。



さらにジャックは一気に走り寄り、ダイナミックなハイキックを顔面に放つ。
ジャックの巨体を総動員させて放つ大技だ。
宿禰戦と違って初手から打撃で攻めている。
いきなり噛み合えばジャックも大ダメージは免れない。というか、以前の戦いではいきなり噛み合った結果、大怪我をしている。
こうして打撃で削るのはジャックなりに戦いを組み立てた結果だろうか。

この一撃を受けピクルは吹き飛ぶ……かと思いきや、身を翻して着地する。
しかも、笑顔のままである。
ジャックの打撃が効いていない!
前の戦いではノーリアクションだったから、吹っ飛んだりのけぞっているだけジャックのパワーアップが窺えるが決定的なダメージには至っていない。
白亜のタフネスは健在だ!

「この試合―――」
「打撃での決着はムリがあるッッ!!!」


そ、そうなのか?
刃牙さんは打撃で追い詰めたのですが……
ともあれ、ピクルのタフネスは相変わらずだ。
次は攻撃力が健在か、そして、それにジャックが耐えられるかが勝負のひとまずの分かれ目か。

なお、一応刃牙と花山は感染している。
が、コメントなし。
君たち、もうちょっと喋っても……

アナウンサーは打撃じゃダメと暗に言っている。
やはり噛み付きが焦点となる……のか?
ジャックの強みは受けながら噛み付けるし、打撃を打ちながらも噛み付けることだ。
対してピクルは咬筋力は上かもしれないが噛み付きをする時は噛み付きしかできないのだ。

ジャックの噛み付きが闘争を制するための技術なら、ピクルの噛み付きは獲物を食べるための行為だ。
そこの技術の差が出てくるのか、そもそも嚙道が未だによくわからないから有耶無耶になるのか。
噛み付きは一撃必殺過ぎて細かな差を描きにくいのはありそう。

ピクルは笑いジャックは無表情だ。
また喋り出せばジャックの表情が変わるかもしれない。
そこを噛み付くとか。
セクシーコマンドー噛み付きだ!
次回へ続く。
なお、次週休載!