刃牙道感想 第139話「対国家(くに)」



武蔵の命運が決まる戦いが始まる!?
もう本部は守護れない。
この人、肝心な時に仕事しないな。
花田よ、意志を継げい……

武蔵は帯刀して外に出ようとする。
それをみっちゃんが止める。
あ、止めるんだ……
どうやら大火が広がりそうで良かったとは思ってはいないようだ。

「門の外は「力」の外」
「ワシの権力ちからは及ばんぞ」
「おぬしを救うこと」「もはや叶わぬ」


この巨悪徳川、珍しくまともなことを言う。
徳川邸の外になるとみっちゃんもかばいきれないだろう。
少しくらいの事件ならまだしも、人死にが出るともう無理だ。
烈の時だってギリギリだったに違いない。
なので、武蔵を止めるのであった。

だが、徳川よ。
ならどうして全国生放送に出演させやがったんだよ!
ダメだ、この人は。
問題が起きて初めて冷静になるタイプだ。
問題が起きるまでは本能の赴くまま好き勝手やってしまう。

「武蔵」「おぬしは門の外では生きられぬ」

そんなみっちゃんだが、武蔵の核心を突く。
武蔵は400年前とはいえ文明に生きた人間である。
それ故に戦国と現代の相違に馴染めない。
かといって戦国の世とはいえ社会に生きたため、ピクルのように野で生活することも難しだろう。
武蔵は現代社会に適応できない人間なのだ。
そんなことを言うみっちゃんだが、何度も武蔵を野放しにしたような……
ガイアに狙われた時とか完全に一人だったぞ。
やっぱり、問題が起きてから冷静になるタイプだ。
最初から冷静でいてください。

みっちゃんの言葉は核心を突いているとはいえ、武蔵にとっては侮辱に等しい。
素直に受け入れられない言葉かもしれない。
だが、その言葉を否定せず、武蔵はみっちゃんを抱きしめて礼を言う。
まるで今生の別れのような演出だ。
武蔵編のクライマックスということだろうか。
この展開に刃牙が関わる余地があるのだろうか。
なくても問題なさそうだ。

門を出るとパトカーと警官が並んでいた。
警官を指揮するのは捜査一課警部補の大塚平兵衛である。
前回、登場していそうで登場していない。
この大塚平兵衛、恐ろしいことに武蔵の眼前に立つ。
何という胆力か……

平兵衛は武蔵が携えた刀を突っ込む。
これで任意同行はなくなり現行犯逮捕となる。
そんなことを平兵衛は冷や汗なしで話す。
冷や汗なしで武蔵と対峙できる一般人というのは稀有な存在である。
脅威を知らぬのか、それとも自信があるのか。

「アンタ」「国家くにを敵に回すことになるぜ」

「貴様らこそいいのか……?」
「国が俺に斬られても……?」


武蔵は国を敵に回しても戦う気であった。
現代の国と戦国の国は意味合いが異なる。
平兵衛は日本全土を指しているが、武蔵にとっての国は精々数県となる。 武蔵は自信満々に返しているようでちょっと認識がズレているのだ。
この認識のズレが武蔵の命運を左右することになるのか?

武蔵は国と戦う気だ。
だが、どうしてそんな気になったのだろうか。
TVで無礼な扱いを受けて悪い文明! 粉砕する!とでもなったのか?
うーむ、武蔵は戦いもだが動機も難しい。

話し合いはできないと悟り、平兵衛は警官たちに指示を出す。
サスマタとリボルバーで武蔵を囲む!
本部が見たら鼻で笑うような頼りなさだ。 これじゃ死刑囚も捕えられませんよ。
機関銃を持ってこないと。

平兵衛は抜いたら撃てと指示を出していた。
それに対して納刀だけがやっと見えるほどの神速の抜刀でサスマタを両断してみせる。
非グラップラーに見切ることはできない。
本部だって見切れない。
この抜刀を前に平兵衛は冷や汗を流す。
だが、すぐに引っ込め冷静に「抜いたら」ではなく「動いたら」撃つように命じる。
平兵衛のメンタルの強さはかなりのモノだ。
だが、メンタルの強靱さを見せれどバキ世界の警察は役立たずである。
警察が活躍したエピソードが今までにあっただろうか。
いや、ない。
特に死刑囚編では延々と翻弄されていた。

だからこそ、何らかの策があるのだろうか。
死刑囚編で飲んだ苦汁が今武蔵に活かされる!
それがサスマタとリボルバーなのだ!
……やっぱり、役に立ちそうにないな。
次回へ続く。


武蔵VS警察開戦!
何とも意外な取り合わせである。
自衛隊代表のガイアは武蔵に惨敗している以上、警察じゃ相手にならなそうなのだが……
あの時のガイアは警察でも勝てそうなくらいには不甲斐なかったから比較対象としては不適切か。

平兵衛は武蔵に動じないメンタルを見せている。
コイツはただの一般人じゃないぜ。
でも、今のところ、用意している策が囲んで拳銃で撃つくらいだ。
これじゃいくら何でも無理だろう。

だが、刃牙道世界では武器が強い。
日本刀はグラップラーの命を奪うし、本部が用いた数々の武器はジャックにさえダメージを与えている。
不死身のタフネスのピクルも日本刀を前には逃げ出している。
なので拳銃も強い、のかも。
拳銃で武蔵が倒れたら残念にもほどがありますがね……

本部が武蔵を守護ると言ったのはやがて国と戦うと感じたからなのかも。
だとしたら全然守護れていない。
両手両脚をロボットアームにして再出撃してみるか?
武士と言うよりロボット……

とりあえず、今回の警察は武蔵に勝てないだろう。
勝てたら本部が武蔵に勝った以上の大金星である。
だからこそ、警察には秘密兵器がいるはずである。
それが三輪猛丈七段!
以前は同じ竹刀で戦ったから自慢のスピードで勝てなかった。
だが、今度は武蔵は重い日本刀を使っている。
ならば、竹刀のスピードで武蔵に勝てる!
……三輪猛丈とガイア、戦ったらどっちが強いんだろうなぁ……