刃牙道感想 第197話「これから」



ダイヤモンドを作った男、スクネの存在が語られた!
何か予想外のところからネタを引っ張ってきましたな。
その正体は果たしてクローンなのか、あるいは……


「―――ってひょっとして…」
「ノミノ スクネ??」


意外! 刃牙が野見宿禰のみのすくねを知っている!
あまり頭脳明晰な感じのしなかった刃牙だけに意外だ。
というわけで、スクネは伝説の力士、野見宿禰のようだ。

「徒手(素手)の格闘競技」
「日本最古の公式試合」
「その「勝者」だからね」


刃牙が野見宿禰を知っていたのは日本最古の格闘家という理由からだった。 これまた意外にも歴史へのリスペクトを持っているのだった。
中国4000年をコケにしたいという気持ちは勇次郎と一緒だったくせに……
いや、日本だからか?

伝説の力士、宿禰の話題が出た。
そうなると刃牙はまたもクローンを疑う。 何かちっとも信頼されていないな、みっちゃん。
全然反省していないようだから信頼に値しないのはその通りだが。

刃牙としてはクローンを作り出すことには反対というかいい感情を抱いていないようだ。
そりゃそうだ。
現代に解き放たれた武蔵の制御を一切しなかった結果、何十人もの犠牲者が出た。 同じことをやるとなればこれで一応主人公の刃牙としては不満しかない。

それは置いておいて、ダイヤモンドについてみっちゃんは語り出す。
宿禰は石炭を握ってダイヤモンドに変えた!
それに対して刃牙は「ないないないない」「あり得ない」と全力で否定する。
どうやら本音としては勇次郎がダイヤモンドを作れることも信じていないようだ。
それとも勇次郎以外には無理ということか?

だが、結果としては宿禰は部分的なダイヤモンド化に成功する。
外周の指の部分だけがダイヤモンドとなったのだった。
だが、部分的にダイヤモンド化するのなら、もっとも圧力がかかる中心部がダイヤモンドになりそうだ。 これ、圧力でダイヤモンドになったんじゃなく、宿禰の異能でダイヤモンドになったのでは……

しかし、石炭に高圧(正確には加えて高熱)を加えればダイヤになるという情報はどこから仕入れたのだろうか。
そもそも日本で石炭が使われたのが江戸時代からだし、そこに至るまではただの黒い石程度の認識だったはずだ。
宿禰が力試しに石炭をただの石だと思い込んで握ってみたら偶然、それがダイヤモンドになったのか?
うーむ、かなり謎い。

だが、今刃牙の目の前にあるのは部分的どころか完全なダイヤである。
その大きさは1000カラット。
史上最大のダイヤは原石なら3000カラットに達しているが、加工済みの物は545カラットとなる。
このダイヤをどちらで判断すればいいのか、そもそも合成ダイヤだから天然物と比べても仕方のない気もするが、凄まじくデカいことに違いはないか。

このダイヤを作り上げたのは二代目宿禰であった。
初代宿禰から2000年、272代の祖先が誕生しており、その全員が初代が作った部分的なダイヤモンドを握ったのだが結果としては石炭のままであった。
272代かけても初代を越える逸材は現れなかった。
宿禰の血は範馬の血ほど強力ではないようだ。
「一人の若者が驚異おどろくべき成長を遂げる」

だが、小さな芽がやがては神木と言われるまで巨大となるように、初代宿禰が誕生してからついに初代を越える逸材が現れる。
2mの身長に加え異常なまでの太い肉体を持つ男であった。
その姿はどこか勇一郎に似ている。
御神体とも言える石炭を二代目宿禰が超絶握り固めることで、不完全だったダイヤモンドを完全な物へと変貌させた。
その時に二代目宿禰は汗をたくさん流している。
もしかして高熱はこれで生み出したりして。 やっぱり握力じゃなくて異能でダイヤを生み出しているんじゃあ……

宿禰一族は秘境に存在しているようだ。
現代に至るまでその存在が発覚しなかったのは隠れ潜んでいたからか。
日本どころか世界に敵なし。
だからこそ、白亜紀や戦国時代から強者を呼び寄せたのだが、意外にも国内に強者は潜んでいた。

刃牙は訝しんでいる。
まぁ、ありえないですからな。
だが、白亜紀から原人が蘇り武蔵のクローンが生み出され本部がジャックに勝つのがバキ世界である。
思い切り握れば石炭からダイヤが作られるのだ!
そうなのだ!

「第二代」「野見宿禰ここに誕生じゃ」

そして、初代野見宿禰にさえ成し遂げられなかった偉業を遂げた若者は二代目と認められるのだった。
こうして宿禰伝説が蘇ったのだ!
さすがに2回連続のクローンではなかった。
まぁ、宿禰のクローンの元は存在しないだろうし、武蔵と違って初代そのもののキャラ付けが曖昧ですからな。

そんな2000年前から続く御神体のダイヤモンドが何故かみっちゃんの手の元にある。
何故だ?
勝手にちょろまかしたとしたら、いくら何でも無礼過ぎないか?
先人への敬意を大事にしろ!
あと命を大事にしろ!

だが、これは二代目宿禰からの挑戦状と見るのが妥当だろう。
親子喧嘩か、それとも武蔵の目覚めか。
それらが発端となって二代目宿禰は最強に名乗りを挙げたのだ。
そうなると当然狙いは刃牙であろう。
伝説の侍の次の相手は伝説の力士の末裔である。
次回最終回へ続く!
え? 最終回……?


次回、刃牙道最終回!
まぁ、新シリーズに続きそうなのでそこは杞憂か。
個人的にバキシリーズにはのんびり続いて欲しい感じです。
何だかんだで次回を楽しみにしている漫画ですし。
あ、ごめんなさい。
今一番楽しみな漫画は喧嘩稼業です……
次はかぐや様は告らせたいでバキは3番目……

宿禰は秘境に存在する門外不出の力士のようだ。
本部に勝ったのに地位が低かった力士の希望の星である。
とりあえず、復讐と言わんばかりに本部と戦って欲しいところだ。
小指を握れ、本部!

さて、この二代目宿禰。
若者であることに加え、勇一郎の如く異常に太い肉体……
範馬一族の末裔、つまりは勇次郎が世界にばらまいた種の一人ではなかろうか。
宿禰の血と範馬の血が合わさり奇跡の逸材が生まれたのだ!
勇一郎に似た体格は隔世遺伝とか宿禰の血との混血の影響とかそんなので。

ついでに加えるのなら宿禰がいる秘境は勇次郎の母親が潜んでいた場所に雰囲気が似ている。 今までにばらまいた伏線が炸裂する時だ!
まぁ、武蔵の生きていた時代と地下闘技場の発足が被る=武蔵は初代地下闘技場チャンピオンという予想を見事に外したので、また外れるかもしれませんが。
板垣先生の思考は誰にも読めないのだ……