バキ道感想 第97話「必要火急な「廻し」」



零鵬の肋骨がいきなり砕かれた!
骨折すると敗北する確率が一気に上がるのがバキ世界。
ただでさえ下馬評が危うかっただけに零鵬の未来や如何に。
いや、前回は折られた瞬間に続いたから、今号はまさかの逆転から始まるカモ……

「おっしょいッ」

まずは6ページをふんだんに使って投げる!
6ページも使って零鵬は投げられる!
あ……はい……そうですよね……
エア相撲通りの結果過ぎてコメントに困る。
何かここに来てまた相撲の強さがバキ道よりも前と同じく描写されて一体どうすればいいのか、解釈に困る。

前回、肋骨がへし折られた零鵬だったがそれは一部に過ぎなかった。
最低でも3つの肋骨が逝った!
オリバよりは幾分かマシとはいえ大ダメージだ。
容赦ないっスね、宿禰さん。
殺る時は殺るって感じで裡に秘めた狂気はかなりのものだ。

宿禰は本部でさえダウンを取れなかった横綱を一瞬で投げ飛ばした。
肋骨のダメージは無論として、顔面から地面に叩き付けられたので大ダメージだ。
オリバの時が地面だったら殺していたと語ったが、零鵬には息がある。
加減したのか、タフだったのか。
だが、致命打だったようで零鵬は血を吐く。

この投げには刃牙も冷や汗を流して普通に驚く。
骨を掴んで投げるのは刃牙でさえ想像しなかった荒技なのだった。
刃牙でもそこそこ手こずった力士の頂点を真っ向から投げたというのも大きいか。
いや、何で力士相手に妙に苦戦したんだ……?

「最凶最悪の――」「アバラ投げだァーーッッ!!!」

宿禰の投げだったが最凶最悪ととんでもないコメントをされてしまう。
とんでもない投げはいくつもあったが、宿禰の投げは肋骨を粉砕する恐怖の投げだ。
最凶最悪扱いは止むなしか。

でも、相撲の威厳を取り戻すには最凶最悪呼ばわりはマイナスだ。
強さだけではなく品位も求められるのが相撲だ。
でも、強ささえあれば品位はいらないのが古代相撲か?
初代宿禰も戦闘不能になった蹴速にトドメを刺して殺している。
宿禰の歩む道は古代相撲らしく血塗られているのかもしれない。
零鵬を倒すだけなら相撲に付き合っても良さそうなものだ。
そっちの方が讃えられそうだ。
だが、宿禰は肋骨をへし折った。
勝つ以上に古代相撲を知らしめるのが目的か。
そのためなら血生臭い戦いも臨むところか。

零鵬、初手から大ピンチである。
だが、横綱のプライドがある。
肋骨の骨折に加え顔面を叩き付けられて満身創痍。
それでも立ち上がろうとする。
何かもう零鵬が主人公サイドというか、応援したくなりますね。
頑張れ、零鵬。生きるのを諦めるな。

「さすが横綱…」
「1分を越えた…」


だが、二代目野見宿禰、容赦せん。
今度は肩甲骨を掴んで投げる!
零鵬は立ち上がっていない。立ち上がろうとしただけだ。
だが、構わずブン投げるのだった。
かつて大関に同じ投げを敢行した時は寸止めをしたが、今回は思いっきり地面にぶつける。

容赦ね~~~~~!! 宿禰さん、全力マジ容赦ね~~~~~~~~!!
こいつは容赦しないと思っていたがここまで容赦しないと思わなかった。
一体、宿禰の杜の何が彼をこんな暗黒面に叩き込んだんだ?
小坊主による洗脳か?
とりあえず、宿禰は生粋の暴力世界の住民であることは間違いない。
初代宿禰から継承しているのは、戦闘不能の相手を容赦なく殺した精神性なのかもしれない……

ここでのポイントは肩甲骨を掴んで投げた以上に、立っていない、腰を落とした状態の零鵬を投げたことか。
古代相撲にとって立っていない相手への攻めは当たり前なのだ。 立っていない相手との戦い方を知らないと言った近代相撲とは違うのだ。
まぁ、近代相撲も何か倒れた相手に追撃し始めましたが……

零鵬は近代相撲らしい攻めで先手を取ったが、宿禰は古代相撲の真髄をぶつけた。
そして、いきなりの致命傷である。
それなりにいい勝負っぽく演出しようとした(けど、結果的には圧倒的な実力差を見せつけて終わった)刃牙と打って変わって何とも塩試合だ。
試合慣れしていないからいきなり全力でやってしまった結果か。
金竜山はこれを危惧して長引かせろと言ったのかも。

こうなると気になるし応援したくなるのは零鵬だ。 いや、この人、マジどうするんですかね?
このまま、担架に乗って紅葉の世話になる方が良さそうなのですが。
意地張って戦って古代相撲の儀礼に則って死ぬ!みたいなのはちょっと簡便だ。

宿禰の標的は地下闘技場戦士に移っているのかもしれない。
なので、零鵬はさっさと叩きのめす。
これは地下闘技場戦士への挑戦状なのだ!
零鵬は、まぁ、花田ということで……
もしかして、容姿が花田に似ていたのは噛ませ犬の運命を暗示していたのか……?
次回へ続く。
次週、休載!