バキ道感想 第111話「怠慢」



ジャックと宿禰の試合の秒読みが始まっている。
まぁ、始まってからが長いんですけどね。
いつ秒読みが終わるんだ?
今回に期待だ!

さて、ジャックは相変わらず脊髄を食べていた。
さらにヤシの実を囓り、その中身をジュース代わりに飲む。
渋川先生との試合前にヤシの実を囓るデモンストレーションを見せたが、実は常飲していたりするのか?
ココナッツウォーターは栄養価に優れるらしいです。

……って、また戦わねえのかよ!?
全然戦わない。とことん焦らす。
何かドラゴンボールZを思い出す。
気を溜めるのに1話分を使うアレだ。

ジャックは本能的なファイターだった。
なので、戦うと決めたら即戦っていた。
が、嚙道に目覚めたことで知能と敬語にも目覚めて、戦うと決めたのに戦わなくなった……のか?
とりあえず、新生ジャックはブレーキは覚えたようだ。
試合中にブレーキをかけるのならともかく、試合前にブレーキをかけるのはほどほどにして欲しいのですが。

ジャックの食事は脊髄とヤシの実だけではなかった。
ジャックと言えばこれ! ドーピング!
大量の薬剤を噛み砕いた後に注射を首筋に打ち込む。
いや、噛み砕くな。
消化を速くするためか?

「ダラシガナイ」
「情熱不足」
「ソレハ単ナル怠慢ダ!!」


ここでジャックは持論を語り出す。
使えば強くなれる薬物を使わないのは単なる怠慢と断ずる。
最大トーナメントの頃からその主張は変わっていないのだった。
そして、かつてのジャックらしさが出たからか、敬語を使っていない。
うむ、君はその方が似合う。敬語はあかんよ。

もっとも、これは他の格闘家たちとは目的が異なる。
ジャックは瞬間的な勝利を求めているのに対して、他の格闘家は長期的な鍛錬や生存を目指している例も多い。
価値観の違いに過ぎないのだ。

「健康ヲ損ナオウガ」
「死ガ近付コウガ」
「強クナレルナラバ正義!!」


例え命を削ろうが、強くなれるのならば正義。
でも、長期的な生存、他者の守護を意識して鍛錬しているであろう本部にジャックは負けている。
ちょっとこの生き方を見直してもらいたいものだが、三つ子の魂百までのようだ。

「卑怯ナノカ」
「卑怯デハナイノカ」
「ソレハ」「「スポーツマン」ガ考エレバイイ」


本部の時に「競技者ヲ嘗メテモラッテハ困ル」と言ってたけどな!
ジャックのフィジカルによる瞬間的な勝利を狙うのは、むしろルールが前提にあるスポーツマンのスタイルと言ってもいい。
だから、何でもありの本部に遅れを取ることになったの思うのですが……

とにかく、覚悟の量は凄まじいジャックであった。
まぁ、そのわりに長生きしているというか、健康そうなんですけどね。
ステロイドを越えたのだから仕方あるまい。
だから、ドーピングは食事レベルになったのだ。

そうして持論を語っていると徳川邸が揺れる。
震源地は四股を踏む宿禰ってアンタ、徳川邸にいたんかい!?
対戦者同士が同じ屋根の下にいるという状況だったのだ。
相変わらず微妙なタイミングで存在感を主張する奴だ。

宿禰は全身を汗まみれにしながら高く掲げた四股、宿禰流としては醜足を踏んでいた。
勇次郎に負けて道を見失うかと思いきや、普段のトレーニングは忘れていないようだ。
勇次郎は規格外なのでそれに向けて変なトレーニングをしても仕方ないということか。
対してジャックは勇次郎に向けて変なトレーニングを繰り返していた。
ある意味、二人は対極の存在だ。

「カゲガエノナイ―――」
「コノ上ナク――…」
「良イ姿ジャナイデスカ」


そんなジャックは宿禰を認めていた。
これで闘争心が昂ぶったことだろうし、やっと試合!……なのか?
試合が始まったら始まったでリプレイで長引きそうだから、早めに試合開始していただきたいのですが……

ともあれ、ジャックの新境地、鍛錬、主義主張など描ける部分は描いた。
あとは試合しかない!……はず。
次回へ続くが次週休載だ。
何度か休載したのに全然試合が始まらない……まさか、嚙道の中身を思いついていらっしゃらない……?