最近の木多先生は定期的に掲載していて偉いですね。
毎週お願いします。
上杉は飯綱走りながら立ち上がる。
飯綱走りは何かわけわからないことを言って喧嘩を売るための文句らしいですね(ネット知識)
踏み付けていれば終わったとゆう君は感じつつも、それは結果論で正解ではなくそこに駆け引きがあったことと感じる。
ゆう君……何という洞察力……
セコンドとは思えない強者ポジションである。実際に強いかはさておいて。
芝原は上杉の呼吸が乱れていることで陰の呼吸が浅く短くなっていた。
つまりは呼吸を読みにくくなっている状態ということだろうか。
一方で左側の肋が折れていることで攻撃の選択肢は減っている。
身体を捻る強い打撃を左からは出せなくなっているのだ。
そう思っていたら意表を突く左下段回し蹴りを2連続で打ち込まれてしまう。
ここまで上杉の動きを正確に読んできた芝原が初めて読み間違えるのだった。
肋をかばわない捨て身の一打は想定外であった。
結果、芝原は上中下段の左右全てを均等に狙われる可能性のある読みもクソもない状況に持ち込まれてしまう。
一方で受けに徹すれば肋が折れている点で優位に立てる。
そう考えていた時期が俺にもありました。
そんな中で上杉の次の攻撃は胴回し回転蹴りによる額へのダイレクトアタックであった。
芝原の想定していなかった上からの攻撃にモロに被弾してしまう。
ダイナミックな連続攻撃であったが、里見でも初見で避けるのは難しい攻撃と見ていた。
そこから再び左下段回し蹴りを2回繰り返す。
再び胴廻し回転蹴りをやられると上段のガードを警戒したところに、膝蹴りが直撃する。
上杉の奇策でペースが乱されてしまってから、すっかり読みを掴めなくなってボコボコだ。
そして、上杉の連撃が、煉獄が始まる。
左鉤突きを経ていないのに煉獄が始まっていることに芝原は驚愕する。
って、この人、里見からの情報提供はあったとはいえ、煉獄が鉤突きから始まることは掴んでいたのか。
徳夫は一目で性質を見切っていたし、煉獄、バレバレじゃねーか……
だからこそ、山本陸は衆人環視の中で使うなと言ったわけか。
上杉は左中段膝蹴りから煉獄に入っていた。
それは両足型の4打目である。
上杉の完成された煉獄は左鉤突きだけからではない。
また、5打1セットの1段目からだけでもない。
7×5×2の約70の打撃から煉獄を始められるのが上杉の完成された煉獄!
富田流の煉獄が竜巻旋風脚からしか永久コンボへ行けないのなら、小中大PKに波動拳昇竜拳竜巻旋風脚の全てから永久コンボへ行けるのが上杉の煉獄ですな。
いくら何でもズルい。
芝原は押していたのだがあっという間に劣勢に立たされてしまう。
さらに3分以上打ち続けられるのが上杉の煉獄である。
このまま、撲殺されるか?
ここで多大なダメージを引き換えの煉獄返しを使うのだろうか。
徳夫が煉獄返しを匂わせて早3年、答え合わせの時が来た。多分。
次回へ続く。
……というか、あれから3年か。
バキの最大トーナメントだって4年ですよ。
陰陽トーナメントは既に最大トーナメントに並んでいる!
その掲載回数は1/3以下!