何かラストバトルが今から陰鬱な感じになってきますな……
いや、ここでオリジナル展開で本部がボロ負けする流れにすれば、歴史が改編されて刃牙道の展開も激変するかも。
最凶の死刑囚たちが次々に日本へと上陸する!
死刑囚なので法律にも道徳にも囚われない。
当然、格闘家のプライドにも囚われない。
まさにデンジャラスライオンである。
そう書くとクソ弱そうでクソ安全そうだな。
日本へやって来たのはまずはドイル!
まずはキックボクシングの世界チャンプのロブ・ロビンソンを狙うぞ。
ロブ・ロビンソンと言えば最大トーナメント屈指のいまいちな人だ。
何せ猪狩に1週間で敗れている。速い。とにかく速い。
この速さに対抗できるのは刃牙と梢江が話している裏で敗れたデントラニー・シットパイカーくらいだ。
……こっちの方が普通に扱いが悪いな!
うむ、キックボクサーと言えどムエタイの扱いの悪さには敵わない……
ロブ・ロビンソンは勇次郎に挑んで出番を得たわけだしね。
ともあれ、こんないまいちな人のロブ・ロビンソンは突如立ちはだかったドイルに対してまずは襟を掴んで威圧から入る。
威圧は楽に勝利を求める人間の行動!(喧嘩商売知識)
まぁ、プロ格闘家ですからストリートファイトは御法度ですからな。
だが、襟に仕込んでカミソリに驚き、その隙に首を肘に仕込んだ金属で切られて出血多量でKOされる。
日常で闘争を始め遠慮なく武器を使うのが死刑囚流儀だ!
週殺されたロブ・ロビンソンには荷の重い相手ですな。
ロブ・ロビンソンなら試合でも勝てる気がまったくしないけど。
不良たちは調子に乗っている刃牙への粛正を目論む。
まずは高速でナイフを左右にパスできる男、原島!
それ、喧嘩であまり意味ないスキルだと思うのですが……
でも、先の器用さはなかなかのものだと思うから進路は手品師なり大道芸なりで決まりだな。
次に通販で買った分銅を自在に操る分銅男!(名前はEDクレジットより)
いつからか見なくなった通販ページで妙に売ってましたよね、分銅。
武器に憧れるのは男の子のサガだとガイアも語っていましたからね。仕方ないね。
ともあれ、素人離れした分銅スキルの持ち主である。
君の進路も大道芸で決まりだ。
そして、人を殺す覚悟を持つナイフ男!
あの、こういう人がいれば原島さんっていらないんじゃ……
まぁ、大道芸枠だな。
ともあれ、3人の不良の中で一番危険な男であることは間違いない。
しかし、それならこの人は本当に人にナイフを振り下ろしたことがあるのか?
その上で未だに殺す気でいるのならなかなかの逸材かも……
こうして不良とのバトルが始まる。
まずは土下座せいと拳銃を取り出す!
……どこからそんなものを持ってきたんだ?
3人の助っ人不良よりもこっちの方がずっと謎である。
3人の助っ人不良は刃牙の相手にはまったくならない。
武器ありの100人の不良と真っ向から殴り合って負けた男が刃牙だ!
……負けているんだよな。
ともあれ、町の不良に負ける程度ではチャンピオンの名折れですよ。
この時の刃牙の演技がいい意味で軽くでいいですね。ムカつく。
そうしているとスペックが現れる!
まずは挨拶代わりに自分の頬を拳銃で撃ち抜く。
え? それ、何の意味があるの?
悪ふざけのようなものだろうか。
常人なら絶対に思い浮かばない狂気そのものの行動である。
不良はスペックの持つ狂気に圧倒されて失禁するのに対して刃牙は動じない。
でも、スペックの話術もあるのだが、切り取った手を渡された時にはさすがに動揺する。
なお、この手には入れ墨が書かれている。
スペック、芸が細かいな……
なお、不良は原作ではこの後に警察から軽い事情聴取を受けているのだが、アニメ版では逃げ出しており事情聴取を受けていない。
何で拳銃を持っていたのかなどを突っ込まれると収拾が付きませんからな。
細かいけれどストーリーの整合性を取る描写に変わっている。
その後、スペックは警察に逮捕され、そのニュースはTVで報道される。
それを見ているのは勇次郎だ!
勇次郎がTVを見ている!? 一体、何のために見ていたんですかね……
トレーニング中で暇だったのか?
TVはワイドで薄型の地デジ普及後のものだ。
時代設定は現代に合わせられていることがわかる。
バキシリーズの時代設定は掲載時期に合わせられていますからな。
携帯電話もスマホになっているかも。
そうなると不良たちってエラく前時代的っすね。
次に柳が渋川先生に逢いに来る。
かつて渋川先生の左目を奪った男が柳龍光なのだ!
今じゃすっかり格下キャラになってしまったけど、とんでもない強キャラな過去の持ち主である。
今じゃすっかり格下キャラになってしまったけど(2回目)
渋川先生は柳に魅力がなくなったと形容されてしまう。
柳の見立てではジャックに敗北したダメージが大きいようだ。
磨き上げた技が筋力を前に全て通じなかった上に、その技も盗まれて負けてしまった。
大ショックで自信を喪失している時期なのだろうか。
以後も積極的に戦わなくなったのは敗戦の影響が大きいのかも。
柳はやかんをパスすることで達人の意表を突く。
殺気があれば如何に速かろうと物の数ではないのは渋川先生の言葉だが、だからなのか、殺気を伴わない行動に弱いのであった。
奇しくもジャックも同じ行動をしている。
後にJr.も同じことをした。
同じ手に2回も敗れるとは……それも格下の柳に……
さて、話はスペックに戻る。
この辺は掲載に合わせている感じなので、コロコロ場面が変わってめまぐるしいですな。
スペックは当たり前のように牢屋を抜けてコンビニに中華饅頭を奪いに行く。
さらに警察署のトイレで大量の小便をする。
行動も尿の量も規格外だ。
この時、出てくる園田警視正は死刑囚編でけっこう出番がある人だ。
わりといい人……かは置いておいて常識人だぞ。
今回の最後に神心会の本部で克巳と烈の組手が描かれる。
2人の試合はお互いに取った戦術の関係で最大トーナメントでは一瞬で終わったが、真っ向勝負をすればどうなるのか。
お互いに高度な技術を尽くし合う激闘を繰り広げるのであった。
後の烈の言動から最大トーナメントでは結果的には圧勝であったが、一歩間違えれば烈が負けていた可能性も多分にある薄氷の圧勝であったことが触れられる。
この組手はこの言動を裏付けるように克巳と烈のレベルの高さと僅差であることが描かれている。
この組手のダメージの差を分けたのは烈お得意の髪を使った小技なので、最大トーナメントの時といい小技の分だけ烈が一歩リードしているようだ。
とはいえ、小技を除けばまったくの互角である。
克巳はピクル編で開花するまではちょっと扱いが悪い部分もあったけど、ちょくちょくこうした実力の高さが描写されているから強さに説得力があるんですよね。
何が言いたいかと言うと本部はその辺の説得力があまりない。
克巳は中国武術のエッセンスを取り入れるために烈をコーチとして招聘した。
その後も烈は神心会のお世話になっているし、克巳のみならず門下生一同から慕われているような描写がある。
烈がちゃんと指導していることが伺える。
バキにおける超王道カップリングの克巳と烈だが、この2人の友情がハッキリとわかるのはこれが初めてなのだ。
でも、最大トーナメントの時点では克巳は(花山にボコボコにされて兜を脱いだとはいえ)かなり傲慢だったし、烈もまた同じく傲慢だった。
一体、どういう経緯でお互いを認め合ったのだろうか。
克巳は烈に敗れて烈を見直し、烈は刃牙に敗れて己を見直した結果だろうか。
2人共、武術の枠に囚われてない変異種との出逢いで変わったのだ。
そんな短いなれど濃密な友情を窺える中、ドリアンが道場にやって来る!
これはヤバい。何かが起こるぞ。
ここはお前の出番だ、神心会のデンジャラスライオン、加藤清澄!
しばらくしてから本当に出番が来るんだよな、加藤……
しかも、わりと熱い活躍する……