喧嘩稼業第93話感想



心情的にやっと落ち着いたので喧嘩稼業感想。
今回は掲載している!
エラい!

上杉の煉獄が芝原に決まる。
芝原も先人たち同様にとりあえずはガードを固める。
反撃不能の連撃と言えど一発一発は軽いようだ。
けっこう一発一発も重いイメージだったんですけどね。
十兵衛が金田の鎖骨を折っているし。
半端なところから入ったので軽めになっているのか?

この時にページの下部で煉獄の流れが描かれる。
ついに煉獄のレシピが完全に明かされた!
是非、日常生活で挑戦してみたいですね。
煉獄って何だかイケそうな部類の必殺技だし。

芝原の知る煉獄は左鉤突きから始まるものだった。
里見の情報提供もあってそれは確信に至っており、対策もそれ前提で考えていたのだろう。
しかし、里見は上杉の煉獄が左鉤突き以外からも始まることを知っていた。
おそらくは空から聞かされているのだろう。

煉獄を左鉤突きから始まると決めつけた芝原、そう誘導した里見。
里見が誘導したのも芝原の煉獄対策を見るため。
芝原は上杉だけでなく里見にも一杯食わされた形となってしまった。
たまけんさん……アンタ、ダメそうで盤外戦ではかなりの強さを見せつけていますね……
盤外戦を頑張りすぎてカブトに勝てる気がしなくなってきたぞ。

ここで芝原は煉獄対策を見せる。
煉獄は決まった連携を繰り返す技である。
なので、特定の連携に的を絞って一打目に布石を打ち、五打目を潰すことでアドバンテージを得るものだった。
繰り返される打撃の中で特定の連携に的を絞るという高難度な対策である。

卓越した読みを持つ芝原だからこそできる対策だが、その連携が来るまではガードを固めざるをえない。
さらにいざ来ても五打目まで受け続けることになる。
おそらくは徳夫が用意していた煉獄対策も同様のものだろう。
たしかにこれは逃れられるけどダメージを受ける。

一方で芝原はこれが一度きりの煉獄対策だと語っている。
今回は両手両足型の初手となる左上段順突きで布石を打ち、五打目の左中段膝蹴りを潰すというものだった。
となれば両手両足型を封印、または布石に対応した動きをすればいい。
ドンピシャの対策だがドンピシャ過ぎて避けることはネタがバレれば容易ということか。

そして、山本陸が煉獄を他人に見せるなと言った理由もわかる。
煉獄は初見では薬を使った金田でもフィジカルお化けの石橋でも反撃できない。
だが、ネタがわかればフィジカルに劣るであろう芝原にも返されてしまう。
強力な連携であれどあくまで初見殺しということか。
櫻井も健忘症がなければもっとスマートな煉獄対策ができたかも。

さて、そんな煉獄対策で上杉の煉獄が止まる。
そこに今度は芝原の煉獄で反撃!
煉獄に煉獄で返すという予想外の反撃である。
仕組みが単純なだけに習得が簡単なのが煉獄だ。
そんなわけで芝原も既に煉獄を解明し型だけは使えるようになっていた。
もっとも、型だけなので繋ぎが遅く頭突きで潰されてしまうのだが。

攻めが途絶えた芝原は下がって体力の回復を狙う。
ここで上杉はバックステップと同時に前進、目打ちを囮にした金剛を放つ。
かつて無一が上杉を仕留めた連携であった。
お互いに己の流派の技だけでなく敵の技を用いている。
陰陽トーナメントの中でももっとも年齢が高い2人だけあって高度な技術の押収である。
そして、年齢が高いからと自分の流派にこだわることなく、勝つためには貪欲に他流派からの技術を取り入れる辺りに二人の強さの本質がわかる。
また、上杉が里見との密会で言った進道塾は空手だけじゃないという言葉を証明したことにもなる。

そんな金剛だったが不発に終わるのだった。
さすがに練習が必要らしい。
また、その練習も心室細動で殺す可能性が高いため、身に付けようとしても練習できなかったと芝原は語る。
なるほど、極めてシンプルな仕組みの金剛が富田流だけの必殺技となっているのは、殺してもいい練習相手、つまりヤクザを相手に経験値稼ぎをしていたからか。
それは富田流だけでなく梶原さんも同様か。
陽側の選手には身に付けられない殺人技が金剛なのだ。

お互いがお互いに流派にこだわらない進化を見せつけた。
達人と達人の戦いが伝説になると見ている者は感じるのであった。
第1試合とは思えない高濃度の試合ですな。
この濃度なら掲載が遅れても仕方ないな!
クソぁ!