アニメバキ大擂台賽編 第12話「完成」



タイトルの「完成」はアライJr.ではなく刃牙のことである。
アライJr.編、壮絶なオチの回だ。
当時の読者の困惑をアニメで味わえ!

Jr.は刃牙との戦いに赴くのだが不自然なくらいに緊張している。
何で急に緊張したんでしょうね。
衆人の前で戦うのは初めてじゃないし、刃牙がどんなファイターなのかも知っていたはずなのに……
いや、知っていれば緊張するか。
何せライバル候補を2秒で粉砕した男なのだから……





で、Jr.の金玉も砕かれる。
金的は地下世界の格闘技の洗礼ジャブって感じですな。
そして、ジャブで勝負が決まるのがバキ世界である。
ここまで引っ張ってジャブ一発で勝負が決まるのがバキ世界でも珍しいけど。

Jr.は何が悪かったのか。
才能だけじゃなく挫折も知った天才のはずだったのだが……
成長を丁寧に描いたのに結果は悲惨に終わってしまった。
逆に言えば刃牙を相手にするには真っ当な成長では相手にならないということか。
何せセックスして砂糖水を飲んだら強くなった男だ。
成長じゃなく突然変異が必要だな。
原人が対戦相手として出てくるのも道理である。

敗者となったJr.を差し置いて刃牙は勇次郎に挑戦を叩き付ける。
ついに勇次郎との決戦が始まる!
……数年後に! 具体的には6年後に!
決意してからが長いのが範馬刃牙である。

でも、みんなは勇次郎に挑戦を叩き付けたことに揺れ動く。
戦うのは6年後だからもうちょっとのんびりしても……
アニメで戦うのは多分それくらいだぞ。

ともあれ、刃牙は明確な目標を目指して動き出す。
「バキ」は格闘家としての刃牙よりも刃牙個人に焦点を当てたエピソードが多かった。
梢江とか性とか。
そういう意味ではタイトル通りの内容と言えよう。
というか、まぁ、「バキ」と言えば梢江ですな。
終始存在感を出しており良くも悪くも盛り上げた。
その梢江を一切美化せず可愛くなく描いたアニメ版スタッフには敬意を表したい。

一方で梢江との別離で幕を閉じるのがどこか象徴的でもある。
正確には別れてはいないんだけど、この時点だと寝取られたように見えてもおかしくない。
つまり、梢江にはNTRの才能あり!
ありなのだ!
……夜叉猿に寝取られてくれねえかなぁ、梢江。