バキ道感想 第100話「我以外皆 異性也(ワレイガイミナ イセイナリ)」



男性ホルモンが異常な勇次郎にとって人類全員が異性らしい。
勇次郎の異常性を物語るとはいえ何か反応に困る設定ですな。
とりあえず、勇次郎なら男の娘が好きでも問題ない!ということで。
勇次郎以外でも男の娘が好きで何の問題があるんだよ(発狂)


「「ワレイガイミナ イセイナリ」…?」

紅葉は勇次郎のデータを分析した泰 公芳の言葉を紅葉は復唱する。
いや、これ引っ張るんかい!?
てっきり宿禰が勇次郎に喧嘩を売るところから始まると思ったらねっとりと来やがる。

この推測を紅葉は笑う。
勇次郎を知る紅葉としてはむしろ納得なのかも。
勇次郎の闘争への餓えはエロを求める男子中学生のようなものなのだ!

「お爺ちゃんも」「お婆ちゃんも」「お相撲さんも」「ラガーメンも」
「全部が異性」「全部がオンナ盛りだ」


男性ホルモンがとんでもないので全てがオンナ盛り!
一応、実験として男性ホルモンを男に投与すると、同性愛の傾向が強くなったとか。
トンデモに見えてそこまでおかしくはないのだ。

でも、老若を問わずなのはどうなんだろう。
そこはむしろ性癖の気もするけど。
でも、実際にヒナリー相手に勃起していたから矛盾はない。 この勇次郎の男性ホルモン異常説は矛盾が生じないのが怖いところなのだ。

こうした泰の推論を紅葉は笑いながら受け止める。
勇次郎の異常性にデータからの裏付けが取れたのはある意味嬉しいのだろう。
勇次郎の強さは勇次郎だからとしか説明できない。 強さの理由の片鱗を見ることができたのならそりゃ喜ぶ。

でも、笑いごとじゃないですよ、ドクター紅葉。
かつて勇次郎は紅葉に対して「アンタとヤリたかった」「そそられていた」(グラップラー刃牙第32巻)と発言していた。
それも勇次郎の力を目の当たりにして完全に戦意を失っていた紅葉に対してである。
勇次郎がただのサンドバッグと化した紅葉に対して欲求を満たせるのかは疑問だった。
例え遙かに及ばない雑魚、あるいは既に死に体でも向かってくるのなら闘争心を滾らせるのが勇次郎ではあるが、あの状況の紅葉にはそれさえも期待できそうになかった。

だが、今回の男性ホルモンを踏まえれば別の見方ができる。
あの時、勇次郎は紅葉のケツの穴を狙っていたのだ。
「アンタとヤリたかった」「そそられていた」とかまさにそのまんまそれですよ。
紅葉は美形だしさぞかし犯しがいのある相手に見えたのだろう。
……だとしたら嫌だなぁ。

さて、ここで冒険家ジョー・ウィリアム(48)のインタビューが行われる。
ジョーは19XX年にチョモランマ(エベレスト)無酸素登頂、20XX年に熱気球で太平洋横断、20X△年にはナイアガラの瀑布登攀と偉大かつ危険なチャレンジを成し遂げていた。
それぞれのジャンルがまったく異なるのが凄まじい。
冒険家として高い技量を持つことが窺える。

そのジョーへの質問は「何故」「命を脅かし続けるのか」であった。
いずれも死んで当たり前クラスのチャレンジである。
それも一つのジャンルに挑むのならまだしも、複数ジャンルに挑んでいる。
命を捨てているような行為と捉えられてもおかしくはない。

単純シンプルに――」「内なる「雄」に出逢いたい――」

ジョーは自分の中にある雄と出逢いたいと応えるのだった。
危険にあえて挑むのは男らしさの象徴だ。
近年ではむしろナンセンスな価値観とも言えるのだが、古来よりも伝統であることもたしかである。
そして、これが強烈なモチベーションだからこそ、数々の困難を成し遂げたと言える。

そんな信念を抱くようになったきっかけを問われるのだが、ジョーは語ろうとしない。
そのきっかけはジョーにとって死んでも言えないことなのであった。
普通ならきっかけは自分語りする上で最高の調味料だ。いくらでも話せる。
私のバキ感想を書くようになったのはとらさんのバキ感想に感動したのがきっかけです(用例)

「「実は…………………」」「「にされたンだ」死んでも言えねぇ!!」
「初めて知ったよ……」
「俺にも――」
「「女」がある!!!ことを……」


遡ること16年前、ジョーは勇次郎に犯されていた!
マジで男もイケたのかよ!?
いやいやいや、ホモかよ。いや、女もイケるしバイが正しいか?
というか、何でジョーを犯したんだ?

16年前のジョーはヒゲを生やして、胸毛もすね毛も生えまくりだ。
本物のホモでなければ欲情しにくい。
俺だってムダ毛生えまくりの男の娘は困る。

だが、勇次郎にはお構いなし!
ケツを掘るどころか、唇まで奪っている。
性欲の捌け口どころかガチで欲情している。 何かもうガチなんですね……
ジョーレイプ! 野獣と化したオーガ!

この哀しき過去がきっかけとなってジョーは雄探しの冒険を始めたのだった。
ただ男に犯されただけでなく、女があると思い知らされたのが大きいのだろう。
それでもケツ穴は掘られても心は折れず。
偉大なチャレンジを成し遂げたのだから、ジョーもまた只者ではない。
ホモレイプで目覚めたって書けば字面最悪ですけどね。

ここで気になるのは何故ジョーは勇次郎に犯されたのかだ。
勇次郎が男を犯すのはそれはそれで説得力があるのでそこに疑問は抱かない。
さすがの勇次郎も犯りたくなったら犯るみたいな陵辱系エロゲーみたいな思想はない。ないよね?
16年前のジョーはそれなりに体格がいいから格闘家で、それで勇次郎の不興を買ってしまったのか?
ある意味、大事な部分なのに謎のままである。
わかったことは勇次郎は男もイケるという事実だけである。

勇次郎を象徴する台詞として「闘いはSEX以上のコミュニケーションだ」(グラップラー刃牙第6巻)がある。
勇次郎は全人類が性欲の対象であり欲情することができる。
それと同時にSEX以上に戦いを好んでいる。 ホモレイプはあくまで前戯、本番はあくまでも闘争なのだ。
なお、これを踏まえれば在りし日のジョーは闘争に値しない相手とも捉えられる。
ただ単に陰茎が苛立った対象になっただけ?

それはストライダムがかつて語っていた勇次郎の強さの源泉が自我エゴイズムにある。
つまり異常な男性ホルモンを上回る精神性にあることと一切矛盾しない。
驚愕の事実が明らかになったが、ここまでの描写と一切矛盾しないのは見事と言わざるをえない。
いや、ホモでここまでの描写の裏付けをするのは斜め上にもほどがあるけど。

さて、宿禰は地下闘技場へ来ていた。
どうやらここで勇次郎と対面するらしい。
って、襲い掛かるんじゃなかったんかい!
結局、みっちゃんに場を整えてもらったようだ。
宿禰は人使いが荒いですな。金竜山もほぼ乗り捨てたし。

ここで宿禰は何かを感じ振り返る。
入場口にいる背景が歪むほどの闘気を放つ人物を見る。
刃牙の時も振り返ったが間合いまであと一歩のところ、けっこう接近してからだった。
対して勇次郎は一歩どころか大きく離れた段階で振り返った。
それほどの存在感ということか。よくベトナム戦争の時はゲリラ戦できてたよ。

「このデブ…」

勇次郎、キレてた!
いきなり激怒である。
常に怒っているような印象のある勇次郎だが、初手からキレるのはさすがに珍しいぞ。

何故、勇次郎はキレているのか。
みっちゃんに宿禰が強さに疑いを持っていたと煽られたのか?
一応、友人の立ち位置だったオリバをいいとこなしでやられて怒っているのか?
四股を刃牙に教えた勇次郎としては横綱をいいとこなしでやったことが許せなかったのか?
とにかく、いきなりアクセルを踏み込んでいるのであった。

猛る勇次郎に宿禰は冷や汗を流す。
誰が相手だろうと憮然とした態度を取っていた宿禰が、ダメージ以外で冷や汗を流すのは初めてだ。
宿禰、いきなりピンチである。
勇次郎との激突は避けられそうにない。

そして、戦った後もピンチだ。
ここまでの流れで敗れた宿禰をホモレイプしないのは嘘だ。
いや、もうここまで前振りしたのだから、宿禰のケツ穴の処女膜も敗れたら破られますよ。
少年誌にあるまじきホモレイプが行われてしまうのか?
それとも宿禰は勝利して逃れることができるのか?
イロイロな意味で見逃せないバトルになりそうである。
次週休載を挟んで次回へ続く。